「いやぁ〜〜〜、お仲間の登場とは参ったねぇ」
「オレ達が相手だ!オッサンんん!!」
敵の言葉にアスタが反応し、答える。すると後ろにいたはずのラックがヨロヨロと起き上がり
「アイツは…僕の獲物だ……!
僕が一人でヤる…!」
「な……ちょっと何言って…!」
ラックはそれだけ言うと敵に攻撃を仕掛けた。それを見てノエルが驚き、アスタらしくもない言葉を吐く。
「勝手にしろ……」
「アスタさん…!」
咎めるようなアイリスの声を無視しアスタはその言葉を言うと同時に敵に向かって走り出し敵の攻撃が当たる寸前のラックを助け、叫んだ。
「オレも勝手にアンタを助ける!!!一人になんかさせるかァァァ!!!
アンタがオレをどー思ってても知らん!!アンタはオレの仲間だ!!!」
その言葉を聞いたラック、俯いていた顔を上げるとその顔はさっきまでの歪な笑顔ではなく純粋な笑顔だった。
「たしかに、みんなで戦ったほうが楽しそうだね♪」
「マズいね、どーも。こりゃもうオジサンも本気で行くしかないね……!」
敵の煙魔法による壁がアイリス達を囲む。四人で固まるとアスタが叫んだ。
「誰が相手だろーとオレ達黒の暴牛が勝ァァァァつ!!!」
炎創成魔法 “炎槍”
「って!埒が開かないよ!!」
それぞれの魔法で煙を攻撃するが埒が明かず、煙を吸うとクラクラする。現にアスタがその状態だ。この空間に長居いるのは得策ではないだろう。
「どーします、これ。」
煙を攻撃するのをやめ、ラックに問いかけるアイリス。するとラックは隣のアスタを見て一つ閃いた。それを聞いたアイリスは笑顔を浮かべ炎槍を解いた。
「なるほど、それいいですね。私とラックが敵を追い込むから後はタイミングを計って二人に任せますね」
ラックの魔力感知で敵の大体の居場所はわかった。後はラックとアイリスで敵を誘導する。
炎魔法 焔の円爆
雷魔法 迅雷の崩玉
アイリスの両手には丸い形をした炎が現れ、ラックの腕から雷を纏った球が煙をかき消すかのように攻撃をし、敵への牽制をそして仕上げは…
「(いくら、凄腕の魔道士だって魔力のない魔道士には会ったことないでしょ)」
ラックとアイリスが敵を誘導しノエルが魔力を絞り瞬間的に魔法を発動し、それをバネに魔力感知されないアスタが攻撃する、それがラックが思いついた作戦だった。
「確かに大事だね、チームプレイ……!」
アスタの攻撃を喰らった敵を拘束しようと魔導書を構えたアイリス、ページを捲り構えたその瞬間
炎拘束……「あっ…!」
「アッ、待てオッサン!!何その車!?」
「ちょっ、!?」
アイリスの拘束魔法よりも先に敵の魔法の展開が早く敵は魔法で逃走してしまった。
「くそォ〜〜〜、見失った…!」
「とどめを刺したかったけどそれどころじゃないよね、宝物殿に行かないと!」
「アナタがそれ言う!?」
「そうだったァァ、とにかく行こォー!!!!」
元気な三人に苦笑しつつ続こうとしたアイリスは膨れ上がる魔力を感じ、頭を抱えラックの名を呼ぶと彼を感じたらしく魔力を感じる方向を向いた。
「っ、ラック……!!」
「どうやら、最強が他にいたようだね…!」