幻想郷で死に戻る俺は   作:せかいちっ!

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百九十六話 穏な日常〜   days.

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「何こそこそしてるのよ……」

 

 

「いや……」

 

 

アリスさんに呆れられながら山頂へと着く。

なるべくバレないようにこそこそしているが逆に目立ちそうな事に気付いていない。

 

 

「ほら。皆の邪魔になるわよ」

 

 

「ああすみません」

 

 

命蓮寺でも言われていたが、守矢神社は守矢神社で参拝客が多いと感じた。

当然人里と違って妖怪ばかりだが、それが一層驚く理由となる。

 

 

「珍しい物好きな天狗ならまだしも、人嫌いな河童までいるとは思わなかったわ」

 

 

「あっほんとだ河童まで……」

 

 

明らかに見知らぬ妖怪までいる。

命蓮寺は妖怪も受け入れるとは言っていたが……そこは流石に守矢に軍配が上がりそうだ。

 

 

「でもやっぱり失踪した人ここに居なそうですよ」

 

 

「元から疑ってなかったんじゃないのかしら?」

 

 

「まあ……ただ来ることは決まっていたので確認出来れば確信出来るなと」

 

 

「それはそうだけど……」

 

 

向こうで早苗さんが目まぐるしく動いている。

明らかに人手が足りているようには思えない。

 

 

「手伝って来た方がいいんですかね?」

 

 

「小野寺君。神事とか出来るの?」

 

 

「いえ全く。ですが雑用とか」

 

 

「……思った以上に神社関連は雑用すらも面倒よ。博麗神社で思い知らされたわ」

 

 

「ああ……博麗神社はここ以上だと思いますが」

 

 

確かに博麗神社は参拝客こそ居ないものの、巫女の仕事量が少ないため自然と雑用が増えるだろうし。

ただ、今の混み合いからすれば忙しいのは一緒か。

 

 

「ただ……見てるだけと言うのは申し訳ない気もするんですが」

 

 

「余計な仕事増やしちゃダメでしょ」

 

 

「……そうですね」

 

 

こう言う場面で余計な事するのが一番頭に来るのはよく分かるしな……

 

 

「さて、どうしましょうか?」

 

 

「どうするって、会いに来たんじゃないの?」

 

 

「それはそうですが……」

 

 

神社の方を見る。さっきと全く変わらず妖怪だらけだ。

 

 

「人間も居ますが少し距離取ってるように見えますし……妖怪の山には人嫌いな妖怪も結構居ますので何食わぬ顔でなどは躊躇いが起きますね」

 

 

「ああ……河童とかは特にそうね」

 

 

見る限り河童を始め人間たちから離れたがっているように動く妖怪が目に映る。

いやあ……流石に行き辛い……

 

 

「こういう時に知り合いが居れば……」

 

 

とは言っても妖怪の山の知り合いはそこまで多くないんだよな……

 

 

「にとりさんとかは……居ないよな」

 

 

「……蓮司か?」

 

 

「え?にとりさ……にとりさん?」

 

 

少し探したが柱の後ろに居ることに気付いた。

なんでそんな場所にいるんだ?

 

 

「蓮司だ……良かった!!」

 

 

「え?どうしたんです本当に」

 

 

「いや……ちょっとあって……」

 

 

神社に行きたいのだろうか……そう言えばにとりさんも相当な人見知りだったような気がする。

 

 

「……一緒に行きます?」

 

 

「……うん」

 

 

こちらとしても助かったわけだが、流石に心配になるな……

 

 

「少し並ぶようだけどね、にとりは大丈夫かしら?」

 

 

「ああ問題ないよ。そもそも私は参拝に来たわけじゃないし」

 

 

「確かに神頼みするタイプだとは思っていませんでしたが……ならばどうして?」

 

 

「ああ巫女に用があったのさ」

 

 

「巫女……早苗さんに?」

 

 

「ああ。あの子私のロボットを褒めていただろう?」

 

 

「偽想……いや非想天則ですか」

 

 

確かに早苗さんあの時の目は輝いていたな。

 

 

「確かに他の河童も分かってくれる奴はいるんだが……それ以上に分解させてくれとか言う奴が多いしなあ……」

 

 

「あー……」

 

 

河童の性格上他人のにすげーって言うよりもバラして構造が見たいとなるのか……

確かにそれだとにとりさんも悲惨だな。

 

 

「だからあの子みたいな存在が有難くて……人間だけど少し勇気を出して行きたいなって」

 

 

「いいと思います」

 

 

今は他の参拝客が居たこともあってダメだったわけか……

 

 

「蓮司にも後で見せないとな」

 

 

「ほんと……よく一人で作れましたよね」

 

 

「設計図あったのが大きいけどね」

 

 

一応人と距離を取っていた妖怪達が終わったのを確認しながら並ぶ。その途中話を続けるがが進みが明らかに遅く感じる。

 

 

「……時間かかりますね」

 

 

「早苗一人だとどうしようもなさそうね」

 

 

「……他は神様でしたねそう言えば」

 

 

「今片方居ないけどな」

 

 

「……え?」

 

 

初耳なんだが?

 

 

「片方、えっと威厳がありそうな方が暫く帰って来ていないな」

 

 

「ああ……確か神奈子さんだったかな」

 

 

威厳がある方で判断して申し訳ないかもしれないが……流石に差があり過ぎるのだ

 

 

「まさか失踪じゃないよな?」

 

 

流石に無い……流石に無いと言いたいのだが本当に失踪が多過ぎる。

しかも人間だけじゃなくて神様までもだと?

 

 

「私はなんだかんだ数日間ここに来てるから居ないなって気付いたけど……」

 

 

数日間柱の側にいたのかと思いつつ、不安になる。

流石に全員が偶然とは思えないが……

 

 

「……ちょっとこれは申し訳ないですが割り込んででも早苗さんと話に行きましょうか」

 

 

急いで状況を把握しないとまずいかもしれない。

気付けば異変が起きているなんて事は十分にあり得るから。

 

 

「悪いけど。早苗も疲れてるし後にしてくれないかな?」

 

 

急に止めが入り振り向く。

そこにはもう一柱の神様がいた。

 

 

「諏訪子さん?」

 

 

「ちょっと穏やかじゃなさそうな雰囲気だね、問題があったなら聞かせてもらっていいかな」

 

 

唐突に割り入って来た事には驚いたが、間違いなく今話すべき相手と判断し、話し始めた。

 

 

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to be continued

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