幻想郷で死に戻る俺は   作:せかいちっ!

196 / 238
百九十四話 平〜p days.

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「待たせたわね霊夢」

 

 

「ほんと遅いわよ」

 

 

「アリスさん?」

 

 

確かに久々と言えば久々なのだが、何を待たせたのだろうか。

 

 

「小野寺君も久しぶり。ちゃんと休めたかしら?」

 

 

「ええまあ……何も出来ませんでしたし休ませていただきました」

 

 

「ならいいけど。本当に無茶してない?」

 

 

「してませんって……なんでそんな疑り深いんですか?」

 

 

「だって……ねえ」

 

 

「その微妙に否定し辛そうな言い方されると困るんですが」

 

 

「片っ端から異変に首突っ込む人間が常識なわけないでしょ」

 

 

「……」

 

 

自分も第三者視点で見ると同じな気がするな。自分自身でも信用出来ないならお察しだろう。

 

 

「まあそれが小野寺君らしいから諦めてるけどね」

 

 

「ははは……」

 

 

「それじゃ、もう後は任せたわよ」

 

 

「え?どう言う事ですか?」

 

 

「元々アリスに頼まれていたのよ。神社に押し込んでおけってね」

 

 

「え?アリスさんが?」

 

 

「そうでもしないと何をしでかすか分からないもの」

 

 

「……否定はしませんが」

 

 

「正直あの超人達の様子見もあったからね。危険な事に巻き込むわけに行かなかったし」

 

 

「あの人達に危険は無かったと思いますけど……」

 

 

「へぇ」

 

 

「あの……アリスさん?」

 

 

「唐突に船で気絶して、彼女達を怪しまないと思ってるの?」

 

 

「……」

 

 

「まあ普段の行動を見て今は別因だろうと判断したけどね。あの時は大変だったのよ」

 

 

「はい……」

 

 

ごめんなさいで済むレベルでは無いなこれ……

なんで気絶したのか、結局自分でも分かってないし。

 

 

「……まあ今更気にしても仕方ないわね。それもここじゃあ分からないだろうし……出掛けられる?」

 

 

「ええまあ。持ち物は何も無かったので」

 

 

「それじゃあ、霊夢。ありがとね」

 

 

「お礼は賽銭でいいわ」

 

 

「今手持ちないから今度ね」

 

 

「ちょっと話が違うじゃないの!?」

 

 

「冗談よ。ほら」

 

 

「毎度あり」

 

 

渡した封筒を即座に確認する。

今日のご飯は豪華だとか言っているが、一日で使い切るんではないだろうか?

 

 

「人里の場所、覚えているわよね」

 

 

「はい、流石に覚えています」

 

 

「ならまずは命蓮寺かしらね」

 

 

そうして人里へと向かって行った。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「なんですかこれ?」

 

 

「見ての通りよ」

 

 

人里に入るなり人集りにぶつかる。

先が見えないほどの長蛇の列に呆気に取られる。

 

 

「……見ての通りって事は命蓮寺ですよね?」

 

 

「ええそうよ」

 

 

「魔理沙さんが言っていたがここまでかあ……」

 

 

このままじゃあ辿り着くのが夕方とかになりそうなんだが……

 

 

「おう兄ちゃん達も入信者かい?」

 

 

「いや、そう言うわけじゃ」

 

 

「なら物珍しさかねえ。一度行ってみるといいさ」

 

 

「そうですね。一度行ってから考えます」

 

 

完全に里の人達の心を掴んでいるところをみると凄いなと思う反面、この短期間でと言うことに多少の恐怖を感じる。

 

 

「ただこれは……諦めた方がいいのか?」

 

 

「ん?あれ何してんだ?」

 

 

「え?ぬえ?」

 

 

「ってかやっと復帰したんだな」

 

 

「そうですね。無事でした」

 

 

「ならいいけど……なんで並んでるんだ?」

 

 

「なんでって……並ばないとダメですし」

 

 

「いや、あんた達ならいいだろ。ほら着いてきな」

 

 

ぬえさんが手招きして呼んでいる……本当にいいのか?

 

 

「アリスさん」

 

 

「いいんじゃないかしら?一応知り合いなわけだし」

 

 

周りも見るがむしろおーって感じで見てきてるんだが、本当に命蓮寺影響力かなりのものになってないか?

 

 

「では失礼して……」

 

 

列を抜けて前へと進んで行く。

すると大きな寺が見えて来た。

 

 

「こんなスペースあったのか……」

 

 

「一輪があらかじめ準備しててくれたからねえ。簡単に建てれたみたい」

 

 

「それはそれは……」

 

 

突然寺が建つと言って場所を渡してくれた住民達も凄いな……本当に色々と大丈夫か?

 

 

「まっ私も驚きだけどな。正直ここまでとは思わなかったし……」

 

 

「そうね……魔理沙も一種の異変って言ってたわ」

 

 

まあ魔界に居て数日、その短期間で寺がバーンと建っていたらそりゃ異変だ。

 

 

「おーい聖ー。あいつが来たぞー」

 

 

「仲良いんですか?」

 

 

「まああの異変終わって敵対する必要無かったし今は私が居候だしなあ」

 

 

異変を通じて争っていた筈が数日でここまでぬえさんが敵対心を無くすとは思わなかった。

少しはまだ壁があるかと思ったが、今見た感じだととてもそう言ったものを感じない。

 

 

「待ってください今行きますね」

 

 

中から声がして聖さんが出て来る。

 

 

「小野寺さん。無事だったようで何よりです」

 

 

「有難うございます」

 

 

「ねえ、口を挟んで悪いけど来た人達を放っておいていいの?」

 

 

「いまはナズーリンが対応しているので大丈夫です」

 

 

「ならいいけど。こっちにかかりきりでーだと悪いと思ったし」

 

 

「大丈夫です。参拝者は多くても捌き切れますので」

 

 

「言い方……」

 

 

「ああ流石に誰一人無碍にはしてないので安心してください」

 

 

「それはまあ……安心と言うか必要な事というか……」

 

 

「まあそのお話は置いておきましょうか。小野寺さんはここをどう思いました?」

 

 

「まだ入ってないので広いとしか言いようが無いんですけど……」

 

 

「ああすみません、焦り過ぎました。案内しましょうか」

 

 

「それは本当はさせたいけど聖、皆が待ってる」

 

 

ナズーリンさんが中から出て来る。

慌てているようだし急ぎみたいだ。

 

 

「一輪は?」

 

 

「ちょっと今表に出れないね」

 

 

「分かりました。今向かいます」

 

 

「すまないね」

 

 

「いえ、大事ですから。それでは小野寺さんまた後で時間作りますので」

 

 

「無理しないでも」

 

 

「いえ、改めて話したい事が多いので」

 

 

「分かりました」

 

 

そのまま聖さんが奥へと戻って行きナズーリンさんが残る。

 

 

「大変そうですね」

 

 

「まあね。聖はなんとかなる言ってるけどかなり大変だ」

 

 

「そうなんですね……」

 

 

「主人達がまだ帰って来ないしね」

 

 

「……大丈夫なんです?星さんと村紗さん」

 

 

「多分ね。そうそうにやられる二人じゃないし」

 

 

「……そうですか」

 

 

不安は不安だが、なら俺が探すとかは言い出せないしなあ。

 

 

「どうせここの後あちこち回るだろう?その時は頼む」

 

 

「ああ情報があれば伝えますよ」

 

 

「ん、助かる」

 

 

そのままナズーリンさんは戻ると思いきや手招きする。

 

 

「そう言えば一輪と会ったこと無かっただろう?案内するよ」

 

 

一輪さんか、魔界には来ず人里で話し合ってた人だな。どういう人か気になってはいた。

 

 

「その頃には聖も話が終わってるだろうしね」

 

 

「分かりました」

 

 

命蓮寺。不思議な雰囲気を纏うその敷地内に歩みを進めるのであった。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

to be continued

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。