マギアレコード 偽書e/s memorys 作:ジャックノルテ
□29 神浜市内 中央区 電波塔前
電波塔の前に私服姿のみふゆが待機していた。
みふゆ「来ましたね・・・・・」
みふゆの眼前に4人の少女が近付いて来た。
観鳥令、牧野郁美、友紀ゆみ、七瀬ゆきかの4人である。
みふゆ「4人共ご苦労様でした」
観鳥さん「説明会の方はどうでした?」
みふゆ「一応、騒ぎは少なく終わりました」
郁美「騒ぎは少なくですか・・・」
みふゆ「本音を言うと大規模な戦闘になりかねないと感じていました・・・・・。今日は初めてマギウスの3強と言う異名に感謝しました」
友紀ゆみ「異名にですか?」
みふゆ「はい。誰が言い出したか分かりませんが・・・・・。ワタシと神楽教官とナナツメさん。流石にワタシ達3人を一度に相手にしたいと思う羽根はいないようでした」
七瀬ゆきか「そうだと思います。教官だけでも手ごわいんですから・・・・・」
観鳥さん「それにみふゆさんは幻惑で手加減してくれるでしょうけど・・・・・」
郁美「ナナツメさんは・・・・・。しないよね」
友紀ゆみ「前に神楽教官の養成で天音さん達と模擬戦をしていたけど・・・・・。本気で戦っていたからみんな怖がっているよね」
みふゆ「そうですね。話が逸れました。説明会の様子は頼まれた通りに灯花に借りたデジカメに録画してあります」
観鳥さん「ありがとうございます。じゃあ帰ったら早速、観鳥さんは映像のチェックをしようかな?」
みふゆ「牧野さん達には調整屋でみたまさんを交えて後日説明します」
郁美「分かりました」
友紀ゆみ「大丈夫です」
七瀬ゆきか「はい・・・・・。なるべく他の人がいない方がわたしとしても・・・・・」
みふゆ「では今日は解散しましょう。皆さん。お疲れさまでした」
4人「お疲れです」
5人の魔法少女はそれぞれの帰路に付いた。
□30 神浜市内 南凪区 海浜公園 夕方
ねむが簡易的なウワサ結界を解除してから・・・。
見滝原から来た巴マミ達、5人の魔法少女は見滝原へ帰る為に駅へ向かった。
環いろは「じゃあやちよさん。私はういと灯花ちゃんとねむちゃんを連れて万年桜に向かいます」
七海やちよ「気を付けてね。私はみんなと一足先に帰宅してるから」
深月フェリシア「やちよー。オレもーハラ減ったぞー。話が終わったらご飯だろー」
二葉さな「フェリシアさん。みかづき荘に行くまでの我慢ですよ」
由比鶴乃「そーだよ。もし我慢できないなら万々歳で食べて行く手もあるけど?」
深月フェリシア「えー。昨日も食べたからイヤだ―」
七海やちよ「ほら。行くわよ。帰りに買い物もしなきゃいけないんだから」
二葉さな「手伝います」
由比鶴乃「私も手伝うよ」
深月フェリシア「オレ!アイス買ってくれるなら手伝うぞ」
そう言いながらやちよ達4人は歩き去って行く。
環いろは「じゃあ私達も行こっか」
環うい「うん」
ねむ「そうだね。きっと万年桜も待っているだろうしね」
灯花「ウワサの内容を完結させないと悪い気もするからにゃー」
環いろはがねむの車椅子を押しながら4人は北養区へ向かう為に近くの駅へ向かおうとしていた。
環いろは「そう言えばねむちゃん。あの・・・。ナナツメさんって人は何処にいるの?」
環うい「そう言えばいつの間にか姿が見えないね」
ねむ「たぶん僕と灯花を警護する為に魔力を隠しながら付いて来てるんじゃないかな?」
灯花「ナナツメが本気を出すとわたくし達も探知出来ないからにゃー」
環いろは「そうなんだ」
環うい「あの人だけ黄色いローブを着ていたけどマギウスの翼なんだよね?」
ねむ「うん。彼女は3人だけしかいないマギウス。と言うよりも僕と灯花の護衛役だね」
灯花「ホントの所を言うとマギウスの翼の問題児を集めた様なモノだからねー」
ねむ「一夜以外はそうだね・・・・・」
灯花「あっ・・・・・」
環いろは「一夜さんって」
ねむ「越馬一夜。亡くなった黄羽根だよ。と言っても僕も聞かされただけだけどね」
灯花「その場にいたのはナナツメと彩月だけだからね」
環うい「彩月って前にねむちゃんが言ってた」
ねむ「菖蒲彩月。最後に僕が黄羽根にした少女だよ。他者のソウルジェムを使う疑似魔法少女として。今は契約をして本当の魔法少女になったけどね」
灯花「でも契約をした瞬間に彩月は、だから自由に進むんやとか言って何処かに雲隠れしちゃたんだよね―」
環うい「何処にいるのかな?」
ねむ「放っておいてもどうせ直ぐにちょっかい出しに来るよ。僕にはそう予告して来たんだから」
呆れた様子を見せるねむに灯花は同意、環いろはとういの姉妹は複雑な表情を見せていた。
その時、道を歩く4人の目の前に横に会った茂みを突き破って二つの人影が飛び込んできた。
4人「!?」
驚く4人の目の前にいたのは私服姿で無表情に両手にトンカチを握り締めるナナツメと先程話題にされていた魔法少女姿の彩月だった。
彩月「ナナツメさん。それは卑怯やろ!」
ナナツメ「・・・・・・・」
数十分前。
近くの茂みからねむと灯花を観察している黒羽根姿の彩月。
彩月(さーて。どうやってちょっかい出したろうかなー)
彩月は何をしようかウキウキしている様子を見せていた。
彩月(そっと後ろから近付いて強制制御で魔法を使えなくして誰かを人質にしてねむ様や灯花様の顔に落書きでもしたろかなー?それよりも・・・・・)
彩月(説明会で聞いた環ういの固有魔法を強制制御したら面白い事になるやろなー)
彩月(それとも環いろはさんにちょっかい出すのもええなー)
これから何をするのか自由にいる彩月の顔は晴れ晴れとしていた。
彩月(さあて。どんなちょっかい出してやろうかなー)
彩月が動き出そうとした時、近付く足音に彩月は気付いた。
彩月(なんや!?)
走りながら魔法少女に変身した彩月の眼前に足音の主が現れた。
ナナツメ「彩月か」
彩月「ナナツメさんか・・・・・」
確認の為に無感情に語るナナツメと渋い顔をする彩月。
既にナナツメは黄色いローブをなびかせて臨戦態勢だった。
ナナツメ「何をしようとしている?その方向にはねむ様と灯花様がいる」
彩月「そーでっか。でもマギウスの翼は解散したんやし関係無いやろ」
ナナツメ「小生とねむ様、灯花様との雇用関係は解除されていない。マギウスの翼がどうなろうと小生には関係は無い」
彩月「・・・・・・・。そう言えばそうやった」
ナナツメ「大人しくしろ。ねむ様と灯花様の前に引きずり出すだけだ」
彩月「嫌や―」
ナナツメ「そうか。なら手荒くする」
同時にナナツメは彩月に向かって迷わずに突っ込んで来る。
彩月(あー。面倒な人や。ちょっかい出そうと思うたのに)
面倒そうに彩月は右手をナナツメに向ける。
彩月(面倒やし範囲内に入ったら強制制御で逃げよ)
ナナツメはスピードを緩めずに彩月に迫る。
彩月(今や。強制制御!)
ナナツメの姿は私服姿に戻ってしまう。
彩月(今の内に逃げ)
だがナナツメは動揺する事無く彩月に近づいて来る。
彩月(まあこの人はそうやろな。魔力が使えん間に)
足元に魔力を集中した彩月は跳躍で逃げようとしたが頬に衝撃を受けて思わず転びかけるも踏ん張った。
彩月(なんや!?)
痛みの来た方向に目を向けるとそこには金属一体成型されたトンカチを左右両手で握るナナツメの姿があった。
彩月「それが魔法少女の武器かあー!?」
ナナツメ「お前の魔法への対策は済ませている」
彩月(そうや。この人はそうゆう人やった)
再度、向かって来るナナツメに思わず後ずさる彩月。
ナナツメ「!!」
瞬時にナナツメは彩月を蹴り飛ばす。
そのまま二人は茂みを突き破って環いろは達4人の前に現れたと言う経緯だった。
ねむ「彩月。何してるのかな?」
灯花「ちょっかい出すつもりが返り討ちにあってるよねー」
環いろは「あのー。大丈夫ですか?」
環うい「ねむちゃん。灯花ちゃん。止められないの?」
灯花「止めなくて良いと思うよ」
ねむ「まさしく自業自得と言う事だね。むふ」
彩月「市販のトンカチ使って戦うなんて魔法少女の風上にもおけへんで」
ナナツメ「捕らえる」
彩月「捕まるか!」
逃走の構えを見せて走り出した彩月に対してナナツメは握り締めていたトンカチを投げ付ける。トンカチには縄が結ばれており見事に彩月の足を絡めた。
彩月「なんやと!?」
大袈裟に転ぶ彩月。
ナナツメ「ねむ様。捕縛しました」
ねむ「ご苦労様。彩月。一つ聞きたいんだけど」
彩月「何でっか」
自力で近付いた車椅子のねむに不貞腐れて答える彩月。
ねむ「一夜は・・・。一夜に身体を貸していた朱奈をどうしているんだい?」
彩月「あの子はウチの知り合いに預けとる。と言うても目を覚まさへんけど」
ねむ「そうか・・・・・。何故か分からないけど朱奈と一夜のソウルジェムに施した具現魔法による繋がりが消えていないんだ」
彩月「!!」
ねむ「君が一夜を。朱奈をどうしようとしているのかは聞かないけど、この事だけは伝えた方が良いと思ってね」
彩月「そうやな。聞いといて損は無かったで」
ねむ「ナナツメ。彩月を放してあげて」
ナナツメ「・・・・・・・。分かりました」
ナナツメは彩月の足に絡めたロープを解いたが、トンカチは構えたままだった。
彩月「ええんか?ウチを自由にして」
ねむ「これから色々あるだろうから朱奈の事は君に任せた方が良いだろうからね」
彩月「冷めたで。折角色々やろうと思うたのに」
ナナツメ「その時は小生が相手をしよう」
彩月「アンタみたいな化け物相手に出来るか」
そう言って距離を取る彩月。
彩月「まあええで。ねむ様。灯花様。今にまたちょっかい出しに来るんやからなー」
変身解除してアッカンベーして走り去って行く彩月。
ねむ「やっぱり彩月はあれぐらいのが面白いね」
灯花「また面倒事が増えたにゃー」
ナナツメ「今なら当てられますが」
トンカチを投擲する構えを見せるナナツメ。
ねむ「そのまま逃がしてあげよう。今日はこれから大切な事があるからね」
ナナツメ「冗談です」
灯花「ナナツメが言うと冗談に聞こえないにゃー」
環うい「それでもう大丈夫なの?」
ねむ「うん。もう大丈夫だよ。お姉様。うい」
環いろは「何だかあの人とはまた会う気がする」
ねむ「だろうね。でも暫くは大丈夫だよ」
環いろは「じゃあ今度こそ万年桜さんに会いに行こう」
ナナツメ「ではねむ様。灯花様。小生は離れた場所から護衛します」
灯花「頼むねー」
そう言ってナナツメは4人から離れると直ぐに魔力反応は探知出来なくなった。
環うい「凄い・・・・・。目の前から歩いただけなのにもう反応が無い」
ねむ「だから彼女は護衛役として優秀なんだ」
環いろは「本当に凄い人なんだね・・・・・」
灯花「さあ。お姉様。わたくし達の約束を果たしに行こう!」
環いろは「うん」
環うい「万年桜さんに会えるのが楽しみだなー」
ねむ「きっと彼女も楽しみにしているよ」
北養区の万年桜に向かう4人の魔法少女。
距離を取って護衛するナナツメ。
神浜決戦から一つの出来事に区切りが付こうとしていた。
□31 宿北 某マンション
マンションの一室にはソファーの上に座り新聞を読む私服姿のベル。
ナル「たっだいまー」
私服姿で帰宅して来たナル。
ベル「お帰りなさい。成果はあります?」
ナル「まあ大した事無い説明だったしねー。アリナ・グレイはやっぱりマギウスも所在を掴んでなかったねー」
ベル「ルフフフフフ。彼女との同盟は終わりです。いないのならいない方向で事を進めます」
ナル「まあ仕方ないよー。と言ってもアリナのキューブはナルの方でもコピーしているからねー。仕組みが単純だからナルでもコピーしやすいしー」
ナルはそう言いながら魔力を溜める宝石を一つ取り出した。
ベル「何かします?」
ナル「これはー。一夜ちゃんを捕らえた時に変な感じがしたから一夜ちゃんのソウルジェムから魔力を取ると同時に記憶をコピー出来る様にした宝石だよー。ナルは記憶を読むのは苦手だから苦手克服の為に作っといたんだー」
そう言ってナルは宝石を耳元に当てて始めた。
ナル「早送りしながら覗いてみるねー」
それから一時間程、ナルは宝石を握りながら目を瞑っている。
ベルが新聞を読み終えると玄関を開く音がした。
あすみん「ただいまー。ってナル。帰ったんだ」
ナル「・・・・・・」
あすみん「また何かやってるんだ」
ベル「あすみんは機嫌が良いですね」
あすみん「ああ。分かる?何人かサヨナラして来たから」
ベル「ルフフフフフ。場所何処です?」
あすみん「言われた通り少し離れた場所でやって来た。神浜の事も知らないから大丈夫でしょ」
ナル「ああー。そう言う事なんだねー」
ベル、あすみん「「!?」」
突然喋り出したナルに驚くベルとあすみん。
あすみん「脅かさないでよ」
ナル「ごめんねー。ようやく思い出せた事があったからさー」
ベル「ルフフフフフ。何が思い出せます?」
ナル「うんー。一夜ちゃんの事なんだけどさー。捕らえた時に変な感情を感じたんだー。と言ってもそれはナルの感情じゃないんだー。ナルが才能を取り込んだ相手の感情を抱く事があるのは知っているねー。辛い物好きの才能を取り込むと辛い物好きになる様にねー」
あすみん「つまり?」
ナル「一夜ちゃんを見てー。何故か心が痛んだよー。だから一夜ちゃんの記憶をコピーして見てハッキリと理由が分かったんだよー」
ベル「ルフフフフフ。どんな理由です?」
ナル「ナルが前に才能を奪う時に魔女に食わせた人の子供だったよー」
あすみん「それって・・・・・」
ナル「因縁って言うヤツだねー。また彩月ちゃん達と出会うだろうねー」
あすみん「一夜って死んだよね?」
ナル「そーだったねー。でもまだ何かあるかもよー」
ベル「ルフフフフフ。それにこっちにはコレとコレがあります」
そう言いながらベルはエンブリオ・イブの身体から分離したマーカー=原石とウインドピアの体内から取り出したグリーフシードをテーブルの上に乗せた。
ベル「この二つがある以上、ICH(イヒ)達は先んじています」
□32 神浜市の隣町 某所
彩月「ただいま帰ったでー」
彩月「まあ挨拶は済ませたでー」
彩月「これから色々とちょっかいを出すと予告もしといたでー」
彩月「んで朱奈の様子はどうなんや?」
彩月「眠ったままかー。でもその内に目覚めるんやろ?」
彩月「出来るなら目覚めるまでに何とかしときたかったんやけどな」
彩月「筒地綾女の事を」
彩月「なあリヴィアさん」
リヴィア・メディロス「アンタは少し喋り過ぎやから少し黙っときい。マギウスと会うのはええんやけど、私の事は話してないんやろ?」
彩月「話す訳無いやろ。みたまさんに知られるのはマズいんやろ」
リヴィア「彩月ちゃんは、お利口さんやな。後は・・・。この子の事はどうするかやな」
リヴィアと彩月の目の前には布団の上に寝かされている朱奈がいる。
その身体からは何故か魔力が滲み出ていた。顔色はかなり悪い。
リヴィア「どうにかせんと命も危ういな。身体が魔力に耐えきれてへん」
彩月「分かっとるで。だから治療費代わりにマギウスの事を全部話したんや」
リヴィア「あの時、お山で出会えたのは必然やった訳やな」
リヴィアは2週間前に北養区の森林内を調べに向かった時の事を思い出していた。
《 □25 神浜市内 北養区 ホテルフェントホープ近辺の森林より 》
リヴィア(あの時、キュウべえから神浜市の被膜が一瞬無くなった瞬間に神浜市に入り込んだキュウべえが北養区の森林で今まで感じた事の無い妙な魔力反応を感じ取ったから調べて欲しいと言うから私は調べに向こうた。そこで私は菖蒲彩月と朱奈を出おうた。けど妙な魔力反応の持ち主には逃げられてもうたが)
彩月「あれは何やったんやろなあ」
リヴィア「とぼけんでもええんやないか?」
彩月「?」
リヴィア「直前まで戦っていた相手が変化したモノだと思うとるんやろ?」
彩月「・・・・・。そうやな。あの時、朱奈と筒地綾女の肉体に空から降って来た魔力の塊が入り込んどった。朱奈はそれが原因で意識不明。恐らく筒地綾女の肉体は完全に消滅しておらずに生き残って魔力の塊によって更なる変化をしたと言う事やろ」
リヴィア「うん。いい推測やな。たぶん概ねはそうやろな」
彩月「全く面倒な事になったで」
リヴィア「お互いにな」
彩月とリヴィアはお互いに複雑な表情を見せていた。
リヴィア「さて・・・・・。じゃあ朱奈ちゃんの治療を始めよか」
彩月「グリーフシードは確保しといたで」
リヴィア「体内にある魔力の塊。仮に魔石と名付けとくけどそれが原因で右目に溜まっている魔力が放出するのを阻害しとる。僅かに意識が戻る時もあるんやけどこのままやと衰弱してしまう。2週間観察して体内にある魔石と朱奈の右目に溜まっている魔力を繋げる」
彩月「そうするとどうなるんや?」
リヴィア「そうする事で体内の魔石と右目に溜まった魔力が混ざり合う事で上手く放出する事が出来る筈や」
リヴィア(最もこの子の呪いの右目も遠因の一つやろな。今は呪いが消えとるけど、その空になった右目に越馬一夜と言う魔法少女の魔力が溜まってしまったんやろなあ)
リヴィア「!! やっぱりこの子の右目は魔力が溜まると言う事はソウルジェムに近い物に変質しとるようやな」
彩月「そんな事ありうるんか?」
リヴィア「この子の持っとった右目の呪いは言わば奇跡で作った産物や。奇跡で出来ていると言う事は逆説的にソウルジェムに近い物とも言えるやろ」
彩月「それでどうなるんや?」
リヴィア「気の毒やけど・・・・・。魔石を取り出す事は出来へんし僅かずつしか右目の魔力は減らせへん。全ての魔力を使い果たすまでこの子は魔力を体内に溜め込んだ少女にある。ある種の疑似魔法少女と言う事やな」
彩月「そりゃ・・・・・。大変やな」
リヴィア「何言うとるんや?魔力が溜まっていると言う事は魔女や使い魔にも狙われやすいと言う事やで」
彩月「つまりウチが守らなアカンと言う事か」
リヴィア「拾ったんやから最後まで面倒見るのが筋やろ」
彩月「まあそうやな」
リヴィア「私は事情を知っとるけど立場上、そこまで色々と出来へんからな。2週間も面倒見ただけでもかなり譲歩した様なもんや」
彩月「それは感謝しとるで」
リヴィア「前に筒地綾女と仕事で組んだ事があるからこそ朱奈ちゃんの事は少し知っとる。だからこそ彩月ちゃんが知る限りの神浜で起きた事の情報をくれると言うから助けてあげたんや」
彩月(ウチの中にはその記憶が無いと言う事はウチに記憶を入れ込んだ後に筒地綾女と出会ったと言う事か)
リヴィア「よし。これで大まかに済んだ。後は少しずつ調整しとけば、いずれ身体に馴染むやろ」
彩月「済まへんな。またグリーフシード取って来るで」
リヴィア「騒ぎを起こさん様に頼むで」
□33 二週間前 神浜決戦直後 神浜市外 某所
サンシャイン=日向楓「うっ・・・・・・。ここは?」
ウインドピア=雲土ぴあ「大丈夫?楓」
サンシャイン「あれ?あてし、ソウルジェムを砕かれた筈じゃ」
ウインドピア「でも生きてる。楓は生きてるんだよ」
サンシャイン(何が起きているの・・・・・)
ウインドピア「楓が生きている。ワタシも生きてる。これは幸福な事なんだよ」
□34 神浜市内 某所
そこが何処なのかは分からない。
だが何かが動いている事は誰の目にも明らかだった。
明らかに人間の形をしたモノがあったのは誰の目にも明らかだった。
人間の形をした者の顔が変化したのが分かる。
その顔は筒地綾女の顔だった。
筒地綾女?「・・・・・・・・・・・」
説明会のキャラ台詞シーンは長いと思いますが、作中で台詞の無いキャラにここぞとばかりに台詞を言わせました。
だからこそ時系列上でいないキャラ以外の存命なキャラの台詞は書けたと思っています。
没ネタとしては神浜市にワルプルギスの夜が出現した時のホオズキ市やあすなろ市、まどか達が不在の見滝原市の様子を書くか迷いましたが、外伝キャラのマギレコにおける運命が不明な為に断念しました。
なお次回からはまた月一更新に戻します。
避けられない裁判で起こった出来事を書きたいと思います。
更新は9月18日です。