蛇ですが、なにか?   作:トマトねこ

3 / 5
TS伊黒といらないが競ってますねえ…
作者としてはヒロイン欲しい派なので最終的には皆さんの意思に反した結果になるかも…

その場合鱗滝左近次、冨岡義勇が腹を切ってお詫びいたします

鱗滝左近次「解せぬ」
冨岡義勇「解せぬ」


誤字報告、及びに評価やお気に入り登録をしてくださりありがとうございます


試験らしいです、だいじょぶ?

「何だその貧相な体は」

 

初めて会った人への第一声がそれかよ

俺と小芭内は長い長い山道を歩き続けてようやく育手だという人に出会った。うん、それはいいんだ、良いんだけどさ…

 

何でこの人も髪染めてんの?

見るからに三十歳を超えているであろう年齢をしている中年のナイスミドル。それが小芭内の育手なんだけど髪が真っ青。

え?何?派手な髪染めが流行ってる世界線なの?ここ?

 

「飯を食え、力を付けろ、そうでなければ話にもならん」

 

小芭内にそれだけ告げると育手さんは山の方に戻っていった。

そうだぞ小芭内!ご飯食べよう!俺みたいに!

 

それから小芭内の生活は食事と筋トレで塗りつぶされた。

初めは十回も腕立てが出来なかった小芭内だが今では筋肉が付いてきている、勿論俺もただ見ているだけじゃなく時間があればひたすらに狩りをしてました。

あの蛇女の肉も良い感じに分解されたみたいで『ミシャクジ』に向けての栄養分もガクッと増えた

 

そして今!ついに刀を振っています!

パチパチ!いやー努力って報われるんだな〜。

小芭内が今練習しているのは『水の呼吸』という物で、鬼を殺すための剣技の一種だそう。

呼吸には人それぞれ適応する、しないがあるそうだけど小芭内はどうやら無事に適応しているみたいだ

 

そして何より!型の名前がかっこいい!

ちょっと聞いただけでも中二心をくすぐられるようなネーミング、型の名前を考えた人は隠れ厨ニ病だったに違いない、絶対そうだ。しかも型の数字が漢数字の旧字なのもポイントが高い。

水の呼吸の創始者は今頃天国で自分の厨ニ技を連呼されてて悶え苦しんでいるのかも……そう考えるとなんか可愛いなその人

 

「小芭内!呼吸が乱れているぞ!」

「はい…!」

 

今、小芭内と育手さんは木刀で打ち合っている。

育手さんは外見は完全に三十代なのに実年齢は50を超えているらしい、若く見えるってレベルじゃねーぞ!オイ!

 

「水の呼吸 壱の型『水面切り』」

 

おお!出た!なんか水が飛沫を上げるエフェクトが見える!

すごい!なんかすごい!具体的に言えって言われたら困るけどとにかく凄い!

 

「ようやく新しい型を覚えたか、良くやったな。まあ壱の方だが、壱の型だが本当に喜ばしい」

 

いや言い方!この人の性格ネチネチしてんな〜理想の上司ワースト一位だわ〜

 

ないわー

 

え?俺は何してんのかって?

小芭内の首に巻き付いておりまーす!

右目の視力が極端に弱い小芭内の補助って事ですね、でもこれが案外むずい。俺は言葉を喋れないので小芭内への動きの指示は動作で行うしか無いのだが下手に動くと首に絡まって窒息させてしまう。

 

「水の呼吸 肆ノ型『打ち潮』」

 

のり塩ではなく打ち潮、育手さんの木剣が小芭内に迫る。その剣を躱そうとぐいっと体を引っ張ると小芭内も察してくれたのか俺の移動方向に逸れてくれる

 

「まだまだ行くぞ」

 

そう言うと木刀の動きが速くなり、数が十にも二十にも増えたように感じる。

ちょちょちょ!無理無理!こんなん無理ゲーにも程があるでしょ!何?難易度はイージーとルナティックの二つしか用意されてないの?ノーマルは東京湾に沈められたの!?

そんな俺の諦めに近い思考のに比例するかのように小芭内は剣を打ち合わせる。純粋にスゴイ

 

「水の呼吸 参ノ型『流流舞い』」

 

剣先と交差するように小芭内の木刀が育手さんに迫る。

いいぞ!やっちゃえ小芭内!あっでも怪我させたら修行遅れるから怪我しない程度に…

 

「水の呼吸 陸ノ型『ねじれ渦』」

 

そう思ったら小芭内の木刀が育手さんの大きな薙ぎ払いに阻まれる。そして小芭内が持っていた木刀がすぽーんと抜け、木にぶつかって砕けた。

分かる?弾かれたんじゃなくて砕けた

そう、砕けた

 

いや、なしてよ

木と木がぶつかって何で木刀のほうが壊れるの?しかも折れるんじゃなくて砕けるとか…お前人間じゃねえ!

 

「最後のは中々だった。何故負けたのか考えておけ」

 

そしたら何か見えてくる筈です。とは言ってくれなかった、残念

 

「…またか」

 

小芭内は口からため息と一緒にそう落胆の声が出る。

育手さんは実践主義らしく、自分に一本入れれば最終選別への参加を認めてくれると言った。

しかしこの人はめっっっっちゃ!強い。ついさっきの時点で分かっただろうけどありえへんくらいに強い。

 

小芭内がこうして育手さんに挑んでもう二年を超える。小芭内は順調に人間卒業式の雛壇に上がっているが、まだ育手さんに一本を取ることが出来ない

 

「もう少し…」

 

小芭内はそう呟いて刀を握ろうとするが… 流石に無茶をしてる

これから某長い二本足の鳥の歌でも歌うかのようにフラフラとしているし手からは出血もしている。

はい止めます、ドクターストップです。いや医者じゃないけども

てか待って!力強い!体ごと持ってかれる!

 

足に無理矢理巻き付いて木刀を拾いに行かせないようにする。しかし悲しい事に筋トレした小芭内の力には敵わない、辞めて!もう小芭内のライフはゼロよ!

 

「鏑丸……」

 

そうよ!貴方の親友の鏑丸よ!だからもうこんな事は辞めて!

 

「………そうか」

 

え?何?なんでそんな悟ったような表情を浮かべてるの?もしかしてあれ?遂に蛇語を話せるようになったの?魔法学校で秘密の部屋を見つけちゃうの?

そんな俺の疑問は明日、晴れる事になる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

♦︎

 

 

 

 

 

 

 

 

「よろしく頼みます。氷海さん」

 

またか

私は心のなかでそう呟いた

 

現炎柱からの紹介で私の弟子となった伊黒小芭内はおおよそ剣士は似合わない体躯をしていた

片目の視力は殆ど無く、所々の骨が浮いて見える程に細かった

 

しかしいざ剣を教えるとなると意外にも才覚を持っており、大きな欠点だと思われた視覚も側に居る蛇が幸いして気になる程ではなかった。

 

この子ならば最終選別へと送り出しても問題はなさそうだが私は念には念を入れるのが信条だ。私に一本を入れるまでは許可をしない。

一年だけとはいえ柱を務めた私の実力には自信がある。私に一本を入れれば間違いなく最終選別でも生き残れるだろう

 

「水の呼吸 弐ノ型『水車』」

 

縦に大きく振られた剣を横に飛んで躱す

 

「水の呼吸 伍ノ型『干天の慈雨』」

 

横の一薙ぎを後ろに飛ぶ

 

「昨日と比べて進歩が見れん」

 

私の言葉に伊黒は唇を噛んだ。

申し訳ないが実際その通りだ。剣の速さは昨日からさほど変わっておらず、動きも特に変わりは見られない

 

「水の呼吸――」

 

また型が繰り出されようとしている。この動きは小芭内が最も得意としている『流流舞い』だろう

 

――昨日と同じだ

 

『ねじれ渦』で剣を飛ばせばいい、そう思っていた私は次の瞬間に凍りつく

 

「拾壱ノ型 」

 

――何だと

 

水の呼吸には拾までしか型はない。それ以上を使えるのは熟練の剣士が何年と研究を重ね、自分以外には使えないような型になることが多い

 

「委蛇切り!」

 

珍しく叫ぶようにして放たれたその斬撃は蛇が目の前に見つけた獲物に喰らいつくように私を捉え

 

「見事だ」

 

腹のあたりに確かな痣を作った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

♦︎

 

 

 

 

 

 

 

 

oh…マジカヨ

今朝も小芭内が育手さんと打ち合ってたんだけど…勝っちゃった。いや、こんな言い方は悪いのかもしれないけど俺にはこうとしか言えない

何か昨日と途中までは同じだったんだけど最後に何か蛇が出てきた。しかもめっちゃデカイサイズの

いやもうビックリしたよ?木刀振れば今までは水飛沫的なやつだったのに急に蛇に変わるんだもん

 

ないわー

 

 

「見事に私から一本取ったな、小芭内」

「氷海さんのおかげです」

 

そうそう育手さんは氷海って名前だったね、忘れてたわ

 

「最後の技は特に目を瞠る物があった。あれは水の呼吸ではないだろう」

 

だよね!何か水じゃなくて蛇が来たもん!あ〜良かった〜この思いが共有できる人がいて良かった〜…ん?水じゃなくて蛇が出てきたって事は蛇の呼吸…?

 

「恐らく呼吸が派生したのだろう。そう珍しい事ではない」

「そうですか…」

「蛇と言うのが相応しいな、蛇の呼吸 壱の型『委蛇切り』と言った所か」

 

ビンゴ!景品ください!

とは言わないけどそっかあ…派生かあ…

 

「では俺はもう少しだけ此処で修練を…」

「いや、最終選別へ行け」

「ですが…」

「よく聞け。呼吸の派生とは言えお前の呼吸の使い手を私は他に知らない、最終選別で出来るだけその呼吸を使って鬼を倒せ。最悪の場合水の呼吸を使っても構わん」

 

そう言うと育手さんは少しだけ待つように俺と小芭内に言い、家から一本の日輪刀を持ってきた。

 

「私が使う予定だった物だが訳あって結局使わなかった。お前にやろう」

 

そう言うと小芭内に手渡した。そして小芭内が鞘から刀身を抜くと…

 

「おお…」

「ふむ…」

「しゃー…」

 

美しい紫色に染まりました!

え?綺麗なんだけど?写真撮ったら絶対インスタ映えするヤツやん!

しかし悲しきかな、この世界にはインスタもツイッターもない。

 

「最終選別で鬼と戦う中で蛇の呼吸を物にせよ。これが育手としてお前に課す最後の目標だ」

 

育手さんはそう言うと山奥にまた戻っていった…

え?これからあの化け物達と戦いに行くの?

藤の花ヨーシ!牙ヨーシ!捕食ヨーシ!

うははははは!食い放題だ〜!

 

 

 

 

 

 

 ▲▲▲

 

そんな訳で始まりました最終選別

ここには人を少し食った鬼が閉じ込められていて、それらから一週間生き残れば良い

ようはリアル鬼ごっこだね!

 

「オイ見ロ!人ダゾ!」

「ウマソウナ目ダ!」

 

早くも二人の鬼に目を付けられましたね。いや、鬼って数え方一人、二人で良いの…?

 

「蛇の呼吸 壱の型『委蛇切り」

「アバババ!」

「バッカヤロウオマエ!オレは生キルゾ!」

 

はーい逃しません大人しく養分になりなさい。

肩のあたりの肉に噛み付いてそのまま引き千切れば毒が体に回って命が失われる

さて…いただきm

 

「…行くぞ」

 

は!?

いや待って!お願い!一口だけで良いから!本当だって!鬼は他の動物と比べて栄養が良いんだって!お願いだから〜!

 

「蛇の呼吸――伍ノ型!」

 

いや待って先走り杉〜!お願いだから食べさせて〜!

 

 

そして一週間後、俺と小芭内は無事に帰還して鬼殺隊への入隊を認められた。

だがな!俺の餌を奪った事は許さんぞ!鬼殺隊に入ったら鬼を食いまくってやるからなあ!ふえーん!

 

 

 




少し進みすぎたかもです。反省反省
オリキャラとして伊黒さんの育手さんが登場しました。蛇の呼吸は水の呼吸の派生らしいので水の呼吸の育手さんです。
下にオリキャラ情報を乗せるので要らない人は後書きは以上になります。


氷海 瀧
水の呼吸に精通した育手で水柱を一年だけ務めた実績を持つ。
年齢の影響で三十歳で一線を退き、今では育手として鬼殺隊に貢献している。伊黒のネチネチした性格はこの人の影響がかなり大きい

この後、鏑丸は人化します。そこでヒロイン希望を聞いて見ます

  • 胡蝶しのぶ
  • 甘露寺蜜璃
  • 竈門禰豆子
  • TS伊黒小芭内(割と本気)
  • いらない
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。