これからもゆっくり書いていきますので、気長にお待ち下さいね?
立花さんが俺に弟子入りしてから既に三日、彼女は日に日に成長している。攻撃の苛烈さ、俺の攻撃を受けながらも耐え怯まぬ耐久力、無駄を省いた体捌きは速度を増していく。
「はああああ!!」
「うん。今日も元気で宜しい!」
立花さんの拳や蹴りを払いのけつつ、彼女を褒める
「昨日より成長が見受けられる。君は理屈を教えるより、実戦の中で学んでいく方が良さそうだ」
立花さんの拳に手を添えて力を受け流し、一回転させる。相手の力を利用して投げる、合気柔術だ
「うわわわ!?ッ…まだまだぁぁぁ!!」
なんと立花さんは空中で体勢を立て直し、蹴りを打ってきた。
「うん!凄く良い切返しだ。でも、筋繊維を痛めかねないから、あまり多用はしないように」
蹴りを左腕で受け止めて、右掌を立花さんに当てる
「破ぁ!!」
「うあっ!?」
掌に気を溜めて一気に放出する発勁で立花さんを吹っ飛ばした
「よし、今日はここまでにしよう。」
「ハァハァ…あ、ありがとうございましたぁ」
立花さんが疲れて尻もちをついたので、タオルとスポドリを手渡す
「日に日に強くなってるよ立花さん。大したものだ」
「あはは…実感がまるでわかないんですけどね」
実際、やりづらく感じるし拳打の威力が重い。まるで何かを背負っているかの様な
「立花さん、今日はまだ時間ある?昼をご馳走するよ」
「え?良いんですか?やったぁ!」
_________
炊事場に持ち込んだカセットコンロを設置し、弱火でフライパンを温めながらクーラーボックスから食材を取り出す。
ボウルに卵を割り入れ牛乳と砂糖と混ぜて卵液を作る。
食パンを斜めに切り、卵液に浸して
温めておいたフライパンにバターを溶かして、じっくり火を通していく
軽く焦げ目がついたら、粉砂糖を振るい掛ける
ふわふわフレンチトーストの完成だ。
続けてウインナーを中火で、手早く炒める
火を通し過ぎると皮が破けてしまう為だ
やはりウインナーは噛んだ時に肉汁が弾けるのを楽しみたい。
更に盛り付け、粒マスタードを添える。
ポットからオニオンコンソメスープをカップに注いだら完成。
_______
side out 立花響
「お待たせ~立花さん!フレンチトーストとウインナーソテー、オニオンコンソメスープだ。」
「うわぁぁぁぁ♪凄く美味しそう!ありがとうございます。」
私が濡らしたタオルで顔を拭いたり、休んでる間にごはんが出来ていた。リュックが側にある為、器具や材料を持ち込んだのだろう。
食事まで付いてくるなんて誰が想像出来るだろう。未来でも無理だ
お兄さんとの組手は凄く参考になる。私が全力で動き回っても、がむしゃらに攻撃してもお兄さんは涼しい顔で受けたり、投げたりしてくるんだ。その上でアドバイスをくれたりする。
はっ!いけない、いけない。この素晴らしいごはんを食べないと
「いただきます!」
「おう。召し上がれ」
手渡されたフォークを添えただけでスッと切れてしまう。え、柔らか…じゃなくて!食べてみよう。
「あむっ……ん~~美味しぃ!!甘くてふわふわ!!」
付け合せのウインナーも噛むと皮と肉汁が弾ける。粒マスタードを付けると美味しさが倍増する。オニオンコンソメスープってのも飲んでみると味が濃厚で、甘さでいっぱいだった口の中をリセットするだけでなく、食欲がどんどん湧いてくる。
「ははは…大した食いっぷりだ。ん、うめぇ」
お兄さんも私が食べているのを眺めながら食べ始めた。しかし、あれだけ強くて料理も作れるなんて、凄いなぁお兄さん
「さて、そこで隠れてる奴らもどうだ?まだあるぜ」
「え?」
すると弦十郎さんと緒川さんが入ってきた。
「やれやれ。気付かれていたか」
「ははは…元忍としては複雑ですがね」
「立花さんが心配なのは分かりますが、隠れて見る必要あったんですか?最初からですよね。」
えぇ…?弦十郎さんと緒川さんって人に稽古から食べてるとこまで見られてたって事ぉ?恥ずかしいなぁもー。
「まあ、せっかくだ。俺達も頂くか!」
「すいません。」
「あいよ。食ったら話聞きますからね」
もう開き直って食べてやる!!美味しいごはんに罪は無いからね!
今回のお品書き
ふわふわフレンチトースト
ウインナーソテー
オニオンコンソメスープ