幻想郷で死に戻る俺は   作:せかいちっ!

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〜二つの異変〜
百六十五話 二つの異変〜search incident.


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魔法の森。既に殆どの場所をも覚えたであろう場所に来ていた。

ぬえがいる以上、人里とかに居れないし……そこまで信用しておらず、何をしでかすか分からないからだ。

最悪魔法の森の中央くらいに置いていけばいい。

実際の所はもう一つ理由があったのだが……

 

 

「用があった奴いないじゃん」

 

 

「アリスさん……無事かな?」

 

 

アリスさんに会いに来たのもある。

魔法使いである彼女は、魔界について知ってるかもだし。

ただ……居なかったわけだが。

 

 

「まあ今は居ない以上気にしてもしょうがないんじゃない?」

 

 

「それはそうだが……」

 

 

「まあ今はそれよりどうするかでしょ」

 

 

「どうするか……」

 

 

どうするんだろうな……魔界の場所なんて知らないし。

 

 

「ぬえは魔界の場所って……」

 

 

「知るわけないじゃん」

 

 

「……だったらあの船も」

 

 

「いや、ムラサは魔界の行き方知ってると思うよ」

 

 

「え?同じなんじゃ?」

 

 

「私達は地底で会ったのが始めだからね」

 

 

「?」

 

 

その割には助けようとしてたのか。

 

 

「私が地底に忍び込んだ時、偶然封印された船を見つけて少し話合ったのさ」

 

 

「その時封印を解かなかったのか?」

 

 

「解いたけどそん時その場に居た河童に一緒に封印されたんだよ」

 

 

「そのまま封印しとけばなあ……」

 

 

その河童にも迷惑……

 

 

「……ん、河童?」

 

 

「なんだよ」

 

 

「地底に河童?」

 

 

「おかしいか?」

 

 

「地底には居ない筈……」

 

 

「私達の時は居たけどなあ」

 

 

「だいぶ昔ですね……」

 

 

にとりさんと色の違う河童は居たが……

まあ昔の時代なんて分からないな。

 

 

「話が逸れすぎたな。兎に角その時に聖とか魔界の話は聞いた、それだけだけどな」

 

 

「成程……」

 

 

「詳しそうな奴いないか?」

 

 

「詳しそうな奴……」

 

 

居ないわけでは無いが、知っている確信は無い。

 

 

「博麗霊夢さんとか……」

 

 

「あーダメ」

 

 

「どうして?」

 

 

「一応妖怪なんだ、博麗はまずい」

 

 

「……」

 

 

もしかして霊夢さんに頼んでコイツ封印してもらってついでに解決も頼む……いやこれだけやらかして他人任せが最低だなそれ。

ただ……コイツの封印だけは頼んでもいいかもだけど。

 

 

「他は?」

 

 

「魔法使いとか……後は八雲紫とか」

 

 

「ふーん、じゃあそいつらに会いに行く?」

 

 

「ただ、八雲紫は無理だろうし……魔法使いなあ」

 

 

アリスさんは居なかった、魔理沙さんは行方不明だろうし……

 

 

「パチュリーさん……」

 

 

紅魔館に行くしかない……いや無理か……レミリアは許してくれたが、パチュリーさんは激怒してるって噂だった……暫くは近付けないし。

 

 

「後頼れそうな人は……」

 

 

居るには居るが冥界とかは行けないしな……知ってそうな人は大概行けない場所だらけだし……

 

 

「文さんとか居れば……」

 

 

「呼びましたか小野寺さん」

 

 

「え?」

 

 

文さんの声がしたんだが……

 

 

「上です上」

 

 

上を見ると誰も居ないが……いた木を潜り抜けて文さんが出て来た。

 

 

「お久しぶりです」

 

 

「廃洋館以来ですか」

 

 

「そうですね、一体何があったんです?」

 

 

「流石に空を飛ぶ未確認物体それを調べないわけはありません」

 

 

「そう言われると……そうですね」

 

 

確かに人目を避けたとはいえ目立ったろうしなあれ……

 

 

「それで、追いかけて見たら小野寺さんだったってわけです。しかし紅魔館に居たのでは?」

 

 

「色々ありまして……」

 

 

「しかし、また違う女の子ですか……モテモテですね」

 

 

「コイツは誰だ?」

 

 

「射命丸文と言います。新聞記者です」

 

 

「新聞……?まあいいかとにかく天狗か」

 

 

「そうですが、何か……?」

 

 

「魔界って分かるか?」

 

 

「魔界ですか?分かりはしますが……」

 

 

「だったらいい、案内しろ」

 

 

「そう言われましてもねえ……少なくとも小野寺さんが行く場所じゃありませんし……」

 

 

「そう言うのはいいんだよ。今は行かなきゃ行けないんだよ。最悪私だけでもいいし」

 

 

「それに、こちらとしても手が足りません。こっちの事手伝って欲しいくらいですし」

 

 

「何かあったんですか?」

 

 

「異変です」

 

 

「異変……の解決のために俺達は魔界を目指すんだけど」

 

 

「はぁ?異変を解決って……魔界関係ないですよ?」

 

 

「いや、船が魔界を目指していて……」

 

 

「……小野寺さん。本気ですか?」

 

 

「本気ですが何か?」

 

 

「……小野寺さん、しっかりと聞いてくださいね」

 

 

真面目な顔つきになる。しかし何が起きたと言うのだ?

 

 

「異変が二箇所で起きていると思われます」

 

 

「……え?」

 

 

いやいや、ただでさえ異変は滅多に起きないと言うのに……同時に起こるってなんだ?

 

 

「小野寺さんの言う魔界と……妖怪の山でです」

 

 

「妖怪の山で……?」

 

 

あの場所で何を起こすって言うんだ?

 

 

「頂上に……何やら神社が……」

 

 

「……霊夢さん何してるんですか?」

 

 

いやいや、博麗神社が人気無いからってダメだろ。

 

 

「霊夢さんじゃないです」

 

 

「それ以外に巫女が?」

 

 

「いるらしいですね。一度来てくれません?」

 

 

「いや、魔界の方も……」

 

 

「どっちの異変も気にしないとまずいと思います。まず確実な方で……」

 

 

「分かりました」

 

 

確かに……気になりはする。

ただ、妖怪の山は出禁なんだが……今回は緊急事態と言う事で許してもらおう。終わればすぐ出ますので……

 

 

「おい、魔界の方は……」

 

 

「ごめん、こっちの異変も放っては置けないし行くだけ行かせて欲しい」

 

 

「……仕方ないな。おい天狗終わったらすぐ案内しろよ」

 

 

「分かりました」

 

 

妖怪の山の頂上に神社?何が起きたんだ。

しかも建てるような命知らずなんて幻想郷にいるのか?

色々と疑問に思いながら妖怪の山へと向かった。

 

 

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to be continued


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