マギアレコード 偽書e/s memorys   作:ジャックノルテ

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10・5章 vol.5 だから自由に進むんや

□17 神浜市内 北養区 ホテルフェントホープ近辺の森林 数分前。

 

 

 

ホテルフェントホープ近辺の森林に転位したナナツメは直ぐに周囲の魔力を探ってみた。

 

ナナツメ「いた!他に複数の魔法少女と共に・・・。何か・・・・・。魔女の様な物と戦っている?」

 

 走り出そうとしたナナツメは自身の身体に痛みに初めて気が付く。

 

ナナツメ(痛覚遮断・・・・・。今行くぞ)

 

 駆け出しながらナナツメは魔力をチャージする。

 周囲の木々を掻き分けて突き進むナナツメ。

 魔力が指し示す方向に駆け続ける。

 

ナナツメ(!? あれは一夜!?)

 

 木々を抜けたナナツメの眼前には倒れた朱奈の姿が目に入る。

 

ナナツメ(違う。あれは朱奈。一夜はもういない・・・・・。彩月はいる!)

 

 その時、キメラ綾女の剛腕が朱奈に向かって振り下ろされた。

 

彩月「あかん!?」

 

ナナツメ「やらせん!!」

 

 まるで彩月の声に答える様にナナツメは飛び出した。

 右手に握る鎖鎌に魔力を集中して!

 

彩月「ナナツメさん!?」

 

ナナツメ「!!」

 

 全ての魔力を右腕に集中して一気にキメラ綾女に突き刺すナナツメ。

 

ナナツメ「!!」

 

キメラ綾女「ヒイァアアアアアアアアア!?」

 

 キメラ綾女は剛腕を更に振るい続ける。

 次々と6体のドッペルも弾き飛ばされる。

 

ナナツメ「うっ!?」

 

 剛腕に握り締められて飛ばされるナナツメ。

 そのまま地面に叩き付けられて直ぐに動かなかった。

 

彩月「ナナツメさん!? ちっ。これまでか」

 

彩月(やられるぐらいなら・・・・・。ドッペルを使うか?)

 

彩月(何が起こるか分からんけど・・・・・。誰か死ぬやろな・・・・・)

 

 

 

□18 神浜市内 各地において

 

 

 

神浜市内では絶望的な戦いが繰り広げられていた。

ホテルフェントホープ近辺の森林で菖蒲彩月達がキメラ綾女との戦いで消耗しきっているのと同じ様に里見メディカルセンター周辺で戦う魔法少女達も連戦で魔力を満身創痍だった。

栄総合学園でも南凪区の学童周辺で戦う魔法少女達も同じ状況だった。

そして栄区でワルプルギスの夜を迎え撃っていた多くの魔法少女達も同じ状況だった。

多くの魔法少女が絶望に飲まれようとしていた。

 

 

 

 

 

  何の前触れも無く神浜市にそれは舞い降りた。

 

柚希ほとり「えっ?この羽根は」

 

 使い魔と戦う柚希ほとりとりおんの周囲に無数の羽根が舞い降りて来た。

 実体の無い羽根に触れた変化に二人は驚いていた。

 

柚希りおん「何だか分からないけど魔力が回復してるわよ。ほとりん!」

 

柚希ほとり「うん!まだ戦えるよ!りおん!」

 

 栄区の近辺で使い魔と戦っていた柚希ほとりとりおんの姉妹は魔力を回復させ再び使い魔に向き直った。

 

 

 

 南凪区の学童周辺でも・・・・・。

 

桐野紗枝「えっ?これって」

 

由貴真里愛「魔力が・・・・・。回復してる!?」

 

枇々木めぐる「これならめぐるも実況しながら戦えますよ!おーと!謎の羽根に触れた瞬間に由貴愛選手と桐野選手の魔力が回復すると同時に二人は膝を上げて使い魔に立ち向かうー!」

 

桐野紗枝「それは・・・・・。出来るなら問題無いと思うけど・・・・・」

 

由貴真里愛「ええ!このチャンスを逃さずに戦いましょう!」

 

 

 

 栄総合学園

 

由良蛍「・・・・・。魔力が回復してる」

 

恵萌花「この羽根は一体?でもこれなら戦えます!」

 

真井あかり「蛍!戦いましょう!」

 

由良蛍(確かにこのチャンスを逃す訳には行かない)

 

由良蛍「二人共・・・・・。もう少し頑張ろう」

 

 

 

 里見メディカルセンター周辺

 

茜すみれ=白羽根7「何が起きているんだ?どうして魔力が」

 

七瀬ゆきか(これ、もしかしてわたしが起こしたトラブルですか!?)

 

黒江(この羽根・・・・・。暖かい。まるで環さんみたいに・・・・・)

 

友紀ゆみ「この羽根、まるでくみちゃんみたいな色・・・・・」

 

入名クシュ「不思議な羽根・・・・・。まるでおとぎ話みたいな・・・・・」

 

青葉ちか(こんな不可思議な現象が起きるなんて・・・・・。でも、このチャンスを逃す訳には!!)

 

茜すみれ「みんな!今のチャンスを逃すな!」

 

 

 

 大東区 団地の一室

 

 団地の一室で一人の少女が窓の外に落ちて来る羽根に気が付いた。

 

少女「えっ?この羽根・・・。ねえちゃ?」

 

 その部屋には少女一人しかいない。

 

 

 

 神浜市に円状に舞い落ちる不思議な羽根の正体を知るモノはこの世界にはいない。

 もしこの羽根の正体を知る物がいるのなら、それは羽根を落とした理に他ならないだろう。

 

 

 

 ???

 

???「この戦いはどうなるのですか?」

 

???「分からないのですか? ああ。だから見ているのですね」

 

???「分かっているのです。この戦いがどんな結果になろうと神浜市へ行けば良いのです?」

 

???「大丈夫なのです!チーズの為に!」

 

 

 

□19 神浜市内 ホテルフェントホープ近辺の森林

 

 

 

突然降り注いできた羽根に驚きを隠せない彩月。

 

彩月「なんや?この羽根?触れた途端に魔力が・・・・・」

 

彩月(何だか分からんけど都合がええな・・・・・。これならドッペルを使わんでも良さげやな!)

 

ドッペル時雨=時雨ドッペル「うっ・・・・・」

 

ドッペルはぐむ=はぐむドッペル「えっ?これは・・・・・・」

 

 すると降り注いで来た羽根の魔力を浴びたドッペルを発動させた魔法少女達の素顔から白い仮面が剥がれて意識を取り戻して行った。

 つまりドッペルに奪われた自我を取り戻して行ったのである。

 

キメラ綾女「グァアアアアアアア!!」

 

 キメラ綾女は戸惑う魔法少女達に攻撃を仕掛けようとした。

 そこへ横合いから炎を纏った無数の車輪が次々とキメラ綾女の体にぶつかって行く!!

 

キメラ綾女「!? !?」

 

 予想外の攻撃は御園かりんが咄嗟にドッペルを使って放った攻撃だった。

 

御園かりんドッペル「な・・・の・・・・・」

 

 御園かりんは一瞬だけ意識を取り戻したが、魔力よりも何かに乗っ取られていた事で精神力を疲弊し尽くしてドッペルを維持出来ずに気を失ってしまった。

 

若菜つむぎドッペル「わっ!?なにこれどうなってるの!?」

 

史乃沙優希ドッペル「沙優希にも何が起きているのか分からないですぅ」

 

アシュリードッペル「でも魔力が溢れてマス!これがドッペルと言う現象デスカ?」

 

水樹塁ドッペル(えっ?何故か分からないけどみんなの死相が急に消え始めてる!?でもこれならまだ戦えるかも!!)

 

 ドッペルを解放した状態でも意識のある6人の魔法少女達。

 

時雨ドッペル「ならやるしかないよ!はぐむん!」

 

はぐむドッペル「うん!時雨ちゃん!」

 

 先んじて時雨とはぐむがキメラ綾女にドッペルを使った攻撃を仕掛ける!

 時雨の頭から生えた鳥のくちばしの様な部分から電気的な加速を持った一撃がキメラ綾女を撃ち抜く!

 更にはぐむのドッペルから放たれた無数の手に生える指先の爪がキメラ綾女を傷付けて行く。

 

若菜つむぎドッペル「次は私が!」

 

 若菜つむぎの背中から伸びたホースの先にある吸込み口の様な部分がキメラ綾女の魔力を強制的に奪っていく!

 

水樹塁ドッペル「なら僕も!」

 

水樹塁ドッペル(あっ!?つい僕って言ったけどみんな気付いて無いよね!?)

 

 水樹塁のドッペルから無数の目玉が離れてキメラ綾女を包囲したと同時にその上空から羽根の意匠が施された鍔を持つ剣が突き刺さる!

 

史乃沙優希ドッペル「じゃあ沙優希の出番ですぅ!」

 

 史乃沙優希がその場に正座した瞬間にドッペルから脇差が史乃沙優希に渡される。

 脇差を史乃沙優希が引き抜いて特定の動作をした瞬間にキメラ綾女の背後に刀を構えた首の無い着物を着た実体が現れたと同時にキメラ綾女の身体にただ一振り、刀を振り下ろしていた。

 

アシュリードッペル「ラストはワタシに任せて下サイ!」

 

 アシュリーの背後でドッペルは無数のウイッグを回転させて六つの目玉でキメラ綾女の傷口目掛けて正確に七色の電撃を浴びせていた!

 

キメラ綾女「ギィアアアアアアアアアア!?」

 

 6つのドッペルによる一斉攻撃にたまらずに膝を折るキメラ綾女。

 攻撃の直後に6人の魔法少女のドッペルは解除されていた。

 

彩月「ならウチも」

 

 魔力を蓄えたパルチザンを構える彩月の眼前で何かが横切った。

 

ナナツメドッペル「!!」

 

 既に全身が傷だらけだが、あの羽で魔力を回復させたナナツメがキメラ綾女の傷口に突っ込む!

 

キメラ綾女「!!」

 

 だがキメラ綾女も馬鹿では無くナナツメを警戒して、その巨椀でナナツメを迎え撃とう

していた。

 だがナナツメはキメラ綾女の間近で握り締める鎖鎌に全ての魔力を込めると地面に叩き付けた!

 

ナナツメ「全員飛べ!」

 

 地割れと同時に土砂崩れがナナツメの一撃で誘発されてしまう!

 キメラ綾女の足元が崩れて地割れと土砂崩れに巻き込まれてその場に半身を埋めてしまう。

 

時雨「うわ!?」

 

はぐむ「しっ時雨ちゃん!?」

 

アシュリー「かりん!」

 

御園かりん「・・・・・・・」

 

 魔法少女達はそれぞれ跳躍して何とかその場から離れていた。

 その際にアシュリーは気絶した御園かりんを助けていた。

 

彩月「全く危なかったで」

 

朱奈「・・・・・・・」

 

 跳躍して降り立った彩月は近くに倒れていた朱奈を抱えていた。

 朱奈を降ろした彩月の眼前で再びナナツメが動けない状態のキメラ綾女の傷口に鎖鎌を叩き付けていた。

 

ナナツメ「!!」

 

キメラ綾女「ギィアアアアアアアアアア!?」

 

 だがキメラ綾女は身体から生えた腕でナナツメの鎖鎌を掴んでいた。

 

ナナツメ(後・・・。少し!)

 

彩月「これならどうや!」

 

 彩月が脇からキメラ綾女の腕をパルチザンで刺して動きを止める!

 

ナナツメ「!!」

 

彩月「どうや!ナナツメさん!」

 

ナナツメ「良くやった!!」

 

 ナナツメは渾身の魔力をキメラ綾女の傷口に叩き付けた鎖鎌を通して破壊と言う分断を巻き起こす!

 傷口から起こった小規模な爆発でナナツメと彩月は吹き飛ばされる。

 

彩月「流石にこれで倒せたやろ」

 

ナナツメ「・・・・・・・」

 

キメラ綾女「グァアアアアアアアア!」

 

 身体が溶け出してもキメラ綾女は未だ形を保っており伸びる腕を彩月とナナツメに向けようとしていた。

 

彩月「なっ!!」

 

ナナツメ「くっ」

 

 既に二人も傷だらけで動けない状況下の中、キメラ綾女の腕が形を崩しながら振り下ろされた!

 その時、鎖で繋がれた巨大な黄色いローブがキメラ綾女の腕と彩月、ナナツメの間に割り込んで二人を守った。

 同時にキメラ綾女の腕は完全に崩壊した。

 

ナナツメ「なんだ」

 

彩月「あれは?」

 

 彩月の視線の先には倒れながらも片腕から鎖を伸ばして血を流しながら魔力で輝く右目でこちらを見ている朱奈の姿だった。

 

朱奈「・・・・・・・」

 

彩月(どうして魔法が使えるんや?この微弱な魔力は一夜さんの?)

 

ナナツメ「逃げるぞ」

 

 無理やりに彩月を抱えて逃げ出すナナツメ。

 

アシュリー「援護しマス!」

 

若菜つむぎ「速く逃げて!」

 

時雨「僕が攻撃するから」

 

はぐむ「速くこっちに!」

 

史乃沙優希「沙優希たちの方に来るですぅ~」

 

水樹塁「あの子は私が助けるから!」

 

 水樹塁は咄嗟に駆け出して倒れた朱奈を助け出した。

 魔法少女達の援護攻撃でキメラ綾女は身動きを封じられていた。

 それでもキメラ綾女は反撃を試みていたが。

 

キメラ綾女「ギィアアアアアアアアアア」

 

時雨「ダメだ!?まだ動いてる!?」

 

はぐむ「私達の攻撃はもう・・・・・」

 

 直後に風の動きが変わると同時に上空に向かう光が見える者には見えていた。

 ピンク色の魔法陣が浮かび上がったと同時に空を曇らせていた黒雲は外側へ押しやられて神浜の街に青空が広がって行く。

 青空が広がると同時に赤と緑色の魔力が周囲の使い魔、魔女にダメージを与えていた。

 それは魔女の因子を持つドッペルでもあるキメラ綾女も例外では無かった。

 

キメラ綾女「!!・・・・・・・・・・・・・」

 

 大爆発を起こしてキメラ綾女はその姿が分解されて行く。

 

はぐむ「何が起きてるの?」

 

時雨「僕達の攻撃じゃないけど・・・・・」

 

水樹塁「でもあの魔女は消滅していく・・・・・」

 

彩月(悪いな。綾女さん。今回はウチの勝ちやな)

 

 彩月は思わず自分の手の中にある綾女のソウルジェムを封印したキューブを見た。

 中に入っている綾女のソウルジェムにはひび割れが生じていた事に気付けてない。

 

 

 

□19 神浜市内 各地

 

 

 

菖蒲彩月達10人の魔法少女が北養区で戦っている時。

南凪区の海浜公園では環いろはを中心に神浜市、見滝原市、風見野市の魔法少女達によるワルプルギスの夜との戦いが佳境を迎えようとしていた。

相野みとの固有魔法によって魔法少女達の心が繋がり彼女達は自分達がするべき事を見出していたのだ。

この場にいる全ての魔法少女の魔力で集めた一矢でワルプルギスの夜を倒すと。

回収の固有魔法を持つ魔法少女の宣言に合わせて魔法少女達が魔力を捧げて行く。

 

柚希ほとり「何だか分からないけどボク達もやろう!りおん!」

 

柚希りおん「分かってるわよ!ほとりん!」

 

 状況が分からないままにその場に居合わせた柚希ほとりとりおんの姉妹も両手を掲げて魔力を捧げて行く。

 

桐野紗枝「真里愛さん!何とか間に合ったみたいです!」

 

由貴真里愛「私達もひなの先輩に続きましょう」

 

枇々木めぐる「おおっと!魔法少女達の魔力がスムーズに集まって一つになって注がれていく!この様な奇跡を実況する事が出来て実況者冥利に尽きます!」

 

 近くの学童を守る為に戦っていた桐野紗枝達3人の魔法少女も相野みとが多くの魔法少女の心を繋げた結果として届いたテレパシーを聞いてこの場に駆け付けた。

 捧げられた魔力を使って作られた矢は環いろはの手によってワルプルギスの夜に向かって放たれワルプルギスの夜は消滅した。

 五十鈴れんの固有魔法によってグリーフシードを出現させる事無く。

 神浜市内にいた使い魔や他の魔女は胡桃まなかの持つ伝播の魔法と夏目かこの再現の固有魔法によって次々と倒された。

 かくして神浜決戦と言われた戦いはここに終わりを告げる事となった。

 

 

 

栄区の栄総合学園で戦っていた由良蛍達3人の目の前でも次々と使い魔が目の前で消滅して行くのを目の当たりにしていた。

 

真井あかり「使い魔が次々と・・・・・」

 

恵萌花「なっ何が起きているんですか?」

 

由良蛍「何が起きてるかは分からないけど~。私達には都合が良い事みたいだね~。ふあ~」

 

真井あかり「ちょっと蛍!まだ寝ないで!どうなるか分かった物じゃないんだから!」

 

由良蛍「きっと大丈夫だと思うよ~」

 

由良蛍(きっとかりんが言っていた様に他の魔法少女達がワルプルギスの夜を倒したのかな~?)

 

 

 

 北養区にある里見メディカルセンター周辺

 

 消滅していく使い魔の姿に驚く6人の魔法少女。

 

茜すみれ(これは・・・・・。マギウスの計画が上手く行ったのか?)

 

黒江(環さん? どうして環さんの事を?)

 

入名クシュ「うっ・・・・・。ごめん。もう限界」

 

 その場に入名クシュは変身を解いて倒れ込む様に眠ってしまった。

 

入名クシュ「・・・・・・・・・」

 

青葉ちか「大丈夫ですか?寝ている・・・・・。みたいです」

 

茜すみれ「なら私が病院に運んでおこう。後は任せてくれ。あなたも家族が心配だろう?」

 

青葉ちか「!! そうでした。それじゃ後は頼みます!」

 

 青葉ちかは一礼してその場を立ち去って行った。

 

茜すみれ「3人も家族が心配だろう?後の事は私が行うから解散で構わない」

 

友紀ゆみ「分かりました。それじゃ」

 

友紀ゆみ(くみちゃん。無事だと良いけど!)

 

七瀬ゆきか「ではわたしも帰らせて貰います。もう親が心配してると思うので・・・・・」

 

黒江「私も・・・・・」

 

茜すみれ「後の事はまた連絡をする。今は帰って休むと良い」

 

 七瀬ゆきかと黒江も茜すみれに一礼すると帰路に付いた。

 

茜すみれ「さて・・・・・。この子はとりあえず病院に」

 

 茜すみれは入名クシュを背負うと里見メディカルセンターへ足を向けた。

 

 

 

新西区の調整屋のある廃ビル神浜ミレナ座の屋上では三輪みつねが使い魔の消滅を見届けていた。

 

三輪みつね「みんな勝てたみたいだねW これでもう神浜は大丈夫なのかな?」

 

三輪みつね(潤。たぶんあした屋も守れたと思う。あなたは今、何処にいるの?)

 

 調整屋の内部では窓から外を見ていたねむと観鳥さんと保澄雫。

 

観鳥さん「あの光は?」

 

保澄雫「優しい光・・・・・。まるで」

 

 保澄雫の脳裏には鹿目まどかと環いろはの姿が浮かんでいた。

 

ねむ「どうやらお姉さん達が上手くやったようだね・・・・・。ところで一つ君に頼みがあるんだけどいいかな?」

 

 ねむは観鳥さんに切実な目を向けていた。

 

 

 

 大東区の団地の一室。

 そこでは一人の少女が窓から上空を見ていた。

 一瞬だが少女の瞳にも青空の中にピンク色の魔法陣が見えていた。

 

少女「今の光何だろ?ねえちゃは大丈夫なのかな・・・・・」

 

 

 

工匠区にある三穂野せいらの下宿先。

 

三穂野せいら「う・・・ん。眩しいな?」

 

 寝ぼけながらも三穂野せいらはカーテンの隙間から漏れ出た光で目を覚ましていた。

 

吉良てまり「どうやら朝の様ですね。それに」

 

 泊まっていた二人の先輩も目を覚ましていた。

 

古町みくら「うん。朝になったらスッキリと晴れてるわね」

 

三穂野せいら「スーパーセルがウソみたいですね」

 

吉良てまり「! スマホに不在着信。凄い量が来てますね」

 

古町みくら「本当だわ。いつの間にか電波が繋がっていたのね。流石に親には連絡しないと」

 

三穂野せいら「私も連絡しないと」

 

 

 

神浜市内某所

 ぬいぐるみを抱きしめる少女は窓の外を見ていた。

 

???「今見えたのは、魔法少女達・・・・・。あの大きな魔女を倒したから、空がこんなに澄んでる・・・・・。今私が見た魔法少女達の戦いは夢じゃない。何故か分からないけど確信が持てる・・・・・」

 

 少女の背後には薄く緑色の人影が写っている。

 

 

 

□20 神浜市の隣町 浄安寺近辺

 

 

 

南津涼子(急に空が晴れたと思ったら使い魔も消えた!?一体どうなっているんだ?)

 

南津涼子(けど・・・・・。これでもう大丈夫だろ)

 

 急に使い魔が消えた事に驚く南津涼子だったが直ぐに状況を受け入れていた。

 そこから離れた場所では・・・・・。

 

羽衣の魔法少女「やっと終わったの?もうどうでも良いのに・・・・・」

 

羽衣の魔法少女(私チャンはこれからどうしたらいいのかな・・・・・・・)

 

 澄み切った青空と対照的な暗さを見せた羽衣の魔法少女はその場から立ち去って行く。

 神浜市との境を流れる河川敷では。

 

リヴィア・メディロス「まさかワルプルギスの夜が倒されるなんて予想外やないか」

 

キュウべえ「うん。僕も予想外だったよ」

 

リヴィア・メディロス「アンタの表情は分からんけどウソは言うて無いみたいやな」

 

リヴィア・メディロス(あの子の願いは神浜を壊さんかったんか?それとも・・・・・)

 

リヴィア・メディロス(みたまの事を那由多の呪いを願ったと評した不詳の弟子も一枚噛んでるんか?)

 

 リヴィア・メディロスの脳裏にはみたまのスカウトに立ち会ったもう一人の弟子の事が思い浮かんでいた。

 

 

 

 

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