幻想郷で死に戻る俺は   作:せかいちっ!

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百十九話 異変の正体〜ghost turmoil.

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「幽香さん!!」

 

 

「あら?二人共そこに居たの?見えなかったわ」

 

 

「それは姿を消していたんでいいんですが……幽香さんが二人……いや三人!?」

 

 

明らかに人数オーバーしている幽香さんを見たが、一人は消えて一人は砕けた。

 

 

「別に……気にしなくていいわ」

 

 

「流石に凄く気になるんですが……」

 

 

「今はそれどころじゃないでしょ」

 

 

「そうだ……色々と起きてるみたいですし」

 

 

奥の方を見る。土煙が一向に消えそうにない。

 

 

「やり過ぎたかしらね」

 

 

「かなりやり過ぎたかと……」

 

 

閻魔様は無事なのかと思いつつ、落ち着くのを待つ……っと誰かがいる。

 

 

「けほっ……本当に貴方は遠慮がありませんね」

 

 

「まだ無事だったのね」

 

 

「戦意はありませんがね。これ以上無縁塚を削るのも良くない」

 

 

煙が収まって来た現場を見ると、確かにかなり抉れている……幸いそこには仏さんは眠っていなかったが、かなり怖い位置でもあった。

 

 

「だったらさっさと元に戻しなさい」

 

 

「だから私ではないと……」

 

 

「だったら誰だと言うのよ」

 

 

「それを、そこの少年に話す前に暴れ出したのは貴女でしょう」

 

 

「犯人だと思ったし、暴れられると思ったもの」

 

 

「大方、後半が理由でしょう。本当に周りを考えない妖怪ですね……」

 

 

「そんな事はどうでもいいのよ、早く原因を教えなさい。とっちめるわ」

 

 

「今年は六十年に一度起こる博麗大結界の異変です」

 

 

「それがどうしたのよ?」

 

 

「それにより外の世界の人間が多く迷い込むようになります」

 

 

「え……?」

 

 

それって俺の原因でもあるか?

でも俺は幻想入りしたのは今年ではないな。

 

 

「それで?外の人間が増えたから何?そいつらがやったと言うなら肥料にでもするけど?」

 

 

「……外の世界の人間は生者とは限りません」

 

 

「……え?」

 

 

「当然ですが死者も流れ着きます」

 

 

「だからどうしたの?大した量じゃないでしょ」

 

 

「今年は異常な程でした。罪人が多かったのでしょう」

 

 

「……まあそれはどうでもいいわ。それが花となんの関係があるのよ?」

 

 

「増え過ぎたんです。全員が三途の川を渡るのには時間がかかり、どうしてもこちらに残されている亡霊がいます」

 

 

「まさか……」

 

 

「その亡霊達が、花に乗り移ったのが今回の異変の原因です」

 

 

「……黒幕がいないのは?」

 

 

「ただ、亡霊が三途の川を渡れるようになるのを待っているだけですから」

 

 

「それは……そうですね」

 

 

「だから、いずれは三途の川も掃け切れるようになって、いずれは収束しますよ」

 

 

「黒幕がいない……ねえ」

 

 

「サボっている小町を連れ戻したのでもうすぐの辛抱です」

 

 

「サボっていたんですか……」

 

 

確かあの時会った死神だよな?

だからあの時逃げたのだろうか?

 

 

「ええ、仕事は多いとは言え逃げるとは何事ですねと」

 

 

「逃げるのはちょっと……」

 

 

そのせいで色々と面倒が起きたしなあと。

それに……逃げると都合が悪いことがまだ……

 

 

「だったら暫くの間、花達に苦痛を強いると言うの?」

 

 

「それしかありませんね……」

 

 

「まだ、続きをしたいのかしら?」

 

 

「結構です」

 

 

「はぁ……蓮司、にとり」

 

 

「なんでしょうか?」

 

 

「帰りましょうか」

 

 

「分かりました」

 

 

自力で異変を解決する方法はなく、結局幽香さん頼りになりそうだ。

抜くのは危険かもしれないし、少しでもどうにかなる事を祈るしかない。

 

 

「待ちなさい」

 

 

「まだ何か?」

 

 

「貴女はもうどうでもいいです」

 

 

「そう言われると苛つくけど……だったら何よ」

 

 

「そこの人間、貴方は何者ですか?」

 

 

「俺ですか……?」

 

 

「ここに来る自体おかしいですし、何よりそこの妖怪と仲が良いのも何故としか言いようがありませんし」

 

 

「……浄玻璃の鏡を使えば分かると思いますよ」

 

 

「何故一々説明しないのですか?怠慢は罪ですよ」

 

 

「……説明出来るレベルでは無いので」

 

 

「全く最近の人間は楽になることばかり……」

 

 

「もう帰りましょう」

 

 

「……そうですね」

 

 

このまま残ってもまた説教をされるんだろうとしか思えないし、正直一刻も早く帰りたい。

 

 

「待ちなさい!!」

 

 

しかし逃げきれなかった。残念だ。

 

 

「私との約束を破ったようですね」

 

 

「約束はして無いですが……」

 

 

「余計な事は知るなと言ったはずなのですが」

 

 

「蓮司、会ったことあったのかい?」

 

 

「一応は……」

 

 

「何故するなと言った事をしようとするのですか?人間は皆、不正をすればカッコいいとでも思っているんですか?」

 

 

「それはもう悪口ですが……」

 

 

「全く……今後改めるように」

 

 

「ちょっと、どう言うことか聞いてないのだけど?」

 

 

「風見幽香、貴女が知る必要はありません」

 

 

「それではい分かりました、とでも言うと思うの?」

 

 

「……彼の過去にやらかした事についてです」

 

 

「過去に……蓮司は妖怪の山以外でもやらかしてるの?」

 

 

にとりさんも話に混じって来る。

こうなるともう何も知らないで去りようが無いな……

 

 

「妖怪の山ではむしろやらかしたって言われたくないんですが……」

 

 

「まあまあ真面目に見えて私のように、大問題児だったんだなあ」

 

 

「にとりさんほど問題行動起こしてはないんですけどね……」

 

 

「それで、何やらかしたんだい?」

 

 

「覚えてないんです……それを思い出そうとして思い出すなと閻魔様に」

 

 

「へぇ……蓮司はそこまでの事をしたのかい?」

 

 

「少なくとも貴女達が納得出来ないことかと」

 

 

「……」

 

 

異変を起こそうとした、或いは起こしたと思っている。

幽香さんは多分、花に影響しなければ介入して来ないだろうけど……春雪異変とかあったため怖いが……

 

 

「別に、自分自身の事思い出す事は罪じゃないでしょうよ」

 

 

「かつての彼に戻られても困るだけです」

 

 

「それを決めるのはアンタじゃない」

 

 

「……」

 

 

「四季映姫、他者を侮るな」

 

 

「幽香さん……」

 

 

「前の蓮司なんざ知らないし興味が無いけど、少なくとも今の蓮司がそうなるとは思わないわ」

 

 

「有難うございます」

 

 

「……どうせ思い出せないと思いますし、杞憂してても仕方ありませんね」

 

 

「あら、何処へ行くの?アンタに直接聞く事も出来るけど」

 

 

「いい加減仕事しないといけませんからね。サボる死神を叩き起こさないと異変が解決しません」

 

 

「それは困りますね……」

 

 

「いいの?」

 

 

「どうせ彼女は話してくれませんし」

 

 

「分かったわ」

 

 

幽香さんの一撃を喰らってよく普通に動けるなと思いつつ、閻魔様が戻るのを見送った。

 

 

「異変は……一応解決なのかな……?」

 

 

「まっいいんじゃ無いの?これでおしまいで」

 

 

この後どうするか考えながら、三人で太陽の畑へと戻った。

 

 

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to be continued

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