マギアレコード 偽書e/s memorys   作:ジャックノルテ

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9・5章 やっぱりアンタは口だけだったんだよお!!上

□ 神浜市内 ホテルフェントホープ 会議室

 

 

ねむ「それで・・・・・。君は何をしたいんだい?彩月」

 

彩月「・・・・・・・・・」

 

 沈黙を続ける魔法少女に変身した彩月。

 厳しい表情をしている制服姿のねむ、灯花、アリナ。

 その時、パチパチパチと手を叩く音がその場に響いた。

 

???「どうやら積みの様ですねー。マギウスのお三方」

 

 そう言って姿を現したのは白羽根1だった。

 

ねむ「君は・・・・・。古参の白羽根だね」

 

灯花「確か室内の調度品管理も任せていたよねー」

 

白羽根1「覚えていて下さって光栄です~。と言っても・・・。もう裏切りますけどねー」

 

灯花「わざわざ裏切る事を報告する必要あるー?」

 

白羽根1=白羽根◆「ありますよー。報連相は重要じゃないですか!? だってナルがこの子を洗脳したんだから」

 

 そう言って白羽根1は彩月の肩に手を回した。

 虚ろな目をした彩月は何の反応も示さない。

 アリナは睨みながらも興ざめと言う表情で会話には入って来なかった。

 

ねむ「君が洗脳したのかい?」

 

白羽根1「ハイ。ちょっと精神を調整し直しただけですよ。そうすればどんな馬鹿でも私の言葉だけを聞く素直ないい子になりますよー」

 

 白羽根1は彩月の頭を撫でながら顎に手を添える。

 虚ろな目をした彩月は何の反応も示さなかった。

 

灯花「調整? ってまさか!?」

 

白羽根1「ええ。私が白羽根を洗脳して灯花様を襲わせましたー」

 

 彩月の足元にある借り物のソウルジェムを拾いながらそう言った。

 

ねむ「調整と言う事は・・・・・。君が彩月に契約を出来る様に調整したのかい?」

 

白羽根1「それは違いますね。それはねむ様が原因ですよー」

 

ねむ「僕?」

 

白羽根1「だってねむ様が彩月ちゃんに借り物のソウルジェムを与えて疑似魔法少女にした事が原因じゃないですかー。とぼけちゃダメですよー」

 

ねむ「!! そう言う事か!」

 

灯花「そっかー。つまり彩月は」

 

白羽根1「そうですー。疑似魔法少女になった事によって因果律が急上昇して彩月ちゃんはめでたく契約出来る様になったんですよー」

 

ねむ「それは予想外だったね・・・・・」

 

灯花「わたくしも予想しなかったにゃー」

 

ねむ「報告のあった一夜を誘拐したのも君達かい?」

 

白羽根1「はい。仲間に頼んで誘拐して貰いましたー。宿北にいた仲間に頼んでねー」

 

灯花「じゃあ、あなたがスパイの一人って事なんだね」

 

白羽根1「はい。だから宿北での攻撃からも仲間達は生き延びれましたー」

 

ねむ「随分と大っぴらに話すね。彩月を洗脳して何が目的だい?」

 

白羽根1「ちょっとマギウスの計画を簒奪しようと思いましてー」

 

灯花「わたくし達の計画を奪うって事!?そんなのあなた達じゃ出来る訳ないしー」

 

ねむ「計画の概要も知らないのに良く言うね」

 

白羽根1「知ってますよー。お三方が考えるこれからの事もー。これからこのフェントホープが無くなると言う事も、エンブリオ・イブと神浜市に呼び出したワルプルギスの夜に何をさせようとしているのかもー。お三方が自動浄化システムを広げるのは自分たちの目的のついでに魔法少女を救う為だと言う事もー」

 

灯花、ねむ「!?」

 

アリナ「・・・・・・」

 

 周囲に話していない計画の内部を白羽根1が話した事に灯花とねむは驚きを隠せなかった。

 アリナは心底どうでも良いと言う表情を見せていた。

 

灯花「なんで計画の事を・・・」

 

ねむ「もしかして・・・。固有魔法かい?」

 

灯花「確かに固有の魔法なら強力なテレパシーとか持っているのかも!?」

 

白羽根1「アッハッハッハ。生憎そんな魔法持ってませんよー。もっと簡単なトリックですよー。これですー」

 

 そう言って白羽根1はポケットからコンセントのコーナータップを取り出した。

 

白羽根1「越馬一夜が装備の制作と地下倉庫の管理をしていた様にフェントホープの掃除や室内備品の管理を私がしてましたからー。灯花様とねむ様のパソコンを使う為の配線関係を手伝ったから色々な場所へ簡単に設置出来ましたよー」

 

灯花「あー!? 盗聴器って事!?」

 

ねむ「・・・・・。流石にその発想は無かった」

 

アリナ「チッ・・・・・・・」

 

白羽根1「魔法があるから皆さんこう言う手段に弱いからねー。お部屋の中で愉快な会話を聞かせて貰いましたー」

 

 ワザとらしいニヤニヤと笑みを見せる白羽根1。

 

白羽根1「さて。お三方にはネタばらしもしたし覚悟して貰いますかー。ちなみに羽根は来ませんよー。今は30分だけお人払いをすると白羽根である私が伝えてるんでー」

 

灯花「むぅ・・・」

 

アリナ「・・・・・・」

 

ねむ「・・・・・・・」

 

 ねむは白羽根1と彩月から目を逸らすと会議室にある鏡を見た。

 

ねむ「一つ質問してもいいかな?」

 

白羽根1「なんですー?」

 

ねむ「彩月の魔法で僕らは魔法が使えなくなった。ではどうしてホテルフェントホープはそのままなのかな?」

 

白羽根1「あー。それは彩月ちゃんの固有魔法が他の魔法少女の魔法を強制的に3人分だけ制御すると言う魔法だからですよー。ウワサに関しては時間を掛ければ制御出来るんじゃないですかー?」

 

ねむ「成程。合点が言ったよ」

 

白羽根1「そして面白いのはー。この魔法を考えてキュウべえと契約したのは、洗脳する前の彩月ちゃん自身と言う事ですよー。この子は最初からあなた達を裏切るつもりだったんですよー」

 

ねむ「・・・・・・。だろうね」

 

白羽根1「余り驚かないんですねー」

 

ねむ「彩月と長くいると・・・。彩月がそう言う人間だと言うのは嫌でも知っているよ・・・。だから僕も対策はしていたよ。ナナツメ!!」

 

 その時、叫ぶねむが見ていた会議室にある鏡の中からその場に黄色いローブをばたつかせてナナツメが勢い良く姿を現した。

 

灯花、アリナ、白羽根1「!?」

 

彩月「・・・・・・・・・」

 

ナナツメ「後は小生が」

 

ねむ「君に敵は任せる!」

 

 ナナツメは懐からねむの武器である本と同様の本を取り出すと手で少し操作するとナナツメと彩月、白羽根1のいる場所と灯花、ねむ、アリナのいる場所は透明な壁で隔てられた。と同時にナナツメ達4人のいる部分だけ会議室がホテルフェントホープから撃ち出された!

 

灯花「何が起きたのー?」

 

アリナ「これって前にアリナ達を乗せた」

 

ねむ「うん。前に宿北で使った緊急避難システムを応用して用意しておいた侵入者の排除システムをナナツメに預けていたからね。本当は脱出用だったけど」

 

灯花「でも魔法が封じられていたからテレパシーも使え無かったよね?どうやってナナツメに合図したの?」

 

ねむ「それは簡単だよ。会議室にある大きな鏡。あれは僕の魔力を込めたトリックミラーなんだ。裏側に隠し通路があってナナツメにはそこで隠れて貰っていたんだ。緊急排除システムの操作盤の本を渡してね」

 

灯花「わたくしには鏡の中が見えなかったけど?」

 

ねむ「僕だけが見える様に調整していたからね。フェントホープにはそう言った防犯装置が色々とあるよ」

 

 その時、ねむの手に武器である本が出現した。

 

ねむ「どうやら彩月の魔法が持つ効果範囲余り広く無いみたいだね。これで変身できる筈だよ」

 

灯花「あっ。本当だ」

 

アリナ「これで計画を進められるワケ」

 

 3人は魔法少女に再変身した。

 

ねむ「!! どうやらマミが敗れたらしいね。それに羽根の暴走も止まっている」

 

灯花「じゃーわたくし達も地下聖堂で準備しないとね」

 

ねむ「そうだね。じゃあ地下聖堂に行こうか。彩月の事はナナツメに任せよう。誘拐された一夜の事もね」

 

灯花「ねむは助けられると思ってるの?」

 

ねむ「ナナツメにはテレパシーでなるべく救出してと言ったから出来るだけの事はすると思うよ」

 

 地下聖堂に向かう3人。

 会話に興味を示さないアリナ。

 

灯花「正直ナナツメじゃ難しいと思うんだけどにゃー」

 

ねむ「僕もそう思うよ。だからナナツメには一夜の救出は出来るだけ行う様にウワサの栞を通して言ったけどね」

 

灯花「ねむは一夜の事を本当に気に入っているんだにゃー」

 

ねむ「まあね。一夜は面白くて便利だからね」

 

ねむ(最も・・・。裏切り者が彼女だけとは限らないからね。それにしてもさっきの白羽根はどうして会話を無駄に引き上したのかな?僕が聞きたい事があったのは確かだけど・・・。彼女が会話を引き延ばす必要性はない筈。お陰で彩月と一緒にフェントホープから追い出された訳だしね。そうすると別の狙いがあるのかな?それと・・・)

 

 ねむはちらりと横を歩くアリナを見ていた。

 

ねむ(あんな不愉快な裏切り者がいたのに、どうして君はそんなに大人しいのかな?アリナ)

 

 心に浮かんだ疑問を表情に出さずにねむは地下聖堂に向かった。

 

 

 

□ 神浜市内 各地において

 

 

 

南凪区 学童近辺

 

 

桐野紗枝「これで・・・。最後ですよね?」

 

由貴真里愛「ええ。そう思いたいわ」

 

枇々木めぐる「次々と魔女が現れるなんて・・・。めぐる選手もお疲れです・・・」

 

 学童近辺に次々と現れた魔女を倒した3人の魔法少女は精神的に疲れていた。

 だがそこへ新たな魔女の反応が現れる。

 

桐野紗枝「ウソ!?また!?」

 

由貴真里愛「それでも・・・。子供たちを守らないと」

 

枇々木めぐる「感動的ですけどめぐる選手も実況する気力もありません・・・」

 

由貴真里愛「紗枝ちゃん。家族が心配なら」

 

桐野紗枝「こんな状態で離れられる訳ないじゃないですか。ひなのさんもいないんだし」

 

枇々木めぐる「じゃあ3人で守り抜きましょう。きっと感動的な話になりますよ」

 

由貴真里愛「ええ。ここから先には一歩も通さないわ!」

 

 

 

栄区 栄総合学園周辺

 

 

真井あかり「きゃあ!?」

 

 不意を付いた魔女の攻撃で倒れる真井あかり。

 

由良蛍「あかり!」

 

 魔女が真井あかりに止めを刺そうとした時、由良蛍は瞬時に武器である枕を投げて魔女を怯ませると同時に投げられた枕は二つの顔に分かれて一体化すると巨大な顔となった。

 

由良蛍「食っちまうぞ!」

 

 由良蛍、必殺のマギアである巨大な枕に生えた口で魔女をかみ砕いてしまった。

 

由良蛍「あかり!大丈夫?」

 

真井あかり「大丈夫よ・・・」

 

 だが言葉と裏腹に真井あかりは変身を解いてしまう。

 

由良蛍「いや・・・。大丈夫じゃないでしょ。あかりはこの中にいて~」

 

真井あかり「ちょっとほたる!?」

 

 由良蛍は武器である枕の中に強引に真井あかりを放り込んだ。

 

由良蛍「さてと・・・。ここからは本気で戦わないとマズいね・・・」

 

 そう言って由良蛍は枕を抱えて新たな魔力反応のあった場所へ駆け出す。

 栄総合学園にかなり近い場所だった。

 そこでは

 

恵萌花「えいっ!」

 

 既に恵萌花が一人で魔女と戦っていた。

 

由良蛍「萌花~。大丈夫?」

 

恵萌花「蛍ちゃん?助かったよ!あれ?あかりちゃんは?」

 

由良蛍「あかりは怪我したからこの枕の中に避難させたよ~」

 

恵萌花「それって大丈夫なの?」

 

由良蛍「たぶん大丈夫だよ~。だから・・・。目の前の敵に集中しよう」

 

恵萌花「はっはい!」

 

 いつもと同じ喋り方であるにも関わらず今日の由良蛍に妙な迫力を感じ取った恵萌花は返事を返すだけで手一杯だった。

 

 

 

□ 神浜市内 ホテルフェントホープから離れた森の中

 

 

 

ホテルフェントホープから撃ち出されたナナツメ、白羽根1、彩月を乗せた会議室はウワサ結界を通り抜けてホテルフェントホープ近くにある森林地帯に到達した段階で消滅して3人はバラバラに落下していた。

既にフェントホープを出てから数分は経過していた。

 

ナナツメ「・・・・・・・」

 

 落下地点から周囲を見渡しながらナナツメは魔力探知をしていた。

 

ナナツメ(奴らは・・・・・。こっちか)

 

 ナナツメは先程の「君に敵は任せる!」と言うねむの言葉を命令と受け止めていた。

 敵への対処と方法はナナツメに一任すると言う命令と。

更に数分ほど走ると身構えるナナツメの前に姿を見せる白羽根1と虚ろな目をした彩月が前方から現れた。

 

白羽根1「まさかあんな仕掛けがあるなんて思わなかったなー。まあいいや。彩月ちゃんー。ナナツメを殺して(笑)」

 

彩月「・・・・・・・・・」

 

 しかし彩月は困惑した様子を見せていた。

 

白羽根1「ああそっかー。距離があるからローブを着て鎖鎌でナナツメを殺してー」

 

 白羽根1から曖昧では無い命令を受けると無表情に魔法少女彩月は黄色いローブを身に纏うと両手に鎖鎌を出現させた。

 

ナナツメ「・・・・・・・」

 

 懐から紫色のナイフを取り出し構えるナナツメ。

 固有武器は鎖鎌でありナイフを取り出した意図は本人以外に不明だった。

 

彩月「・・・・・・・・・」

 

 鎖鎌を振りかざしてナナツメに向かって走り出す虚ろな目をした彩月。

 

ナナツメ「・・・・・・・!」

 

 瞬時に跳躍したナナツメは空中で彩月とすれ違う瞬間に彩月の頭に紫色のナイフを刺した。

 大き目な音を出して地面に落下する彩月。

 それを横目に見事に着地したナナツメは鎖鎌を構えて白羽根1の方へ向き直る。

 

白羽根1「ありゃー。秒殺とはー。何をしたー?」

 

ナナツメ「・・・・・・・」

 

ナナツメ(これでねむ様の命令通り・・・・・)

 

白羽根1「答える訳が無いかー。まあ見た所、ねむ様の魔法で一時的に動きを止めているみたいだねー。本当に殺す気ならソウルジェムを狙う訳だしねー」

 

白羽根1(柊ねむは、そんなに菖蒲彩月を気に入っていたのかなー?)

 

彩月「・・・・・・・・・」

 

 彩月は全身を痙攣させて動く事が出来ない様子だった。

 

ナナツメ「・・・・・!!」

 

 鎖鎌を構えたナナツメが動こうとした瞬間に、その場に近付く魔力反応に気付いて足を止めたナナツメ。

 

黒羽根●「探したよ。ナル。どうやら上手く行ったみたいだね」

 

黒羽根▲「それならこいつはサヨナラしても良いって事だよね?」

 

白羽根1=ナル「遅いよー。二人共―。ナナツメは、あすみんの好きにして構わないよー」

 

黒羽根▲=あすみん「じゃあサヨナラさせて貰おうかな」

 

 あすみんは武器であるモーニングスターを引き抜いた。

 

ナナツメ「・・・・・・・」

 

黒羽根●「あすみん。確実に殺してね。こいつを殺すのが目的だったんだから」

 

あすみん「分かってよ。ベル。じゃあ・・・。サヨナラしよう!」

 

 モーニングスターを振り回してあすみんはナナツメに襲い掛かる。

 鎖鎌で相手の攻撃を捌くナナツメ。

 激しい動きをする二人を見てナルが動いた。

 

ナル「おっとー。逃げられちゃたまらないから対処はしないとねー」

 

 ナルはその場で白いローブの上からCと言う文字が背中に書かれた赤いローブをその身に纏った。

 そのローブはマギウスによってマギウスの魔法再現用実験用に作られた試作品のローブだった。

 

ナルC(キューブ)「アリナさんの能力でー」

 

 赤いローブに組み込まれた限定的に再現されたアリナ・グレイのキューブ=結界形成能力で周囲は結界によって封鎖されてしまった。

 

ナルC「これでしばらくは逃げられないねー」

 

黒羽根●=ベル「そうね。これで計画通りにマギウス以外の3強を倒せるわ。幹部である梓みふゆは失脚。神楽教官は地元に帰郷していて留守。護衛役のナナツメをこの場で殺せば・・・・・」

 

ナルC「ナルたちの計画通りだねー。あの人との約束もあるしねー」

 

 

 

 回想 数日前の宿北 廃工場の結界内部

 宿北編6・5章 君は本当に面倒を持って来るね より

 

 

 

結界内部に生じた扉の先にある通路を一人で進むアリナ。

共に結界に入り込んだ柊ねむとナナツメとはぐれて、先に入り込んだ菖蒲彩月の行方は不明のままだったがアリナは特に気にしていなかった。

 

アリナ「!?」

 

 結界の通路を進むアリナの目の前にタイミングを合わせて黒羽根●は姿を現した。

 

アリナ(話に聞いてた洗脳された黒羽根ってワケ?)

 

 アリナが手にキューブを出現させた事を慌てる事無く黒羽根●は会話をする事にした。

 

黒羽根●「事を構えるつもりはありません。アリナ・グレイ」

 

アリナ「洗脳された羽根の言う事なんて聞く気がないんですケド!」

 

 黒羽根●はローブの袖からある物をアリナに見せつけた。

 

アリナ「!? それは・・・」

 

 アリナが驚くのも無理のない物を黒羽根●は持っていた。

 

黒羽根●「これを持っていると言う事は私が洗脳されていないと言う事が分かるでしょう?」

 

 黒羽根●が取り出したのは朱奈の右目に込められた魔女を引き寄せる呪いを移植された呪いのハンドベルだった。呪いのハンドベルはアリナが魔女集めの為に預かっていたが、自分で集めるのが面倒で白羽根1と黒羽根3と黒羽根4のチームに預けていた。

 この3人はアリナの求めに応じて灯花やねむに内密で魔女を献上して来たのだ。

 つまりマギウスの翼内部におけるアリナ派と言える勢力とも言えた。

 

アリナ「・・・・・。昨日も会ったばかりだし確かだヨネ?」

 

黒羽根●=黒羽根3「はい。ここで我々は計画を進めています」

 

アリナ「そんなのアリナには関係無いヨネ?」

 

黒羽根3「ですがここで我々を見逃した方が良いと思いますが・・・」

 

アリナ「ワット?どう言う意味なワケ?」

 

黒羽根3「ここでアリナ様に手を引いて貰えるなら、その返礼としてマギウスの計画が最終段階に至った時点で七部セナ、ナナツメを我々が暗殺します」

 

アリナ「!? 本気で言ってるワケ?アイツの強さは分かってるヨネ?」

 

黒羽根3「ハイ。出来るからこそ提案しているのです。アリナ様としてもねむ様の護衛役でもあるナナツメが死んで貰った方が都合のよろしい事でしょう?」

 

アリナ(確かに良い話ではあるヨネ・・・・・・)

 

黒羽根3「今すぐにとは言いません。しかしここで暗殺を強行すればねむ様を巻き込みかねません。今、ねむ様を失えばマギウスの計画が失敗に終わります。ですからアリナ様にはここは穏便にここを出て行って貰いたいのです」

 

アリナ「それ・・・。信じても良いワケ?」

 

黒羽根3「はい。ここで大人しくお連れの方と撤退して下されば・・・。それに我々はアリナ様の味方です・・・」

 

アリナ「別にいいケド。アナタは本当にアイツを殺せると言うワケ?」

 

黒羽根3「我々にとってもナナツメは邪魔ですから」

 

アリナ「ああ・・・。確かに前にも同じ事を言っていたヨネ?」

 

黒羽根3「排除する為にもここは・・・」

 

アリナ「ねむ達はアナタ達を倒すつもりだケド?」

 

黒羽根3「策がありますからご安心下さい」

 

アリナ(策がある・・・。確かに意図的にマギウスを刺激した以上、ノープランなワケがないヨネ。だったら例の事もあるカラここは・・・)

 

アリナ「・・・。じゃあアリナは帰る事にするから出口まで案内出来ないワケ?」

 

黒羽根3「手配します。それとお連れの方も一緒に連れて撤退して欲しいのですが?」

 

アリナ「いる場所に連れて行ってくれるなら合流するケド?」

 

黒羽根3「それならば・・・。この先へ進めば柊ねむと・・・。護衛のいる場所へ辿り着きます。それと先に入り込んだ菖蒲も直ぐに合流するでしょう」

 

アリナ「それじゃアリナは行くカラ」

 

黒羽根3「それで構いません」

 

 アリナは特に何も告げずに黒羽根3とすれ違い進んで行く。

 

 

 

 回想終了

 

 

黒羽根3=ベル「あの後もアリナ様と打ち合わせをし続けて・・・。キレーションランドの作戦失敗後に灯花様とねむ様が最後の計画を進める事を確認した後には作戦中にナナツメを暗殺する事をアリナ様には伝えた」

 

ナルC「そうー。そして後はナルが最後の一押しをするだけだったよねー」

 

 そう言ってナルCはポケットから自身の魔力が込められた宝石を取り出した。

 

ナルC「越馬一夜の作った魔力を溜められる囮用のこの宝石はナルの調整によって同じ魔力を入れた宝石同士を経由して他の魔法少女に感じられない直通テレパシーが出来る便利な道具なんだからねー」

 

 

 

 回想 一時間程前のホテルフェントホープ 会議室

 

 

 

 沈黙を続ける魔法少女に変身した彩月。

 厳しい表情をしている制服姿のねむ、灯花、アリナ。

 

 物陰からそれを見ていたナルは少し焦りを覚えていた。

 

白羽根1=ナル(彩月ちゃんをマギウスにぶつければナナツメは出て来ると思ったんだけど全然出て来ないのは計算外だな~。仕方ない~。他の羽根は人払いで30分は来ないけど・・・・・。下手したらアリナさんが暴走しかねないからな~。ナルがアドリブをするしかないか~)

 

ナル「どうやら積みの様ですねー。マギウスのお三方―」

 

 そう思ってナルはなんとなく両手を叩いて拍手をしながら会議室に入り込んだ。

 

 会議室に入ってナルは彩月の肩に手を回して会話をしながら彩月の使っていた借り物のソウルジェムを回収した。

 マギウスとの問答で色々な種明かしをしながら握り締めていた自身の魔力を込めた宝石を使って事前に渡した同じ宝石を持つアリナにテレパシーを送った。

 

ナルテレパシー(アリナ様―?テレパシー聞こえますかー?)

 

アリナテレパシー(!? これはどういうワケ!?アリナの魔法を封じるなんて聞いてないんですケド!?)

 

 ナルを睨みつけて今にも暴れそうなアリナ。

 

ナルテレパシー(落ち着いて下さいー。魔法は直ぐに戻ります―。それよりも・・・・・。ナナツメを誘き出すのにこれは絶好のチャンスだと思いませんかー?)

 

アリナテレパシー(!!)

 

ナルテレパシー(この状況ならー。ナルがねむ様ならナナツメを呼びますよー。それでなくてもナナツメの方から来るのは時間の問題ですねー)

 

アリナテレパシー(つまり・・・。アリナ達は囮って事だヨネ?)

 

ナルテレパシー(そうなりますね~。でも良いじゃ無いですかー。これでナルたちもアリナ様との約束が果たせるんですからー)

 

アリナテレパシー(・・・・・・・・・)

 

ナルテレパシー(マギウスのお三方を覗いたマギウス三強の内、神楽教官は地元に帰還―。みふゆさんは拘束―。この状況ならナナツメは必ず出て来ますよー。隠れているなら誘き出して殺すのが効率的じゃないですかー)

 

 ナルのアドリブによる時間稼ぎによってナナツメは無事に誘き出された。

 そしてナナツメがねむの魔法を代用して追い出された際に

 

ナルテレパシー(ではアリナ様―。後はアナタ次第ですよー)

 

と挨拶をして今に至っていた。

 

 

 

 回想終了

 

 

 

 ナルCとベルの目の前ではあすみんとナナツメの戦いが続いてる。

 既に戦い始めて数十分が経過していた。

 

ナルC「なかなか決着が着きませんね~」

 

ベル「あすみん。援護しようか?」

 

あすみん「邪魔しないで!これはたしの楽しみなんだから!」

 

ナナツメ「・・・・・・・」

 

 その時、あすみんは何かを感じ取った。

 

あすみん(うん・・・?今、何か感じた気がするけど・・・。気のせいか)

 

 戦いを続けるあすみんとナナツメ。

 

ナルC「まっあすみんはそう言うよねー。逃げられないんだから時間までは楽しませてあげようよー」

 

ベル「ええ。でも・・・。その時が来たら強引にでも決着を付けて貰うわよ」

 

あすみん「!! 分かった。ベルが言うならそう言う事だしね」

 

 あすみんは、ナナツメへの攻めの手を速める。

 しかしナナツメは両手の鎖鎌であすみんの攻撃を捌く。

 

ナナツメ「・・・・・・!」

 

 あすみんのモーニングスターの先端にある鉄球がナナツメを鎖鎌ごと吹き飛ばす。

 

あすみん「さあ!サヨナラしよう!」

 

 狂気の笑みを見せたあすみんはナナツメに向かって走り出す。

 

ナナツメ「・・・・・・・仕方ない」

 

 ナナツメはローブの裾からアリナのキューブを取り出した。

 

ナルC「あれは!?」(アリナ様のキューブ!?)

 

ベル「あすみん!」

 

あすみん「ちっ!?」

 

 キューブに何が入っているのか分からず警戒して距離を取る3人。

 あすみんはベルの制止を受けて足を止めてナナツメから距離を取った。

 だがナナツメはキューブを解き放つ事は無かった。

 

ナナツメ「!!」

 

彩月「・・・・・・・・・」

 

 その時、倒れていた黄色いローブを身に纏った魔法少女彩月が突如として立ち上がる。

 

ナルC「!! 傷を治したのかー。じゃあ彩月ちゃんー。ナナツメの動きを拘束して―」

 

あすみん「ナル! あいつはたしの獲物だって!」

 

ナルC「だから彩月ちゃんごとー。ねっ~?」

 

あすみん「ああ。そう言う事なら!!」

 

彩月「・・・・・・・・・」

 

その時、彩月は右手を上げながら魔力を集中していた。

同時にこの場を包んでいた結界魔法が解除された。

 

ベル「えっ?どうして結界を解除したの?ナル!」

 

ナルC「ナルは解除してないよー!?」

 

あすみん「じゃあ誰が!?」

 

彩月「ウチに決まっとるやろ」

 

ベル、ナルC、あすみん「!?」

 

 そこには洗脳される前と同じ様にねむやナナツメ、一夜の前で見せた笑顔を見せる彩月の姿があった。

 

彩月「鈍いなー。ウチ以外に誰がおるんや?そんな魔法を使えるヤツ」

 




話の合間、合間に本編で動向不明キャラクターの事を書いてますが、もし本編でやってしまったら二次創作としてお許しください。
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