蒼閃の軌跡   作:衝動エンジョイ勢

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正直自分で読んでてなんだこの繋がり?脈絡無さすぎ…?ってなりましたが、まだ一章です。主人公と周りのキャラクターたちとの関係性確立のため、もうしばらく我慢していただければと思います。また小説を書くことを始めてまだ間もないため御理解ください。

編集内容 誤字修正と一部文の修正を行いました。



使うという妥協
自由行動日


 

 

 

 

 

 

 入学式から二週間と少し。最初は放課後になっても余していた体力が、濃密になった授業により順調に減っていく。何なんだあのトマス教官…あんなにのほほんとしてるのに授業の内容半端じゃないぞ。まだ入試対策で勉強したところに豆知識を入れてくるくらいだけど、初めてやる部分であれをやられたら…手首壊れるんじゃないか?

 放課後になり、いつもの解放されたと言わんばかりの笑顔を浮かべたサラ教官が教室に入ってくる。今日はそれに加え何かを待ち遠しそうにしている。

 

「教官、今日は特に嬉しそうだな。どうした?」

 

「あら、目敏いじゃないジェイル♪話は聞かないくせに。みんな、明日は、あ・さ、言った通り自由行動日よ!今日の放課後から部活動に参加できるから、明日を含めてじっくり部活を決めるもよし、丸々一日休みなんだからしっかり身体を休めるもよし…自分のために存分に使いなさい!」

 

 それじゃ解散!と言い意気揚々と教室を出ていくサラ教官。あのままスキップして階段こけないかな…朝は眠いんだから仕方ないだろうが。俺の心の声を聞きつけたのか勢い良く扉を開いてサラが教室に戻ってくる。死ぬほど驚いたけど、どうやらリィンに用があったようだ。…馬鹿なことばっかしてないで俺も動くか。

 

 

 部活、部活かぁ…何にしよっかなぁ〜。フェンシング…は興味はあるんだけどフェンシングらしい綺麗な感じは俺は出せないしな…。チェスは、無いな。どれだけあの子たちに負けたか…侍女の子達にすらチェスが弱いって覚えられてるの恥ずかしいんだよ。文芸部はありだけどドロテ先輩の視線が苦手だ。すれ違う度にねっとり見てくんのやめてくんないかな…。

 

「どーしよ。ね、ミヒュトさん」

 

「俺に聞くな、てかここに入り浸るな。お前たちがこっち来てからお前週四くらいできてるじゃねえか。他の生徒共も来るけどお前だけ頻度おかしいんだよ。おい、お前の後輩だろどうにかしろ」

 

「ソーダゾ。オミセニメーワクカケルトイケナイカラ、モノヲカワナイナラサッサトカエルンダゾ」

 

「そうですね!迷惑かけちゃいけないですよね!でもせいぜい二十分くらいだし大丈夫ですよね!」

 

「お前らなぁ…」

 

 時は既に夕方。図書館で本を借りほくほくとしながら帰ってきていた。帰りがけにリィンにイタズラを仕掛けてきたというクロウ先輩と一緒にここに寄ったというわけだ。

 

「ったく…。生憎だがな、お前がこの前来た時と品ぞろえは一切変わってねえ。分かったら帰りな」

 

「えー?なんか無いんですか?」

 

「……ほらよ。500ミラだ。買うか?帰るか?」

 

「買う買う!買います!…てか新聞で500ミラって結構取りますね。発刊日二週間前だし。ちょっとぼったくり……クロスベル・タイムズ?」

 

「分かったか?お前らは士官学院生なんだ。自国のことだけじゃなくて周りにも目を向けねえとな?そら、帰りな」

 

 手で追い払われるように手を振るわれて、不本意ながらいそいそと店を出る。その後クロウ先輩に部活の相談をしたものの帰宅部だったからと一蹴。当てにならない先輩を置いて学生寮に戻る。後ろから、なけなしの金を絞ったんだから付き合えよ後輩〜と情けない声が聞こえる気がするが気のせいと言ったら気のせいだ。

 

 

 部屋に戻り、買ってきたクロスベルの新聞を読んでいた。現市長が暗殺されかけていたこと、側近の犯行だったこと、警察の特務支援課という部署が事件を解決したこと…正直一面に書いてあることだけで頭がパンクしそうだった。

 前にクロスベルを訪れたことがあった。あの小さな町の市長を暗殺することに意味があるとは思えないし…秘書がやる理由も分からなかった。けど何より驚いたのは特務支援課だ。

 前にクロスベルに来た時の警察といったら酷いものだった。道案内を頼めば遊撃士に言え、迷子は放置、挙句裏路地でタバコ休憩。ガキなりに呆れてたのが懐かしい。

 それに対して新聞の方に書いてあった特務支援課の基本的な業務だが…ただの慈善事業、まるで遊撃士のようだ。だけど…こうやって自分たちに尽力してくれる酔狂な人達が居るのが分かるだけでも、帝国と共和国の板挟みになっている彼らにとっては励みになるのかな。

 

コンコン ────ジェイル、今入って大丈夫か?

「どうぞ、リィン。どうしたんだ?この時間に部屋を尋ねるなんてお人好しにしては珍しい」

 

「生徒会から生徒手帳を預かってきたんだ。今ちょうど上の階は全部回ってきて、最後にここに来たんだ」

 

「…それは教官の仕事じゃないのか…?まいいや。明日の予定って決まってるか?もし空いてるなら部活探しを一緒に回ろうかと思ってたんだが…」

 

「あー、その…ちょっと教官に嵌められてな。生徒会に届いてる依頼の手伝いをすることになったんだ」

 

……案外酔狂ご奉仕野郎はそこら辺にいるかもしれない。クロスベルの未来も明るいな!

 

 

 

──────────────────────────

 

 

 いつもの時間より少し遅めに起きて準備をし、行動を開始する。俺の郵便受けのところに封筒が突き刺さっている。あれはもしかして…。

 

───トリスタ トールズ士官学院第三学生寮宛────

 ………………送り主は…

───アルフィ────────────

 内容!内容は!?まだ、まだ希望は…

───せっかく手紙を書いたのに一週間待ってもまだ返事が届かないの…ジェイルさんはそんなに薄情になってしまわれたのかしら…?お返事、待ってます────

 

 不味い。非常に不味い。初日に貰った手紙、一通も返してない…!

部活巡りなんてしてられない。自由行動日のまず最初にすべき行動が決まったのだった。

 

 

 

 

 

 

 朝から酷い目にあった。まぁ自分が返事を返してなかったのが悪いのだが…。皇女の方はいいとしても…アストライアからの方はちとやばいかな。皇女と違って催促の手紙が来ないのがさらに恐怖心を掻き立てる。

 場所は変わって学生会館。手紙を出し終え一息着いているところだ。コレットと話してたり外を走ってたりで、リィンは忙しそうだな。これは確かに部活巡りは無理そうだ。…俺もそろそろ回ろうかな。

 料理部、オーケストラ、写真、オカルト、園芸、オカルト、オカルト…ええいあのベリルとかいうやつ、どれだけ記憶に残りやすいんだ…!まぁあらかた回ったかな。回ってみて思ったがやっぱり俺はどこかに所属する感じじゃないな。これまで通り一人で気ままに過ごすのが一番合っている気がする。

 今日の目的はもう一つ。それは

 

コンコン

 

「失礼します。Ⅶ組の者なんですが…ドロテ先輩、エマさん借りてっていいですか?」

 

「あぁ、ジェイルさん。えぇどうぞ、エマさんさえ良ければご自由になさってください」

 

 それはエマとの関係改善。授業での戦闘訓練、寮での生活…アリサ達より状況がマシな分コミュニケーションの間に誰かを挟んだり、二人で居る時かなり気まずかったり…これ以上長引かせたって何の得もない。さっさと終わらせてしまおう。下に降り休憩スペースに座る。

 

 

「──────という訳だ。リィンにちゃんと話して何とかしろって言ってる手前、このままエマと微妙な感じが続くのは不本意だからな。ちょっと強引だけど、少しお話しないか?」

 

「そういうことでしたか…その、私の故郷は閉鎖的で…私が知る男性は皆家族のように接してきました。なのでああやって庇ってもらった時、とても近くで男性を実感して、苦手とか、嫌だとかより先に、その、驚きが先に、来てしまったんです。それから落ち着いてから、急に恥ずかしくなってきちゃって……あの…ごめんなさい!」

 

 なぜ俺は謝られているんだろう。聞けば聞くほど申し訳なくなってくる。

 

「いや、こっちこそ本当に申し訳なかった。あの時の行いに関しては俺は正しいことをしたと思ってる。だけど…その後エマに、周りのやつらに気を遣わせてしまっていることに気づいていたのに話し合いを先延ばしにしてしまっていた。その、すまなかった…」

 

 少なくとも、俺やリィンがあの時とった行動は善意によるものだった。各々が引き寄せた彼女たちもたまたま手を取られただけ。こんな、ちょっと話せば済むようなことで女の子に迷惑をかけてると思うと、男として情けなく感じてしまう。

 

「………」

 

「…えっと……」

 

「…ふふっ」 「はははっ」

 

 お互い、笑いかける。そう、たったこれだけ。あの場の誰もが悪くない。ただちょっと偶然が過ぎただけ。それなのに謝りあっているというこの状況がとてもおかしく思えた。

 

「じゃあこれで仲直りです!私ももう気にしません。委員長として、ビシビシ行きますからね!」

 

「別に仲違いしてた訳でもないけどな。改めてこれからよろしく、エマ」

 

 

 

 それから紅茶を飲みながら話して別れた。これで懸念事項がひとつ消えたと思うととても晴れやかな気分になれる。

 この後これといってやることがなかったので、読み終わった本を返しに図書館に来ていたんだけど…ほんと、トールズの生徒は問題を起こすのが得意なのか?トワ先輩が二階で本を戻そうとしていた。しかし、戻す場所が高く踏み台を使った上で背伸びをしバランスを崩そうとしていたので、急いで駆け寄って支え何とか事なきを得た。

 

「──だからですね、トワ先輩ご自身でも分かっているなら注意してください!ダメそうだと思ったら他の人を当たればいいのに──────」

 

「ごめんなさい…だ、だけどジェイルくん!?私は一応上級生なんだよ?そんなに心配してくれなくともこれくらいちゃんとできます!」

 

「じゃああの状況はどう説明するんですか!この図書館の二階部分なんて何故か一階と抜けて繋がってるんだから、手すりを超えて落ちれば大怪我です。踏み台を使ってるからその上で届かないのが恥ずかしいのか知りませんけどね、怪我するよりは断然マシ…ちょっと聞いてますか!?」

 

「き、聞いてるってば!ごめんなさ〜い…うぅ…」

 

 

 し、しまった。勢いで叱ってしまっ…いや俺は悪くない。これは先輩の不注意が招いたことだ。どんなに上級生を目の前で縮こまらせようと俺は謝らんぞ。

 

「はぁ…まさか二回目の対面がこうなるとは思ってもいませんでした。話自体はクロウ先輩から伺ってるんですけど…」

 

「う、うん。まさか私も助けてもらった直後にお説教されちゃうとは思わなかったよ…。でも助けてくれてありがとね」

 

「いえ、それに関してはもういいです。それより、生徒会の腕章をつけてるってことは…これも仕事なんですか?」

 

「うん。うちの生徒会は結構できることが多くてね。備品の注文とか、物の修理とかは生徒会を通して技術部に流すこともあるね。あとは生徒や教官、町の人達からの依頼とかも処理してるんだ。私がここでしてたのも依頼のひとつだよ」

 

 唖然。言う言葉が見つからない。何だこの学校。トワ先輩の口ぶり的にこれらの仕事は生徒会の役員たちがやっているのだろう。それに、生徒会の腕章をつけた生徒たちが忙しなく動いているのはこの二週間で何度も見ている。なのに教官がそうしているのは見覚えがない。教官たちの協力無しに仕事をこなしてる…?ははは、いやまさか。さすがに顧問くらいいるって!

 

「…それで会長が今対処してる依頼はなんですか?」

 

「うん!毎年恒例と言っても私も二年目なんだけど…この時期は新入生の本の貸し借りが激しくて、勤務してくれてる司書さんも三人じゃ回りきらないの。だから生徒会が手伝ってる感じかな。日替わりで役員の子たちが二人で交代で入ってて今日は私だったの!」

 

「…他の方は?」

 

「あっ…き、今日は自由行動日だから!」

 

「…会長は何を?」

 

「依頼です…」

 

「…後で生徒会室に入れてください。気になることが多すぎます…」

 

「はい…」

 

 俺の想定が甘かった。教官たちの協力無しどころの騒ぎじゃない。この日に限っては、役員が総出で処理してたものを一人で対処していたらしい。この後図書館の仕事を手伝って早々に終わらせ、生徒会室にお邪魔した。デスクには信じられない量の書類。ここはかつてのギルドかと思わせるほど仕事が舞い込んで来ているようだ。

 

「この量の依頼を役員とリィンだけで回すとか無理があるでしょう!」

 

「ううん、それが全部依頼だったら私死んじゃうよ〜…ジェイルくんが見てる書類は今年の予算案だよ。Ⅶ組の編成があったから私がそっちにかかりきりになっちゃって、まだ目を通せてないんだ…。依頼はこっちで、用務員さんから来てる備品の注文書はこっち…これは私宛だから違くて、部活動からの要望はえっと…それだね」

 

「………………」

 

 無理無理無理無理無理無理無理。俺が知っている限りだとそういう書類系は担当者の押印が必要だ。たかだか学校に届く書類、悪辣なものは無いだろうが、だからといって流し読みでどうにかしていいもんじゃあない。つまりこの量を本人が全部目を通したあとハンコを押して、本人は本人で合間を縫って依頼を処理…?

 こんな小さい子にこれほどの苦行を投げっぱなしにして…教官たちは恥ずかしくないのかとも思ったが、書類の質を理解すればそれは行き場のない文句だったことが分かる。

 今後の俺の放課後の予定はこれで決まりだな…これをこの人だけに任せてられない。…何だこの依頼…これは学生がやるようなもんじゃない、却下。後で学院に突き返して何とかしてもらおう…。こっちは備品系の依頼だ。この依頼は部活から個別に来てる。わざわざ役員が部に出向かなくても用務員さんに聞けば把握してるものもあるはず…

 

「ちょ、ちょっとジェイルくん!?どうしたの!?書類見ておかしくなっちゃった…?大丈夫だよ、処理するの全部私だし…」

 

「言いがかり!?俺は依頼を分別してるだけです!…これから放課後、用事がなかったらここに寄ります。依頼だけは俺が管理しますし、先輩が対応していた依頼も俺が代わりに行きます。いいですよね?」

 

「いやいやいや、そんなの悪いよ!別にジェイルくんは役員でもなんでもないんだし、それにまだ学校が始まって2週間でしょ?まだやることもたくさんあるかな〜、なんて…」

 

「いいですよね?」

 

「えっと…ほら!Ⅶ組って完全新設なの!サラ教官これでもまだ二年目だし教官の手伝いの方が──」

 

()()()()()()?」

 

「はい……」

 

 とりあえずこれで俺の放課後の活動は決まりだ。…クロウ先輩に、Ⅶ組設立時から忙しそうにしていたから面倒見てやれって言われてたの、言われた当初はあまりピンと来なかったが、これでちゃんと理解した。多分この人このまんま勝手させてたらいつか倒れるぞ。

 

「もう…ともかく!手伝ってくれるのは助かるけど、Ⅶ組は特別カリキュラムで他クラスよりハードなんだよ?これで無理して倒れたりしたら許さないからね!」

 

「は?(この人は自分を差し置いて何を言っているんだ?)」

 

「え?(どうして私非難するような目で見られてるの…?)」

 

 

 

 

 日曜日は炊事の当番はおやすみ。旧校舎の探索の打ち上げをしていたリィン達三名に混ざってキルシェで食事をすることにした。

 旧校舎の地下の構造が変わっていることを聞かされて驚いた。次回は俺も混ざることを約束させてもらったり、エマとの関係改善を知らせておくついでにアリサのことでおちょくったりもした。リィンはリィンでどうやら夕方に声をかけたらしいが、話を聞く限りではまだ厳しそうかな…嫌ってるわけじゃないはずなんだけど。

 

「あそうだ。リィン、俺生徒会の手伝いするから来月からの依頼覚悟しとけよ。俺も一応働くけど今日よりめんどいの送るからよろしくな」

 

「え゛」

 

 

 

 

 

 

 

 




読みづらかったことこの上なかったと思います…本当に申し訳ない。これから少しずつ改善して行けるよう努力しますのでよろしくお願いいたします。
今後の章の展開としては自由行動日1、実習(実技テスト込で)2~不明、幕間1~2くらいでやっていこうと思っています。

現在だいたい6000字半ばになるようにしていますが皆さんはどれくらいが好みですか?

  • もうちょい少なめ(3000~5000)
  • 今くらい(5000~7000)
  • もうちょい多め(7000~9000)
  • 一章三話ペースで進めろ(9000~)
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