ヱヴァンゲリヲン RE:LIVE   作:フィアネン

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RE4:初戦

手はとりあえず治療をしてもらった。スーツのお陰で酷いものにはならなかったが、しばらくは強く握ったり、長時間のタイピングは難しいだろう。料理をしばらく封じられた上に、ピアノも弾けなくなってしまった。余り手を激しく使うのは控えろと言われてるお陰で、予定の伴奏はできない。

自業自得といえばその通りなのだが、そんなことを考える余裕はこの時にはなかった。こんな強い不安を他人に向けるのは、今まで生きてきて感じたことがなかった。親族の死ですら、その場に立ち会ったことがなかったのに―

 

 

 

 

 

「ようエイジ!…って、その手どうした!?何かあったんか!?」

 

「おはようトウジ。ちっと、仕事での事故でね。薬品被って手を焼いちゃったんだよ。」

 

「な、ちっとって、その両手じゃあ…」

 

「だいたいのことはできるから大丈夫。それに、合唱コンクールのだって洞木さんが上手くやってるでしょ?そういうことだから。」

 

「あれ、そいや綾波は?この時間ならもう来とるはずやが。」

 

「レイも事故でね、酷い怪我をしたんだ。しばらくは学校に来れないよ。」

 

守秘義務やら何やらで適当な、それっぽい嘘を言った。とりあえずは納得してくれたようだ。んでも、俺の心情はずっと穏やかなモンじゃなかった。8月頭の試験だってそっちのけにするくらい、俺はずっと心配だった。

 

 

今日は訓練は休んでいいと何故か言われたため、放課後は洞木さんの伴奏の練習を聴きに行った。

 

「ほんと凄いな…。ちゃんと完成してるじゃん。」

 

「ありがとう。影嶋君のお陰よ。」

 

「そいつァどーも。これなら俺がやらなくてもいいかな。手もこんなんだし、仕事がいつ入るかわからないからね。」

 

「でも、本当なら影嶋君にやってほしかったな…。」

 

「大丈夫、自信を持ちなよ。コンクールは上手くいく。ね?」

 

「…うん、ありがとう。」

 

 

この後は、本部に行ってレイの様子を見に行く。手術も終わり、今は落ち着いたようだ。

 

「よ、レイ。見舞いに来たよ。」

 

「影嶋君?その手…」

 

「気にしないで、大したことないから。にしてもよかった、手術も無事に終わってさ。嬉しいよ。」

 

「嬉しい…」

 

「その感じ、まあまあ元気そうで何よりだ。それじゃ、また明日。」

 

「あ…うん。」

 

 

結局、俺は仕事の都合もあって、合唱コンクールにすら未参加だった。でも、話を聞くにうまく行ったらしいから俺は嬉しかった。

 

 

 

 

数日後の放課後。

俺は初号機でインダクションモードでの訓練をしている。ライフルの命中率もだいぶ上がり、プログレッシブナイフでの格闘戦もそこそここなせてきた。

 

[お疲れさま。今日もなかなかの成績だったわ。]

 

「ありがとうございます。でも、ナイフ格闘なんかはやっぱプロに教わりたいですね。素人の俺じゃ超近距離は分が悪いと思うんで。」

 

[そこら辺はミサトに相談すればいいわよ。ミサト、そういうパイプは多く持っているわ。]

 

「わかりました。にしても、やっぱこれだけの武装だと心もとないですね。対物ライフルだとか、ガトリングだとかの瞬間的に火力が出る武装が欲しいです。後はやっぱ長物の近接武装。素人でも扱えそうなもので。」

 

[なるべく検討するわ。機関砲に関しては既に製造を開始していて、来月には稼働試験を行えるはずよ。]

 

「わかりました、ありがとうございます。」

 

 

 

 

唐突だが、8月の中頃に飛ぶ。期末試験の返却、成績が俺ら学生に渡される。その昼休み。

 

「よっしゃ一位!アイアム・チャンピオン!!!(Pガン覚醒技)」

 

「はえ~、またかいなエイジ、お前ほんと頭ええなぁ。」

「また委員長より上の成績…すげぇ…。」

「当たり前だろォ?年季が違うんだよ、年季がさ。」

「どういう意味よ全く…。」

 

年季がそのままの意味だから困る。中学2年の勉強に対して高校、いや大学の勉強までしてきたのだから、相手からすればインチキもいいとこだろう。

そいや今日は葛城さんが新しい子の送迎に行くらしい。本人曰く、

 

「新しい子を迎えに行くのヨ。」

 

らしいので、つまりパイロットが一人増えるのだろう。本当に予備になっちったな、俺。

そんなこんなしてると、唐突に携帯が震える。なんだ?携帯を開くと、そこには

[非常召集]

と出ていた。…まさか、使徒?こんな日に限ってか?

 

「ごめんみんな、ちと仕事行ってくる!気を付けてな!」

 

「お、おーう。」

「どうしたんだ?アイツ。」

 

走っていると、校内やら街のスピーカーから放送が流れる。

 

[緊急警報、緊急警報をお知らせします。本日12時30分、東海地方を中心とした特別非常事態宣言が発令されました。住民の方々は速やかにシェルターへ避難してください。繰り返し―]

 

マジなんだな。急いで専用の駅へと向かおうとすると、俺の近くへ車がドリフトをしながら停車し、黒服の人が顔を見せる。

 

「パイロット、私が本部まで送迎いたします。」

「ありがとうございます!」

 

 

 

 

-碇シンジ-

 

 

現在、僕は葛城さんの車にのって、巨大な黒い化け物から逃げている。電車も電話も通じない困った状況で唐突に始まった攻撃。僕は逃げ惑うことしかできなかったけど、それを助けにきてくれたのは葛城さんだった。

 

「あのう、一体何なんですか?アレ。」

 

「状況の割に落ち着いているのね。アレはね、”使徒”よ。」

 

「使徒?」

 

「今は詳しく説明してるヒマがないわ。」

 

そんなことを話していたら、唐突にミサイルが僕らが乗っている車を襲う。近くで爆発して、僕らは車から放り出される。車は逆さまになってしまった。背中が痛いが、何とか起き上がって車の方を向くと、葛城さんの悲鳴が聞こえてくる。

 

「ああ~~~~~~っ!!!!!!うっそひどぉ~~~~い!!!」

 

え?

 

「破片直撃のベッコベコーっ!まだローンが29回もあるのに~~っ!この服高かったのよ、汚れ落ちないじゃん!やだグラサン粉々!」

 

変な女…。グラサンなんて昔の言葉使ってるし…。

こんな姿を見ていると、急に周囲が暗くなる。日光を遮るものを見ようと振り返ると、僕らの真上にはさっきの大きい化け物が…

 

「ひっ…!」

「シンジ君伏せて!!」

 

葛城さんに突き飛ばされるのと同時に、今度は長い鉄砲を持った紫色の化け物が、黒い化け物を突き飛ばす。僕らは助かったようだが…

 

「も、もう一匹増えた!?」

「違うわシンジ君、これは味方よ!」

 

紫色のロボットは、さっきの黒い化け物に対して鉄砲を撃ちながら、ひっくり返った車をもとに戻してくれた。

 

「ロボット…なのか?」

「いけない、もうこんな時間!こうしちゃいられないわ、早く車に乗って!時間がないの!」

「時間?」

「できるだけここから遠くへ離れなくちゃならないの!」

 

そう言って葛城さんは車を飛ばす。バックミラーで後ろを見ると、ロボットが鉄砲を投げ捨てて逃げようとして、逆に化け物に左肩を突き刺されてる。…え?血が出てるの?ロボットから?取っ組み合いになりながらロボットは何とか化け物を蹴って、その場から逃げていった。

 

「え?あのロボット、やられて逃げちゃったの!?」

「嘘、エイジ君が!?どうしちゃったの~?」

「え?エイジ君って…」

「もうそろそろだわ!顔引っ込めてショックに備えて!」

 

眩しい光と共に来る衝撃。僕は葛城さんに抱かれながら、またひっくり返る車の中で悲鳴をあげることしかできなかった。

衝撃が落ち着いたところで、二人して宙吊りになりながら葛城さんに問う。

 

「だ、大丈夫ですか?葛城さん…。」

「もうイヤ…。」

 

 

 

 

-影嶋エイジ-

 

 

目を覚ましたところは、病棟のベッドだった。今まで生きてきて、訓練中も、起動実験でもベッドのお世話になってねぇっつーのに、ほんとしょうもないな、俺。

 

「あつつつ…」

 

額は軽いようだけど、左肩は砕けたのかもしれないな、これ。完全に固定されてる。でも、行かないと。幾らあの子が初号機の選抜者といっても、何も教えて貰っちゃいないのに戦えなんて無理だ。俺が行かなくちゃならない。

 

時折来る激痛に顔をしかめながら、ゆっくり、でも急いで初号機のケージへ向かう。途中、ストレッチャーで運ばれるレイを見つけてしまった。まさか、彼女に比べれば俺の方が軽傷なのに、何で彼女なんだ?訳がわからない。

 

「ちょっと、彼女をどこへ運ぶつもりですか?」

 

「指令の命令でね。初号機ケージへと…」

 

「な…え!?俺の方がまだ戦えるのに、何でレイが徴発されるんだ!?」

 

「私らにそんなこと言われても…」

 

「指令は何考えてんだ全く…!」

 

もっと急がねぇと。重症の怪我人に何ができんだ?

 

 

 

「もう一度初号機のシステムをレイに書き換えて再起動!」

 

「いや、システムは俺のに書き換えてくれ!」

 

「エイジ君!?」

「そんな、あなた、まだ左腕が!」

 

「まだ利き手が使える!指令、どういうことですか!?何故重症で、自分から動くのも大変そうにしてるのレイが徴発されてるんです!!」

 

[お前にはもう無理だ、予備パイロット。]

 

「だからって重症患者を出すのは間違ってますよ!あんなフィードバックの中、どうやって…何だ!?」

 

突如として襲う振動。恐らく使徒からの攻撃だ。

 

[ヤツめ、ここに気づいたか…。]

 

「ともかく、初号機は俺で出ます。赤木博士、頼みますよ。」

 

そう言っていると、後ろから右手首を掴まれる。振り返ると、レイが何とか起き上がってこちらを向いている。

 

「私が…出るわ。」

 

「レイ?何言ってるんだ?そんな体じゃ無理だよ。頼む、後ろで待っててくれ。」

 

「あなただって怪我してる。それに、私も何かしてあげたい。」

 

「…それなら、尚更出ないでくれ。今のレイは出撃できる状態じゃない。」

 

「いいの。私が死んでも、代わりはいるもの…。」

 

「え?それはどういう―」

 

必死の説得の中放たれる使徒の攻撃。その衝撃はここまで届き、天井が崩れる。

 

「くっ、あうっ…!」

「レイ!あ…がっ!」

 

ストレッチャーから落ちるレイをかばうが、左肩で着地してしまった。二人分の体重がかかればそりゃ固定だって意味をなさない。滅茶苦茶痛ぇ。これフィードバックよりヤバい痛みだな。学生服の男の子が俺らに向かってくる。

 

「だ、大丈夫ですか!?」

 

「君…さっきの子か。」

 

「え?」

 

右腕でレイを抱えながら、手は同い年くらいの子の左肩をがっちり掴んで言う。

 

「いいか?今から言うことをよく聞いてくれ。これから君が乗らされる機体ってのは、俺やこいつみたく大怪我、最悪死ぬ可能性もある。でも、あの黒い奴に勝つにはアレに乗って戦うしかない。」

 

「そんな…。」

 

「だから、選んでくれ。

俺やレイの代わりに、こいつに乗って戦うのか。

それとも、何も見なかったと全てを忘れてここを出ていくか。」

 

「君も…父さんみたいなことを押し付けるんだね。」

 

「悪いね。話を聞く限り、俺らより君のほうが適性は高いようだからさ。」

 

「…わかった、乗るよ。」

 

「ありがとう。」

 

「ありがとう、シンジ君。それじゃあ、こっちに来て頂戴。簡単な説明をするわ。」

 

「”ちゃんと”説明してくださいよ?赤木博士。」

 

「あら失礼ね。もちろん、そうするわ。」

 

ここにいる偉い人たち全員頭おかしい。どうなってんだ?今日来たばかりで何も知らねぇ子にパイロットをやらせるとか、俺より重症の子を代わりにパイロットにしようとするとか。指令のこと過保護モンペかと思ってたけど、どうやらベクトルが違うようだ。

 

「大丈夫か?レイ。」

「平気…うっ…。」

「だから平気じゃないのに平気って言わないの。葛城さん!ストレッチャーに乗せるの手伝ってください!」

 

「わかったわ!…ごめんね、二人とも。」

 

「ここの大人、どいつもこいつも頭のネジ100本くらい飛んでませんか?」

 

「ノーコメントで。それじゃ、発令所行くわよ。」

 

「はい。」

 

さっき一瞬見ちゃったけど、俺とレイがコケて痛い思いしてるときあの指令笑ってやがったな。マジで最低な大人だ。人の保護者をするようなタマじゃねぇだろアイツ。

 

 

発令所に着くまでに碇君のことはだいたい教えて貰った。とりあえず、俺が彼のエスコートをすることになった。

 

「碇君、だいたいのことは赤木博士から聞いたな?」

 

[あ、えっと、そうだね。]

 

「わかった。これからLCLが注入されるけど、思った以上に普通に呼吸できるから安心してね。」

 

[わ、わか…うっ…ごぼっ…あ、本当だ。]

 

「それじゃ、エヴァ発進。ポイントはA-66。その間、兵装ビルは全力で使徒の妨害。ワイヤーでの足止めで十分なんで。」

 

「碇、いいのか?」

「構わん、好きにさせろ。」

 

「リフトオフ。んじゃ、まずは歩いてみっか。」

[あ、歩く…。]

 

少しごこちないが、ちゃんと歩けている。いい感じじゃん?流石シンクロ率4割越えを出すだけある。しかもプラグスーツ無しってんだからまた凄い。

 

「お、いい感じ。それじゃ暫く落ち着いて歩き回ってみよっか。」

 

兵装ビルのワイヤは思った通り、使徒の動きをしっかり封じ込めている。だが、あの腕力に攻撃性能だ。しばらくしたら突破されるだろうな。碇君の動きがよくなってきたあたりで再度連絡をする。

 

「どう?動きには慣れた?」

 

[少しは…ね。]

 

「第9兵装ビル群、突破されます!」

 

「了解。碇君聞こえるか?これから直近の兵装ビルにライフルを射出する。それを持って、敵と戦ってくれ。大丈夫、ある程度ダメージが入ることは確認できてるから。落ち着いて、胸の赤い球体を狙って撃ってね。」

 

[わ、わかった!]

 

これだけ言っておけば大丈夫だろう。彼は俺より俊敏に初号機を動かせている。それなら、俺は彼が持っていない知識面でサポートするべきだ。マイクをオフにすると、赤城博士が口を挟んでくる。

 

「そう上手くいくかしら。」

 

「まさか、んな訳ないですよ。でも、俺らがやれるのはこういうサポートだけでしょう?それなら全力でやるべきです。

あ、碇君。その様子だと着弾煙が酷いからFA(フルオート)モードでいいけど指切り、いやタップ撃ちをしてね。」

 

[た、タップ撃ち?指切り?]

 

「失礼、トリガーをずっと引くんじゃなくて、ちょくちょく指を離してみて。」

 

[こ、こう?]

 

「そうそう!やるわ碇君!」

 

でも、彼の筋はいい。何だかんだいって攻撃は避けているし、ちゃんと中和距離で射撃している。飲み込みも早い。残弾がもうそろそろヤバい?なら…マイクをつけて呼び掛ける。

 

「聞こえる?」

 

[うん!]

 

「弾がもうそろそろ無くなるから、指定したポイントまで下がって、新しいライフルを受け取って。今持ってるのは投げ捨てていいよ。」

 

[わかった!]

 

おいおい、だからつってマジで投げ捨てる奴がいるかよ。にしても、確実にライフルの弾はコアにダメージを与えていっているようだ。この調子なら、無事に倒すことが…

 

「使徒が突然暴れだしました!初号機に向かって突っ込んでいきます!」

 

[な、なんだこいつ!!来るな、来るなあああああああああ!!!!!!]

 

「落ち着いて!まずはライフルを取ってそのまま敵に向かって乱射しろ!」

 

[あああああああああ!!!!!!!!]

 

辛うじて掴んだパレットライフルを乱射する初号機。使徒はそれに構わず初号機にとりつき

 

「使徒内部に、高エネルギー反応!」

 

自爆した。

 

 

自爆の後、初号機はまるで何もなかったかの如くその場にへたりこんでいた。

 

「自爆は俺も管轄外ですよ全く。碇君?生きてるか?…伊吹さん、生体反応はありますよね?」

 

「ええ、パイロットは生きてるわ。ちょっと気を失ってるだけみたい。」

 

「そいつはよかった。あ、そうだエヴァの破損はどうですか、青葉さん?」

 

「エヴァに目立った外傷、ありません!だいぶ少ない損害で済んだようだよ。」

 

「はーよかったよかった。皆様お疲れさまでした。」

 

「エイちゃん、ものを教えるセンス抜群ね。」

 

「そうですかね?じゃ、俺は医務室行ってきますよ。肩に余計な負担かけちゃいましたし。」

 

「わかったわ。お疲れさま、エイジ君。」

 

「葛城一尉もお疲れさまでした。」

 

 

医務室では医者から滅茶苦茶怒られた。まあ当たり前なんだけど、あの状況はんな事言ってられなかった。

 

「レイ、どうでしたか?」

 

「レイ君の怪我は酷くなっていなかったよ。これなら回復も早いだろうし、暫く安静にしていれば大丈夫だね。」

 

「そうですか、ありがとうございます。」

 

「君には痛み止を処方しておくから、辛いときはこれを飲みなさい。今日はお疲れさま。」

 

「有難うございます、先生。」

 

 

 

何とか帰れた。全てが終わってから疲労が一気に来て、監視員に甘えて車で送ってもらった。

 

「ただいま。」

 

「おかえり~エイちゃん。」

 

「あれ、もう帰ってたんですか?仕事大丈夫なんです?」

 

「保護者としての務めを果たしてんのよ。あなた、左腕使えないでしょ?だから。」

 

「そいつはありがとうございます。暫くはレトルトですかね…。」

 

「しょうがないわ。ほら、食べましょ。」

 

「「いただきます。」」

 

 

 

 

「にしても、途中でやられそうになってたじゃない。あれ、どうしたの?」

 

「唐突にシンクロ率がめちゃくちゃ下がったんですよ。詳しいことは俺にもわかりません。」

 

「そっか。…に・し・て・も、いつからレイのことを『レイ』って呼び捨てにしてんの?」

 

「え?何を言ってるんです?俺はいつも通り接してるだけですよ?」

 

「いやいや、前は『綾波さん』って呼んでたじゃない。やっぱ何かあったんでしょ?隠さなくてもいいのヨ~?」

 

「いや、だから何を言って……いって………な…!?!?!?!?!?」

 

「あ~~ら、そんな激しく動揺するなんて、珍しいじゃない。そんな顔真っ赤にしちゃって~。」

 

「いいいいいつから言ってたんだ俺は…。」

 

「もう、い~じゃないそんなこと。私はレイとの関係が進展しただけで嬉しいワ。」

 

「ジーザス…」

 

全くもって無意識に言ってた。

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