幻想郷で死に戻る俺は   作:せかいちっ!

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百三十六話 その頃の彼女は〜nitori side.

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「また面倒な事をして……本当に蓮司は!!」

 

 

「今回は彼のせいではないわよ?」

 

 

「紫は混ざって来ないで」

 

 

「随分と嫌われた様で……」

 

 

「……」

 

 

そもそも、何故この二人が一緒に居るんだ?

唐突に来たのも怪しいし……今回も関わっているのか?

 

 

「では改めまして、小野寺さんお久しぶりですね」

 

 

「……はあ」

 

 

「何か?」

 

 

「分かるでしょう?」

 

 

「信じられていないのは辛いわね」

 

 

「記憶が消えていない様ですし、確実にあの事も覚えてるのでしょう?」

 

 

「勿論、覚えてるわよ」

 

 

「だったら分かるでしょうよ……」

 

 

「誰だって嫌われたくは無い物よ」

 

 

「……それは、分かりますが」

 

 

「それに……今回助けたのは事実でしょ?」

 

 

「……だから納得出来ないんですけどね」

 

 

「別に私は貴方の敵では無いのよね」

 

 

「……」

 

 

考えが読めない。何か話そうともはぐらかすし……目的も行動も予想出来ない。

 

 

「にとりさんも大丈夫ですか?酷い目とかあってたり……」

 

 

「驚いた事に大丈夫だった……何か企んでる様にしか思えないけどな……」

 

 

「今回ばかりは何も無いわ」

 

 

「へぇ、それは何故だい?」

 

 

「今回がイレギュラーだからよ」

 

 

「……まあ、イレギュラーかもしれませんが」

 

 

レイラについても分かりきっていない……

と言うか待てよ?

 

 

「レイラの件にも関わってますよね?」

 

 

「ええ、確かに私は彼女を知っている。それが何か?」

 

 

「本当に何がしたいのかが分かりませんが……」

 

 

「あの子がただ死ぬだけで終わる。そんな悲しいお話は誰だって嫌でしょう?」

 

 

「……」

 

 

結局は話す気無いのかよ……

 

 

「……こちらからも聞きたい事があるのだけど」

 

 

「……」

 

 

からもって、答えられてない気がするんだが……

 

 

「鏡の中には誰が居たの?」

 

 

「……答える必要は?」

 

 

「あるわ、今回の解決に必要なので」

 

 

「……レイラだけですが、ずっと追われていました」

 

 

「それは災難ね」

 

 

「それで……これに何の意味が……?」

 

 

「後で話すわ。今は準備させてくださいな」

 

 

そう言いながらひっそりと消えた。

あっこら……おい……

 

 

「蓮司!」

 

 

「どうしましたにとりさん?」

 

 

スキマ妖怪を追いかけようとするが、にとりさんに止められる。

 

 

「おっとそうはいかない」

 

 

「どうしました?」

 

 

「鏡の中のことは聞きたい事だらけだし。追うよりそれについて話し合いたいね」

 

 

「分かりました。でも俺の方も聞きたいので」

 

 

「んっ分かった。互いに話し合おう」

 

 

そのまま自分の事を話し始める。

何回死んだかは正直覚えてない……

死ねるから何度も死んだと言って怒られたけど……

ただ……生き残れなかったしな……

 

 

「それでも、館に残された手掛かりを頼りになんとか出れましたよ……」

 

 

「結構恐ろしい事してたんだね……」

 

 

「同じ館ですし広かったのもありましたが……追い回されてばかりでした」

 

 

「まあこっちも色々とあったさ」

 

 

「やっぱ、そうなんです?」

 

 

「騒霊達が手伝ってくれたけどね……」

 

 

「騒霊?」

 

 

「ああ、プリズムリバー三姉妹って呼び方らしいけど」

 

 

「……っ」

 

 

レイラの姉さん達?騒霊になったのか?

いや……過去の紫さんが言ってた生み出された子達か。

 

 

「ただ悪霊が多かったしさ、こっちでもお化け退治も必要だったしさ」

 

 

「……なんでここまで悪霊いるんですかね?」

 

 

「異変ももうそろそろ収束してもいいと思うんだけど……」

 

 

にとりさんの言い分的に相当多かったんだろうなあ……死神は仕事しているのだろうか?

 

 

「まあ、これで帰れるかな」

 

 

「帰れますかね……?」

 

 

「どうした蓮司?」

 

 

「彼女の動向が分かりませんし……」

 

 

「……紫か」

 

 

「本当になんで会ったんですかね……」

 

 

「協力するって唐突に来たんだよ」

 

 

「えぇ……」

 

 

「驚くだろ?」

 

 

「俺も理解出来ないので詳しく聞いてもいいですか?」

 

 

「ああ分かった。地下に来た時から説明するよ」

 

 

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時は少し前に遡る。

河城にとりは館内で盟友を探していた。

 

 

「何処まで飛ばされたんだよ本当にさ……」

 

 

一階も二階も見当たらなかった。

本当に遠くへ飛んだのだろうか?

 

 

「レイラも居ないね……」

 

 

「そうだね……反応はしてるんだけど」

 

 

「どの辺にしてる?」

 

 

「んー地下かな、でも無いんでしょ?」

 

 

レーダーを見ながらルナサに答える。

 

 

「分からないなあ、あるかもしれないけど行った事ないし」

 

 

「なら探した方が良くないかい?」

 

 

「行き方わからないしさ、そもそもあるかも分からないんだよ?」

 

 

「そっか、そりゃ残念」

 

 

床を見るが穴一つない。壁はボロボロなのに床には傷一つない……違和感だけど……

 

 

「壊しちゃダメだよねえ……」

 

 

「勿論、私達の居場所が壊されちゃ困るよ」

 

 

「あーもう仕方無いな……」

 

 

諦めてまた探し続ける。階段の欠けた鏡も使いようが無いし……

 

 

「……ん?」

 

 

今一瞬鏡に何か映ったような?

欠けているせいで顔は分からないけどあの服は蓮司……?

 

 

「いや、無いかな……?」

 

 

鏡を覗き込む、当然割れているので自分すら映らない。

 

 

「やーっぱ気のせいか」

 

 

そう思っていると鏡からスキマが開きにゅっと妖怪が現れる。

 

 

「うわああああああああああ!?」

 

 

「どうしたの!?」

 

 

慌ててルナサ達が駆け寄ってくる。

 

 

「今……鏡に……」

 

 

「鏡……何も無いけど?」

 

 

「え……?」

 

鏡を見るが確かに誰も居ない。

アイツまさか顔だけ出して逃げたか?

 

 

「第一その鏡映らないし何も無いでしょ」

 

 

「……まあ確かに、何も映らないけど」

 

 

だけど、アレが幻に思えないしな……

 

 

「すまなかった」

 

 

「気を付けてね」

 

 

「分かった」

 

 

皆に謝罪する。納得出来ないけど、理由があるんだろうな。

その後皆が散らばった後また鏡に近付く。

 

 

「……何の用?」

 

 

「困っているようなので」

 

 

「お前のせいで私は迷惑被ったんだけど?」

 

 

「そう言うのもいいじゃ無い」

 

 

「……はぁ、それで出不精な妖怪がわざわざ出張ってくるのかい?」

 

 

「少しだけ問題があって」

 

 

「問題?」

 

 

「彼が閉じ込められるのは少し都合が悪いので」

 

 

「……蓮司を知っているのか?」

 

 

「ええ、多少縁があったのよ」

 

 

「……信用したく無いんだが」

 

 

「でも、彼を探しているのでしょう?」

 

 

「ああ畜生、その通りだよ」

 

 

「では地下へと案内しましょう」

 

 

「……何が目的だ本当に、お前はただの人間に入れ込む妖怪じゃ無いだろう」

 

 

「ええ、そうね。それだけなら何もしないわ」

 

 

「だったらなんで」

 

 

「ただの人間じゃ無いのは分かっているでしょ?」

 

 

「分かってるけど……それでもだ」

 

 

「……まあ一つだけ言うならば」

 

 

いやいやって顔をしながら紫は話を続ける。

言いたく無いんだろうか?だったら帰って欲しいけど。

 

 

「いい意味でも悪い意味でも彼は契約者だからよ」

 

 

「どう言う事だ……?」

 

 

紫だけじゃ無い……蓮司お前は何をしたんだ?

彼女の話を聞きながら、にとりも悩んでいたのだった。

 

 

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to be continued

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