幻想郷で死に戻る俺は   作:せかいちっ!

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百四十八話 さとり妖怪〜dangerous specter.

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今日もまた怒られる。子を持つ親でもここまでな気がしないんだけど……

 

 

「聞いているの?」

 

 

「はい……」

 

 

「あの二人を止めるのは難しいのは分かるけどね……流石に図書館を燃やしかけるのは看過出来ないわ」

 

 

「おっしゃる通りです……」

 

 

魔法図書館の主、パチュリーノーレッジは燃えた本の修復をしている。

 

 

「しかし四六時中……」

 

 

「それは分かっているわ。見張るなんて出来ないもの」

 

 

「……」

 

 

「もうちょっと予め注意しておくとか……」

 

 

「お言葉ですがパチュリー様、本来であれば四百年以上あった我々がしておくべき事です」

 

 

「……小悪魔、アンタね」

 

 

「本が燃やされて苛立つのは分かりますが、彼に八つ当たりするのは違うかなと」

 

 

「……それもそうね、ごめんなさい」

 

 

「いえ……大変なのは分かりますし」

 

 

「しかし妹様……やっぱり閉じ込めないと不味いのでは?と思うのですが」

 

 

「レミィが言うには抑圧された反動らしいけどね……」

 

 

「紅魔館破壊されませんかね……?」

 

 

「遊びたいの気持ちの延長戦だから壊し尽くしはしないと思うわ。だからと言って、本が大変な目に遭うのはよく無いけど」

 

 

「修復間に合ってよかったです」

 

 

「それで、問題はそれだけじゃ無いわ」

 

 

「なんでしょうか?」

 

 

「もう一人のあの子は何者?」

 

 

「何者と言われましても……」

 

 

内緒にしている事もあるが、実際こいしさんが何者かって言われると分かってない事の方が多い。

 

 

「妖怪なのは分かるけど……分らないままなのは不安要素でしかないわ」

 

 

「なんだと不味いとかあるんですか?」

 

 

「色々とあるわよ、鬼だとか龍だとか」

 

 

「龍!?」

 

 

「正確には龍は妖怪じゃ無いけど……力を異様に持った者達ほど面倒なのには違いないわ」

 

 

「それはそうですね……」

 

 

幻想郷で力を持つ者たちは心優しい妖怪も多かったが……それでも簡単に人一人消せるだろうしな。

幽香さんとかもまさしくそんな感じだったし……

 

 

「吸血鬼や魔女でも困るわ」

 

 

「吸血鬼もですか……?」

 

 

レミリアと友達をやってるわけだし、吸血鬼はむしろ歓迎だと思ったのだが……

 

 

「他の吸血鬼なんて来て欲しく無いしね」

 

 

「同族の筈だと思いましたが……」

 

 

「吸血鬼同士は仲良くありませんよ」

 

 

「ちょっと小悪魔?」

 

 

「私だって話したいんです」

 

 

「仲良くない……ですか?」

 

 

とてもそんな風には思えないが……

 

 

「流石にあの二人は姉妹だから仲良しですよ?しかし吸血鬼同士は仲良く無いです」

 

 

「そうだったんですか……」

 

 

「と言うか、強種族は大概孤立しますしね。同族はむしろ敵です」

 

 

「……はあ」

 

 

ん?でもそれだと違和感があるような……

 

 

「例外って居ますか?」

 

 

「まあ、居ますね」

 

 

「ですよね……」

 

 

「鬼は例外で仲が良いようです。喧嘩は組む事を嫌いますけど」

 

 

地底で散々鬼が溜まって居たことを見て彼女達が孤立してるのは無いだろうなと。

 

 

「ただ、鬼は全体的に嫌われているから地底にいるわよ」

 

 

「例外で鬼が神社にいるらしいですけど」

 

 

「萃香さんですね」

 

 

「ああ、知り合いなのね」

 

 

「まあ……」

 

 

「後は風見幽香とか」

 

 

「パチュリー様、今はそう言う個人の話では無いかと」

 

 

気付けば話は逸れているが……そう言う妖怪は気をつけた方がいいのかなと。

 

 

「そこら辺には見えませんけどね」

 

 

「後は……」

 

 

本をパラパラしながら探る。

 

 

「さとり」

 

 

「え?」

 

 

「後は危惧するのはさとり妖怪かしらね」

 

 

そのページを見せて来る。

流石に昔の資料の事もあって似てはないか……

 

 

「そんなに不味いんですか?」

 

 

「当然よ、心を覗かれるし」

 

 

「それだけだとダメなように思えませんが」

 

 

「どうして?この話でむしろ何もいいと思えないんだけど」

 

 

「確かにそうですが……今までに比べて命の危険が無いかなと」

 

 

「何を言ってるの?」

 

 

「え?」

 

 

「さとり妖怪こそ人を殺すわ」

 

 

「……は?」

 

 

いやいや、彼女達にそんな力は無いだろう……

 

 

「さとり妖怪、確かに見るだけなら問題ないかもしれないわ……だけどさとりは性格が悪いの」

 

 

「……」

 

 

まあ……性格に関しては擁護出来ない気がする。

 

 

「中を暴いて、人を破滅へと導く。それに対して大丈夫って言ったのよ」

 

 

「……予想外ですね」

 

 

確かに力を持っているのは分かる……だがここまでだったか……

こいしさんもさとりだよな……どうしよう……

 

 

「でもパチュリー様、決まってませんし」

 

 

「それはそうなんだけどね、ただの下級妖怪の可能性もあるし……姿を消すってそう言う妖怪な気がするしね」

 

 

「神とかみたいなどうしようも出来なさそうなのは除いてパチュリーさんならなんとか出来そうだとは思いましたが」

 

 

「出来るとしても、出来ないとしても安全に越したことはないわ。フランも見てなきゃいけない以上そっちに集中出来ないし」

 

 

「そうは言ってもパチュリー様はどうにかしようとするんですよね?」

 

 

「当然でしょ、親友の為だもの」

 

 

「いやぁ、いいもの見せて貰いました!」

 

 

「小悪魔、覚えてなさい」

 

 

「なんでですか!?」

 

 

「はははは……」

 

 

パチュリーさんを始めこの紅魔館の皆はそれぞれが信頼しあって大好きなんだなって思う。

恐らくこれからもそれは変わらないだろう。

 

 

「さて……」

 

 

どうするかだよな、さとり妖怪ではあるんだが……彼女は特殊な事情だ。

それに皆が姿が消えるだけなら問題視してないし。

ただ……内緒にしておくのもそれはそれでどうかってなるな。

 

 

「難しいな……」

 

 

この後どうする事が正しいのか分からず、頭を抱えるばかりだった。

 

 

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to be continued

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