「で…お兄さんはこれからどうするの?」
かなり遅めの朝食を取っている途中に、グリムドアがハンバーグを切りながら聞いてきた。
ちなみにベリタスは何かできるわけでもないのでフワフワとそこら辺を漂っていたのだが、グリムドアとの会話を聞いて自分も興味があるのか近くに寄ってくる。
「とりあえずは、監獄王の牢獄の場所を確認しに行く。後の事は特に考えてないけど、まあ、ルオン大陸の方にでも行ってみようかなとか思ってる」
『じゃあ、飯食い終わったら早速出発するのか?』
「ああ、そうなるな」
「そっか……、お兄さんはそれが目的でここに来たんだもんね」
俺の答えを聞いて少しばかり寂しそうな声を出すグリムドア。
「まあ、ほら、生きてたらお互いまたどこかで会うかもしれないだろ?」
実際グリムドアとフェンリスの戦いの後二人がどうなったかはストーリーには載って無いわけだしな。それは本人には言えないけど。
「それもそうだね」
「ああ」
そんな短いやり取りの後、俺とグリムドアとベリタスは、他愛もない雑談をしながら食事を終え、昼ごろになってようやく一晩寝泊まりした家を出た。
「じゃあ、またね」
「ああ、元気でな」
お互いに、さよならとは言わずに、俺たちは昨日来た村の入口へ、グリムドアはフェンリスがいるであろう森の方へと歩き出した。
『良かったのか?』
「何が?」
村の出口に差し掛かったあたりで、ふいにベリタスがそんな事を言い出した。
『あのガキだよ』
グリムドアの事か?ガキって………。
『俺の予想じゃあもう二度と会う事は無いと思うぜ?さよならぐらいは言っといてやればよかったのによ』
「別に良いだろ。どーせ虹の時代で会う事になるだろうからな」
今はまだ書王ユーリカが作った禁書館なんて無いとは思うが。
『虹の時代って…お前それ何千年後の事だよぉ?』
「今火の時代始まったばかりだから……5000年位か?」
「咎人」と大して変わらない存在である俺ならその位生きてるだろ。
『5000年後の事まで考えてんのかよお前……ま、お前がいいって言うんなら別にオレはかまわないけどよ……じゃあ、とっとと監獄王の牢獄に殴りこみかけに行きますか…』
…………。
「いや、場所確認するだけだからね?何言ってんの?」
『え?どうせ牢獄の近くに行けばいやでも向こうから歓迎されると思うぞ?特にお前「咎人」と変わらないんだし、正確には「咎人」じゃないけど』
……………………。そんな可能性考えてなかった。てっきり刑務所みたいに外から眺める分には問題ないと思ってた。まあ、刑務所眺めてたいと思う奴がいるかどうかは知らないけど。
「………うん。何とかなるだろ。くははッダメだったらその時考えればいいし!」
『オイ……大丈夫なのかよ……』
心配そうにベリタスが言う。それよりベリタスが心配そうにって言う表現にもう違和感ありまくり。
とりあえず俺たちは、主にオレは、後先考えずグリムドアに教えてもらった監獄王の牢獄へと向かった。