幻想郷で死に戻る俺は   作:せかいちっ!

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百七十九話 ポンコツ主〜charisma break.

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「魔界に封印された人間ねえ……確かに聞き覚えはあるけど」

 

 

「本当ですか?」

 

 

「ただ……だいぶ前の事だし、そこまで印象に残ってないのよね」

 

 

「だいぶ前なんですか?」

 

 

「ええ。アリスちゃんとかが生まれるもっともっと前。多分千年前とかもっと前よ」

 

 

「……は?」

 

 

それだけ人間が長生きしてるのか?

色々とおかしい様な?

 

 

「普通なら私の様に死んでる筈なのに生きてるのかい?」

 

 

気付けば魅魔さんが起きている。

霊体のお陰かダメージは残ってなさそうだ。

 

 

「会話に混ざれとは言ってないけど?」

 

 

「流石にここまで酷い扱いだと泣けるねえ」

 

 

「……神綺さんすみませんが我慢を」

 

 

「……アリスちゃんが言うなら仕方ないわねえ」

 

 

渋々とした顔で認める。

本当にこの幽霊は過去に何したんだ?

 

 

「魔界の深くにある法界……だった気がするのだけど。確かそこに封印された人間がいる」

 

 

「その言い方だとまだ生きてるのかい?」

 

 

「正直関わってなかったから気にしてはなかったけど……生きてはいるみたいね」

 

 

「……本当に人間なのか不思議で仕方ないねえ」

 

 

「魔法使いや超人の類いかもしれないわね」

 

 

「超人?」

 

 

魔法使いはともかく超人って……?

 

 

「そのままの意味よ。人を超えた存在、人体ではありえない様な事を人のまま成す異端よ」

 

 

「……千年以上も生きているのを考えるとその方があり得そうですね」

 

 

「……第一、ただの人間では魔界に居続けられないもの」

 

 

「え?俺は?」

 

 

今魔界にいるんだが異端とか言わないよな?

 

 

「今はアリスちゃんが貴方の補助してるから無事って感じね。アリスちゃん居なければ大変だったわよ?」

 

 

「……」

 

 

気付いてなかった……有難う。と言うかそこまで危険だったのか……

 

 

「そして法界はここ以上にまずい場所。人間じゃ訪れられないわ。アリスちゃんが居ても貴方じゃ危険な目に遭うわ」

 

 

「……そんな場所で千年?」

 

 

本当に人間なのか?人の皮を被った化け物じゃないだろうか?

そうだった場合は、非常に困るのだが。

 

 

「あんたの魔界だというのに全然知らないんだねえ」

 

 

「人間と関わる気なんて無かったからね。昔の奴らも勝手じゃなくて頼み込んできたしまあ良いかと」

 

 

「その結果何が居るか分からないと」

 

 

「……」

 

 

「ああ構わないさ。やっぱトップたる者ドシンと構えていないといけないものさ」

 

 

「そうね。なんで私がそんな事一々気にしなきゃいけないのよ」

 

 

「神綺様!そいつに乗せられてます!!」

 

 

「え……?はっ助かったわ夢子」

 

 

封印も心配だけどそれ以上に神綺さんも心配でしかないんだが。

本当に大丈夫か?気の抜けている時のレミリアよりも残念な気がするが大丈夫だろうな多分……

 

 

「それで、どうするんだいあんたは?」

 

 

「まずもう一回あんたをぶっ飛ばして」

 

 

「そろそろ向かった方が良さそうだけどねえ」

 

 

「一発殴るくらいなら……」

 

 

神綺さんが構えるとともに魅魔さんが距離を取る。時間もそうだがさっき死に掛けたんだが?

 

 

「えっと二人ともどうすれば」

 

 

「……夢子」

 

 

「申し訳ありませんがアリス様。私も神綺様と同じ考えなので」

 

 

「……」

 

 

「どうしましょう……待つべきなんですかね?」

 

 

逃げる準備だけはしておく。もう逃げた方がいいかもしれないが……

 

 

「……はぁ」

 

 

「アリスさん?」

 

 

「母さんもうみっともないからやめて」

 

 

「アリスさん!?」

 

 

突然の母さん呼びに驚く。

俺がいない時はいつもそうなのだろうか?

 

 

「……あ、効いてる」

 

 

向こうで神綺さんが崩れた……いやこっちに来た。

謝ってる。すっごい謝ってるよ。

 

 

「急に頼みに来た上に魅魔を連れて来たのは悪かったわ。だけど時間がないの」

 

 

「……そうね」

 

 

「手伝う気が無いなら場所教えてくれるだけでもいいから」

 

 

「アリスちゃんが怪我するかもしれないのを放ってはおけないのだけど」

 

 

「だったら行きましょ。魔界の主があの程度で怒っては仕方がないわ」

 

 

「分かったわ。待たせてごめんなさい」

 

 

意外とスムーズに進んだ……収拾付けるのはいつも通り凄い人だなと思わされるばかりだ。

 

 

「……最初からアリスさんが収拾付ければ良かったのかもしれませんね」

 

 

「そうもいかないでしょ」

 

 

アリスさんと神綺さんを見ながらそう思ったのだが、夢子さんとしては違うようだ。

 

 

「そうなんですか?」

 

 

「女の子には見せたくない部分だってあるのよ」

 

 

「そうですか」

 

 

「分かってなさそうね……」

 

 

「……恐らくは」

 

 

「まあ気にしないでいいわ」

 

 

「……」

 

 

気にしないでいいと言われると……分からないので諦めた。

 

 

「さてじゃあ急ぎたいけど……夢子あの子達に連絡入れてもらっていいかしら?念には念を込めて」

 

 

「既に声を掛けてます。神綺様の事ですから必要だと思いましたし」

 

 

「出来た従者で助かるわ、それで夢子、あの子達は?」

 

 

「連絡は入れましたが居ないようです」

 

 

「そう、なら仕方ないわね」

 

 

側から見ても過剰戦力な気がするが、これ以上増えかけていたのか。いや有難いが。

 

 

「ただユキとマイが連絡付かないのは珍しいわね」

 

 

「神綺様、正確にはユキはいつもの事ですがマイと連絡が付かないのが珍しいです」

 

 

「そうね……よく考えたらユキと連絡付かないなんてよくあったわ。今度叱っておきましょう」

 

 

「……もしかしたら」

 

 

「どうしたのアリスちゃん?」

 

 

「付いて行った可能性があるんじゃないかって」

 

 

「付いて行った?」

 

 

「二人によ」

 

 

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to be continued

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