幻想郷で死に戻る俺は   作:せかいちっ!

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百八十話 法界へ〜gang of four.

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「今日も寒ーい。がんばろー!」

 

 

「……」

 

 

「あれ?マイどうしたの?」

 

 

「……お気楽過ぎ」

 

 

「えー!」

 

 

「……」

 

 

「いいじゃんねえ。君達もそう思わない?」

 

 

「いいじゃんいいじゃん。早苗もそう思うだろう?」

 

 

「あははは……」

 

 

頼もしいと思いつつお気楽過ぎないかと思わされる。

ここから先は危険な状況な筈なのに。

 

 

「……大丈夫?」

 

 

「ええ、心配有難うございます。マイさん」

 

 

「振り回されるのは同じだから」

 

 

「……返事はし辛いですね」

 

 

「なんの話ー?混ぜてよ」

 

 

「あんたにしっかりしてと言いたいのよユキ」

 

 

「え?しっかりしてるじゃん」

 

 

「……?」

 

 

「酷い!?」

 

 

「早く行くわよ」

 

 

「うー……うん」

 

 

唸りながらも渋々と従う。

これから彼女達ですら訪れた事がない場所だ。

 

 

「法界、場所は知ってるけど行ったこと無いんだよねえ」

 

 

「必要が無いもの」

 

 

「えー、それじゃあ二人とも頼りにならないのか?」

 

 

「……」

 

 

「ちょっとぬえさん!?」

 

 

「事実だろう?」

 

 

「……貴女達は魔界を歩けるの?」

 

 

「え?」

 

 

「何も情報無しで魔界を歩き回れる?法界へと向かえる?」

 

 

「……」

 

 

「それじゃあ私達は帰るわね」

 

 

「え、マイ?どうしたの?」

 

 

「帰るわよユキ」

 

 

「えぇ!?」

 

 

「えぇじゃ無いわよ。必要ないと言われてるのだもの。ねえぬえさん?」

 

 

「……いやー居てもいいんじゃないかな?」

 

 

「……それはなんで?」

 

 

「皆で居た方が賑やかだろう?」

 

 

「そうだそうだー」

 

 

「ユキ、静かにして」

 

 

「……」

 

 

ユキさんは黙り始めた。

と言うか……空気が悪いんですが大丈夫でしょうか?

 

 

「私達だって別に暇ってわけではねえ?」

 

 

「え?マイ暇だっ」

 

 

「ユキ」

 

 

「……」

 

 

「それで、ぬえさん」

 

 

「……手伝ってくれると助かる」

 

 

「魔界でイキると大変な目になるわよ」

 

 

「……くぅ!!」

 

 

凄い……あのぬえさんが圧倒されている。

正論だけをぶつけているせいでぬえさんも反論出来ない。

 

 

「……早苗さん、これでいいかしら?」

 

 

「あの……」

 

 

「何?」

 

 

「師匠と呼ばせてください!」

 

 

「……は?」

 

 

マイさんは最初は怖そうなイメージがありましたが、今はカッコよくしか見えなかった。

 

 

「よかったじゃんマイ。弟子だってよ」

 

 

「……不味いのはぬえさんだけだと思ったのだけど」

 

 

「でもマイ、魔界にまで来た人達だよ?」

 

 

「……あー」

 

 

「私は真面目な方ですからね!?」

 

 

「あれ?早苗って常識に囚われないとか言ってなかったっけ?」

 

 

「……言ってました」

 

 

「……もう行きましょう。考えるだけ頭痛くなるわ」

 

 

「痛い?薬飲む?」

 

 

「……殆ど貴女のせいだったんだけどねユキ」

 

 

「え……?」

 

 

「……はぁ」

 

 

三人に振り回されて頭を抱えながらマイは進んだ。

 

 

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「案外封印を解くって割には何も居ないんだよね」

 

 

「そうだな。ムラサ達の船が来てないな」

 

 

「そんなデカい船だったら魔界に入る時気付きそうだけどね」

 

 

「……甘いよ」

 

 

「え?マイ何が?お菓子?」

 

 

「……」

 

 

「師匠、どういうことか聞いてもよろしいでしょうか!」

 

 

「……」

 

 

「おい流石に可哀想だし普通に聞いてやれ」

 

 

「……貴女が一番真面目なのが気に食わない」

 

 

「なんでだよ!?」

 

 

「……多分普通の船じゃないんでしょ?神綺様とて把握出来るなら動くだろうし」

 

 

「だったらまだ来てないって事じゃ?」

 

 

「……だったらいいのよ。問題は既に魔界にいる時」

 

 

「え?だって居ないって」

 

 

「気付かない可能性の話したでしょユキ」

 

 

「……うん?」

 

 

「万が一船がそう言う仕様なら気付かれずに封印が解かれるって事ですよ」

 

 

「え!?それ大変じゃん!!」

 

 

「……」

 

 

「そう言ってるんです……」

 

 

「急いで向かわないと!!」

 

 

「落ち着いてください。今向かってますし」

 

 

「そう言えばそうね」

 

 

でも尚更急がないといけないだろうと思わされた。

万が一手遅れだったら彼に申し訳立たないから。

 

 

「絶対に止めて見せる。彼のためにも守矢だって危険かもしれませんし」

 

 

「そうだそうだ。絶対にムラサ達を許しはしないよ」

 

 

「なんか分からないけど私も頑張る!」

 

 

「……」

 

 

空気が変わる遂に着いたんだと理解する。

ここからが本番だと自分に言い聞かせて法界へと足を踏み込んだ。

 

 

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to be continued

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