マギアレコード 偽書e/s memorys   作:ジャックノルテ

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第13話 そう言う事だったんだね・・・

□ 回想終了 神浜市内 北養区 ホテルフェントホープ 地下室

 

地下室にいるねむ、みふゆ、彩月、一夜、ナナツメ。

 

みふゆ「今まで話したのが、筒地綾女さんがこんな姿になった経緯です」

 

彩月「成程・・・。経緯は分かったで。でも綾女さんの魔法は一部、再現出来たんやろ?」

 

ねむ「確かにそうだね。一夜と彩月に施した他人のソウルジェムと肉体を接続する魔法。これは筒地綾女の中にあった記憶を元に僕が再現した魔法だよ。けど僕たちが求めているのは別の魔法だよ」

 

彩月「どんな魔法や?ウチが覚えとるかも知れへんで」

 

ねむ「他人のソウルジェムを操る魔法だよ。君の中にそのデータがあるかも知れないんだ」

 

彩月「・・・。どうやろな。ウチの中にある綾女さんの記憶の中に靄がかかった様に良く見えない部分があるんや。もしかしたらそこにあるのかも知れへんで」

 

ねむ「ふむ・・・。やっぱり記憶ミュージアムで君の記憶を覗いてみた方が手っ取り早いかも知れないね」

 

彩月「記憶ミュージアムってなんや?」

 

ねむ「記憶ミュージアムは僕が作ったウワサの一つだよ。そこに行けば君の中にある記憶を覗く事が出来るよ。現にナナツメの中にある筒地綾女の記憶をそこで鑑賞した訳だしね」

 

彩月「便利な物やなー。んでどうするんや?早速覗いて見るんか?」

 

 両手を顔の前に上げて笑顔の彩月は今すぐにでも良いと言う態度を見せていた。

 

ねむ「流石に今日は止めておこう。準備もあるから来週の日曜日にしたいんだけど彩月はどうかな?」

 

彩月「ウチはいつでも構へんで」

 

みふゆ「それでは今日は残りの時間を使ってマギウスの活動についてワタシから詳しく注意点を交えて残りの説明を致します」

 

彩月「ええで。話の続きをしよか」

 

ねむ「彩月。一応注意しておくけど、君はまだ戦闘をしない方が良いよ。ソウルジェムを接続したけど、どういう影響が出るのか分からないから暫く戦闘は控えた方が良いよ」

 

彩月「肝に銘じとくで。それじゃ魔法はどこで練習したらええんや?」

 

みふゆ「簡単な身体能力を強化する魔法は自主練習法を教えます。戦闘に関する訓練は来週以降にこのホテルフェントホープの訓練所で行う事が可能です」

 

 みふゆの的確な説明にねむは満足そうに頷いた。

 

ねむ「じゃあ後はみふゆに任せるよ。一夜。僕は君と打ち合わせたい事があるから行こうか」

 

一夜「はい」

 

ナナツメ「では」

 

 ねむの後にナナツメと一夜は続いて出て行った。

 

みふゆ「ではワタシ達も行きましょう。説明はエントランスで致します」

 

彩月「そうやな」

 

 みふゆと彩月も地下室を出て行った。

 その際に彩月は別れ際に《赤と青に彩られた何か》の中央に存在する石の様に変化が無い筒地綾女の顔を見ていた。

 

彩月(出来れば別の形で再会したかったで・・・。綾女さんと組めばおもろい事になりそうだったんやけどな・・・)

 

みふゆ「彩月さん。どうしましたか?」

 

彩月「今行くで」

 

 彩月は地下室のドアを閉めて部屋を出て行った。

 

《赤と青に彩られた何か》の中にある筒地綾女には何の変化も無い。

 

 

 

□ 神浜市内 ホテルフェントホープ ねむの部屋

 

 

ねむと一夜、ナナツメはテーブルに座って打ち合わせをしていた。

 

ねむ「それで相談なんだけど他の羽根からフェントホープの入り口を探すのが大変だから簡単に出来ないかって相談を受けているんだ。フェントホープの入り口を簡単に探せる道具は作れないかな?」

 

一夜「作れると思います。方位磁石をベースにすればイメージがしやすいから作りやすいと思います」

 

ねむ「うん。それで良いよ。後この間作った魔力を貯める宝石だけど量産する許可が下りたから次からはローブと一緒に宝石の製造も頼むよ」

 

一夜「分かりました・・・。あの・・・。ねむ様」

 

ねむ「どうしたんだい?何か質問があるのかい?」

 

一夜「その・・・。記憶ミュージアムでは人の記憶が見れるのですか?」

 

ねむ「そうだね。記憶ミュージアムでなら記憶を見たい人を接続すれば記憶を見る事が出来るよ。何か記憶で気になる事があるのかい?」

 

一夜「その・・・。この身体、朱奈さんの記憶を見る事は出来ますか?」

 

 一夜の言葉を聞いてねむは一夜の事をジッと見た。

 

ねむ「勿論出来るよ。でもどうして見たいんだい?」

 

一夜「アタシこの身体を勝手に借りている状態だから朱奈さんの事を出来るだけ知っておきたいんです」

 

ねむ「成程。つまり朱奈の事を知りたいんだね?」

 

一夜「はい」

 

ねむ「良いよ。じゃあ日曜日に一夜も記憶ミュージアムを利用したいと言う事だね」

 

一夜「お願いします。ねむ様・・・」

 

ねむ「良いんだよ。自分が借りている身体の事を知りたい。それは一夜にとって当然の権利だからね」

 

一夜「ありがとうございます。ねむ様」

 

 一夜は立ち上がると一礼して部屋から出て行った。

 

ねむ「ふう。一夜は前より外に関心を持つようになったみたいで良かったよ」

 

ナナツメ「・・・」

 

ねむ「僕がどうして一夜に構っているのか不思議みたいだね」

 

ナナツメ「!?小生にその様な私心は・・・」

 

ねむ「別に良いんだよ。ナナツメ。君になら安心して話せるかな」

 

ナナツメ「何を・・・。でございますか?」

 

ねむ「ハッキリ言うとね、僕たちマギウスが一夜を保護しているのは裏方の人員として有能なのもあるし僕たちのせいで魔法少女として生きて行くのが難しい状態にあったから一夜を助ける事で組織のイメージアップも謀ったよ。でもね・・・。それだけじゃ無いんだ」

 

ナナツメ「小生に話してよろしいのですか?小生は」

 

ねむ「ナナツメ。その事はもう解決しているだろう?僕はもう気にしていないよ。君を黄羽根に任命した時からね」

 

ナナツメ「はっ。出過ぎた事を申しました」

 

 頭を下げるナナツメ。

 

ねむ「一夜の魔法は僕の具現化魔法に近い能力を持っている。これは分かるだろう?」

 

ナナツメ「はい・・・」

 

ねむ「つまり一夜はいざと言う時に僕の身代わりにする事が出来るかも知れないと言う事だよ」

 

ナナツメ「!?」

 

ねむ「勿論、僕も死ぬつもりは無いけれど万一と言う事があるからね。そうした事態に備えた身代わり要員として一夜の事を想定しているんだ」

 

ナナツメ「・・・・・」

 

ねむ「そして僕以外にも灯花やアリナの身代わりも用意しておいた方が良いからね。その為に必要なのが筒地綾女の持つソウルジェムを強制的に操る技術。それに記憶操作の技術があれば僕や灯花、アリナの身代わりを作って犠牲になって貰う事も出来るからね」

 

ナナツメ「深い考えにおみそれ致しました」

 

ねむ「そんな事にならない事が一番だけど色々な事を想定すべきだからね。他の羽根に何も言う事が無いナナツメだからこそ話せるんだよ」

 

ナナツメ「勿体無き言葉です。小生はあくまで護衛。言葉を聞く事は出来ても意見はありません」

 

ねむ「むふ。良いんだよ。ナナツメはそれで。じゃあ今日はもう帰る事にするよ」

 

ナナツメ「自宅まで送ります」

 

ねむ「いつも悪いね」

 

ナナツメ「お気になさらず」

 

 いつものナナツメの返答を聞いてねむは部屋を出た。

 ナナツメも背後に控えている。

 エントランスに向かうとソファーにみふゆが座っていた。

 

ねむ「みふゆ。説明は終わったのかい?」

 

みふゆ「はい。彩月さんは先程帰られました。マギウスの翼に関する説明はしっかりと済ませておきました。特に今は地元で変身しない様に念も押しておきました。来週の事に関しては後程、ワタシかねむからメールを送ると伝えておきました」

 

ねむ「うん。それで良いよ。僕は帰る事にするからみふゆはどうする?」

 

みふゆ「ワタシはこれから月夜さんと月咲さんに会ってきます。現場の意見を聞くのも大事ですから」

 

ねむ「分かった。じゃあ彩月には僕から連絡を入れておくよ。それじゃ」

 

 ねむとナナツメが出て行ったのを見てみふゆもフェントホープから出て行った。

 

□ 神浜市内 栄区 駅前広場 日曜日の13時

 

 

次の週、私服姿の彩月は栄区にある駅前広場に来ていた。

 既に制服姿のねむとナナツメ、一夜が待っていた。

 

彩月「待たせてもうたか?」

 

ねむ「いや。時間通りだよ。じゃあ行こうか」

 

 ねむに先導される形で4人は記憶ミュージアムへ向かった。

 

ねむ「彩月。あれから君は魔法を使ったのかい?」

 

彩月「自宅でこっそりと変身と身体能力強化を試しただけやで。正直、戦闘は練習せなアカンやろ。ウチはこれでも人を殴った事も無いんやで」

 

ねむ「まあ普通はそうだろうね。記憶ミュージアムでの仕事が終わったら彩月にも戦闘訓練を初めて貰うからね。一夜の護衛をして貰うんだから」

 

彩月「まあそれが役割やからな。魔法を得る事の対価っちゅう事やろ」

 

ねむ「言い得て妙と言う事だね。ところで君のその喋り方は変わっているね」

 

彩月「まあ良く言われるで。インチキくさいデタラメな喋りやからな」

 

ねむ「どうしてそんな喋り方をするんだい?」

 

彩月「そやなあ・・・。簡潔に言うとな・・・。ウチの両親は舞台俳優や。台詞の朗読なんかを聞いてウチは育った。その時に聞いていたのがこないなデタラメな喋りと言うことや。デタラメな言葉を聞いて真似ればデタラメな喋りになっちまうんやろな」

 

ねむ「ふむ。想像していたのとは違うね」

 

彩月「想像ではどやったんや?」

 

ねむ「うん。僕の想像では彩月の両親は転勤族で全国各地を回っていて両親は地域に溶け込むのが上手い人物で、それゆえに彩月は、君の言う所デタラメな喋りをする様になったと言う所だったよ」

 

彩月「引っ越しなんて1回しかした事あらへん。でもおもろい想像やな」

 

ねむ「むふ。そうだろう。こう言う雑談も刺激になるからね。着いたよ」

 

 ねむが足を止めて示した先には古風な博物館の様な建物が立っていた。

 

ねむ「ここが僕の作ったウワサである記憶ミュージアムだよ」

 

彩月「ウワサの事は聞いとったけどこれが魔法で出来てるんか・・・」

 

 彩月は驚きの声を上げていた。

 

一夜(凄い・・・。アタシとは比べ物にならない・・・)

 

ねむの魔法と規模の違いに一夜は驚いていた。

 

 ねむに続いてナナツメ、一夜、彩月の順番で博物館の中に入った。

 絵画の並ぶ通路を進んで行くと椅子とテーブルが並べられた部屋に辿り着いた。

 そこには既にみふゆが座って待機していた。

 

みふゆ「お待ちしておりました。今日はワタシも立ち会わせて貰います」

 

ねむ「うん。構わないよ。それじゃあ、まずは彩月の中にある筒地綾女の記憶を見てみようか?」

 

 ねむが魔法少女へ変身して右手に本を出現させると同時に床から透明なカプセルの様な物が出て来た。中には座るための椅子も用意されている。

 

ねむ「彩月。そのカプセルの中に入って欲しい。そうすれば僕たちは君の中にある筒地綾女の記憶を閲覧する事が出来るからね。それと一つ言い忘れたんだけどもしかしたら君個人の記憶が誤って映し出される危険性がそこは了承して欲しい」

 

彩月「それは別にええで。けどな・・・。一夜さんを立ち会わせてええんか?」

 

ねむ「どう言う意味だい?」

 

彩月「この間、みふゆさんに説明をしてもろうた際に一夜さんの事も聞いたんや。一夜さんは身体を失って朱奈の身体を使こうてるんやろ?今は朱奈の意識は無いようやけど筒地綾女の記憶の中に朱奈に隠してる事があったら分かってしまうんやないか?」

 

みふゆ「なるほど・・・。その可能性はありますね」

 

ねむ「うん。これは僕も迂闊だったね。じゃあ一夜。君は隣の部屋で待機して貰って良いかな?」

 

一夜「分かりました」

 

ねむ「筒地綾女の記憶を閲覧したら一夜の方を進める事にするよ」

 

一夜「はい」

 

 一夜は一礼してねむが示したドアから出て行った。

 

彩月「一夜さんにも何かするんか?」

 

ねむ「うん。一夜が朱奈の事を知りたいと言っているからね。身体を借りたからこそ知っておきたいって」

 

彩月「良い心がけやないか?じゃあ早速」

 

 彩月はそう言ってカプセルの中に入って椅子に座った。

 

彩月「初めて貰ってええで」

 

 準備が整った事を悟ったねむが右手に出現させた本が輝き記憶ミュージアムが動き始めた。

 それを悟ったみふゆも魔法少女に変身してナナツメも黄色いローブに身を包んで壁際に佇んでいた。

 

ねむ「じゃあ始めるよ」

 

 ねむの一言と共にカプセルの中に魔力が充満する。

 彩月の中に魔力が通って行く。

 それは以前に感じた不快な物では無くただ風の様に自身の心の中を通り抜けて行く様に感じられた。

 空中に一冊の本が浮かび次々と文字が記されて行く。

 

ねむ「ふむ。やっぱり既に筒地綾女の記憶は彩月の記憶と同化しているね」

 

みふゆ「ではどうするのですか?」

 

ねむ「前にナナツメから引き出した筒地綾女の記憶があるから、彩月の中からそれに近い記憶のパターンとでも言えば良いのかな?そのパターンが近い筒地綾女の記憶だけを本に記してみるよ」

 

 ねむは記憶ミュージアムの操作に集中する為に表情を引き締めた。

 それから数分で作業は終了した。

 

ねむ「うん。終わったよ。彩月。カプセルから出ても良いよ」

 

彩月「ほな出させて貰うで。上手く行ったんか?」

 

ねむ「問題無く終了したよ。筒地綾女の記憶はここに纏められてある」

 

 そう語るねむの手に先程、記憶ミュージアムの力で生成された本が降りて来た。

 

彩月「それなら良かったやないか」

 

ねむ「それより・・・。彩月。君は筒地綾女の記憶を持っているんだよね?」

 

彩月「そやで」

 

ねむ「何か一夜に。と言うよりも朱奈に隠したい事がこの記憶の中にあるのかい?」

 

 ねむの言葉を聞いてバレたかと言う様に彩月は目を反らした。

 それが先程から彩月の態度を推測していたねむとみふゆの考えに確信を与えた。

 

彩月「そや。アレだけは・・・。朱奈に知られる訳にはいかへん」

 

みふゆ「一夜さんが身体を借りている朱奈さんを保護しているワタシたちも知るべきでは無い事ですか?」

 

彩月「そやなあ。まあアンタ等ならええんやないか?ただ他言無用にしといた方がええで。他人に話す内容やないしな」

 

ねむ「記憶のどの部分なんだい?どの道、閲覧する事は避けられないし問題の部分は僕らで知っておこう。そうすれば他に見せる事は防げるよ」

 

彩月「それがええで。問題なのは・・・。筒地綾女が契約で叶えた願いや」

 

みふゆ「契約で叶えた願い・・・。確かにそれは・・・。知らない方が良いかも知れませんね・・・」

 

ねむ「でも僕たちは筒地綾女の記憶を閲覧する必要があるからね」

 

みふゆ「ねむ・・・。やっぱり見るしかないんですよね?」

 

ねむ「うん。見てしまえば対策を打てるからね。それに彩月がそこまで言うのなら、きっと朱奈には見せられない内容なんだろうね」

 

 ねむは記憶ミュージアムを操作して筒地綾女の記憶を閲覧する準備を整えた。

 記憶ミュージアムの壁から古めかしい映写機が出て記憶を映し出す準備をしていた。

 

ねむ「だから遭えて見る事にしよう。そうしないと先に進まないからね」

 

みふゆ「本当に良いんでしょうか?」

 

ねむ「みふゆ。ナナツメ。見たくないなら出ても良いよ」

 

みふゆ「いえ。ワタシも組織に属する者として責任があります。一夜さんを組織に入れた責任が・・・」

 

ナナツメ「小生には既に筒地綾女の記憶が一部あります。何の問題もありません」

 

ねむ「じゃあ映し出すよ」

 

 

 

 ねむの声と同時に映し出される筒地綾女の記憶。

 

 筒地綾女が何を願い魔法少女となったのかを、ねむとみふゆ、ナナツメ知った。

 

 朱奈と筒地綾女が出会った理由を3人は知った。

 

 本当なら知る事すら憚られる事を知ってしまった。

 

 でもその先にある記憶を知る為には避けて通れない道でもあった。

 

 筒地綾女の願いを今は語らない。

 

 もしかしたらいずれ語られる機会があるのかも知れない。

 

 

 

ねむ「そう言う事だったんだね・・・。だから朱奈は呪いの右目を持っていた・・・」

 

みふゆ「はい・・・。確かにこれは朱奈さんには見せられませんね・・・」

 

ねむ「ナナツメ・・・」

 

ナナツメ「小生の記憶には、こうした部分や魔法技術に関する記憶は削除されていました。恐らくは意図的に」

 

ねむ「そうだろうね。たぶん彩月に記憶を植え込んだ時はそこまで考えが至らなかったけど魔法を改良して行く内に植え込む記憶を一部削除したんだろうね」

 

彩月「恐らくはそう言う事やろうな。最初にウチに記憶を植え込んだ時はそこまで出来へんやったんやろ」

 

ねむ「とにかくこの事は他言無用にしよう。筒地綾女の記憶から必要な部分を抜き出す作業は合間を見て進める事にするよ。一人の人間が持つ記憶を閲覧するのは時間が掛かる事だからね」

 

みふゆ「そうでしょうね・・・」

 

彩月「さてウチから綾女さんの記憶を抜き取る作業はこれで終わりやろ?それなら次は一夜さんの番やろ?」

 

ねむ「そうだね。一夜を呼ぼうか」

 

みふゆ「でしたらワタシが呼んで来ます」

 

 みふゆはそう言って一夜のいる隣の部屋へ向かった。

 みふゆは一夜を伴って戻って来た。

 

ねむ「一夜。待たせて悪かったね。それじゃあ君の番だよ。そのカプセルの中に入ってくれないかい?」

 

一夜「はい・・・」

 

 一夜は少し緊張した顔付きでカプセルの中に入り中の椅子に腰かけた。

 

ねむ「一夜。これから君と朱奈の意識を記憶ミュージアムの力で繋げるよ。でもね・・・。一夜。こういう事で記憶ミュージアムを使うのは初めてだから僕にもどうなるか分からない。それでも良いんだね?」

 

一夜「良いんです。アタシが望んだ事ですから・・・」

 

ねむ「一夜の覚悟は分かった。じゃあ始めるよ」

 

一夜「はい・・・」

 

 その時、一夜の視界がぼやけ別の景色が見え始めていた。

 




朱菜の過去に関しては、いずれ語る事があるのかも知れません。

今回の話で一番書きたかったのは、ねむが一夜を保護している本音です。

ねむが一夜を保護している理由が決して善意からでは無く別の目的の為だったと言うのがこの作品における答えとなります。

勿論、一夜の存在は組織が存続する上で必要なのは確かです。


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