東方命燃録   作:文章力皆無マン

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主人公の修行回です。戦闘回と言ってもいいかもしれませんね。
楽しめて頂ければ光栄です。


閑話 楽しい剣術指南

綿月家の剣術指南は過酷な基礎トレーニングから始まる。

綿月邸の庭内をひたすら走る走り込み、通常のものの10倍相当の模擬刀を用いた素振り、都市の化学力の賜物であるサイズ的に有り得ない重さのトレーニング機器を使った筋力トレーニングetc.....そして、実戦訓練である父上とのエンドレス模擬刀打ち合い。

父上は7歳の小学生になんて過酷な内容の修行じみた事を指示していたのか…

尤も、やりたいと言ったのは自分であるから懸命に取り組んではいた。

始めた頃はどの項目もまともにこなせなくて凹んだっけな。

なんて考えている内に残るは実戦訓練のみになった。

 

父上と正面で向き合う。相変わらず凄い迫力だ。

洗練された動作で一礼するとすぐに打ち合いが始まった。

 

鍛え上げられた足から繰り出す神速…のつもりの踏み込みから最小の動作で父上に斬りかかるが、難なく躱される。

よし、ここまで想定通り。振り切った刀をすぐさま持ち替え、逆の方向に斬り上げる。今度は正面から受け止められた。必然、鍔迫り合いの形になる。

 

「いい技だな。避ける余裕がなかったぞ。」

 

やったー、褒められた(棒)

めっちゃにこにこしてるじゃん父上。どういうことなんだ?本当に人間?

「ありがとうございます、父上。」

そう言って、一旦距離を取る。

 

次は父上から踏み込んできた。

いや、父上はその場から消えたと言ってもいいだろう。

 

「!?クッ…」

なんとか一太刀目は受け止めることができた。今ほとんど瞬間移動したぞ父上。やっぱり人間じゃないわ。

 

そこからすぐさま父上の連撃が続く。なんとか受け止め、いなし、時には躱すが防戦一方で反撃ができる隙間がない。隙が全く無い。

 

このままこれが2時間続いた。そう、2時間。普通に考えて有り得ねーだろ…

俺は既に限界が近付いており、肩で息をしていた。それに対し父上はまだ余裕そうなんだけど…

正直一生父上には勝てる気がしない。それでも父上と指南が始まったばかりの頃した約束がある。いつか父上を超える、と。だから諦められない。

 

残ったなけなしの力を使ってなんとか再度父上から距離を取る事に成功。

次の一撃で勝負を決めるしかない。

 

父上が構える。恐らくもう一度消える踏み込みをしてくるだろう。

大きく息を吸い込み、ゆっくり吐く。所謂深呼吸だ。意識を極限まで研ぎ澄まし、父上を捉えようと目を見開く。

 

……来た!!!

父上の一太刀目を紙一重で避ける。ほとんど無い隙を狙って一撃を入れるための、最小の動作で最速の一閃。

 

そんな…カウンターにカウンターを重ねて来るなんてインチキだ。

父上の模擬刀が迫る。

 

ぁ…むり…

 

模擬刀は俺に接触する前に寸での所でピタッと止まったが、あまりの疲労で意識が飛びそうだ。

体から力が抜ける。一瞬、父上が目を見開いてたような…

そんなことを考える暇もなく、俺は意識を手放した。

 

______________________________

 

意識が戻る。

 

「恋太郎、またあなた派手にやられたわね。」

えーりん先生が言う。えーりん先生には幼い頃から面倒を見て貰っている。どちらかと言えば本職は研究者か輝夜の付き人だと思うけど。

ちなみに先生っていうのは何となく付けているだけだ。

 

「今回は一撃くらい入れられると思ったんですけどね…」

これは本当だ。最後の一撃はあと少しだったと思う。

 

「今回に限っては私も見ていたけど、あと0.03秒振り切りが速ければ入った一撃だったかもしれないわね。ま、頑張りなさいな。負けたままじゃ姫も振り向いてくれないと思うわよ?」

 

「いやいやいやいや、あいつとはそんな関係じゃ無いですよ!!」

 

「あら、そう?」

えーりん先生渾身のニヤニヤだ。

 

断じて俺と輝夜はそんな関係ではない…はず

 

それはそうとして、俺が父上に勝つ日は来るのだろうか

 

 

 

 

 




修行回でした〜
戦闘描写を書くのって難しいですね。
それはそうとして、これは輝夜のフラグが立ちましたねぇ…
今回も読んでいただきありがとうございます!!!
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