マギアレコード 偽書e/s memorys   作:ジャックノルテ

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10・5章 vol.2 だから自由に進むんや

□6 神浜市内 南凪区 学童保育所周辺

 

 

 

学童保育所の近辺で戦っていた由貴真里愛と桐野紗枝、枇々木めぐる。

次々と現れた魔女と使い魔を倒し続けて3人は疲弊し切っていた。

 

桐野紗枝「もうこれ以上は来ないですよね・・・・・」

 

由貴真里愛「そう思いたいけど・・・・・。この街の様子じゃそう思えないわ・・・・・」

 

枇々木めぐる「めぐるもそう思います・・・・・。と言うより今、凄く異常な状況じゃないですか?」

 

桐野紗枝「やっぱりそう思いますよね」

 

由貴真里愛「ええ。何かとんでもない事が起きているんだわ・・・・・」

 

 3人は疲弊し切ってこの場に近付く魔法少女に気が付く事は出来なかった。

 

??1「お前たち!!無事か!!」

 

??2「3人共大丈夫!?」

 

桐野紗枝「えっ!?」

 

 驚く3人の前に現れたのは都ひなの(みゃーこ先輩)と木崎衣美里(エミリー)だった。

 

枇々木めぐる「都先輩!」

 

??1=都ひなの「3人共無事で良かった。でも時間が無いから単刀直入に今起きている事を説明するぞ」

 

??2=エミリー(木崎衣美里)「そうそう!!今、かなりヤバい状況だから!!」

 

由貴真里愛「もしかして・・・。何か重大な事が起きているんですか?」

 

都ひなの「ああ。いいか。今、神浜市にワルプルギスの夜が接近している」

 

全員「!?」

 

 有名過ぎる伝説の魔女の存在は3人も知っていた。

 

枇々木めぐる「冗談じゃ・・・。ないんですよね?」

 

エミリー「そう。本当に本当のマジの事だよ!!」

 

都ひなの「ああ。生憎冗談じゃない。前からアタシ達を勧誘して来たマギウスの翼って組織があるだろ?アイツ等が神浜市に呼び込んだんだ」

 

桐野紗枝「魔女を呼んだ!?」

 

エミリー「そうなんだよねー!?今、あーしらも知ったばかりだからかなりヤバいんだよねー」

 

都ひなの「アタシはこれから他の魔法少女と合流してワルプルギスの夜を迎え撃つ。正直に言って勝てるかどうかは分からないが、出来る限りの事はするつもりだ。3人はどうする?」

 

 都ひなのに促されて3人はどうするのかを逡巡する様子を見せた。

 

由貴真里愛「私は・・・。この学童にはまだ帰宅できない子供たちが残っています。だからここに残ります」

 

枇々木めぐる「そう言う事ならめぐる選手も最後まで付き合いますよ。こんな話を聞いたらここを離れられませんよ」

 

桐野紗枝「そうですね・・・。子供たちを守りたいって気持ちは痛い程に分かります。都先輩。わたしもここに残ります。ここを守れるのはわたし達だけみたいですから」

 

都ひなの「そうか・・・。分かった。だが3人共、無理をするなよ・・・・・。と言いたいが、正直に言って今回ばかりは逃げても誰も文句は言わないぞ。それだけマズい状況だ」

 

エミリー「だよねー。あーしも正直に言ってめっちゃキツそうな感じするんだよねー」

 

都ひなの「それと・・・。これは餞別だ。後は頼むぞ」

 

 そう言って都ひなのはグリーフシードを由貴真里愛に渡した。

 

エミリー「あーしらも戦ったばかりだからあんまり予備が無くてごめんね」

 

都ひなの「行くぞ。衣美里。ななか達と合流するぞ」

 

 そう言って都ひなのと木崎衣美里はその場から離れて行った。

 

由貴真里愛「紗枝ちゃん。家族の事は本当にいいの?」

 

桐野紗枝「良いんですよ。それに・・・・・。わたし達がこの場所を守って・・・・・。都先輩達がワルプルギスの夜を倒せば神浜市も守れるんですから」

 

由貴真里愛「そうね・・・・・。都先輩が勝つ事を信じましょう」

 

枇々木めぐる「いい言葉ですね・・・・・。それに素晴らしい信頼です。だから・・・・・。めぐる達もお互いの信頼に応えましょう!!」

 

桐野紗枝「はい・・・・・。だから戦いましょう」

 

由貴真里愛「この場所を守る為に」

 

 3人の魔法少女は決意を新たにこれから来る脅威に対して心構えを新たにしていた。

 

 

 

□7 神浜市内 新西区 調整屋近辺

 

 

 

調整屋近辺に現れた使い魔や魔女を倒し続ける4人の魔法少女。

アシュリー・テイラー。

三輪みつね。

春名このみ。

梢麻友。

 

アシュリー「OH・・・・・。やっと収まりました」

 

三輪みつね「そうは言っても流石に・・・・・W」

 

春名このみ「うん・・・・・。数が多いね・・・・・」

 

梢麻友「それでも・・・・・。ここだけは守らないと・・・・・」

 

 魔女化を知ってなお抗う様に戦う4人の魔法少女。

 調整屋の中には魔女化を知って戦う事が出来ない魔法少女達がいた。

 彼女達を守る為に4人は調整屋近辺に現れた使い魔や魔女を倒し続けていた。

 長い間戦っていた4人には疲労する様子を見せていた。

 

??1「お待たせなの!!」

 

??2「オッケー!!ここからは私も戦うから」

 

??3「うん!みんなを助けてくれてありがとね!」

 

 そこへ調整屋から御園かりん、矢宵かのこ、空穂夏希の3人が飛び出して来た。

 3人は先程、見滝原から来た3人の魔法少女と共に調整屋にやって来た。

 見滝原から来た魔法少女は更に前に常盤ななかによって連れて来た縦ロールの髪型の魔法少女と共に出て行ってしまった。

 

 

アシュリー「かりん!!一緒に戦ってくれるんですか!?」

 

??1=御園かりん「戦うの!!調整屋で事情は全部聞いたけどみんなが戦ってるのに黙っていられないの!!」

 

 

??2=矢宵かのこ「魔女化の事は聞いたけど・・・・・。確かに願いを叶える対価と言う意味では納得がいくのよね・・・・・。でもだからと言って神浜市が蹂躙されるのは納得がいかないわ」

 

??3=空穂夏希「うん。だから戦っているみんなを私が応援してあげるね!ゴーファイウイン!」

 

梢麻友「凄いですね・・・・・。魔女化の事を知っても自分を抑えて戦えるなんて・・・・・」

 

矢宵かのこ「そうでもないわよ。ぶっちゃけた話、今でもかなり動揺しているし」

 

空穂夏希「でも今の神浜市を放っておく事の方が絶対に後悔するって思えるんだよねー」

 

御園かりん「わたしも怪盗少女マジカルきりんを愛読する物としてこの街の危機は放っておけないの!!」

 

矢宵かのこ「それにななかさんが言っていたけど、これからこの街にワルプルギスの夜が来るって」

 

全員「!?」

 

空穂夏希「うん。あのマギウスの翼って言う組織が神浜市に呼び出したらしいんだよね。下手すれば神浜市が無くなるかも知れないって」

 

アシュリー「理子のお弁当屋さんも無くなりマスネ。それに皆さんの家も・・・・・」

 

三輪みつね「流石にそんなの聞いたら引きこもってられないかなW」

 

 苦笑しながら語る三輪みつね。

 

矢宵かのこ「私と夏希はこれからななかさんの所で合流して一緒にワルプルギスの夜と戦うからみんなはどうするの?」

 

空穂夏希「一人でも多くの魔法少女の力がいるからね」

 

春名このみ「調整屋の中に残っている子がいるから私はその子達を守る為にここに残ります」

 

梢麻友「はい。せめてみんなが結論を出すまでは誰かがここを守らないと」

 

三輪みつね「まあ戦えない子達を守るのもヒーローの役割だよねW」

 

御園かりん「わたし、これから栄総合学園にいる他の魔法少女達に応援を頼みに行くの!」

 

アシュリー「かりん!一人では危険です。それならワタシも付いて行きマス!」

 

御園かりん「ありがとうなの!! でもアシュちゃんは調整屋を離れて大丈夫なの?」

 

三輪みつね「行ってあげなよ。後の事は何とかしておくからW」

 

梢麻友「はい。調整屋を守るのは3人で大丈夫です」

 

アシュリー「だからかりん!行きましょう!」

 

御園かりん「うん!わたし達で神浜市を救うの!」

 

 ハイテンションな御園かりんとアシュリーは栄総合学園の方へ向かって行く。

 

矢宵かのこ「私達も行こう」

 

空穂夏希「うん。みんな!ゴーファイウイン!」

 

 続いて矢宵かのこと空穂夏希も常盤ななかとの合流の為に出発した。

 

春名このみ「私達で調整屋は守り切らないと・・・・・」

 

??4「それなら私達も手を貸すよー。おねーさん!」

 

春名このみ「えっ?あなた達は!?」

 

 調整屋から相野みと、桑水せいか、伊吹れいらの3人が出て来た。

 

??4=相野みと「私達も神浜市を守る為に戦いたいから」

 

伊吹れいら「この街には大切な思い出があるから」

 

桑水せいか「うん・・・・・。辛い事もあったけど、それを否定したら今の私達はいないから」

 

春名このみ「3人共ありがとう。本当ならあなた達を真っ先に励まさなかきゃいけなかったのに・・・・・」

 

相野みと「そんな事ないよー。魔女化の事を聞いても動揺しない訳がないんだからー」

 

伊吹れいら「今も少し動揺しているしね・・・・・」

 

桑水せいか「・・・・・。キュウべえは得体が知れないからやりかねないと思った」

 

梢麻友「何を願ったとしても神浜市を滅ぼさせる訳にはいけません・・・・・。ここには私の大切な場所や友達がいるんです・・・・・」

 

三輪みつね(そうだね・・・・・。この街には潤との思い出があるから・・・・・)

 

 

 

□8 神浜市内 北養区 森林地帯に出現した結界

 

 

 

キメラ綾女「ガアアアアアアアアアアアア!!」

 

 暴走するキメラ綾女が彩月とナナツメに迫って来る。

 

ナナツメ「・・・・・!!」

 

 ナナツメは両手に構えた鎖鎌を手に自らキメラ綾女に向かって行く。

 

彩月「全く・・・・・。やるしかないやないか」

 

 ぼやきながらも彩月が武器であるパルチザンに似ている槍を構えているとそこへキメラ綾女がナナツメの攻撃を無視して暴走して突っ込んできた。

 

彩月「!? なっ」

 

 驚いて彩月がその場から回避しようとした時に、キメラ綾女の射線上に倒れた朱奈がいるのが見えた。

 

彩月(まさか・・・・・)

 

 驚きながらも彩月は咄嗟に朱奈の方に飛ぶと朱奈を抱えてその場から更に距離を取った。キメラ綾女は朱奈を抱えた彩月の方に向かって来る。

 

彩月(やっぱりやな・・・・・。どうみても朱奈さんを狙ろうておるやん)

 

彩月(しっかし面倒やな。囮にでもするかあ?でも・・・・・。これ死んだらかなりヤバいやろな)

 

走っていた彩月の脇に降り立ち共に走るナナツメ。

 

ナナツメ「彩月。囮になれ」

 

彩月「それは酷やなあ」

 

ナナツメ「分かっているだろう?筒地綾女は朱奈を狙っている」

 

彩月(そうなんやろなー。ただ・・・・・。危険な役目やん)

 

ナナツメ「お前が囮になる間に小生がマギアを使う」

 

彩月「ただ囮になるんじゃなくて・・・。そう言う事ならええで」

 

 答えると同時に彩月はナナツメと別れるとキメラ綾女の前を煽る様に動いて見せた。

 朱奈を抱えている割には身軽な様子を見せていた。

 

彩月「そらそら。こっちやで」

 

キメラ綾女「ガアアアアアアアアアア!」

 

 その様子を見ながら離れて魔力を集中するナナツメ。

 

ナナツメ(もう少しか・・・・・・・)

 

 器用に逃げ続ける朱奈を抱えた彩月。

 

彩月「そろそろ限界やでー!?」

 

ナナツメ「・・・・・・・。十分だ!」

 

 朱奈を抱えて走る彩月の背後から襲い掛かるキメラ綾女。

 その背後からナナツメは一気に近付くと同時に渾身の魔力を込めた一撃=マギアをキメラ綾女に叩き付けた!

 キメラ綾女の肉体が崩壊する。

 

彩月「やったんか!?」

 

ナナツメ「!!」

 

 驚くと同時に飛び退くナナツメの眼前でキメラ綾女の肉体は再生してしまう。

 それと同時にこれまで沈黙していたキメラ綾女の肉体の内、魔女である部分が分離して動き出してしまう。

 双頭となったキメラ綾女が更に吠える。

 

キメラ綾女「「ガアアアアアアアアア!」」

 

彩月「凶暴にさせただけやんか!!」

 

ナナツメ「・・・・・・・」

 

 止む無く逃げ出すナナツメと朱奈を抱えた彩月。

 

彩月「ナナツメさん!もう一発、マギアを撃てへんか?」

 

ナナツメ「魔力が足りない」

 

彩月「済ました顔で言う事や無いやろ!」

 

ナナツメ「事実だ」

 

彩月(チッ。固有魔法は使いたくないんやけどな)

 

 そこに迫るキメラ綾女。

 

キメラ綾女「「ガアアアアアアアアア!」」

 

彩月(そうも言うてられへんか!?)

 

 その時、無数のナイフとフォークがキメラ綾女に突き刺さると同時に歌声が響くとキメラ綾女の周囲に円状の楽譜が浮かび上がるとダメージを受けていた。

 

彩月「なんや!?」

 

史乃沙優希「お二人方。大丈夫ですか!?」

 

若菜つむぎ「妙な魔力を感じたから来て正解だったね!」

 

 北養区にいた二人の魔法少女は魔女や使い魔との戦いを経てこの場所へ来てしまった。

 

彩月「手伝ってくれるんか?ありがたいで」

 

若菜つむぎ「魔女を放っておく事は出来ないからね!」

 

 両者はキメラ綾女を魔女と認識している様だった。

 若菜つむぎが伸ばして振り回すキメラ綾女の腕に武器であるフォークを突き刺す。

 

史乃沙優希「沙優希もお手伝いするです!」

 

 更に史乃沙優希が握り締めたマイクから流れ出る声に合わせて円状の楽譜がキメラ綾女の身体に現れてダメージを与える。

 

彩月「ならこうや!」

 

 彩月は持っていたパルチザンを槍投げの要領でキメラ綾女の身体に投げ刺すも致命傷には至らない。

 

ナナツメ「・・・・・・・。お前たち。時間を稼げ」

 

彩月「ナナツメさん?」

 

ナナツメ「時間を稼げれば、その間に小生はもう一度、魔力を溜めて魔女を倒す攻撃をする」

 

彩月(ナナツメさんが他人を頼るんなんてかなりヤバいと言う事やな)

 

史乃沙優希「だったら沙優希が」

 

 史乃沙優希がマイクで歌声を響かせると同時にナナツメの全身を包み込む円状の楽譜が現れたと同時にナナツメの魔力が回復して行く。

 

ナナツメ「これは・・・・。固有魔法」

 

史乃沙優希「これで大丈夫ですかあ?」

 

ナナツメ「恩に着る」

 

 その一言と同時にキメラ綾女に向かって走り出すナナツメ。

 キメラ綾女も馬鹿では無く双頭の内、魔女の頭からナナツメに向けて光線を放つ。

 

ナナツメ「!!」

 

若菜つむぎ「させないよ!」

 

若菜つむぎ(魔力吸収!)

 

 若菜つむぎは固有魔法の魔力吸収でキメラ綾女の光線を構成する魔力を吸収してしまった。

 

若菜つむぎ「長くは出来ないから速く!」

 

ナナツメ(・・・・・・。すまない)

 

 渾身の力を込めて駆け出したナナツメの手に握られた鎖鎌には膨大な魔力が込められていた。

 

ナナツメ(ソウルジェムの位置が分からない以上、今度は双頭の付け根を狙わせて貰う!)

 

 ナナツメがキメラ綾女の双頭の付け根を狙って鎖鎌を振り下ろして突き刺さるとキメラ綾女はその場に膝を折る。

 

キメラ綾女「「!!!!!!!!????????」」

 

 キメラ綾女に致命的なダメージを与えた事の証明か結界が崩壊をし始めていた。

 

ナナツメ「ッ!?」

 

 鎖鎌を突き刺すナナツメの眼前に突如として新たな腕が突き出るとナナツメを突き飛ばした!

 更に4本の腕を振り回して全身の皮膚を引き千切って周囲に投げ付ける。

 

史乃沙優希「はぅ」

 

若菜つむぎ「うわっ!?」

 

 突然の攻撃に若菜つむぎと史乃沙優希も防戦一方となる。

 

ナナツメ(くっ・・・・・。だが結界は崩壊しているのなら致命傷の筈・・・・・・)

 

 結界は元の森林地帯に戻り、ナナツメは背後に生えていた木々に叩き付けられて直ぐに動けない状態だった。

 

キメラ綾女「「ガアアアアアアアアア!!」」

 

彩月「ちっ。やっぱりこっちに来るんかい!?」

 

 朱奈を抱えた彩月は慌ててその場から逃げ出す。

 

彩月(流石にナナツメさん達は戦えへんから取り敢えず反対方向に)

 

朱奈「う・・・・ん・・・・・・。な・・・・に」

 

キメラ綾女「「アガウアアアアアアアアア!!」」

 

 キメラ綾女の魔力は坂を下るボールの様に不規則に弾み暴走していた。

 

彩月(どうなっとるんや?結界を維持出来ないと言う事は弱っているんや無いのか?まさか・・・・・。こいつ結界を作り出す魔力を全て自身に集中した?)

 

 彩月の予想は当たっていたが余裕の無い本人は気付かない。

 逃走している彩月は朱奈が意識を取り戻しつつある事に気が付けなかった。

 朱奈を抱えたまま逃走する彩月を追うキメラ綾女。

 その頃、森林地帯に倒れていたナナツメ。

 

史乃沙優希「あの~。大丈夫ですか?」

 

 史乃沙優希の前には木に叩き付けられて全身が傷だらけのナナツメがいる。

 

ナナツメ「小生の方は問題無い。それよりそちらは・・・・・」

 

 立ち上がるナナツメの目には史乃沙優希と若菜つむぎも無傷では無かった。

 

若菜つむぎ「流石に魔力を使い過ぎちゃったかな・・・・・」

 

 若菜つむぎはグリーフシードを取り出して魔力回復を図ろうとしていた。

 

ナナツメ「そうか・・・・。先程の協力には感謝する。小生は相手を追い駆ける。お前達は・・・・・。逃げろ」

 

 そこへすかさず次々とワルプルギスの夜の使い魔が現れる。

 

使い魔「!!」

 

ナナツメ「くっ!!」

 

 そのまま使い魔を倒すナナツメ。

 

若菜つむぎ「えっ?それってどういう」

 

ナナツメ「これからこの街は危険な状況になる」

 

 ナナツメもグリーフシードを使いながら彩月の逃げた方向に向かって走り出した。

 

史乃沙優希「行っちゃいましたぁ・・・・・」

 

若菜つむぎ「史乃先輩。どうします?」

 

史乃沙優希「う~ん。沙優希はあの人達を放っておくのは良く無いと思いますぅ~」

 

若菜つむぎ「そうだね。じゃあ魔力を回復させたら・・・・・」

 

史乃沙優希「いざ!追いかけるのです!」

 

若菜つむぎ「はい!」

 

 史乃沙優希と若菜つむぎも彩月とナナツメの向かった方向に歩き出す。

 襲い来る使い魔を倒しながら。

 

 

 

□9 神浜市内 栄区 栄総合学園周辺

 

 

 

恵萌花「何だか少し不気味です・・・・・」

 

真井あかり「さっきまでは魔女や使い魔が多かったのに・・・・・」

 

由良蛍「嵐の前の静けさって感じだね~」

 

真井あかり「何だかそう言われると本当にマズイ事が起きそうな気がする・・・・・」

 

御園かりん「そうなの!!マズいなの!!」

 

恵萌花「えっ!?」

 

 そこへ御園かりんとアシュリー・テイラーがやって来た。

 

アシュリー「神浜の街がマズい事になってマス!」

 

御園かりん「そうなの!!ワルプルギスの夜がやって来るの!」

 

アシュリー「だから他の魔法少女達は合流して応戦しようとしていマス!」

 

御園かりん「神浜市が滅びるかも知れないの!」

 

恵萌花「えっ!?えっ!?」

 

真井あかり「ごめんなさい・・・・・。情報量が多すぎて何を言ってるのか分からない・・・・・」

 

由良蛍(!! ワルプルギスの夜って前に調整屋で聞いた伝説の魔女・・・・・。確かにマズいかも知れない・・・・・)

 

真井あかり「ほたる?」

 

 その時、由良蛍の表情は普段を知る人間からすれば信じられない位、真剣な表情を見せていた。

 

由良蛍「この二人が言いたいのは、これからワルプルギスの夜って言う伝説の魔女が神浜市に来るって事だよね?」

 

御園かりん「そうなの!!」

 

由良蛍「だから他の魔法少女達は合流してワルプルギスの夜を迎え撃とうとしているから協力して欲しいって事だよね」

 

アシュリー「そうです!非常に分かりやすくまとめてくれて助かりマス!」

 

恵萌花「でも今、滅びるって・・・・・」

 

由良蛍「前に調整屋さんで聞いたけど・・・・・。ワルプルギスの夜は規格外の魔女だから一度、出現した場所にあった街は滅ぶって言われているね。まさか実物がいるとは思えなかったけど・・・・・」

 

御園かりん「滅ぶって言ったのはちょっと言い過ぎかも知れないけど本当にピンチなのは確かなの!出来たら協力して欲しいの!」

 

真井あかり「待って!それじゃこの学園も・・・・・」

 

真井あかり(ウサギさんや・・・・・。それに確か陽斗お兄さんもまだ校内にいた筈・・・・・)

 

由良蛍(あかりは・・・・・。ここに残るだろうね)

 

真井あかり「すみません。御園先輩。私はここに残ります。この学園にはまだ帰れずに残っている生徒たちもいるので・・・・・」

 

由良蛍(やっぱりねえ・・・・・・)

 

由良蛍「それじゃあ私も残る事にするよ~。あかりを一人にしたら怒られるしね~」

 

恵萌花「それなら私も・・・・・。役に立てるか分かりませんけど・・・・・。友達のいるこの場所を守りたいです・・・・・」

 

由良蛍(さて・・・・・。二人はどう反応するかな?)

 

御園かりん「分かったの!じゃあ3人にはこの学園を守って貰うの!」

 

アシュリー「ハイ!それじゃあこの場所はお願いしマス!」

 

御園かりん「わたし達も他の魔法少女と合流するの!」

 

アシュリー「ハイ!行きましょう!」

 

 御園かりんとアシュリーは合流の為に去って行く。

 

由良蛍「それであかり。戦えるの?」

 

真井あかり「うん。枕の中で休ませて貰ったから戦えるわ」

 

恵萌花「やりましょう!私達だけがここを守れるんですから」

 

真井あかり(陽斗お兄さん・・・。それにウサギさんも・・・。私が守って見せる!)

 

由良蛍「じゃあ・・・・・。覚悟を決めようか~。きっと厳しい戦いになるだろうから」

 

 由良蛍の言葉を裏付ける様に風雨は強まり嵐の到来を告げていた。

 

 

 

アシュリー「かりん!他の魔法少女は何処に?」

 

御園かりん「確か南凪区でワルプルギスの夜を迎え撃つって言っていたの!」

 

アシュリー「ワタシ達も急ぎましょう!」

 

 その時、二人の眼前で突如として魔女結界が現れた。

二人「!?」

 

 急いでいた二人は回避する事が出来ずに自ら魔女結界に入り込んでしまう。

 そこは無数の鏡が並ぶ空間であり二人はその場を落下してしまった。

 

御園かりん「落下するなんて聞いてないの!?」

 

アシュリー「かりん!これは」

 

アシュリー(どうして鏡の魔女が急に!?)

 

 神浜市では有名な鏡屋敷とミラーズの事をアシュリーも知っていた。

 だからこそこの時に活動を活発化させた鏡の魔女に驚きを隠せなかった。

 

アシュリー「かりん!」

 

 アシュリーの伸ばした手は届かない。

 

御園かりん「アシュちゃん!」

 

 御園かりんはそのまま一枚の鏡の中に吸い込まれてしまった。

 落下し続ける御園かりん。

 

御園かりん「何処まで落下し続けるの!?」

 

 唐突に落下が終わり御園かりんは何かをした訳ではなくふわりとその場に着地した。

 

御園かりん「えっ!?何がどうなってるの!?」

 

 その時、一枚の鏡が御園かりんの眼前に現れる。

 鏡の中には炎に包まれた神浜市の様子が写っていた。

 

御園かりん「えっ!?これって神浜市・・・・・。なの!?もしかしてもう攻撃が始まっているの!?」

 

 驚き混乱する御園かりんの目に鏡は新たな映像を映し出した。

 

御園かりん「えっ!?アリナ先輩!?」

 

 それは制服姿で目を閉じて気を失っているアリナ・グレイが炎に包まれた鋭く鋭利な瓦礫の中に上空から落ちている映像だった。

 御園かりんにとってアリナ・グレイは同じ部活の大切な先輩だった。

 

御園かりん「ダメなの!?そのまま落ちたら!!」

 

 思わず御園かりんは手を鏡に向かって伸ばすと鏡を突き抜けた!

 

御園かりん(手が鏡を突き抜けたの!?なら・・・・・。一か八かわたしの固有魔法で)

 

御園かりん「アリナ先輩を助けるの!!」

 

 御園かりんが持つ固有魔法、窃盗を発動させた。

 ただし普段はグリーフシード等の小さな物を盗む事しか出来なかったが、今回は落下するアリナ・グレイをその場から窃盗した!

 

御園かりん「んん・・・・・!アリナ・・・・先輩!絶対に死なせないの!」

 

 御園かりんの思いに答えるように窃盗の固有魔法によってアリナ・グレイの身体は御園かりんの伸ばした手の方向へ強制的に素早く勢いが付いて移動した。

 

御園かりん(やったの!アリナ先輩を助けられたの!)

 

 御園かりんは心の中でガッツポーズを取っていたが直ぐにその思いは直ぐに消える事になった。

 勢い余ったアリナ・グレイの身体はそのまま鏡を通って御園かりんの頭にもの凄い勢いで激突してしまった。

 

御園かりん(えっ?)

 

 

ガン!!

 

 

御園かりん「な・・・の・・・・・」

 

アリナ「・・・・・」

 

 元から気絶していたアリナ、そのアリナと激突して気絶した御園かりん。

 御園かりんに覆い被さる様に気絶したアリナ。

 だが突然、アリナは起き上がるがその目の色が普段と異なっていた。

虚ろな瞳を見せたアリナは御園かりんの方に向き直って抱き起こすと両手で顔を掴んで自信と向き合わせた。

 

アリナ?「ねわるり借を体身のたなあにのるす査調をレアたれ現に所場のあ。・・・・・もで。ねゃちくなし謝感。わた来出が事るす保確に事無を体身のんゃちナリアで陰おのたなあ。っふふ」

 

 そう言ってアリナ?は御園かりんのまぶたに閉じられた目を見た。

 同時にアリナ?はその場に倒れると同時に今度は御園かりんが入れ違いに立ち上がった。

 

御園かりん?「ねよるいてっ持を質素るす生寄が私りぱっやは子のこ、どけたいてけ付を目てし通をズーラミやんゃちナリアらか前。えっと・・・・・。話し方はこうで・・・・・。これでよし。じゃあアレの調査に行こうかな」

 

 御園かりん?の様子は完全に普段と異なっていた。

 目は怪しく赤く輝いている。

 アリナを置いて御園かりん?は目の前に現れた鏡を通って何処かへと向かった。

 鏡の結界の中に取り残されたアリナは目を覚まさない。

 御園かりん?鏡を通り抜けると森林地帯が広がっていた。

 

アシュリー「かりん!無事でシタカ!?」

 

御園かりん?(確か一緒に鏡に取り込んだアシュリー・テイラーだったよね?とりあえずかりんちゃんの振りをして・・・・・)

 

御園かりん?「大丈夫なのよー。それより向こうから魔力を感じるから行ってみよう!」

 

 そう言って御園かりん?は森林地帯から魔力のする方向に向かって走り出した。

 

アシュリー「待って下さい!かりん!」

 

 御園かりん?を追ってアシュリーもまた森林地帯に足を踏み入れた。

 そこは北養区にあるホテルフェントホープのあった森林地帯だった。

 

 

 

 




《 □9 神浜市内 栄区 栄総合学園周辺 会話回答》


  アリナ?「ふふっ。あなたのお陰でアリナちゃんの身体を無事に確保する事が出来たわ。感謝しなくちゃね。でも・・・・・。あの場所に現れたアレを調査するのにあなたの身体を借りるわね」

御園かりん?「うん・・・・・。前からアリナちゃんやミラーズを通して目を付けていたけど、この子はやっぱり私が寄生する素質を持っているよね。えっと・・・・・。話し方はこうで・・・・・。これでよし。じゃあアレの調査に行こうかな」


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