幻想郷で死に戻る俺は   作:せかいちっ!

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百三十三話 館探索編③〜small library.

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「……」

 

 

玄関を目指して歩き続けた筈だ。

なのに……壁に着いてしまった。

 

 

「地図が間違っている……はないよな。見間違えたか?」

 

 

まあ逆に行けばいい話だが……無駄な時間を使っている暇は無いのに……

 

 

「……所々違和感を感じるけど」

 

 

ドアノブが左側に着いていたりもした。

左利きの人が多いのかな……と思ったが、先程の記憶の子達は持ち方的に右利きに見えたし。

 

 

「全体的に左利き向けに作られてる様に見えるが、前の持ち主が影響していたり……?」

 

 

ただ家は新しいよな……曰く付きの家で、一家心中した家を買ったとかなら分かるが……

 

 

「……流石に無いよな?」

 

 

レイラの変貌からあってもおかしく無い気がしたが……無いと思うことにしよう。正直怖いし。

 

 

「逆へ向かうk ……」

 

 

後ろを振り向くと、蝋燭が迫っていた。

必死に躱そうと慌てて倒れる。その直後頭上を蝋燭が通り壁を燃やす。そして慌てた様に火が消えた。

 

 

「あっぶな……」

 

 

直後に遠くに見える影を見て慌てて部屋へと入り込む。

 

 

 

「ここは……」

 

 

図書室か……隠れるのには不安が残るどころか……ポルターガイストが怖いが……

 

 

「ただ……戻れないか」

 

 

既に此方へと向かって来ているのだ……

ここでどうするか考えたほうがいいな……

 

 

「……隠れる場所はあるが」

 

 

ポルターガイスト相手に見つかると本当に都合が悪いな……

幾らそこまで厚くない本と言えども凶器になり得るし……

 

 

「……来てるな」

 

 

本棚の影に隠れる。

見つからないのはまず不可能だろう……だからこそどうするべきか……

 

 

「……さて」

 

 

辺りの物が浮き始めて来た……

それと同時に扉が開く。

 

 

「やり過ぎたわ。これじゃあお姉様達に叱られる」

 

 

図書室の惨状を見てレイラが慌てている。

部屋を荒らしすぎるのを躊躇ったのか、全ての物を浮かしてはいない。

落ちている本の中に埋もれてやり過ごそうとしているが……どうなるか……

 

 

「このままだとリリカお姉様に叱られるわね。早く掃除しないと……」

 

 

それはまずいな……隙を見て逃げ出そうとしても見つかりそうでしかない。

 

 

「……向こうから探してくれれば」

 

 

そう願っていると予想外な事が起きた……

 

 

「あの子達も呼んで来ようかしら。一人じゃ大変だもの」

 

 

そう言って図書室から出て行った……え?罠かこれ?

 

 

「とりあえず……様子を見てから出ないと……」

 

 

先程言っていたリリカって人物は気になるが……分からないしな。

まずは出れるかどうかであって……あれ?

 

 

「……これはまずいか?」

 

 

少し待ってから出ようと考えていたが、後ろから声がする。

もう帰って来たのか?

 

 

「……いや、違うな」

 

 

確認すると、今度は茶髪の少女と幼いレイラが居た。

正直、今は見ている暇がないんだが……ここで逃したら見る事はもう出来ないだろうな……

 

 

「……注意だけはしながら」

 

 

周囲にも耳を傾けながら。二人の話を聞き始めた。

 

 

「……レイラが倒したの?」

 

 

「申し訳ありません。リリカお姉様」

 

 

現場は見れないが……話し方的には同じく散らばって居たのだと思う。

それを直すために、姉を呼んだのかな?

 

 

「……はあ、後で姉さん達二人も呼ばないとね」

 

 

お部屋にいた二人組か。仲が悪そうだったが……

 

 

「……あの、二人は大丈夫なのでしょうか?」

 

 

「うん?あの二人は仲良いよ?」

 

 

「え……?でも……」

 

 

「音楽性の違いはあるけど……それでも血の繋がった姉妹だしね」

 

 

「そう言われるとそうですが……」

 

 

姉妹は本当に他の姉妹を信じ合っているのだろう。

そう考えると凄いなと思う。

 

 

「第一あの二人の違いは、音楽だけであって。それ以外は息が合ってるよ。私だって驚く程だ」

 

 

「それは凄い……」

 

 

「それはレイラも分かっているだろう?」

 

 

「そうですね……音楽ではぶつかり合っていますが、それ以外では仲良しです」

 

 

「だから、二人がいれば良かったのにね」

 

 

「姉様達は忙しいですから……」

 

 

「こーんな可愛い妹が頼んでるのにねえ」

 

 

「ちょっと姉様……」

 

 

「レイラ、貴女はもっと自信を持っていいわ」

 

 

「自信と言われましても……」

 

 

「大丈夫、貴女もプリズムリバーの姉妹なのよ」

 

 

「お姉様……頑張ります!」

 

 

「それじゃあ早めに片しちゃいましょう。今日はお父様が早く戻ると言っていたわ」

 

 

「了解です」

 

 

そのままふっと消えて行った。

今ので姉妹全員かな……?結構個性豊かだ。

あの時レイラはバラバラになったってのは嘘って言っていたが、分かれたと言っていたな……

 

 

「脱出するのが一番の目的だけど……」

 

 

彼女について知らないと駄目とかあるか……?

ここから出れてもまた囚われたらどうしようもないし。

 

 

「結局それは何処行けばいいか分からないしまず出口だな……」

 

 

そのまま居てもレイラが仲間を集めてくるだけだし音を立てない様に気を付けながら部屋を出る。

まだ来てない今のうちに……

 

 

「いや……」

 

 

来るのが分かっているんだ。いつも何処にいるか分からないレイラに怯えるよりも今図書室にいる事が決まっている方がいい。

 

 

「こっちだ……」

 

 

対面の部屋へと入る。

ドアを少しだけ開けておく。バレたらまずいが防音もしっかりされているせいで聞こえないし……

 

 

「……音がする。廊下急いで渡るとか無謀しないで良かったな」

 

 

そのまま誰かと話す様に図書室へと入って行った。

正直確認したかったが、幽霊達だと思っている上に、此方を向いているのが居たらアウトだったしな……

 

 

「地図通りなら反対側……」

 

 

図書室近くでは歩いていたが、離れるとすぐに走り出した。

運良く外に出れるか、それとも閉じ込められたままか……出られた場合は早くにとりさん達を見つけて合流しないとな。

息を切らしながら、外へと繋がる扉を見つけたのであった。

 

 

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to be continued

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