「え?ディアブロにここを教えてもらったの?」
スープをスプーンですくい取りつつ、俺がこの村に来るまでの経緯を聞いたグリムドアが、興味津々で聞いてくる。ちなみに転生や神を殺すという目的云々の話は伏せておいた。
『まあな、かなり遠かったから3週間もかかっちまったが』
「ククク。きみに聞いてるんじゃあなくて、僕はお兄さんに聞いたんだよ」
『………………(泣)』
嫌われてんな、ベリタス。
まあ、俺に被害はないし何より見てて面白いからほっとこ。
「で?お兄さんは結局なんでここに来たの?」
「あー、なんて言うか…「咎人」って知ってる?」
「とが…びと?何それ?」
「まあ、俺も詳しいことを知ってるわけじゃないんだけどよ。その「咎人」を集めて管理してる奴がいてさ。そいつの居場所を知りたいなって」
「それでここに?余計にここに来た理由が分からないよ」
それは、黒と白のグリムドア探すためなのだが、実際見つかったのはこっちのグリムドアである。
そう言えば確かフェンリスは「失敗作」だったはずだ仕方ないそれを理由にして納得してもらうとしよう。ぶっちゃけ質問に答えるの飽きてきたし。
「あー、例えばの話だぞ?大きい街に行くと警備兵とかいるよな?」
「うん。いるね」
「で、警備兵がいる理由って、町を竜や魔獣から守るってのあるけど、犯罪者をとらえたりする役割もあるわけだ」
「うん」
「で、当然犯罪をしようとしてる奴らは、警備兵の詰所とか知ってたり警備兵が来ると逃げるわけだ」
「まあ、確かに……」
オーケーオーケー。
「と、なると、「咎人」であるフェンリスが「咎人」を集めてるそいつの居場所知ってるかもしれない。もし知らなくても「咎人」を集めてるそいつがフェンリスのことを知れば、当然警備兵が犯罪者をとらえるのと同じで追いかけてくるだろうって踏んだんだ」
この言い訳は結構キツかったか?ぶっちゃけ俺なら胡散臭いと思うし。なんかベリタスが笑いこらえるような声出してやがるな、シバいてやろうかこの野郎。
「成程、まあ確かにそういうこともあり得るかもね…。……ところでお兄さん?」
「どうかした?」
一応納得はしてくれたようだが……まだ何か疑問があるのかこの子は。
「さっきから言ってるフェンリスって何?」
…………………………………………………………………おや?
『あの赤い人狼のことだよ』
ベリタスが俺より先に答えてくれた。
「そうなの?」
きょとんとした顔で俺の方を見てくるグリムドア。
『ねえ、なんでワザワザ討也に確認するの!?今そうだって言ったよねオレ?』
「クククククッ。だから君とは話てないんだよ僕は」
うん、バハムートンの肉も美味しいし、ここに来る途中立ち寄った村とかで調味料調達して、それで作ったスープも出来合いのものといえ結構な出来だ。あと長持ちするパン買っといてよかったな。
『オイそこ、自分は関係ないとばかりに食事を着々と進めるのやめろ!』
いや、実際俺関係ないだろ。
「で?その「咎人」を集めてる人って誰なの?」
まだ続くんだ質問タイム。でも確かにこれは疑問に思うよな。
「まあ、名前しか知らないんだけど………ヴェルトギリアムっていう奴」
「え?ヴェル?それなら僕どこにいるか知ってるよ」
『「え?マジで?」』
唐突に言い始めたグリムドアに俺とベリタスは思わず声をそろえた。
まあ、なんで知ってるかは………みなさん、ご都合主義ってご存知ですか?