幻想郷で死に戻る俺は   作:せかいちっ!

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百八十五話 封じられし超人〜its true identity.

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「本当にあの船はなんなんだ?」

 

 

全力で追い掛けているが追いつきはしない。

魅魔さんや神綺さんですら追いつかないのだからどれ程のスピードが出てるって話なんだ?

 

 

「遠ざかりはしないものの、このままじゃ近付けない」

 

 

「だけど、逃がすわけにも行かない」

 

 

「そう言うこと。どっちが先に力尽きるかね」

 

 

「逃したくはないですが……」

 

 

「だけどもあの船について何も知らないし、それが可能かどうかはまだ難しいねえ」

 

 

「それは……」

 

 

実際にあの船がどうなってるのか分からないし、燃料などもどれ程あるか……それどころかあるかすら分からない。

 

 

「永遠に動き続けるなら勝ち目なんて無いものね」

 

 

「流石にそれは無いと思いますが」

 

 

「あら、どうして?」

 

 

「永遠にあのスピードなら封印なんて出来ないでしょうし」

 

 

「成程……確かにそうね」

 

 

あの船長も油断するタイプには見えなかったし捕まったのにはやっぱり理由があると思うから。

 

 

「このままだと法界を出ますね」

 

 

「……目的は既に果たされている?」

 

 

「……どうなんでしょう」

 

 

そんな雰囲気は感じられなかったし足止めされた以上は今からしに行くように見えたが……

 

 

「それに既に解かれていたらもう出て来ていてもおかしく無いんじゃ?」

 

 

「そう言えば……一向に姿を見せませんね」

 

 

封印が解かれたのだとしたら既に姿を見せていると思う。

だからこそまだかなと……

 

 

「……」

 

 

まさかとは思うが少し前にあった長髪の女性。

あの人が関係してたり……?

少なくとも助けてくれたとは言え謎だらけだし……

 

 

「……分からないものを考えても仕方ないか」

 

 

「あっ法界を抜けましたね……」

 

 

身体が軽くなると思いきや、逆に徐々に慣れて来ていたため合わなくなる。

ただ……法界に入った時よりはマシか。

 

 

「ふっふっふ。しかし相手も迂闊ね」

 

 

「どうしたんだよ神様。疲れておかしくなったか?」

 

 

「今は貴女の戯言に付き合う暇はありません」

 

 

「ならどうするんだい?」

 

 

「ここから先は私の世界よ」

 

 

神綺さんが光るとあらゆる物を動かした。

木が、岩が地上にあるもの全てが船を襲う。

 

 

「よしっ、これでいいでしょ」

 

 

「えっげつな……」

 

 

船はどんどん降下して行く。これなら追い付くだろう。

 

 

「ただ勘違いしないで。本番はここからよ」

 

 

「そうね。アリスちゃんの言う通り」

 

 

「それじゃあ動くとしましょうかねえ」

 

 

魅魔さんを始め皆で船を取り囲んだ。

流石にこれで逃げ出されると本気で困る。

 

 

「ああもうっ何してくれるのさ……船が」

 

 

「必要ですか?」

 

 

「いいや…は休んでて。私だけで良いよ」

 

 

一部聞き取れない会話を聞いていると船から一人出て来た。

この船の船長。ぬえがムラサと呼んでいる何度目かの相対となる幽霊だ。

 

 

「全くさー、なんでそんなに邪魔したいわけ?」

 

 

「私の敷地内で封印を解くなどさせるわけにもいかないでしょう」

 

 

「ええええい、邪魔だなあ……」

 

 

村紗がスペカを唱えるとすぐに魅魔さんや神綺さんのスペカに飲み込みまれる。

2、3枚と唱えても圧倒される姿に力の暴力を感じた。

 

 

「こんなのデタラメだよ……一輪呼べばよかったなあ」

 

 

こちらも止めないといけない故に慈悲は無いけど……まあ不憫にしか思えない。

 

 

「星もまだなのおおお。絶対こっちの方がキツイでしょ」

 

 

「向こうか……」

 

 

正直早苗さん達の事は不安である。

だが……託された以上信じないといけない。

 

 

「……っと何か来たわね」

 

 

探知に専念していたアリスさんが誰かを発見する。

話によると接近してきているらしいが……

 

 

「今言ってた星って方でしょうか?」

 

 

「夢子。気を付けて」

 

 

「了解です」

 

 

「え?星来たの?だったらここから」

 

 

一瞬相手が喜んだ顔を見せたが……

 

 

「私です!」

 

 

「早苗さん!!」

 

 

早苗さんが追いかけてきたようだった。

と言うか早苗さんが来たと言うことは……

 

 

「今相手は宝塔を無くして皆で追い回している所ですね」

 

 

「ちょっと星また無くしたの!?」

 

 

「いやすみません……ぬえのせいです」

 

 

「そうなんだー」

 

 

半ば諦め気味でこちらを睨んでくる。

 

 

「……どうするかなこれ」

 

 

「やっぱすみません。出ますね」

 

 

「ちょっと聖!?復活したばかりで体調も万全じゃないだろう?」

 

 

「しかしこれ以上皆がやられているのを放ってはおけません」

 

 

そして船の中から誰かが降りてき……

 

 

「……」

 

 

助けて貰ったあの人だ。見慣れないし少しはムラサ達の方の可能性も追っていたが……

 

 

「初めまして聖白蓮です」

 

 

「ああよーく分かった。封印されてたのはアンタだねえ」

 

 

魅魔さんの言葉で気付かされた。

この人が魔界に封印されていた人間……今回の騒動の中心だったのか。

 

 

「さて、まだ本調子では無いと思いますが村紗達を守るために本気出させてもらいます」

 

 

「やってみなさい」

 

 

今の言動もそうだが……さっき助けてくれたことも含めて本当この人封印される程の人間なのか?

その疑問が頭に残った。

 

 

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to be continued

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