幻想郷で死に戻る俺は   作:せかいちっ!

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百十五話 死神少女〜memories can't remember.

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魔法の森、その奥を抜ける。

二人は飛んでいるが俺は飛べないし……

 

 

「あれ?」

 

 

ここら辺で妖精達が出ると思ったが出ないな。

何かあったか……

 

 

「ああ、あるな」

 

 

空から明らかにプレッシャーが放たれている。

これ出たら死ぬって思ってもおかしくないレベルだしな……

 

 

「アリスさんも居ないみたいだけど……」

 

 

探すわけにはいかないが……どうしたんだろうな?

 

 

「今は急がないと……」

 

 

森を駆け抜けて、再思の道へと辿り着く。

秋の頃は彼岸花が咲いていたが、今の時期は他の花もごっちゃになっているとはいえ、桜が咲き乱れているのか。

二人が居ないのは驚きだが……誰かがいる。

 

 

「おや、稀人(まれびと)……いや違うな人間か」

 

 

「稀人……?」

 

 

赤い髪のツインテール。

背は明らかに高い……空さんくらいあるかもしれない……

何より驚いたのが……

 

 

「鎌……?」

 

 

「ん?どうかしたかい?」

 

 

どうかしたかって……普通に道で鎌を持ってる人が居たら驚くだろう……

なんでおかしいんだ?みたいな雰囲気なんですか?

レミリア達ですら持ってないぞ?

 

 

「いや、不審者ですら鎌を持ち歩いたりしませんが」

 

 

「不審者ってねえ……あたいは小野塚小町ってんだ」

 

 

「小野寺蓮司です」

 

 

不審者相手に自己紹介して大丈夫なのだろうかと思ったが……今更手遅れだし仕方ない。

 

 

「それで……鎌持ち歩いてるって言われてもなあ……私も仕事だし」

 

 

「仕事って……暗殺者でもやってるんです」

 

 

「あははは、暗殺者がこんな目に見える武器持っているわけ無いだろう?」

 

 

「それはそうですが……笑わなくても」

 

 

「いやあ、確かに暗殺者では無いけど似てるなって」

 

 

「似てるですか……?」

 

 

「死神って聞いた事ないかい?」

 

 

「!?」

 

 

あれ……?何処かで?

会ったことがあるようには思えないが……

 

 

ーーやれやれ、三途の川に迷子だなんて面白い人間だねえ

ーーあたいが誰かって?

ーー死神って聞いたことないかい?

 

 

「三途の川?」

 

 

「ん?あたいの仕事場所だけどどうした?」

 

 

「いや、そこに……でもなあ」

 

 

「……少なくとも人間が来る場所じゃないよ。偶に迷い込むけど」

 

 

「俺が行った可能性ってあるのでしょうか?」

 

 

「無くは無いだろうけど……兄さん生きて」

 

 

「どうしました?」

 

 

「いやでもこれ……どう言うことだい?」

 

 

「え?何が……」

 

 

「兄さんの魂……死んでるのと大差ないけど」

 

 

「……え?」

 

 

成美さんに言われた事をまた言われる。

あれから死んだと言うのにまだ生命力が薄いのか?

それとも……いくら変わろうとも俺は……?

だったら何が理由だって言うんだ……それが思い出せない。

 

 

「まあ流石に幽霊には見えないから狩りはしないけど……」

 

 

「それ以上に俺が死んでいるも同然と言われて何がどうやらと……」

 

 

「んな事言われても、あたいには分からないからねえ」

 

 

「……」

 

 

「まっ深く考えたって暗くなるだけさ、軽く考えればいいよ」

 

 

「そう言える問題ではない気が……と言うか言った割に軽いですね」

 

 

「多くの死者を送り出してるしねえ、そこまで気にしてないのさ」

 

 

「それは……どうなんでしょうね?」

 

 

「少なくとも今兄さんは死人では無いし、生きている事には違いないんだ。だから僅かな灯火が消えないように生きるといいよ」

 

 

「難しそうですね……」

 

 

「死んだら終わりなんだから、必死に生きるとするだろうよ」

 

 

「それは……確かにそうか」

 

 

死に戻りなんて普通はあり得ないし、死にそうだと告げられても他の人は普通に生きようとはするか。

 

 

「さて……堅苦しい話はこのくらいにしておこうかな、あたいもいい加減飽きたし」

 

 

「飽きたで済まされていいんですか俺の人生……」

 

 

「まあ易者とでも考えて、信じ過ぎずにってね」

 

 

易者……確か占い師の事か。

 

 

「それよりも、気になった事が他にもあるんだよねえ」

 

 

「気になった事ですか?」

 

 

「兄さん、再思の道に何の用だい?まさかあれだけ言って死にに来た……は無いだろうし」

 

 

「死にに来たわけじゃ無いですが……」

 

 

「だろうねえ、だからって道を尋ねないところを見ると迷子でも無い……本当に何が目的か分からないのさ」

 

 

「無縁塚に行きます」

 

 

「それこそ謎なんだよ、死んでるから墓に戻りまーすじゃ無いだろうし」

 

 

「今異変が起きているのは知っていますか?」

 

 

「あー確かに起きてるって聞いたね……あたい達もそれで面倒を被ってるんだけど」

 

 

「花が咲く事が迷惑なんですか?」

 

 

幽香さん達のように大量の花を咲かせているならまだしも、他でも面倒事が起きているのか。

 

 

「えっ花が……ああいや、そう言う事かあ」

 

 

「どうしました……?」

 

 

「いや、こっちの話さ。でも無縁塚に行ったって花見なんざ出来ないよ?」

 

 

「いえ、違います。無縁塚にその元凶がいると言う事なので」

 

 

「元凶が……?でもあの人は元凶では無いだろう……?」

 

 

小町さんは何かを考えているようだ。

 

 

「だから無縁塚に行って原因を探しに行きます」

 

 

「ああでもそうか……間違っては無いのか」

 

 

「さっきから何を……?」

 

 

「いやあ、ちょっと言えないかなあ。あたいも面倒事に巻き込まれたく無いし」

 

 

「はあ……」

 

 

面倒事に巻き込まれるような感じなのだろうか?

 

 

「多分求めてる答えは出ないかもしれない。でも止める気はないしご自由にって感じ」

 

 

「なら好きにさせてもらいますが……」

 

 

「そうかい、じゃあ好きにするといい」

 

 

しかし……意外だったな。

 

 

「どうしたんだい?その表情は」

 

 

「いや、死神って怖いイメージあったんですが、小町さんを見る限りそうでも無いのかと」

 

 

鎌は持っているが、あまり恐怖を感じない。

 

 

「へえ……それじゃあこうしてもかい?」

 

 

小町さんがそう言うと首元に鎌が近付く。

と言うか……向こうに小町さんが居たはずなのに何故目の前に?

 

 

「驚いた顔だね、あたいの能力だよ」

 

 

「能力ですか……?」

 

 

「そうさ、だから優しそうに見えても油断するなって事さ」

 

 

「分かりました」

 

 

「うんうんいい子だねえ、油断した奴等とは大違いだ」

 

 

「……それはどう言う?」

 

 

「それじゃあまた死んだ時にでも会うとしよう」

 

 

「ちょっと小町さん!?」

 

 

追おうとしたが一瞬で消えてしまった。

それと同時ににとりさんと幽香さんが現れる。

 

 

「畜生何が……って出れたか」

 

 

「にとりさんどうしました?」

 

 

「いや、今まで再思の道に近付けなくてね。急に近付けたわけさ」

 

 

近付こうとも近付こうとも離れていったらしい。

 

 

「なんででしょうか?」

 

 

「さあね、誰かの能力かもしれないし」

 

 

「……」

 

 

さっきの言動的に小町さんもあり得るのだろうか?

 

 

「それより、幽香の機嫌が今ので悪くなり過ぎたし行こうか」

 

 

「……そうですね」

 

 

確かに悪そうだ、一刻も早く向かった方がいい。

 

 

小町さんが言っていたが、無縁塚には誰かがいる。

それは誰なのか注意しながら……無縁塚へと足を踏み入れた。

 

 

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to be continued

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