幻想郷で死に戻る俺は   作:せかいちっ!

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〜地底の底へ〜
百六十一話 向かう場所は〜deeper than here.


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「また君か、この前注意した筈なんだが……」

 

 

「ああ、ヤマメさんお久しぶりです」

 

 

地下へと潜る途中にヤマメさんとまた会った。

今度はさとりさん達もいるし問題無いだろうけど。

 

 

「すみませんヤマメ」

 

 

「いやいいんだけど……その男もそう言うことかと理解したし。ただ妹様は?」

 

 

「ここにいます」

 

 

「ああ、私には見えないけど居るならいいんだ。見つかって良かったよ」

 

 

「ええ、そうですね」

 

 

こいしさんが無事に見つかって安堵している。

俺でも見つけるのに苦労するしな……

 

 

「人間、さとり様に迷惑のないように」

 

 

「流石に気を付けますよ」

 

 

睨みつけられながら地底へと降りて行く。

途中鬼に絡まれながらも地霊殿へと辿り着いた。

 

 

「……騒がしいですね」

 

 

「何かあったのかしら?」

 

 

さとりさんも不安そうにしている。何があったんだ?

 

 

 

「ただいま、お燐どうしたの?」

 

 

「さーーーーとりさまあああああああああ」

 

 

慌てて燐さんが抱き付く。本当に何が起きてるんだ?

 

 

「どうしたのよ」

 

 

「帰って来た……帰って来た……」

 

 

ああ……そう言うことか、そりゃ心配だよな……

 

 

「本当に心配したんですからね……」

 

 

「ごめんなさい。それでも成果はあったから」

 

 

「こいし様?」

 

 

「ん?どしたの?」

 

 

「あっいたんですね気付きませんでした」

 

 

「酷くなーい?」

 

 

「仕方ないじゃ無いですかー」

 

 

「うーん許す!」

 

 

何というか……こいしさんだなあ。

 

 

「ほらお空も!さとり様帰って来たよ」

 

 

「うにゅ?さとり様?」

 

 

そうしてお空さんも顔を出して来るが……

 

 

「……ん?」

 

 

「うちのお空がどうかしましたか?」

 

 

「いえ、小さいような」

 

 

前に見た時とは違う。あの時は俺より背の高かった筈だが、今は小学生くらいの背しかない。

 

 

「うにゅー?」

 

 

「お空に対して何考えているんですか貴方は……」

 

 

「誤解です!?」

 

 

少なくともさとりさんがそう言った目をするような事は考えていませんってば……

 

 

「と言うか、お兄さんは何者だい?」

 

 

「ああ自分は……」

 

 

「私の客人です」

 

 

「えぇ!?さとり様の?」

 

 

「お燐?」

 

 

「ごめんなさああああい」

 

 

そのまま叱られる。あの時もよくあったな……

 

 

「えっと……先行ってよっか」

 

 

「……分かりました」

 

 

そのままお燐さんを見捨てて地霊殿内へと入って行った。

 

 

「そう言えばこいしさん」

 

 

「うんなあに?」

 

 

「さとりさんが言ってた妖怪って誰だか分かります?」

 

 

正直どんな妖怪か検討も付かなければどうしようもないしな。

 

 

「分かんないや」

 

 

「そうですか」

 

 

まあそれは流石に本人に聞かないとならないか。

 

 

「でも一つだけ分かることがあるかな」

 

 

「何でしょうか?」

 

 

「お姉ちゃんが頼りに出来る人物な以上、間違いなく面倒な性格だと思う」

 

 

「あー……」

 

 

何故か凄く納得出来てしまった。

 

 

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「お待たせしました」

 

 

「いいえ、大丈夫です」

 

 

少し時間が経った後、さとりさんがやって来た。

近くで倒れている猫がいるがほぼお燐さんだろう。

 

 

「お帰りなさいと言うつもりはないですが、ご自由になさってください」

 

 

「ありがとうございます」

 

 

まあお帰りなさいはなんだかんだ違うしな……

 

 

「一先ず今日この後彼女に会って来ます。その後、明日にでも小野寺さんを連れて彼女の元に行くと思いますが」

 

 

「どういう方なんでしょうか」

 

 

「……」

 

 

さとりさんは少し考える素振りをするがすぐに口を開く。

 

 

「すみませんがお答え出来ません」

 

 

「何故かだけ聞いても?」

 

 

「余計な考えを持って貰いたくないので」

 

 

「余計な考え?」

 

 

「彼女は人間も妖怪も嫌いですので……憐れんだりや怯えたりとか余計なことされたく無いんですよね」

 

 

「……分かりました」

 

 

人間嫌いか、会って貰えるのだろうか?

 

 

「だからそう言うのが……」

 

 

「ああすみません」

 

 

気を付けないといけないな、本当に。

 

 

「お姉ちゃん、私も行っていい?」

 

 

「ダメに決まってるでしょ」

 

 

「えー」

 

 

「お燐やお空と遊んでて」

 

 

「分かったー」

 

 

「念のため聞いておきますが、小野寺さん明日で大丈夫ですよね?」

 

 

「お願いします」

 

 

出来るだけ早い方が都合がいい。

何をするか分からないのだから少しでも情報が欲しい。

 

 

「なら良かったです。ああ、相手が拒否しても無理やり会わせるのでそれはご心配なく」

 

 

「ひえ……」

 

 

有難いが怖いわ。

 

 

「最後にもう一つ」

 

 

「どうしました?」

 

 

「小野寺さんを地霊殿のその先、地底に案内するのはこれが初めてですが気を付けてください」

 

 

「危険だって事ですか?」

 

 

「まあ……そうですかね」

 

 

「それは流石に気をつけます。ここで死にたくないですし」

 

 

「悪霊もいる、場所も危ない……何より封じられたアイツらがいる」

 

 

「アイツら?」

 

 

「こっちの話です」

 

 

「はあ……」

 

 

その場では深く追及しないことにした。

 

 

「そのため地底では離れないように」

 

 

「そうですね……」

 

 

灼熱地獄とかよりも危険な可能性があるなこれ……あの時案内されなかったし。

 

 

「灼熱地獄はそもそも危険じゃないですよ?」

 

 

「え?」

 

 

あんな燃えていたのに?

 

 

「燃えてはいませんが……後で聞くことにしましょう」

 

 

「やっぱ私も行ったほうがいいんじゃない?」

 

 

「ダメよ」

 

 

「ちぇー」

 

 

「それじゃあ一度出掛けますのでまた明日」

 

 

「分かりました」

 

 

さとりさんはそのまま部屋を出て行く。

暫くこいしさんは残っていたが、寝るからと部屋に帰した。

 

 

「明日か……」

 

 

自分自身と向き合う日になるのだろうかと、そう信じて。

 

 

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to be continued

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