ヱヴァンゲリヲン RE:LIVE   作:フィアネン

36 / 56
とりあえず書きたいことはこれで全部書ききったので次はもう時間飛ばしまくって次の使徒戦に移ります
明らか直近三本は自分の構成力の弱さが出まくってましたね…。


RE35:欲しいモノ

-碇シンジ-

 

「演奏よかったわね。あたしってあまりクラシックは聴かないんだけど、アレが綺麗な音だってのはわかったわ。」

「うん、僕もそう思うよ。」

「それじゃ、最期はアレ行こ!ほら、走らないと行列に巻き込まれちゃうわ!」

「わ、わかったから引っ張らないで!」

 

僕はアスカに引っ張られて観覧車の方へ連れられる。今日のアスカ、ほんとわからない。確かに少し前くらいから会った最初の頃みたいな刺々しさは無くなってきたとは思ってたけど、ここまで大きく変わるとなるとやっぱり変な感じだ。走っていったお陰で案外早くに乗ることができたけど、そのお陰で二人とも息を切らしている。

観覧車の籠の中で、二人っきり…やっぱり、いつも一緒に暮らしてるってのにどうしてもドキドキしちゃうな。

 

「ねえシンジ。今日、楽しかった?」

「え?あ、うん。楽しかったよ。」

「よかったぁ~。アンタのためにこの数日で準備頑張った甲斐があったわ。」

「え、僕のために…?」

 

なんだか、予想できない言葉が出てきて驚いた。でも、何だか嬉しい…

 

「そうよ。…ねえシンジ、アンタはあたしのこと…どう思うの?」

「え?どうって……アスカ!?」

 

唐突にアスカが僕に覆い被さるように顔を近付けてくる。アスカの目から、自分の目をそらせない…。

 

「あたしね、シンジのこと好きよ。」

 

「え?ぼ、僕なの?」

 

「そうよ。あたしがヘマした戦闘の時、真っ先にあたしの名前を呼んでくれて。その後勝手にあたしが落ち込んでた時も、最初に来てくれたのはシンジだった。

あたし、嬉しかったの。あたしと対等に接してくれるシンジが。」

 

「でも、それならエイジ君の方が…。僕、何もアスカにやってあげてないよ?」

 

「エイジは対等じゃないわ。だって、アイツ自身が一歩引いた位置にいるから。それに…こないだの誕生日、シンジがプレゼントくれたんじゃない。これ、本当に嬉しかったわ。

教えて。シンジはあたしのこと、好き?」

 

アスカが僕をそんな風に見ていてくれていたなんて。嬉しさと気恥ずかしさ、返答への焦りで僕は声を詰まらせてしまい、質問への回答は首肯をするしかなかった。

 

「ダメ。ちゃんと言葉で言って。」

 

「ぼ、僕も……アスカのこと、好きだよ…。」

「よく言えました。ご褒美。」

「え?」

 

 

何か言おうとする前に、アスカは僕にキスをしてきた。それは以前にやった時より柔らかく、優しい…気がした。しかも腕まで回されて、もう上手く頭が回らなかった。

 

「……ん。ほら、逆上せてないで、シャキッとしなさい。もうすぐ降りるんだから。」

「は、はい……。」

 

 

 

 

 

-影嶋エイジ-

 

バスに揺れられて数時間。第三新東京市に戻ってきた頃はもう深夜だった。でもレイはお構いなしに「最後に行きたいところがある」と言って、俺を展望に連れてきた。今日は空も晴れていて、都市の光も弱まったこともあって綺麗な星空が頭上にはあった。

 

「ごめんね、今日は迷惑かけてばっかで。」

「謝らないでくれよ。体調が急に悪くなることなんてあるさ。」

「ううん、私のは、そんな単純なものじゃないから…。」

 

やっぱり…そうなのか?

 

「私の身体、段々と壊れていっちゃうんだって。肉体と魂のバランスが取れなくなって、肉体が少しずつ壊れていくらしいの。薬を使えば少しは延びるんだけど、それも一時しのぎで、段々効果が薄れていくって、赤木博士が言ってた。」

「そうか…本当にそうなんだな…。」

 

『今は問題なく生活してはいるけれど、いずれその『生』に体が耐えれなくなる』

 

以前、赤木博士が俺に向けて言った言葉が重々しく響く。たった二ヶ月で、もう―

 

「ねえエイジ君。私、どうしてここにいるのかな。」

「レイ?」

「私ね…ナイトショーをみてる時、ある家族の子供が『パパ、ママ』って言ってることがね……何でか、とても辛かったの。

『どうして私にはそういう人がいないの』って。『どうして私の身体はそれを望むのを許さないの』って…!」

 

「………。」

 

「ずっと、黒い気持ちが私の中にあって…思っちゃダメな筈なのに、どうしても離れなくて…!エイジ君、私、こんな気持ちになるの初めてで…どうしたらいいの…?」

 

レイは必死に泣くのを堪えて俺に問いかけてくる。どうして14の子がこんな思いをしなきゃならないんだ…。

 

「我慢しないで、泣いていいんだよ。気持ちを抑圧しても、余計に辛いだけだから。」

 

そう言うと、レイは俺の胸元に飛び込んできて、身体を震わせて泣き始める。

 

「どうして…?どうして私、普通の人と同じ幸せを貰えないの…?」

「そんな事はないよ。レイだって、幸せは手に入れられる。」

「でも!そんな時間、私にはもう残されてないじゃない!15才にすらなれるかわからないのに…!」

 

「レイが諦めなければ、望めば…手に入るよ。」

 

そう言って、俺は小さい、ラッピングされた袋をレイに渡す。

 

「これは…?」

「開けてみて。」

 

袋を開くと、そこには金属ストラップが付いたミサンガが2本入っている。俺は願掛けはあまり好きな人間じゃないけれど、レイに少しでも前向きになってほしいと思って買ったものだった。

 

「これ、ミサンガ?どうしてこれを…」

「こいつの願掛け、知ってるだろ?自然に切れた時に願いが叶うってやつ。」

 

レイは驚いた様子で俺を見る。多分、俺の意図することが伝わってくれたのだろう。一本は俺の分だから、それはレイから貰って俺の左腕に身につける。

 

「でも、私…」

「俺はこいつにこう願うよ。『レイに、本当に平穏な幸せを教えてやる』って。」

「いいよ…そうやって、いつものように私を気遣って言うの。もう私なんて―!」

 

「本気だ!!」

 

「え……?」

 

「俺は本気でそう言ってる!どんな形であってもレイに今の命を諦めて欲しくない!そりゃあレイと会って初めての頃は事情もなにも知らなかったし、俺は霞ちゃんの二の舞を踏んでたまるかって思ってたよ。でもな、今はレイに教えてやりたいんだ!使徒も来ない、戦争も無い、戦うための訓練時間を割かないでいい、本当に平和で幸せな生活を!!

昨日まで、いやここに来るまで俺はずっと、レイが幸せになってくれれば何だっていい、俺はそこにいなくてもいいって思ってた。でも今なら本心を言える!俺は俺の意思で、レイを幸せにしてやりたいんだ!!だからさ……」

 

自分でも意識せず、レイの目を真っ直ぐに見て言っていた。

 

「だからさ、そんな簡単に失ってもいいなんて言わないでくれよ…。」

 

もう、こんな不幸で絶望する子を見たくなかった。俺は一度失って、激しい後悔をした。もう、誰もそんな思いをさせたくない。ただそんな心だけをさらけ出していた。

 

「ごめん、私…!」

 

「レイがそんな気持ちになるのは痛いほどわかる。でもさ、それで自分の命を諦めたらさ、残った人はより深く悲しむんだよ。

でも、強制はしない。俺はレイの意思に従うよ。例えそれがどんな選択でもさ。」

 

「私ね、ずっと怖かったの。リリスの魂があること、人に造られた命の事、代わりの存在の事。私、バカだ。だってエイジ君、ずっと全部受け入れてくれてたのに。」

「当たり前だろ?俺がどれだけレイが好きか知ってるくせに。」

 

「私、決めた。私、最後まで生きる。それでこれにはこう願うわ。『エイ君が、もうこれ以上傷つきませんように』って。」

「そいつは嬉しいな。」

「でしょ?私ね、エイ君がすなおになってくれて、うれし…」

「おっと。…疲労で寝ちゃったか。」

 

 

俺は願掛けはあまり好きじゃないとは言ったが、こういう『おまじない』に、少なからず人の手が及ばない現象を発する力を持っているのは割と信じている。

人の意思は、時に物理現象を越える…なんつって。

 

レイ。俺はレイが命を最後まで使いきるその時まで、ずっと一緒にいるよ。

俺はずっと、レイの傍にいる。

 

 

 

 

 

-惣流・アスカ・ラングレー-

 

逆上せて目を回しているシンジを引きずって、どうにかこうにか帰路へついている途中、プレゼントを渡しそびれていることに気付いてしまった。…ま、適当な所で渡せばいっか。

帰り道の途中にある公園で一度休憩という名目で立ち寄る。シンジはだいぶ疲れた様子だった。

 

「アスカ、よくそんな体力もつね…。僕もうヘトヘトだよ…。」

「体の鍛え方が違うのよ。…ねえ、あたしね、シンジに渡したいものがあるの。今でもいい?」

「あ、それなら僕も。こないだのよりかは見劣りするかもしれないけど…」

「ほら~そーゆうすぐ自分を下げるとこ、よくないわよ?それじゃ、一緒に交換しましょ?」

「うん。…よっと。」

「せーの。」

 

あたしの掛け声で互いのプレゼントを交換する。

 

「あたしから開けていい?」

「うん。」

 

ラッピングを破ると、そこには電子ノートが入っていた。

 

「電子ノート?」

「そう、最新式のやつを買ってみたんだ。アスカってちょくちょく予定とか約束とか忘れたりしてるからさ、何かメモあったらいいのかなって思って。」

「ありがと。それじゃ、シンジも開けてみて。」

「わかった。」

 

シンジは丁寧にラッピングを剥がすと、中からはケンスケから色々教わって選んだ音楽プレーヤーとイヤホンが顔を見せる。

 

「これってプレーヤー?」

「そう、テープのも聴けるように選んだのよ。シンジってクラシックが好きだったのね、初めて知ったわ。」

「確かにそうだけど、最近はあまり聴いてないんだよね。」

「どうして?」

「前はさ、音楽聴いてる時はイヤな事を忘れられるから、聴いても聴いてなくてもイヤホンをつけてたんだ。でも、最近は普段の生活が楽しくて、イヤなこともあまりなくて。寝る前に少し聴いてるくらいだけなんだ。」

「そうだったのね…。ねえ、一緒に音楽聴かない?あたし、シンジが普段何聴いてるのか知りたい。イヤホンは入ってたので。」

「えーと……はい、これでいい?」

 

シンジは持っていたプレーヤーごとあたしに差し出してくる。

 

「違うわ、二人で聴きたいの。いいでしょ?」

「え、うん。」

 

シンジは左耳、あたしは右耳にイヤホンを刺してプレーヤーを再生させる。テープが巻かれる音の後に、ピアノの優しい音が聴こえ始める。

 

「ねえ、これって何て曲なの?」

「ドビュッシーの月の光って曲。」

「そう…綺麗な音ね。」

 

聴き始めると、自然に目を閉じて、シンジの肩に寄りかかっていた。シンジの左手が恐る恐るあたしの右手に触れる。あたしはゆっくりその手に指を絡ませ、優しく握った。

 

あたしが欲しかったモノって、本当はこんなちっぽけな幸せなんだろう。

エヴァに乗ることでもない、エヴァに乗ってスコアを出すことでもない、自分の価値を証明することでもない……普通の女の子みたいな生活と恋愛。

あたし、それを実感していてとっても幸せな気分。

 

 

 

 

 

-葛城ミサト-

 

「ねーミサトー、まだー?」

「もう少し……はい、終わったわ。やっぱり四人分のレポートとなるとしんどいわね…。」

「よ、お疲れ様。相変わらずレポート書き溜めるのは大学の頃からの悪い癖だぞ?」

 

子供たちの監督レポートを書き終えると、後ろには加持君が缶コーヒーを持って立っていた。

 

「な、加持君!?いつからそこに!」

「初めまして、加持リョウジ。」

「お、君が路世ちゃんか、初めまして。葛城、お前本当に子持ちの親になったんだなぁ。」

「ちょっと、何その言い方!?あんたって奴はほんと~!!」

「はは、悪かったね。…あれ、最近禁酒でもしてるのか?」

「え?どうしてわかったのよ。」

「いやー、酒臭くないから。」

「あんたねぇ…!」

「おー怖い怖い。それじゃ、俺はこれで……あれ、開かない。」

 

「逃げちゃダメよ、リョウジ。」

「わお…。あだだだだ、本気でつねるなよ葛城!」

「こんぐらいされてトーゼンでしょ!」

 

「ははは、ミサトもリョウジもお似合い~。」

 

加持君への反撃もそこそこに、私は話を切り出す。

 

「で、何の用なわけ?」

「そう怖い顔するなよ。何、少し呑みに行かないかって誘おうと思っただけさ。」

「おあいにくさま、私は今禁酒中なの。また今度にしてちょうだい。」

「それなら家でノンアルコールでどうだ?俺のおごり。」

「どーゆー風の吹き回しなワケ?」

「そりゃあさ、俺も最近は働き詰めだったから…誰かと世間話したくてね。」

「ふーん……ま、たまにはいいか。その前に、少し付き合ってもらうわよ。」

 

 

 

デパートの屋上の遊園地で遊ぶミチヨちゃんを見ながら、私らは話をする。

 

「加持君はここのところ何やってたの?また危険なアルバイト?」

「それもあるが、今はも少し安全な事をやってるよ。」

「ふーん…トリプルスパイに飽き足らず、また別の組織に首突っ込んでるのね。」

「だからもっと安全だって言ってるだろ?相変わらずそういうところは話を聞かないんだな。」

「そりゃあ心配だってするわ。心配と言ったら、パイロットの子たちだってもうすぐ中学3年生になるのよ。このまま高校生に順当になれるかわからないのに…。」

「確かに、このまま使徒が高校生になるまで大人しくしてくれるってのは無いだろうしな。」

「せめて、彼らが帰る家だけでも、私は守りたいわ。」

 

「変わったな、葛城。」

「そう?」

「今までのお前はさ、使徒を倒すことしか考えてなかったろ。今は子供たちの事を第一に考えてる。お前も成長したな。」

「何よ、急に…。」

 

「楽しかった~。ミサト、帰ろ?」

「そうね。ほら、行くわよ加持君。」

「おう。」

 

 

 

ミチヨちゃんを寝かせてから、私らはリビングのテーブルに向き合って座り、缶を開けて呑み始める。

 

「何か久々の味ねぇ。ここ最近ビールなんて呑んでなかったし。」

「あの葛城が朝ビール昼ビールをやめたなんてねぇ。夢物語みたいだ。」

「悪かったわね全く。」

「しっかしこんなことするの何年ぶりだ?もしかして8年ぶりくらいかな。」

 

「そんなくらいじゃない?あれ以降ずっとバラバラだったしね、私たち。状況も変わってきちゃったしさ。…そういえばアメリカが強引に進めてる四号機へのS²機関の搭載実験、どれくらいに行われるか知ってる?」

「結局仕事の話かよ、つれないなぁ。それに関しちゃあ色々揉めたり不具合があったりで、来年の4月末くらいを予定してるそうだ。思ったより難儀してるそうだよ。」

「ということは、向こうでもパイロットが見つかってるのよね。」

「そうだな。でもまだ一人だけで、参号機と四号機を取っ替え引っ替えしてるそうだ。」

「向こうの子も大変ねぇ…。」

「訓練期間ももうそろそろ終わるらしいし、後はS2機関搭載実験後に参号機と一緒に日本に来る予定だそうだよ。『日本(こっち)には優秀な戦術システムとそのパイロットがいるんだから、効果的な運用をしてくれよ』って趣旨の事言ってな。」

「ムカつくわね~、参号機と四号機なんて強引に建造権を主張してきたクセに。造るだけ造って後はこっちに丸投げなんて。」

「向こうにもメンツってもんがあるんだ、仕方ないさ。」

 

「ただいま~。」

「ただいま。」

 

「あらシンジ君にアスカ、お帰りなさい。」

 

「あら、加持さん。今日はどうしたの?」

「葛城と家呑みーなんつって。」

「ミサトさん、エイジ君から禁酒令が出てるんじゃないんですか?」

「これはノンアルコールだからセーフよ。」

「そんなもんですかねぇ…。」

 

「こーゆうとこくらい気を抜かないとやってられないわよ。さ、二人とももう遅いんだからさっさとお風呂入って寝なさい?」

「はーい。」

「わかりました。」

 

「…うーん、やっぱり保護者としての貫禄が出てきたなぁ。言葉に説得力が生まれてきてる。」

「そうかしらね。私も彼に…色々諭されたからかも。」

「エイジ君かい?確かに彼は本当に色々できるようだしね。」

「彼、本気でみんなと向き合ってるのよね。あの子のお陰で私たちはまだ繋がっていられるのかも。」

「でもな、エイジ君は溜め込むタイプだ。自分を殺してでも他の子らの為に動こうとする。葛城、そこは気に掛けてあげた方がいいぜ。」

「ええ、それは前にもあったから分かってるわ。」

 

「わかっちゃないですよ。」

 

後ろからの声に振り返ると、レイをおんぶしたエイジ君がいた。

 

「ただいま、ミサト。ども、加持さん。」

「お帰り、遅かったわね。」

「お邪魔してるぜ。」

 

「そりゃあ俺だって帰路丸々人間一人おぶって帰るのなんて初めてですからね。なかなかキツいですよ。それじゃ、俺はシャワー浴びたらそのまま寝るんで、ごゆっくりお楽しみください。おやすみ。」

 

「おやすみ。」

 

「っと…もうこんな時間か。長居しちゃったな。」

「あら、帰る?」

「エイジ君にはああ言われたけど流石にね。それじゃまた今度な、葛城。」

「また…来てもいいのよ、加持君。」

 

「そのときがあったらな。それじゃ、おやすみ。」

「おやすみ。」

 

 

 

 

 

-影嶋エイジ-

 

シャワーを浴びてから、レイが寝ている部屋に向かう。この部屋のベッドって、いったい何回使われてんだろな、数えるくらいしか使ってないだろ。…こうみると、やっぱ可愛い顔をしてる。毎回泣かせてしまうのを悔やむくらいだ。

少し立ち上がって伸びをすると、机の上にラッピングされた袋らしきモノが見える。上に置いてあるカードには「エイジ君へ」と書いてある。それを取って見ると、裏に「いつもありがとう」と書いてある。嬉しい。袋の中身を開くと、エプロンと楽譜が出てくる。しかもこれ、連弾の本だ。多分レイなりに選んで買ってくれたのだろう。

俺は彼女の額にキスをして、呟く。

 

「ありがとな、レイ。」

 

 

 

 

 

-碇シンジ-

 

一体何がどうなってるんだ。僕は何故かアスカの部屋にいて、アスカに背中から抱かれながらベッドで一緒に寝てる。こんな状態。、緊張で練れやしない。

…でも、イヤな気分もない。以前の僕ならもっと拒絶していた気がする。こんな僕でも、充実した学校生活を送って、好きな人ができて…父さんはどう思うんだろう。いや、どうせ興味を示してはくれないんだろうな。母さんがいてくれたら、喜んでくれたのかな。こんな同居人の集いじゃなくて、本当の家族が欲しい。どうしてもそう思ってしまう。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。