蛇ですが、なにか?   作:トマトねこ

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作者「俺の書いた小説(明月記)はほとんど(人が来なさすぎて)全滅状態だ。俺はそこそこの短篇一本書いて宣伝するぜ、オラァ!」

って感じで書き始めたのにまさかの好評…こんなん続き書くしかないやろ!


人間の屑らしいです、それで?

食べる

肉を噛みちぎって飲み込み血を啜り上げる。

胃袋の容量にも限りがあるから栄養の高い部位を見つけてより効率的に、より早く食らう。

ちらりと小芭内を見るとまだ気絶している、胃袋の容量ももうちょいで満タンだから起こすのはちょいとだけ待ってもらお。

そう思った時、小芭内に何か人がやって来て話しかけて……なんだろ、なんて言うか凄い独特なファッションな人です。

真っ白い服を着てるんだけどその端は炎を象ったのか赤く所々が長かったり短かったり…そして何よりその髪型。

 

ナニソレマジデ

 

金髪なのは百歩譲っておっけー、でも何で赤まで混じんの?二色染めってガチ目のヤンキーと派手系ユーチューバー位しかやらんよ?

気絶した小芭内を2、3回揺する、起きない、担ぎ上げて連れてく……いやどこいくねーん!ちょちょちょ!俺も行く!行くんだよー!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

♦︎

 

 

 

「ふう…」

 

日輪刀にこびり付いた血を払いながら一息つく。

この男は鬼殺隊の最高階級の柱の一人、炎柱の煉獄槙寿郎。

今日も与えられた鬼を狩る任務を危なげなくこなし、帰路へ就こうとした――その時、地を揺るがす大音が聞こえた。

 

「新手か!?」

 

咄嗟に腰にしまった日輪刀を鞘から抜き払って構えるが何も起きない。

熟練の剣士である槇寿郎は警戒を怠らずに物音がした方向に向かって歩みを進めて行く。

 

そうして少し道が開けた時、槇寿郎は驚愕の光景を見て走り出す。

 

――少年が倒れている

 

そしてその奥には鬼と思われる異形が這いつくばっている。

相打ちになったのだろうか?いや、日輪刀も持たない、しかもまだあんなに若い子が鬼を?

 

疑問は尽きないがあの少年を放っておく訳にはいかない。

足に力を込めて地を蹴る。

 

「大丈夫か?聞こえているか?」

 

喉奥から大声を振り絞って呼びかけるが反応は無い、やはりもう遅かったのだろうか…?

そう思ったのも束の間、少年の鼻からは空気が抜けたり入ったりを繰り返す音が聞こえる。どうやら気絶しているようだ。

この少年から詳しい話を聞かなければならない、そう考えた槇寿郎は少年を担ぎ上げるとその場を後に…

 

「シャー!!」

「む?蛇」

 

する直前、白い蛇が跳ねて少年の上に飛び乗った。

毒を持っていれば危ないが、特に何もしないのでその内に去るだろうと考え、今度こそ、この場を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

♦︎

 

 

 

あぶねー…もうちょいで置いてけぼりにされるとこだったー。

小芭内と俺が連れてかれたのは何やらでっかい屋敷、くそう!金持ちか!あれか?IT系だから服装自由ってか!?

いや刀を持ったIT系社員がどこ居んねん。

てか何で刀?辞書さん教えて。

 

『日輪刀』…太陽に近く、太陽光に一年中当たる山から採れる鉱物で作られた刀。これで頸を切られると鬼は太陽光を浴びたように絶命する。

 

あー…何か特別な刀らしいです、太陽光を浴びて死ぬって事は俺が毒注入したあの怪物も鬼って事になんのかな?それで推量すると化け物狩りを仕事にしてる感じかな?

てか小芭内はいつまで気絶しとんじゃ。

一回室内入ったから食べ物探しに出かける気にもならんのよ、ほら土足で入り直すとか非常識じゃん?そういう気遣いも出来る系蛇だからさ、俺は。

 

「う……あ…」

 

おっ起きそうかな?

 

「うーん……」

 

お〜焦らすね〜

 

「ハッ!」

 

まさかのフェイント!再気絶っぽく見せておいて次の瞬間に起きる高等テクニックだと?くそっ!やられた!

 

「鏑丸…ここは?」

 

喋れたらどれほど良かったでしょう。

残念ながらそう聞かれても何も言えない、まあ喋れても屋敷としか答えられないけどさ。

 

「起きたか」

「……あなたは?」

 

おっ、さっきの炎さんじゃん。

タイミングバッチリだね、これは加点対象です。いや何の試験だよ。

 

「私は煉獄槇寿郎だ。少年、君の名前を教えてくれるか?」

「伊黒…小芭内です」

「しゃー」

「……蛇の鏑丸です」

 

俺に代わっての紹介ありがとナス!

 

「うむ、すまないが私から質問をさせてくれ」

「はい…わかりました…」

 

あれ?これ俺要らない感じ?ちょっと虫狩ってきてもバレない感じ?よっしゃ!一狩り行こうぜ!

 

 

 

 

 

 ▲▲▲

 

 

 

いやー大漁大漁、大量に食べた蛇鬼のおかげも相まって『ミシャクジ』に前進してるね!

胃袋のストックにはまだ少しの余りがあったからそこに栄養価は低いけど藤の花を詰め込んどきました、今後の護身用にね。

さて、お話は終わったかな〜?

 

「あ…たの……よ!」

 

お?何だろ?何か表で声が聞こえる。

 

「あんたのせいよ!あんたが逃げたせいで皆捕まったのよ!! 五十人も! あんたが売り渡した! 生贄のくせに!! 大人しく喰われてりゃ良かったのに!!」

 

ハア!?

え…何この人間の屑的発言…これを発したのは伊黒の親族だと思われる奴、非常に、ひっっっじょうに不本意だけど面影が有る。いやこれにはマジでドン引きだわ〜

 

マジでないわー。

 

流石にまずいと思ったのか周りがソイツを引っ張って小芭内から引き剥がそうとする…いいぞ!もっと力入れろ!これで怪我させても一向に構わん!

 

「離してよ!これは私たちの問題!」

 

「あんたが逃げ出そうとしなきゃあのままでいれたのに!五十人も人の生活を崩した!この屑!」

 

はいキレました〜流石にそれは許容できませーん。いやあソレは流石にマズイでしょ。

確かにあのままだったら俺もいっぱい御飯食べれて人間になれたかもしれないよ?でもさ小芭内の事考えた事あんの?人を一人地面に敷いてその上に皆が立つ事がそんなに良い事なの?

 

皆に踏みつけにされて無理矢理に抗った一人と一人の犠牲でずっと上に立ってようとした五十人。

 

果たして屑はどっちかな?

 

「あんたが死んでれbグァッ!!??」

「…!鏑丸!」

「ちょ、何よあんた!何この蛇!?痛い!離してよ!」

 

嫌でーす、離しませーん、ホレもっと力込めてやる。毒入れないのが幸いと思え。

 

「あああああ!!痛い!首が!首があ!」

「ッ!鏑丸!もうよせ!」

 

ぐいっと後ろに引っ張られる感覚、でもコイツから謝罪の言葉聞いてないし俺はスッキリ出来ない

こんな時、言葉を介して自分の要求を伝えられたらどんなに良いかと思う。

 

…小芭内が泣きそうにしてるからな、いつか『ミシャクジ』になったら土下座してもらうからな。

 

「すまない伊黒少年…良かれと思ってだったのだが…」

「いや、良いんです」

「うむ…それでだが君は身元を保証してくれる知人などはいるか?」

「いえ、友達はこの鏑丸だけだったので…」

「しゃー」

「ううむ…これはあまり勧めたくはないし危険も高い事なのだが…」

 

俺の相槌が無視された!?

 

「鬼殺隊に入る気はないか?」

「何ですか?それは」

「人を食う鬼を狩る組織だ、君の蛇が斃したように」

「……やらせて下さい」

「本気か?命の保証もないし修練は厳しい物だぞ?」

「いいえ、やらせて下さい」

 

小芭内の決心は固い物だと俺は感じさせられた。

親友としては命の危険がある事を小芭内にはやらせたくない。けれど俺が止める事は出来ないだろう。

 

「明日、知り合いの育手に手紙を書こう。そこで修練を積むといい」

 

「今日はうちで休め」そう言い残すと煉獄さんは屋敷の門を潜って行った。

その場に残された俺はただ何とも言えない小芭内の表情に牙を軋めかせる事しか出来なかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

♦︎

 

 

 

――この屑!

 

…ああ…そんな事は分かってるよ、屑の一族に生まれた俺は所詮屑にしかなれない。

憎むべき血がこの体を駆け巡って心の臓からまたその血が全身を循環している。それだけで俺は屑だ。

 

どんなに屑であっても五十人の生活を踏み潰した。その事実には変わりがない。

肩が痛い、足も掴まれた。俺の周りで五十人もの亡者が俺にまとわりついて俺を睨み付ける。

息が苦しい、体が重くて抵抗出来ない。そして俺は亡者の中に…

 

――次の瞬間、息苦しさが消えた

 

五十人の亡者の中で俺に覆いかぶさっていた奴は消えていて、目を開けると一匹の白大蛇が亡者を食らっていた。

 

一人一人と亡者が消えていく。白蛇は頸を盛んに動かして更に亡者を呑み込んでいく。

 

「ねえ、小芭内」

 

気付けば亡者も蛇も消えていて俺と同じくらいの上背の少年が目の前に居た。

髪も、肌も、着ている服さえ白いが目だけは赤い。まるで雪に落ちた二滴の血漿のようだ。

 

「俺はね、小芭内が鬼殺隊に入るって聞いて心配したんだ」

 

その時、俺はこの少年とあの蛇、そして鏑丸は同じなんだと気づいた。

 

「小芭内は力が弱いよね。簪と箸くらいしか持った事ないもん」

 

 

「小芭内は目が悪いよね、特に右なんて見えてないに等しいよ」

「鏑丸…」

「俺はね、小芭内に危ない事をして欲しくないんだよ」

 

蛇に睨まれた蛙、という表現があるがまさにこの事だと小芭内は思った。

その目は静かに小芭内を捉え、射抜いていた。

 

「鏑丸……俺は…」

 

怖いと感じた、鏑丸が。

あの蛇女にいつ食われるかも分からない、明日死んでいるかもしれないのが何時も恐怖だった。

そんな中で助けてくれた鏑丸が、あんなにも

 

「俺は屑なんだ」

「違うよ、小芭内だけは違う」

 

辺りを静寂が包み込む風の音すら聞こえない、本当の静寂。

 

「鏑丸……お前がなんと言おうと鬼殺隊に入る、もう決めたんだ」

「…………そっか」

 

俺の返事に落胆したようだった。静かな怒りはいつの間にか無くなっていて鏑丸の視線は酷く悲しそうなものに変わっていた。

 

「俺は確かに力が弱い、だけどあの格子を切れた。俺は確かに目が弱い、だけど鏑丸が俺の目になってくれた」

 

「だから大丈夫だ」

 

俺の言葉が鏑丸に届いたかは知らない、鏑丸が口を開くその瞬間に――

 

意識は覚醒した。

 

 

 

 

 

 ▲▲▲

 

 

 

顔を起こせば亡者と大白蛇も、白子(アルビノ)の少年も居なかった。

鏑丸は腹の上で蜷局を巻いて眠っていた。

 

少しして小芭内が紹介された育手の下へと歩みを進めた。

その首には心做しか顔を引締めた物珍しい白蛇が居たとか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




夢の中の鏑丸擬人化はショタ…いいよね(ゲス顔)

この後、鏑丸は人化します。そこでヒロイン希望を聞いて見ます

  • 胡蝶しのぶ
  • 甘露寺蜜璃
  • 竈門禰豆子
  • TS伊黒小芭内(割と本気)
  • いらない
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