東方命燃録   作:文章力皆無マン

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主人公のせいってい考えてる時って最高に楽しいですよね。
特に能力関連。


第4話

「能力の使用禁止…か。」

そう呟きながら一旦病室から出ると、入口近くの壁にもたれ掛かっている輝夜がいた。

どうやら永琳先生との話が終わるまで待っていてくれたようだ。

 

「ねぇ、恋太郎」

 

「ん?」

 

「私、怖かったわ。突然みんなが死んで、恋太郎も目を覚まさなくて。」

 

そう言って輝夜はまた涙を流す。輝夜を2度も泣かせてしまった。こんなに人を心配させるなんて、自分が情けない。

 

「ごめんな」

 

「違う、恋太郎のせいなんかじゃないの。私は自分が無力で何もできなかったのが悔しかった。」

 

輝夜は顔を歪めて押し殺した声で涙を流す。

 

「そんなことない。輝夜が俺を助けてくれたんだ。だから、もう泣くな。」

 

そう言って泣き続ける輝夜を抱きしめる。

 

「私を置いていなくならない?」

 

「もちろん。ずっと傍にいる。」

 

「約束できる?」

 

「あぁ、約束する。絶対に輝夜を1人になんてしない。」

 

それっきり輝夜と俺は一言も交わさず、しばらくの間そのままの状態でいた。

 

______________________________

 

しばらくすると輝夜も落ち着きを取り戻し、いつも通り話すことができるようになっていた。

 

「今日は素直な輝夜だったな。」

 

「黙りなさい。あんなに心配したんだからしょうがないわ。」

 

「すまんすまん」

 

「あ、そうだ。早速さっきの約束を行使させてもらう事にするわ」

 

「なんなりと〜」

 

「再来週の週末は私に付き合いなさい。」

 

「望むところだな」

 

______________________________

 

亡くなったクラスメイト達の葬儀に出席したり、病院への通院をしている内に2週間が経った。

 

「今日は久しぶりに買い物に行くわよ!」

 

「よ!待ってました!」

 

「なんか棒読み気味で腹が立つわ…まぁいいわ、それじゃあ行くわよ。」

 

向かったのは都市内最大級の複合商業施設。ファッションや雑貨、日用品からアミューズメントサービス等も充実している。

 

「似合うかしら?」

 

「ドヤ顔すんな。なまじ可愛いから様になってるのが腹立つぞ。」

ファッションのことはよく分からないが、輝夜のことだから服装には特に気を使っているのだろう。

 

「♪〜」

 

これかな、こっちがいいかな?と上機嫌そうに服を手に取り比べる輝夜を見て不覚にも可愛いと思ってしまう。

 

「ちょっと試着室に行ってくるわ。近くのベンチで待っててちょうだい。」

 

「了解。」

 

見たところ買い物カゴには大量の服が入っていた。あれ全部買うのかな…?ここ結構なハイブランドショップだぞ…

なんて考えていると、

 

「似合う?」

 

「なっ…」

ビキニ姿の輝夜がいた。程よく丸みを帯びた女性的なボディラインが脳を雷の如く刺激する。

 

「なによ〜、顔赤くしちゃって。」

無理ないだろ。いくらなんでも不意打ちすぎるわ。

 

「に、似合ってると思うぞ…」

 

「そう?なら良かったわ。」

 

「お、おう…」

 

______________________________

 

その後も雑貨屋さんやゲームセンターを周り、へとへとになりながらも事件後初の息抜きということでとても普通に楽しむことができた。

 

「恋太郎にしてはなかなか楽しませてくれたじゃない」

 

「さいですか…でも、俺も楽しかったよ。今日はありがとな、輝夜。」

 

「そっ、そうね!どういたしまして〜って、何言わせてるのよ!」

 

「まぁまぁ。素直で可愛かったぞ」

 

「ほんっっっとにうるさいわね!!でも…ちょこっとだけ嬉しかったわ。」

 

「ん、最後なんて言った?」

バッチリ聞こえてたけど。めっちゃ可愛いわ。

 

「なんでもないわ!よ!!」

 

「えぇ〜、気になるなそれ」

 

「絶対に教えないんだから!」

 

あぁ、生きてて良かった。本当に。

なんて考えながら歩いていると、自分の家の前に着いた。輝夜の家まではもう少しある。

 

「送っていこうか?」

 

「大丈夫よ、これくらい。」

 

「まぁ、そう言うなって。俺が送りたいんだ。ダメか?」

 

「あなた、卑怯ね…でも、ありがとね。その…まぁ…嬉しいわ。」

そう言って顔を赤くしながら微笑む輝夜。天使かな?

 

「じゃ、行くか。」

 

そう言って2人並んで歩き出す。

 

……

 

しばらくの沈黙が続いたあと、先に口を割ったのは俺だった。

 

「なぁ、輝夜」

 

「なにかしら?」

 

「見舞い、毎日来てくれてたみたいだな。お礼、遅れて悪かったけど、本当に嬉しかった。」

 

「な、なんでそれを知ってるの!?」

 

「えーりん先生に教えてもらった。」

 

「どうやら永琳にはキッツ〜いお仕置が必要みたいね。」

 

怖…輝夜から負のオーラが溢れ出てる。

 

「怖いわ。可憐な女の子がしちゃいけない表情してるぞ。」

 

「あらあら、そんなことないわよ?」

急に笑顔になった。逆に怖ぇ。

 

気付けば輝夜の家のすぐ近くまで来ていて、少し寂しくなった。

 

「そろそろ着くな。」

 

「えぇ、そうね。」

 

「今日は楽しかったよ。また2人でどこかに行こう。」

 

「こちらこそ、楽しかったわ。そうね!」

 

帰り際に少し微笑んだ輝夜は小さく手を振ると、静かに帰っていった。

その表情はどこか儚げで、少しだけ寂しそうだった。

 

もっと、強くならないとな。これ以上輝夜に辛い思いはさせたくない。

 

 

 

 

 

 




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