幻想郷で死に戻る俺は   作:せかいちっ!

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百六十三話 事態は更に悪く〜can't help it anymore.

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「さてと……この人間……名前はどうでもいいや。どうしてやろっかな」

 

 

「さとりさんは何処に?」

 

 

「んー?知らないけど?底には来てないんじゃ無い?」

 

 

「だったらなんでさっき……!!」

 

 

未だに状況が半ば飲み込めておらず問いただす。

 

 

「まあそれは私の能力がっと……教える必要はないか」

 

 

「……」

 

 

またインチキ染みた能力があるのか……と言うかさとりさんじゃないのに俺は何かをした?

 

 

「まあお礼としてこの人間ににご褒美与えるのもやぶさかじゃないけどそんな気分じゃないしー、まずは何しようかなー」

 

 

「……出れたと言ってましたが何かあったんですか?」

 

 

「さあどうだろうねー」

 

 

「……もし封印されてたとかだったら」

 

 

「どうするんだい?」

 

 

彼女は、武器を構えながら答えを待つ。

 

 

「……どうしましょう」

 

 

「おいおい……」

 

 

溜息を吐きながら武器を下ろした。

だが……実際どうすればいいのか分からない。封印なんて出来ないだろうし。

 

 

「まずはさとりさんに伝えるのが先決か」

 

 

「おっとそれは良くないねえ」

 

 

そのまま通せんぼうされる。

無理矢理突破しようとするが力負けする。

 

 

「だめだめー、人間が敵うかっての」

 

 

「……うぐっ」

 

 

ほんといくら鍛えても人間にはきつい世界だなあ……

 

 

「そういや、まだアレは地底にはあるんだっけ?探そうかな」

 

 

「何をするつもりか分かりませんがやめた方がいいですよ」

 

 

「んー、人間が妖怪様に逆らうのかー?」

 

 

「流石に地底を滅茶苦茶にされるわけには行きませんからね……」

 

 

「ふーん、じゃあ面倒だしサクッと……いやでもコイツは恐らく地底のジョーカーかぁ……」

 

 

「ジョーカー?」

 

 

「まっ使えそうな奴って事だよ」

 

 

そのまま掴まれる。暴れるが抜け出せない。

 

 

「何する気だよ……」

 

 

何というか……既に取り繕う余裕がない。

 

 

「んー、ただ地底を脱出じゃつまらないよなあ……」

 

 

「知らんが」

 

 

「だからー、アンタを人質に地底の妖怪達に揺さぶりを……」

 

 

「流石に無理だろ……」

 

 

地底そのものをどうにかするなんて不可能だろうし、何より俺一人で出来るなんてあり得ない。

 

 

「まっアレを探すついでにやってみようって事でー」

 

 

「わーい」

 

 

「……?」

 

 

今何か聞こえた様な……

 

 

「……待ってろって話じゃ?」

 

 

「そうだっけ?」

 

 

「……」

 

 

いや助かりはしたけど……また俺も怒られるの?

 

 

「うわっと!?何だお前」

 

 

「あれ……えっとなんだっけ……」

 

 

「なんだってこっちが聞いてんだよ!!」

 

 

「あっ思い出した!ご先祖様が封印してた奴だー」

 

 

「だからなんだよ、私は出て行くんだ」

 

 

「ダメだよー、悪い獣はやっつけないとー」

 

 

そのままこいしさんはスペルカードを使用する。途端に地底に花が咲き乱れる。

 

 

「え?何これ?」

 

 

「いっくよー」

 

 

相手はこいしさんの行動を理解出来ないのか戸惑いながら囲まれて行く。

そうか……もしかして封印されていた上に地底だからスペカの存在が知られていない?

 

 

「まだまだ行くよー。本能:イドの解放」

 

 

「まず……」

 

 

こいしさんのスペカに圧倒され、相手は追い詰められる。

ダメだと察したのか空をとんで逃げて行った。

 

 

「あっ終わっちゃった」

 

 

「逃げて行きましたね……」

 

 

「しかしアレが復活しちゃったかぁ……確かお姉ちゃんに伝えないとダメだったかな?」

 

 

「ごめんなさい」

 

 

「まあ……復活の予兆はあったし仕方ないよ……それよりただじゃ済ませないタイプだから油断しちゃダメだよ」

 

 

「はい、気を付けます……さっきのもいつ来るか分からな……」

 

 

上から物凄い音がして慌てて振り向く。

さっきのが帰って来て……え?もう?

 

 

「やっぱ持ってっとこ」

 

 

「え?」

 

 

謎の物体に身体が引っ付く。剥がそうとしても剥がれない。

 

 

「それじゃあなー」

 

 

「ええええええええ!?」

 

 

そのまま連れて行かれた。

 

 

「……あれ?お兄さんは?」

 

 

残された少女すらも状況を理解出来なかった。

 

 

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「離せ……」

 

 

先程から地底内をフヨフヨ浮いている。

離せとは言っているものの、正直即死する高さまで行っており、先程よりは言葉が弱くなっている。

 

 

「まだ見当たらないか……ムラサ達は何処だ?」

 

 

聞き慣れない人物の話をしている……また地下に封じられている奴らか?

 

 

「アレも見当たらないしなあ」

 

 

「さっきからアレってなんのことだ?」

 

 

「ん?あー……見れば分かる」

 

 

「見れば分かるじゃなくて……」

 

 

「まっアンタが気にしなくて良いんじゃない?」

 

 

「だったら下ろしてって話だが」

 

 

「えーだって何かに使えそうだし」

 

 

「……」

 

 

当たり前だが先程と異なり誰も助けてくれる人はいない。

そのまま地底を彷徨い謎の建物に着いた。

 

 

「あっこれだこれ」

 

 

「何処だここ……」

 

 

建物だと思っていた。ただ……よく見ると違う。

船かこれ?なんで船が?

そのまま謎の物体から下ろされた……いや落とされたが正しい気もする。

 

 

「おーいいるかー?」

 

 

「……いや、いるわけないだろ」

 

 

見たところ新しい様な感じはあるが、ここに誰か居るとは思えない。

 

 

「いや、ムラサがここを離れるわけないだろ?」

 

 

「知らないが……」

 

 

船の中に居続けるって無理じゃないか?

いくら妖怪とかでも何も食わずになりそうだし……無理だろ。

 

 

「んー……これか?」

 

 

何する気か分からんが……止めた方がいいよな。

 

 

怪しげな動きをしている相手に飛びかかる。

流石にこれ以上抵抗してくると思わなかったのか不意を付けた。

 

 

「ぐっお前……」

 

 

「地底で好き勝手ばっかされるかっての……」

 

 

今更だとしてもやりたいことを全てさせるわけにはいかない。

たとえ少しの時間稼ぎでも……

 

 

「落ちる……」

 

 

そのまま組み合ったままデッキへと落ちる。

落ちた時腰を強打して掴む手を離してしまう。

 

 

「痛っ……」

 

 

「全く人間の癖に……っと、あれは」

 

 

「……なんだあれ?」

 

 

地下室の方に何かが見える。

結晶の様な……まるで目に見えた封印って言った感じの。

 

 

「助かったよ人間。やっぱ連れて来て正解だった」

 

 

「待て……ぐっ……」

 

 

骨は折れてなさそうだが……それでも動けない。

手を伸ばすが届かず彼女は地下室へと降りて行く。

 

 

「さて、ムラサ。始めようか人間への叛逆を」

 

 

これから地底に、地上に何が起きるか分からない。その恐怖を抱えながら、間違いなく、自分のした事は今後も後悔する事なのだろうと察した。

 

 

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to be continued

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