幻想郷で死に戻る俺は   作:せかいちっ!

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百三十四話 館探索編④〜strangeness in the hall.

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「……開かないか」

 

 

予想はしていた。だが鍵が掛かっているとかじゃなくて、何故か開かないって感じだな……どう言うことだ?

 

 

「考えても仕方ないか。開かない事は開かないんだし……」

 

 

今はこれからどうするかが重要か……

行く場所が実質浮かばないしな……

 

 

「一先ず地図を見に行くか……」

 

 

覚えているか不安だったが、一度行った場所はなんとか大丈夫だった。

何故さっき玄関間違えたんだろうな?

 

 

「また……勝手に部屋をとか言われても困るし、地図だけ持って行こう……」

 

 

地図を持ち見ながら部屋を出る。流石に来ている事は無かった。

何処へ行くかは明確には決まっていないが、一先ず向かう所は決まった。

 

 

「倉庫は一階だが……一番見つかり辛そうだ」

 

 

流石にまだ本棚の整理は終わっていないだろう。

だが念のためにと急いで目的地に着いた。

 

 

「ここか……」

 

 

地図と照らし合わせて倉庫へと辿り着いた。

隠れるついでに何か良いものないかな……

 

 

「……よし」

 

 

扉を開ける。まず隠れる場所はと……

 

 

「……え?」

 

 

しかし考えがすぐに止まった。何が起こっている?

目の前にあるのは倉庫じゃなく……

 

 

「浴室……?」

 

 

隠れる場所が無い……だけでは無いな、何が起こっている?

慌てて地図を見ながら、浴室の場所を確認する。

 

 

「反対じゃ……?」

 

 

反対……まさに鏡の様に……

 

 

「……まさか?」

 

 

鏡の中?いや流石に……どうだろうな?

色々扉とかも真逆に見えたがそうかもしれない気がした。

 

 

「文字とかが反対になっていないが……ただそのせいで気付けなかったんだよな」

 

 

分からない。ただ鏡になっていると考えて動いた方がいいか。

 

 

「だったら行くべき場所は……」

 

 

確か、鏡があった筈……二階への踊り場。

そこの鏡で何か……

 

 

「行かないと……」

 

 

そのまま浴室を出ようと……

 

 

「あれ……また?」

 

 

ここでも彼女達に関わる何かがあるのだろうか?

また仲良し姉妹だろうか……

 

 

「お姉様、待ってください」

 

 

「……」

 

 

そこには浴室らしく服を着ていないレイラが……

 

 

「失礼しました!!」

 

 

これはいけない、これはいけません。

コンプリートは出来なくなったがこれはいけません。

急いで踊り場へ向かいましょう、そうしましょう。

 

 

「何も見てない見てない」

 

 

自分に嘘を吐きながら階段へと急ぐ。

何故嘘を吐いてるのか……まあいいか。

 

 

「ここか……」

 

 

一見何も無い階段だが……そこにある鏡はこの館では異常だ。

なんせ鏡の映る世界は、今見えている物と別物だから……

 

 

「やっぱり鏡の世界なのか?」

 

 

少なくともそう思えた。ただ……どうなってるんだ?

 

 

「触っても反応無し。鏡の中を通り抜けるわけじゃ無いのか……?」

 

 

その後も色々と調べるが何も無い。

関係あるのは鏡じゃ無いのか……?

 

 

「一度考え直すか……」

 

 

最後にもう一度だけ鏡を見る。

その鏡ににとりさんが映る。

 

 

「え?にとりさん!?」

 

 

慌てて確認するが既に映っていない。

後ろを振り向くがやはり居ない。鏡の中なのだろうな……

 

 

「……別の場所から?でも何処に?」

 

 

再び鏡の確認をする……して良かった。

背後に迫っていたナイフに気付けたから。

直後なんとか躱してナイフが鏡を割った。

 

 

「あぶなっ!?」

 

 

「くすくす」

 

 

「本当に君は!!君は!!」

 

 

浴室の件でまともに見れないとか言ってられないレベルだ……すぐ死に掛ける。

文句を言うよりも逃げるのが先か……

危険だが落ち着いてなんてやってたら背中から刺されるし……段差に気を付けながら、階段を降りた。

 

 

「何処へ……行くべきだ?」

 

 

悩ましいが……逃げられる場所。

さっき行けなかった倉庫……しか無いか?

 

 

「……撒ける相手じゃ無いが」

 

 

それでも一瞬だけなら差を付けられる……

曲がり角で無理やりスピードを出して引き離した。

 

 

「そのまま……!!」

 

 

倉庫へと一気に駆け込む。

今度は浴室なんて事はない……倉庫だ。

 

 

「何かないか……?」

 

 

慌てて探す。隠れられる時間なんざ限られているから……どうにか出来るアイテムは無いかと……

 

 

「これは……?」

 

 

明らかに触れてはならなそうな物を見つける。

禍々しい……と言うか、呪われてそうと言うか……

 

 

「なんでこんな物が?」

 

 

触れない様に注意しつつ探索する。

そして……タイミングを伺っていたかの様に……皆が映り出した。

 

 

「お父様、これはなんでしょうか?」

 

 

「レイラ、ああこれかい?これは勧められたものでね」

 

 

「明らかに、危険そうだけど……」

 

 

「はっはっは、子供達にはまだ分からないかな?」

 

 

あれがレイラ達のお父さんか……優しそうだが豪胆そうだ。

……と言うか俺もあのアイテムがいい物には見えないんだが子供なんだろうか?

 

 

「これは家族の仲がずっと続きます様にって祈願する物でね」

 

 

「ふーん、また騙されてそうだけど」

 

 

「そこまで言うと泣くぞ?皆を思って買ってきたんだからな」

 

 

「はいはい、そんなの無くても仲良しですよ」

 

 

「全く……二人が音楽で喧嘩するから買ったと言うのに」

 

 

「そんな物に頼られて仲良くなるなんてごめんだけどね」

 

 

「と言うか音楽は人それぞれよ。姉さんと仲が悪いわけじゃ無いし」

 

 

「そっそうか……すまない」

 

 

「ところで父さん、他には何か買ったりしてない?」

 

 

「……」

 

 

「父さん?」

 

 

「ちょっと……不思議な力を持つと言う鏡をだな」

 

 

「鏡!?」

 

 

大きな鏡……階段のはそこまで大きく無かったし……

何処だ一体何処へ……

 

 

集中して聞き始めようとすると、大きな音が鳴り扉が開かれた。

 

 

「ここだったんだー」

 

 

「……今っ」

 

 

聞き逃せないタイミングなのに……今来るのか……しかも逃げられない……

 

 

「鬼ごっこはおーわり」

 

 

「少し待ってくれないかな……今良いところなんだ」

 

 

「だめー」

 

 

途端に部屋中の物が浮く。

もうすぐ飛びかかって来る。

 

 

「鏡は何処にあるんですか!!」

 

 

聞こえる筈が無いのに、尋ねる。

早く答えが欲しいと……

 

 

「泥棒さんばいばーい」

 

 

倉庫にあった刃物が腹部に突き刺さる。

痛みで身体を丸める。

 

 

「何処です……か?」

 

 

痛い……血が止まらない……誰か助けて。

部屋の物が自由に動くせいか、どんどん内部へと入り込んで来る。

身体中がどんどん赤くなって行く……

 

 

「こんな所で……まだ……まだなんだ」

 

 

「危ないかもしれないから、地k」

 

 

地下か?地下だよな?地下って言ってくれ……

最後まで聞き取れなかったが……地下だと思う。そう思うしか無い……

……次でどうにかなる。いや、次こそは終わらせる。そう思いながら今回も息絶えた。

 

 

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to be continued

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