幻想郷で死に戻る俺は   作:せかいちっ!

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二百二話 聞かされた真実〜the past heard.

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「……ここは」

 

 

無縁塚、なんでこんな場所に?

今回の事件とは関係ないと思うのだが……

 

 

「この件についてアイツに聞いておきたくてね」

 

 

「アイツ?」

 

 

無縁塚に誰かいると言うのか?

ナズーリンさんも今は人里にいる筈だしなあ……

 

 

「ん?誰か居るのか」

 

 

「あ……」

 

 

そう言えば……この人が居たか。

 

 

「えっと……どういう組み合わせだ」

 

 

目の前の鬼、伊吹萃香は戸惑う。

まあ実際そうだよな……最後に会ったの俺が紫さんに殺された時だし。

 

 

「実際自分もどう言う組み合わせか分かってないです」

 

 

「……そうか」

 

 

萃香さんは色々と諦めたようだ。

 

 

「まあ面倒な異変が起こるって事でね。私も動かないとならなくなったのよ」

 

 

「お前が動くなんて相当だけど……それに私が関係あるのか?」

 

 

「直接は関係ないけど、協力要請はあるわ」

 

 

「協力って言ってもなあ……私がすると思ってるのか?」

 

 

「え?しないんです?」

 

 

萃香さん時間をかけて話した所、友好的なタイプだと思っていたし……協力するタイプだと思っていたんだが。

 

 

「萃香はしないわよ。異変だって楽しむタイプの方だし」

 

 

「……なら萃香さんに何の用が?」

 

 

確かに萃香さんと話したい事などはあるが……今はそれどころじゃないしなあ。

 

 

「勿論協力してもらうためよ」

 

 

「だからすると思うのかって?紫の事だから考えがあって言ってるんだろうけど」

 

 

「当然ね。考えがあって言ってるわ」

 

 

「そっか、じゃあ聞かせてくれ」

 

 

「鬼が地上で暴れるわ。当然死人も出る」

 

 

「……何を言ってるんだ?アイツらが出れるわけないだろう?」

 

 

「既に戻った後と言えば分かるでしょ?」

 

 

「……成程な」

 

 

「この前もそうでしたが、やっぱり覚えてるんですね」

 

 

「ああ、まあ私も事情知ってる側だしな」

 

 

「その事情と言うのは……」

 

 

「紫が言わん以上は辞めておくよ。そのうち分かるだろうしね」

 

 

「そのうちって……」

 

 

「どうせ今回はそれだろ?」

 

 

「それって……」

 

 

「河城みとり。地上に出れるって事はアイツが原因だろう?」

 

 

「河城……みとり?」

 

 

にとりじゃなくてみとり?

名前的に考えるとにとりさんの関係者だが……

 

 

「……地底の」

 

 

そうだ、地底に赤い河童が居た……

あまり姿を覚えていないが……にとりさんに似ていた気もする。

 

 

「……鬼関係だから萃香に聞こうと思ったけど。まさか元凶まで予想付いてるの」

 

 

「まあ……私が山に居た頃の知り合いだしな」

 

 

「だいぶ前なのね」

 

 

「ああ、そうだよずっと地底にいる」

 

 

「どうして地底に居るんですか?」

 

 

「地底にかあ……」

 

 

「あれ?知らないんですか?それならすみませんが……」

 

 

「いや知っているが……言うべきかどうか……」

 

 

「今回の首謀者の可能性十分追えるなら聞いとかなきゃダメでしょ」

 

 

「だよな……じゃあ言うぞ」

 

 

萃香さんは決心したように話す。

 

 

「河城みとりは人間と妖怪のハーフだ。妹はれっきとした妖怪なのに」

 

 

「ハーフですか」

 

 

珍しいには珍しいと思う。ただ友好的な妖怪もいる以上は無くはなさそうだが……河童だから珍しいかもだが。

 

 

「随分とあっさりとした反応だけど違うわよ?」

 

 

「違うって何がです?」

 

 

「あんたの考え方と差異があるって事よ。萃香が山に居た時代は妖怪と人間は今どころか本当に敵でしか無かったわ」

 

 

「そこまでですか……その時代のハーフって……」

 

 

「当然周囲から殺されてもおかしくないレベルだわ」

 

 

「……」

 

 

「だからこそ。私は地底の古明地さとりと手を組んで鬼を地底に封じ込める役割を依頼した」

 

 

「封じ込める役割って事は……」

 

 

「あらゆるものを禁止する程度の能力。それで鬼が地上に出ることを禁止した。ついでにだがお前の記憶に影響してるのも恐らくその能力だと思う」

 

 

「禁止する程度の能力……」

 

 

禁止されるような違和感……恐らくあっていると思う。

何より彼女は俺の事を知っている感じだったし。

 

 

「思った以上に酷い経歴なのね。悪魔の妹よりはマシだろうけど」

 

 

「フランさんもそうでしたが……」

 

 

それでも、どうにか出来るならどうにかしたいな……

 

 

「小野寺さん」

 

 

「どうしました紫さん」

 

 

「彼女を憐れむつもり?地上を滅ぼそうとしたのに」

 

 

「……ですね」

 

 

そうだ、それがあるんだ……その事実から目を背けてはいけない。

彼女の今までに思う事はあるかもしれないが、それでも許してはいけない。

 

 

「って事で萃香、悪いけど手伝ってもらうわ」

 

 

「あー……理屈は分かったが無理」

 

 

「なんでよ。まずい異変なのよ?」

 

 

「言いたい事は分かったけど。原因の一人でもある上にあの子の心情も分からなくないしな……少し加担しづらい」

 

 

「そんな……」

 

 

萃香さんの協力が得られないのはキツすぎる……あの鬼達をどうしろって言うんだ。

 

 

「まあそうね、そう言うと思ったわ」

 

 

「え?紫さん?」

 

 

断られると思ってたのか?

事情を知れたのはいいけどさ……

 

 

「それじゃ、萃香協力してちょうだい」

 

 

「おいおい、話聞いてたのか?」

 

 

「ああ、ただとある妖怪と会うのにアンタの力が必要なのよ。協力じゃ無くてそれでいいわ」

 

 

「いや、紫さん?」

 

 

それだって可能なら既に萃香さん協力してくれそうだが……

 

 

「あーそう言うことか、分かった」

 

 

「え?」

 

 

今ので分かったのも謎だがなんで協力するんだ……?

 

 

「萃香が居ないと普通にキツイからよ。そしてこの件で必要だと思ってるからじゃない?」

 

 

「関わらないって言ったのにですか?」

 

 

「ええ、と言うかまず萃香が居ないと成功しないから」

 

 

「それは……どんな妖怪なんです?」

 

 

「妖怪の山の今の主、天魔よ」

 

 

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to be continued

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