幻想郷で死に戻る俺は   作:せかいちっ!

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百七十三話 異変の解決仕方〜after all this.

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「はっ、みみっちい巫女もいたもんだね」

 

 

「うっさいわね。身勝手に幻想郷に入って来たアンタ達が悪いでしょうが」

 

 

「身勝手とは随分だねえ。こっちもちゃんと話し合った末だって言うのにさ」

 

 

「うぐ……」

 

 

「なあ霊夢……諦めようぜ?」

 

 

「そう言うわけには行かないでしょ!これだって異変なのよ」

 

 

「それはまあ分かるけどな……」

 

 

「かつての異変の様に害意は感じられませんが」

 

 

春雪異変や結界異変に比べてマシな上にそもそも周囲に何か起きたわけでもないし。

 

 

「そう言う問題じゃないのよ」

 

 

「霊夢さんの個人的な理由では……?」

 

 

「違うわよ。勿論ゼロでは無いけど」

 

 

「あっはい」

 

 

やはりゼロでは無いんだなと。

 

 

「異変ってのは起こされたら解決する。それがルールだからね」

 

 

「必ずですか?」

 

 

「必ずでは無いけど」

 

 

「なら害意は無さそうだし放っておいていいかと」

 

 

「それは無理。今までのは放置出来たとしても今回のだけは無理よ」

 

 

「そんなに巫女や神社が気に食わないんですか?」

 

 

「違うわよ」

 

 

「え?すみません」

 

 

「……アンタはどれ程異変ってものを知ってる?」

 

 

「妖怪が起こして人間が解決する。レミリア・スカーレットが紅霧異変を起こしてから様々な異変を知りました……それより前は分かりませんが」

 

 

厳密に言うと紅霧異変も知らないが、話だけは聞いたしな。

 

 

「そうよね」

 

 

「何がです?」

 

 

「あくまで異変は妖怪が起こすもの。だったら今回は?」

 

 

「今回は事故に近い形のような」

 

 

「違うわ。問題なのは起こしてるのが妖怪では無くて神だと言う事」

 

 

「……」

 

 

神が異変を起こした。確かに言葉だけ聞くと問題でしか無い。

過去にあったかもしれないが分からないしな……

 

 

「今までの異変と比べて危険と判断しておかしいかしら?しかもそれが妖怪だけが住んでいる妖怪の山にだなんて」

 

 

「そう言われると……」

 

 

否定はし辛い。守矢の神様達が何かするとは思えないが、それを聞いただけの霊夢さんが分かるわけないし……

 

 

「だから懲らしめる、までは行かなくとも少なくとも向かわないとダメなのよ。分かったなら離しなさい」

 

 

「……」

 

 

早苗さんや神様達の方を見た。

正直どうすべきか分からない。

 

 

「ああ、結局アンタは私達をどうにかしたいって事だね?」

 

 

「そうよ。幻想郷はロクでもない神達ばかりだからね」

 

 

「ははっそれなら信仰も集めやすそうだ。他が酷けりゃ自然とね」

 

 

「やっぱり危険なんじゃ無いの?」

 

 

「いきなり襲って来ようとしたあんたには言われたく無いね。諏訪子準備しな」

 

 

「あいあいさ」

 

 

二人は霊夢さんを解放しつつスペルカードの準備をする……え?

 

 

「あの……なんでスペルカードがあるんです?」

 

 

「これかい?これは諏訪子があらかじめ準備しておけってね」

 

 

「……いつですか?」

 

 

そんな情報いつ手に入れたんだ?来たばかりの筈なのだが……

 

 

「幻想郷に入る前だね。最低限のルールとして先に言われてたらしいのさ」

 

 

「……」

 

 

そうか前か、それなら大丈夫か……いや、その話何故早苗さんにはしなかったんだろうな……

 

 

「なるほど、流石は諏訪子様です!」

 

 

「あの……早苗さん?」

 

 

「どうしました?」

 

 

「諏訪子様達からスペカルールの話は聞いてないので?」

 

 

「無いですけど……」

 

 

その後ハッとした表情をする。

 

 

「諏訪子様……私は聞かされてないのですが」

 

 

「そうだっけ?」

 

 

「……」

 

 

「ごめんごめん。言い忘れてたかー」

 

 

「まあ良いですけど……」

 

 

少し落ち込む早苗さんを心配しながら気付けば弾幕ごっこが始まっていた。

それを確認して魔理沙さんがこちらへと来る。

 

 

「どうにかなったようで良かったな」

 

 

「どうにかなったんですかね……?」

 

 

「少なくとも勝負が始まったって事はそれ以上の揉め事にはならないしよ」

 

 

「絶対的ルールですもんね」

 

 

「だからもう大丈夫ってわけだ」

 

 

「本当ですか……?」

 

 

「ああ。だから嬢ちゃんも安心して良いぞ」

 

 

「安心し辛いですけど……これで終わったでいいんですかね?」

 

 

「いや終わってないぞ」

 

 

「え?」

 

 

「やっと本題に入れるんだろ?」

 

 

「あ……」

 

 

「あ……じゃ無いですからね早苗さん……」

 

 

「ごめんなさい」

 

 

守矢神社の事が大事なのは分かるが、そもそもなんで同行しているか忘れないでおくれな……

 

 

「やっとでいいんだな?」

 

 

「ああぬえ。問題ないよ」

 

 

「ったく、時間だけかけまくりやがっって」

 

 

「……ごめん」

 

 

「謝るなんてアンタらしくないよ」

 

 

「いやでも今回は……」

 

 

「だったらさっさと行こうって話だ。今愚痴っててもしゃーないし」

 

 

「ああ、そうだな」

 

 

「元から約束しましたし、助けられた以上私も行きます」

 

 

「それは分かったが、そこの魔女はどうするんだ?」

 

 

「あー私はちょっと……やりたい事済ませてから行くから少し遅れる」

 

 

「遅れるって……来る気ないんじゃないのか?」

 

 

「間に合わなかったら悪いな」

 

 

「いえ、魔理沙さんが居てくれたお陰でスムーズに行きましたし」

 

 

「……出来るだけ急ぐからくたばんなよ」

 

 

「気を付けます……」

 

 

魔界と言う場所がまだ分かってないため確信は出来ないが……出来るだけどうにかならないかと願うばかりだ。

 

 

「ほら行くんだろ?」

 

 

「ああ行こう」

 

 

もう大丈夫だと信じて再び博麗神社に……魔界へと。

手遅れになってない事をただ祈りながら。

 

 

「……アイツに連絡すっか」

 

 

去る前に小声で聞こえた魔理沙さんの言葉を気にしつつ今度こそ向かうのだった。

 

 

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