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「……」
「どうしたのお兄さん?」
「ああフランちゃんか」
「何?不満なの?」
「不満では無いよ。ただフランちゃんから話して来たのに驚いただけで」
「え?そう?」
「フランちゃんは話す前に何か起こすし……」
「気にしないで」
「……無理かなあ」
最近は色々と問題が起きてその度に呼ばれているしなあ……
「それで、フランちゃんどうかしたの?」
「あっそうだ、こいし見なかったー?」
「こいしさん?確かに見てないね」
俺も探していたが見ていなかった。
レミリアは見たって言っていたし、この前の件でこいしさんとすぐ話すつもりだったが……俺は見つけていない。
「そっかあ……残念だなあ」
「何かあったの?」
「ううん、後でいいや。それじゃあお兄さん遊ぼう?」
「分かった」
フランちゃんも探しているのか……
話したく無いってことはやっぱなんかありそうだが……
「んっそういえば」
「どうしたのお兄さん?」
「フランちゃんも妹か」
「も?」
「いや、なんでもない」
危ない危ない、そう言えばこいしさんに姉がいる事は話して無いな。
ただそうか……妹なら少しは俺よりも分かる事はあるのかな?
「それでフランちゃん、一つだけ聞きたいんだけど」
「なぁに?」
「姉の事どう思ってる?」
「レミリアお姉様の事?」
「うん、そうだね」
「うーん、カッコよくて大好きかなあ」
「まあそうだよなあ」
「そうだよなって?」
「ずっと互いが大好きそうな姉妹だし」
「違うよ」
「え?」
違うって……何が?
「お姉様の事少し前まではずっと恨んでたよ」
「……え?」
幽閉はされていたが……治る前のあの時もそこまでって思わなかったが……
「勿論それ以外の感情だってあった。お姉様のこと好きではあったし……ただ恨みや殺意もあったよ」
「そうだったんだ……ごめん」
「なんでお兄さんが謝るのさ」
「いや、もっと軽く考えてたし」
「……分かってるよ私自身の事も。あの時は本当に止められなかったんだって」
「……」
「でもさ、でも……それでも辛いんだもん」
「フランちゃん……」
「お姉様はなんで私の事を分かってくれないんだろうって、辛いのに……痛いのに……なんでそんな事するんだろうって。そんなドス黒い感情だってあったんだよ」
迂闊とは言わない、知っておいて良かった事だろうし。
ただ……そうだな、この子はずっと一人だったんだもんな。
「ただ……今は仲良しそうで良かった」
「うん、仲良しだよ」
「本当に良かった」
「お姉様はそう思ってないかもしれないけど」
「いや、それは」
「でも、仲良いって思うことにしたの」
「そうだね、レミリアだってきっとそう思ってるから」
「だって、暗く思ってもしょうがないしね」
「それはそうだ、明るく生きた方がいい」
改めて自分が取った行動が間違いなかったと自覚した。
「だからお兄さんにも一つ忠告ね」
「分かった」
「ちゃんと話し合った方がいいよ。思い込みじゃなくてね」
「思い込みですか……」
「私とお姉さまがどうして仲直り出来たかって言うと、ちゃんと話し合ったからだから」
「なるほど」
「お兄さんにもそう言う経験あるだろうし、言いとどまった事もあると思うから言っておく」
「……」
確かに言いとどまった事はあるし真相は聞きたい事もある。
特にさとりさんとは最後話し合い出来ずに追い出されたしな……
「……も、か」
「お兄さん何か言った?」
「いや、別に」
「むー……」
「拗ねないでくれ……」
「だってなんか隠してそうじゃん」
「まあ……否定はしないけど」
「うぐぐ……もー!ちゃんと遊んでよね!!」
「了解っと」
フランちゃんも諦めてくれたようだった。
正直話せる内容かと言うと話せないしなあ……本当に良かった。
そのまま予想以上に暴れて、昨夜さんに一緒に叱られた。
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「……何処に行ったか」
こいしさんと話したい事が増えたが、一向に彼女は見当たらない。
本当に外に出てないのだろうか?
「蓮司」
「レミリア、どうかしたのか?」
「いや廊下でキョロキョロしてて、こいしでも探しているの?」
「ん、そうだけどレミリアは知ってる?」
「朝、食堂で見たわ」
「そっか、ならいるのだろうけど」
「パチェも図書館で見たって言ったし紅魔館にいる事は間違い無いと思うわ」
「それなら探さないとな」
「何?喧嘩でもしたの?」
「いや、してないけど」
「いつもあの子ベッタリだったし、こうやって探すのも珍しいわねと」
「確かにそう言われるとそうか」
呼んで無くても気付けば側にいたのに、最近は探しても居ないもんな……驚きだ。
「態々首を突っ込む気はないけど、きちんとしなさいよ」
「分かってる。見つからないままのわけにもいかないしな」
「面倒くさいって放り投げないでね。管轄外だから」
「そんな事する人間に見える……?」
「冗談よ」
「ならいいけど……」
「話さないと分からないままなんだからね」
フランちゃんと同じ事を繰り返す。
やっぱり姉妹なんだなと思い知らされる。
「あのさ、レミリア」
「何かしら?」
「一つだけ質問してもいい?」
「好きにしなさい」
「フランちゃんの事どう思ってる?」
「馬鹿ね、決まってるでしょ」
そう言うレミリアは少し笑いながら。
「大切で大好きな妹よ」
その言葉を聞いて俺も少し綻んだ気がした。
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to be continued