S.O.N.G.専属料理人   作:北ノ覇王

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お待たせしました。早くも10話目。まだまだキャラクターは出ていませんがマイペースに書いていこうと思います。

今回は、煮魚と三色ご飯をチョイス致しました。

私の母が良く作ってくれた思い出の料理でもあります。

是非、作って見てください!


10

ツヴァイウイングのライブから暫く過ぎ、ツヴァイウイングは活動を自粛する事が決まった。弦十郎さんからはそう聞かされ、俺は再び食堂勤務に戻っていた

 

「こんにちは、正晃くん。大丈夫?疲れてないかしら」

 

食堂に珍しく了子さんがやって来た。普段は地下の研究室で食べているのに

 

「ハハハ…料理人は体が資本ですからね。了子さんは今日ここで食事を?」

 

「えぇ。たまにはあったかい料理を食べたくてね」

 

了子さんから食券を受け取る。【煮魚定食】か

 

「すぐに作りますね!お待ちくださいね」

______

 

厨房に戻り、今朝方届いた魚の切り身の両面に塩を振る。魚に残る水分を抜く為だ。どんな新鮮な魚でもこれを怠ると臭みが残ってしまうからだ

 

生姜を薄く切って水、料理酒、みりん、醤油、砂糖を小鍋に入れて強火で加熱する。煮立ったら魚の切り身の両面をキッチンペーパーで拭き取り、生姜と共に鍋に入れる。

 

落し蓋をして弱火で5分煮て、切り身に火が通ったら落し蓋を外し、更に5分煮詰めて火から下ろし、皿に盛り付ける。

 

手早くご飯と味噌汁、浅漬けを用意して持って行く

_____

 

「お待たせしました!煮魚定食です。」

「あら、相変わらず早いわね。頂くわ」

side out 櫻井了子

 

実験結果と合わせ、ライブで負傷した立花響の手術結果を確認した所、彼女はガングニールの欠片が体内に残ってしまっている。しかも立花響と適合している。まさに融合症例という事だ。彼女の回復を待って、ガングニールの起動実験もしてみたいものだ。

 

「ん~疲れたぁ…たまには食堂へ行こうかしら。」

 

弦十郎君が連れてきた彼…正晃君て言ったかしら、彼の料理は何度か食べたが美味しいだけでなく、何故か不思議な力があるのだ。ガングニールとの適合率の低い天羽奏が薬を使用せずに、シンフォギアを纏い絶唱すらも可能としたという事例もある。

 

そんな事を考えながら食堂に入ると、カウンターに正晃君が居た。煮魚定食の食券を買っていく

 

「こんにちは、正晃君。大丈夫?疲れてないかしら」

「ハハハ…料理人は体が資本ですからね。了子さんは今日ここで食事を?」

 

言われて食券を渡すと彼は笑みを浮かべ

 

「すぐ作りますね!お待ちください」

 

厨房に引っ込むと10分程度で呼び出しブザーが鳴る

 

「お待たせしました!煮魚定食です。」

「あら、相変わらず早いわね。頂くわ」

 

出来たての煮魚から、醤油の甘い匂いがふわりと香る。いつも食事なんて冷めたのを食べていたから、余計に美味しそうに見える。

 

「ふふっ。ならまずは魚ね」

 

箸で触れるだけで身が解れるほど柔らかいが崩れるほどでは無い、ギリギリの火加減を見切っているのだろう。

 

「…んっ、油の乗った身と甘辛いタレが喧嘩をせずに調和しているわね。ご飯と合う」

 

メインは魚だと言わんばかりではあるが、私はこの生姜も負けていないと思っている。魚とタレの味が染み込んでいるのだ、不味いわけがない…味噌汁をすすり、浅漬けを食べると口の中がさっぱりする。

 

「美味しいわぁ」

 

色々と考えるのは止めた、今はこの食事を楽しもう。気分が良いからあの子に何か差し入れてあげようかしら

______

side change

 

食事を終えた了子さんがカウンターに食器を下げに来た。

 

「美味しかったわ…その、お願いがあるんだけど」

「はい?なんでしょう。」

「夜食にお弁当を作ってくれないかしら…ダメ?」

 

了子さんが遠慮がちに弁当を頼んで来た。

 

「あぁ、構わないですよ。簡単なもので良いなら」

「ふふっ。ありがとう!後で取りに来るわ」

____

 

さて、手早く作るか

 

豚と鶏のひき肉、卵、ほうれん草のお浸しを出す。ひき肉を厚く削った鰹節で取った出汁と昆布出汁を合わせ醤油、酒、みりん、砂糖を煮詰め冷ました物(かえし)で炒めてボウルに取る。フライパンにバターを引いて卵を割り入れ、炒り卵にする。ほうれん草は水気を絞っておく。

 

あとは冷ました後で、弁当箱にご飯を引き詰めて上からひき肉、炒り卵、ほうれん草のお浸しを盛り付ける。これだけで【三色ご飯】の完成だ。

______

 

食堂勤務が終わって外に出ると、了子さんがちょうどやって来た。

 

「あ、タイミング良かったわね。出来てる?」

「もちろんですよ、これを」

 

弁当2つと味噌汁入りの水筒を渡す

 

「あら?数が多くない?」

「食事は誰かと食べた方が美味いですよ。持って行ったら了子さんも一緒にどうぞ」

 

了子さんは俺の言葉に一瞬、考えたが弁当を受け取った。

 

「ありがとう!そうするわね」

「えぇ。じゃあ俺はこれで」

 

誰かと食べる飯は特に美味いからな。あの子ってのが誰かは見当も付かねぇが

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