東方命燃録   作:文章力皆無マン

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はじめて妹2人を描写します。
拙い文章ですがどうぞよろしくお願いします〜


閑話

「そこはもっと思い切った踏み込みをした方が強力な一撃になるぞ」

 

「はい!兄上!」

 

「今のところは半歩下がって無駄なく動く!」

 

「はい!兄上!」

 

…………

 

「2人とも、頑張ってね〜」

私の日課は毎日兄上から剣術を受けている依姫を見て応援しつつ寛ぐこと。

私も剣術は少し齧ったけど、どうやら才能が無いみたい。代わりに頭を使うことは得意で兄上にも褒められるんだから!えっへん。

 

こうして寛ぎながら2人を眺めていると、いつも眠くなってうとうとしてしまう。どうやら10分ほど寝ていたみたい。2人とも疲れてるのかな?

 

そう考えた私は家に戻って調理場へと歩いた。

調理場にはたくさんのお菓子や食料品が並んでいて、入るだけでお腹が減ってしまう。

 

「ダメダメ!我慢我慢。」

 

無意識にチョコレートに向かって伸びていたた右腕を抑えると、2人と自分のために見繕った携帯食料やお菓子を持って庭に戻る。

 

「お兄様!依姫!差し入れよ〜!」

 

稽古中の2人はピタッと動きを止めてそれぞれ別の反応をする!

 

「まじ!サンキュー豊姫!」

 

「さ、差し入れ…お菓子…ハッ!兄上、私はまだまだ立ち会いたいです!」

 

「依姫は本当に真面目ねぇ。」

 

「お堅いばかりだと怖がられちゃうぜ?」

 

「兄上も姉上も茶化さないでください!!」

 

「まあまあ。運動したらエネルギー補給は必須だろ?」

 

「ふん。それならいいです。」

 

「ふふふ。」

 

なんて、微笑ましい輪の中に入っているのが今の私の幸せ。

いつまでもこのまま楽しく暮らせたらなって思ってけど、ある日、お兄様が大変な怪我を負ったらしく家に帰って来ることが出来ないことがあった。

 

その時はとても怖かった。多分、依姫は歳が低い分私よりも怖かったと思う。

それでもお兄様は快復して退院することができたようでとっても安心した。

それから、お兄様はお父様との稽古に一層励むようになった。依姫も兄上を支えられるように強くなりたいと言っていた。

私はこの2人を支えられるようになりたいな。

 

それはそうとして、お兄様が輝夜ちゃんとデートに行くことになったらしい。

お兄様本人は幼なじみだし普通って言ってたけど、とっても気になるわ!

 

「依姫もそう思うわよね!」

 

「その通りです姉上!不純異性交友は阻止すべきです!」

 

「それはちょっと違うと思うわ…」

 

______________________________

 

そんなこんなでデート当日。

当然の如く私と依姫はお兄様をつけていた。

 

「姉上、ほんとに大丈夫なのですか?」

 

「大丈夫よ。永琳先生が作ったこの光学迷彩なら透明になって身を隠すことができるはずよ」

 

「あ、姉上!兄上と輝夜が洋服屋さんに入って行きました!これは、試着室が1番の危険ポイントですよ!」

 

「いやいや、それはないわよ…」

依姫って結構むっつりなのよね…

 

「なにやら輝夜ちゃんが洋服を選んでるようね」

 

「大変です!試着室に向かって行ってます!」

 

いや、別に大変ではないと思うな…

 

「とにかく行ってみましょう!」

 

ゆっくりと試着室の方に近づき、顔をひょっこり出して覗いてみると…

 

水着!?

 

「大変よ!これは事件よ依姫!」

 

「これは不純異性交友ですよ!間違いなく!」

 

「いや…そういうことじゃなくてね。普通、水着姿なんて好きでもない異性に見せることなんて無いでしょ?」

 

「な…つまり輝夜は兄上のことが好きなのですか!?」

 

「その考えは早計ね。輝夜ちゃんのことだしまだ分からないわ」

 

「で、ですよね…」

 

その後も2人をつけていたがこれといったことも無く終わったようだ。

 

「兄上が不純異性交友に現を抜かして稽古に身が入らなくなってしまわなくて安心しました…」

 

「あ、依姫はそれで心配してたのね…」

 

「はい。勿論です」

 

あっけらかんと言う依姫に私はちょっとだけ呆れた。

 

私も単にお兄様の恋路が気になって面白くて来ただけだから、人のことは言えないけどね…

 

それに、依姫の心配も杞憂に終わったようだし一安心したわ。

 

「帰りましょ、依姫。」

 

「分かりました」

 

「あ、そうそう。この辺に食〇ログて星5の美味しい店があるみたいよ。」

 

「それは本当ですか!是非寄っていきましょう。」

なんて素直で可愛い妹なんだ。この娘だけはしんでも守りたい。お兄様?お兄様なら1人でも大丈夫よ。多分。

 

「今日はお姉ちゃん奢っちゃうわよ〜!」

 

______________________________

 

「ご馳走さまでした!」

 

……財布が随分軽くなってしまった。

 

 

 

 

 




妹ズがついに登場しましたね。
今後は少しずつ話の大筋に絡めて行こうと思っているので乞うご期待!

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