二度目の彼女たちは間違えない   作:姫兎

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二度目の葉山隼人

ここはどこだ。

 

比企谷が死んだあと二人を殺し、おれ自身も死んだはず。

 

それなのに、今俺には肉体がある。

 

あのおかしな奴が言っていたように、過去に戻ることができたのか?

 

「なぁなぁ、隼人くーん。マジ頼むっしょー!」

 

目の前には、戸部がいる。

 

俺はどこかでこの光景を見たことがあるような。

 

?!戸部から絶対に断られない告白をしたいと言われて、奉仕部へ連れていくところか!

 

なら、過去へ戻れたのだろうか。

 

少なくとも俺は死んではいない。

 

「なぁ、戸部。グループを壊して今までのような状態に戻れなかったとしても告白する勇気はあるか?」

 

あの時、戸部は後悔していた。

 

戻れたのは恐らく俺だけ。

 

戸部にあの記憶はない。

 

この戸部を救うことができるのは俺だけしかいない。

 

俺は今まで何も選ばなかった。

 

皆を守るために少数を見捨ててきた。

 

そんな俺が作り出してしまったのがあの未来だ。

 

なら、、、なら、、、!

 

この世界では、みんなではなく俺の手に届く範囲内だけの幸せだけで良い。

 

まずは、戸部から救おう。

 

「グループを壊して、、、か。隼人くん、何か変わったっしょ!」

 

「そうかな?でも、これだけは言わせてくれ。あのグループが壊れたとしてもお前とは友達だ。だから、好きなように考えてくれ。」

 

「、、、。俺、今はやめとく。そもそもが、まだ友達にもなれていないような気がするしよ。海老名さんと友達になるのを手伝ってくれないか?隼人くん。」

 

「あぁ、もちろんだ!」

 

これでよかったのかは、わからない。

 

でもひとつだけ言える。

 

戸部と俺は変わることができたような気がする。

 

それもこれも、君のお陰だ。

 

だから次は、、、!

 

教室に戻るといつものようにイヤホンをつけ、机に突っ伏してる比企谷がいた。

 

「なぁ、比企谷。少し時間をくれないか?」

 

寝たふりをしている比企谷の肩を叩き、いつもつけていた仮面をはずし話しかけた。

 

「あぁ?って、葉山かよ。?はぁ。いいよ、めんどくせえけど」

 

屋上に比企谷を連れ出した。

 

後ろの席では、姫菜がいつものように鼻血を出していたが気にしないことにしよう。

 

ただ、その姫菜の様子が少しだけおかしいように見えたがまぁ、気のせいだろう。

 

「比企谷。」

 

「あ?」

 

「すまなかった」

 

そういって、土下座をした。

 

「?!葉山、なにしてんの?!え、え、は?!」

 

頭上からとても焦っている比企谷の声が聞こえ少し笑ってしまった。

 

「今までのことを謝りたいと思ってね。ほんとうにすまなかった」

 

「気にすんな。お前はお前の王国を守ってろ。お前のみんなに俺はいないんだからよ」

 

「あぁ、今まではそうだ。ただ、これからはお前の王国に俺をいれてくれないか?」

 

「は!バカいうなよ。俺の王国なんてあるわけねえだろ。それに最底辺の俺と一緒にいたらお前の王国が壊れるからやめとけ」

 

そういうと、比企谷は振り返り屋上を後にしようとした。

 

「王国か。俺の王国はもう要らないんだよ、比企谷」

 

足音が止まった。

 

少しだけでも俺の話を聞こうとしてくれているのだろうか。

 

「これからは、王国のみんなを守るためじゃなく、友達を守りたい。だから、俺と友達になってくれ!」

 

足音が近づいてきた。

 

何を言われるのだろうか。

 

例え殴られたとしても君になら構わない。

 

それだけバカなことをいっているのは自覚している。

 

比企谷の手がでこにふれた。

 

?!何をしてるんだ?

 

「熱は、ないか。お前、何か今日おかしいぞ?俺とお前が友達なんて無理に決まってんだろ。王国に戻って配下と仲良くしてろよ」

 

そういって、比企谷は去っていった。

 

でも、でもね、比企谷。

 

君はまだわかってないよ。

 

今回の俺は本気なんだ。

 

本気で王国なんてどうでも良いと思ってるんだ。

だからまず、その認識から壊していこう。

 

「ねえねえ、葉山くん。ヒキタニとなに話してたんだ?」

 

「まーた、ヒキタニが何かやらかしたんだよー!」

 

「あははは!それなー!」

 

「俺らが殺してきてやろうか?」

 

「まじそれなー!!!」

 

「少し黙れよ」

 

大和と大岡が、比企谷を馬鹿にしている。

 

今までもあったことだが、俺はこんなことを許容していたのかと思うと吐き気がする。

 

屋上で比企谷に言ったよりも低く威圧するような声がでた。

 

「お前らがそんなことをいう権利はない。なぁ、優美子。」

 

「ん?なんだし」

 

 

「このグループ解散しないか?」

 

「、、、わかった。隼人がいうならそうする。でも、突然なんで?」

 

「俺は、このグループが嫌になった。俺が関わりたいやつと個人的に絡む。王国みたいなのは終わりにしたいんだ。」

 

「ふーん、あーしとの関わりはこれからある?」

 

「あぁ、優美子。今まではみんなで遊びにいってたけど、今度二人でどこかにいこう」

 

クラスに驚きが走った。

 

ちなみにその頃、比企谷八幡はというと。

 

寝たふりがガチ寝に変わっていました。

 

トントン

 

「やぁ、比企谷。一緒にご飯食べないか?」

 

「はぁ?あのグループで食べる気はない!」

 

「?あぁ、食べるメンバーは優美子と結衣と、、、」

 

「行かないって。全く、ばかじゃねえの?」

 

「え、八幡一緒に食べないの?そっかぁ、残念だなぁ」

 

「戸塚?!おい、葉山!」

 

「ん?なんだい?」

 

「戸塚もくるのか?!」

 

「あ、あぁ、そうだけd」

 

「なにしてんだ!さっさと行くぞ!」

 

えぇー、戸塚のこと好きすぎるだろ。

 

これから先何があるかはわからないけど、今はこうして比企谷と楽しくやれている。

 

グループを解散させたと言っても、大岡と大和を外した面子に比企谷を足したグループみたいになっている。

 

近々、俺は優美子に告白する予定だ。

 

長い間、不安にさせてしまっていたと思うし、そろそろはっきりさせないといけないと思う。

 

それから、戸部は今度大きなイベントの売り子として働くみたいだ。

 

少しずつ距離を縮めていっているのが目に見えてわかる。

 

そういえば、あのとき。

 

何かあの神がつぶやいていたのだが、声は聞こえなかった。

 

でも、おかげでみんなの葉山隼人ではなく、ただの隼人として生きられている。

 

これ程幸せなことはない。

 

出来ることならば、この幸せが永遠に続き増すように、、、。




葉山って別に悪いやつじゃないんだよ。

みんな仲良くも悪いことじゃないしね。

でも、きっと僕も弾かれるんだろうなぁ。

では、みんなの輪に入れない姫兎でしたー!
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