まだ色々終わってないのですこしずつ書きためますが…待っていただける方には本当に申し訳ないです。頑張りますね!
「ずっと、誰かに聞いて欲しかったの」
「うん」
「でも、めんどくさいなって思われて、またあんな事になるのが怖くって」
「うん」
「零にも酷いこと言っちゃって、ほんとごめん」
「うん、大丈夫。俺ここにいるからさ、我慢してた分泣きな」
ぽたぽたと涙が地面に落ちて染みを作っていく。なんだか、泣いた分だけ胸の痛みが無くなっていく気がして私はそのまま泣き続けた。
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零は結局、空が茜色になるまで私のそばにいてくれた。
「…どうだ?ちょっとはましになったか?」
「…うん、なんか、すっきりした」
泣いたせいで目は腫れぼったいが、視界がすっきりしていて隅々まで見える気がする。クリアになった、という感じだ。
「我慢しすぎるのも体に毒なんだよ、明日でもいつでも、困ったことがあったら聞くからさ」
「…聞いてもらうばっかりにはいかないんだけど」
借りを作りっぱなしって言うのも申し訳ない。
「そうなのか?俺は別に気にしないけど…」
「私が気にするの」
「んー…あ、じゃあ今話したことは悲しかった、辛かったことだったんだろ?悲しいことを話したら、その次に楽しいことを話すって言うのはどうだ?」
閃いた!と言う感じの提案は、意外なものだった。
「楽しいこと?」
「嬉しかったことでもいい。例えばー…苦手教科の問題を解けたとか!別に俺は気にしないけど、南海が気にするんだろ?てなわけで今日楽しかったこと、教えてくれよ」
地味に困る系の質問だな…きらきらした目で見つめないで欲しい
「えっ…えー…?」
楽しかったこと…嬉しかったこと…?だったら
「…朝のニュースの占いが、1位だった」
「占い1位かー!いいなー!」
「うん、実際に悩みを人に話せたし、良い日だったかも」
「おう!」
でも、零なら明るいし、楽しいことや嬉しいことなんていっぱいあるはずなのになんでこんなことを聞くんだろう。人のを聞いたら自分も嬉しくなるタイプなのかな。
「そういえば、零は何年?」
「俺?…いくつに見える?」
「合コンじゃないんだけど…?」
「はは、冗談冗談、その辺探してみればいると思うぞ」
「なにそれ…」
「それよりさ、南海は早く帰った方がいいんじゃないか?俺はこの後用があるから送ってってやれねーけど」
「…それでいつもここにいるの?」
意外と悪い子なのかな、指定のネクタイしてないし。
「先生に呼び出されたんだけど、サッカー部の顧問だから時間潰してんの。俺部活入ってないから普段はただの暇つぶし、家に帰ると勉強しろとか言われるからな」
「…ふふ、私の家と同じだ」
先生に呼び出されたって不貞腐れたように言う零は、なんだか少し幼く見えて、ちょっと笑ってしまった。その辺探してみればいるってことは同学年なのかな、体育とかでばったり会うかもしれない。
「だろー?」
「…うん、それじゃ零、気をつけてね、私はもう帰るから」
腰をあげて、鞄を持ち上げる
「おう!それじゃあ
『南海っ!また明日ね!』
立ち上がって軽く手を振ってくれた零と、彼女の姿が重なる。胸が少し痛いけど、それより嬉しい気持ちのが大きいや。久々に言うな、この言葉。
「…うんっ!
今の私ができる範囲の、いい笑顔で。
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いつも通りの通学路だが、なんだか今日は気分が良かった。別に眠たくないと言ったら嘘になるけどね。
いつもみたいにヘッドフォンをつけて、お気に入りの曲をかける。いつもと違うのはちゃんと顔をあげて、前を向いて歩くところ…かな。
腕時計をちらりと見る。昨日と同じ時間だ、もしかしたら彼女たちが居るかもしれない。
でも、もう怖くも何ともなかった。吹っ切れたってほど吹っ切れてないかもだけど。
見慣れた髪色が見えた、曲が切り替わって、テンポの速い曲になる。
その曲に合わせるように、私はスっと前に出て、何も考えずに彼女たちを抜かした。
彼女を失って泣いていた私はもう居ない。
忘れは出来ないけれど、前を向ける時が来たみたいだ。
追記
次の更新日は未定になります。大変申し訳ありません。
8月初めが今知っている課題の締め切りになりますので、その頃には更新したいところです…