以前、バ美肉パパを書いていた者です。
この度は前作のお気に入り、感想、本当にありがとうございました。
ちょっと疲れていて全部ぶち壊しにしてしまいましたが、また、改めて書かせていただきます
私がバ美肉Vtuberになった訳
…とある配信サイトの画面に、一人の女性の姿があった。
その画面には、自己紹介と銘打った文字が書かれており、初配信であることが告知されていた。
『皆さん、初めましてー。バ美肉Vtuberのマネッティア・ブルースターと言います』
画面に映る少女が動くとともに音声が流れ始めた。音声については何かの機械、もしくはアプリを通しているのだろうか、ふつうに聞くには少し割れているように聞こえてくる。
こんばんわ
『はい、初のコメントありがとうございます。そしてこんばんわ』
コメントに反応して少女の顔が動く。しかしそれ以外の手や腕といった部分は動かないようである。
『それでは自己紹介させていただきます。私がなぜ配信を始めようと思ったのは、皆さんに力を貸してほしいからです』
『実はですね、私には娘が一人いるんですよ。』
子持ちでバ美肉はどうなの…
『バ美肉するかしないかは本人の好きでいいでしょうに、まぁこのことは置いといて配信の目的についてですよ。』
こほん、という息をつく声が聞こえる。
『私の配信の目的としては、娘と会話するための「会話デッキ」と言うモノを作ることです』
何で?娘さんと普通に会話したらええやん
『いやっ、それがー…ですねぇ…実は私、娘と会話が出来るようになったのがここ最近なんですよね。私自身が仕事で忙しいうえ、出張などで家にいなかったことが多かったので…娘の成長を一緒に過ごしたわけではないですし、ここ最近の話題についてはですね、私自身何一つ理解していないことも多いですし』
『そうですね…少なくとも見た目に関しては100点中1000点ですかね。私自身の感想も入っていますけれども』
『なるほど?少し語ればいいですか?』
少し言葉に含みをもたせるようにつぶやくと、まるで放水が始まったかのように語り始めた。
『そうですね、ここ最近と言えばやはりお土産のシュークリームを買ってあげたことですかね。ええ、そのときに見せてくれた顔と言ったらすごく素敵だったんですよ。もう…こう、ゆっくりと一口一口かみしめるように味わっていてですね…その時の表情なんて目がもうたらーんと垂れていたんですよね。それでいてほっぺたなんてもうぷっくらと膨らんでいてまるで宝石のようになっていてですね…そのとき映像に取っていなかったのは失敗したなぁって今でも後悔してるほどですし』
落ち着け?
『あー…申し訳ありません、まあこういうわけでして、私は娘と語りたい…というよりは駄弁りたいのですが、どのような会話をすれば娘とより仲良くできるかなーと思いまして、そのため、配信を通じて皆さんと一緒にデッキテーマ…まぁ、会話の種を作っていきたいかなーって思っています』
『はい、そういう方針です。それでは今回は簡単な自己紹介と、配信の方針を述べさせていただいたところでお開きとさせていただきます。それではみなさん、さよーならー』
バイバーイ
○
「…ふぅ、配信って意外と体力を使うんだね…」
配信を終え、パソコンの電源を落とす。今日は休日、一日中家におり、炊事、洗濯、掃除などを行っており、その後に丁度いい具合に時間が残っていたため配信を行っていたのだ。
「…そろそろ四時になるか…あの娘も帰ってくるだろうし、夕飯の支度でもするか」
自室の部屋を出て、台所に向かう。今から作り始めれば丁度いい時間に仕上がりそうだ
「ただいまー」
玄関の扉が開く音がする、それと同時に娘の声が聞こえてきた。
「…おかえり今宵、今日はいつもより早かったね」
「ただいま、今日はホームルームがいつもより早く終わったんだよね」
「…そうなんだね、ご飯は今から作るから、部屋で待っててくれる?」
「うん!わかった」
靴を脱ぎ、玄関から上がってきた娘に声を掛ける。
「…なにか持っていく?」
「ん、いや大丈夫、何もいらないよ」
「…そう」
そういって娘は部屋に入っていった。
「…なにか話題でも作って話でもするかな」
そのよう会話をしつつ、今晩の料理作りに入るのであった。