二十六話 鴉天狗推参!!〜bad reporter.
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結局何処に行こうかと、地図を広げて目的地を決める。
一緒に旅をすると意気込んだところだが、目的地が決まっていない。
「ここってどうですか?」
太陽の畑って言うし気になりはする。
異変とはほとんど関係なさそうだが。
「流石にそこはダメよ」
「マジですか?」
「そこは命の保証ができないから」
「安全そうなんですが、アウトなんです?」
「ええ、ちょっと少なくとも貴方じゃ話し合うのが無理な相手がいるわ」
「では紅魔館……。確か霊夢さん達が紅霧異変の時に行った場所ですよね?」
「……冒険すると言う意味では悪くはないけど、結構リスクを伴うわ」
「ここも不味いですか?」
「太陽の畑よりはマシだと思うけど……異変前よりは人間に対してすこーーーしだけマシになったみたいだし」
「そのマシってのはどのくらいでしょうか……?」
「人間は玩具だと思ってるし平気で壊すわよ。ただ……気に入られれば生きられそうだし」
「いや……危険過ぎません?」
「私が居るから殺されることは無いと思うけど……。追い出されることはあるかもしれないわ」
「なら気に入って貰えるように動けばいいのかな……なら紅魔館行ってみます?気になることもあるし」
「気になることって?」
「異変関連です、少しでも情報を得られるかなと」
「やめといた方がいいわ」
「なんでです?」
良い案だと思ったんだけどな。
ダメなら仕方ないがそんなダメだったか?
「紅魔館の主、レミリア・スカーレットは異変を起こして霊夢にしばかれた身よ……。異変については間違いなく不機嫌になると思うわ」
「確かに……自分の失敗談を語ってくれってダメそうですね」
候補ではあるけど……ここで良いのかと不安でもある。
「それならここは如何ですか?」
そうやって地図を指差された場所を見る。
その場所は……
「妖怪の山?」
「ええ、妖怪の山です」
「あそこは人間どころか余所者はキツいんじゃないの?」
「いやあ、それがですねえ……諸事情がありましてアリスさんがいれば受け入れてくれると思います」
あれ?なんかおかしく無いか?
「諸事情って……?」
「山の娯楽不足ですね。ですのでアリスさんの力を借りられればとも思ってるわけですが」
「それは構わないけど……私も妖怪の山って気になってたし」
「それなら良かったです」
「……」
「おや?どうしました小野寺蓮司さん。」
「あのー……どちら様でしょうか?」
さっき入ってきたタイミングでは違和感に気付かなかったが……流石に一人増えたらある程度すれば分かるわ……誰この子?
と言うかアリスさん今更ハッとしないでください……色々と悲しいです。
「あややややや、これは申し遅れました。私鴉天狗の射命丸文と申します」
「天狗……?」
「私は鴉天狗なので小野寺さんの思ってる天狗とは違うかと」
違うのか……確かに赤かったり鼻が長くないから違和感を持ったが。
「と言うか名乗った記憶は無いんですが……」
「これでも私、新聞記者をやっておりましてある程度の情報は入ってきてます」
「幻想郷に新聞ってあったのか……」
いやよく考えたら核シェルターとかもあったしおかしくないのか?
「何の用よ」
「おや?アリスさん不機嫌ですね。」
「正直、貴女がやらかしに来たようにしか思えないもの」
「やらかしに来たとは酷いですね」
「え?と言うかやらかしってなんですか?」
何?新聞って人が見るものなのにそんな大変なことやってるのか?
「この鴉天狗は面白そうなことを自分の主観で面白おかしく書くから風評被害が凄いのよ」
「うわあ……」
それは不味いしやっちゃならないことなのでは?
「心外な……!!そもそも新聞ってのは主観はどうしても入るものです。じゃないと写真だけで良いになってしまうじゃ無いですか!!」
いや……それで良いのでは?ニュースとかみたいに真実をそのまま映すって。
「ちなみにだけど、私たちに接触してきたってことは何を書くつもりだったの」
「えー」
「えーじゃないの、答えなさい」
「天才人形師アリス・マーガトロイドに男の影ありですね」
「やっぱ風評被害じゃないの」
「本当ですか?」
「本当よ」
「えー、面白そうな記事だったのだけど残念。ですが妖怪の山でその二人の真相を暴いて見せます!」
「ねえ……本当に行かなきゃダメ?」
「申し訳ありませんが、妖怪の山気になっていますし……アリスさんがいないと今後も妖怪の山は行くのが厳しいと思うので……」
「はぁ……分かったわよ。このまま太陽の畑とか行かれても困るしね」
「ありがとうございます。」
「来ていただけるんですね。面白いことが起きそうで今はワクワクが止まりません」
「ああそうだ、一つだけ聞いて良いかしら?」
「喜んで」
「春雪異変、起こしたの貴女達かしら?」
「いえ、断じて違います」
「そう、分かったわ」
「アリスさん?」
「異変を探しているのに、異変が起きた場所では意味ないでしょう?」
「そう言われると……確かにそうかもしれませんが」
でもただピンと来ない。
今度の異変は何処からか分からないしな。
「前回の異変は白玉楼と言う、冥界からです」
「そっか冥界……冥界!?」
「相変わらず情報収集は早いわね」
アリスさんも順応してるしすげえなっとは思った。
俺冥界言われたってピンと来ないし。
冥界の幽霊達が、春を集めてるのって言われたって驚くな。
第一冥界って歩いて行けるとか思えるが解決に行ける位置にあるのか……落ち着かないな。
「あっ小野寺さん」
「なんでしょう?」
「山へ来た際にですが、一人では山であまり動かないように」
「そんな……」
「残念ながら受け入れてくれる妖怪達だけではないので」
「そりゃきついな……」
「ええ、排除しにかかると思うのでご注意してください」
「分かった注意する」
「本当に妖怪たちにとって異端なものは即排除したがるらしいので」
「仲間以外はみんな敵、それが妖怪の山でしょうしね」
「だんだん不安に思えてきたんですが」
「そればかりは願いましょう」
「そうですね……」
どうか、妖怪の山でも少し仲良く出来るといいなって思う。
厳しいかもしれないけど100人が100人は流石に無いと……思いたい。
そう願いながら3人は妖怪の山へと向かった。
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to be continued