幻想郷で死に戻る俺は   作:せかいちっ!

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三十一話 七色の人形と流し雛〜lost child and dolls.

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流し雛、それは外の世界でも風習があった。

穢れを払うとかそういった事を願ってやってた気がしたが……正確な事は覚えていない……男だしほぼ関係なかったしな。

 

 

「どうかしたのかしら?」

 

 

「厄神様って聞く限りは不吉なように感じるんですけどね……」

 

 

「あら?本当に危険よ?」

 

 

「ただ、信じるしか無いので」

 

 

「理由を教えてもらっていいかしら?」

 

 

「死にたく無いので……」

 

 

この樹海に放置されたら間違いなく死ぬだろうし……それだけはあってはならない。

神様相手にはぐらかしとか死にそうだし……言っていいのか不安があるが本音で話す事にする。

 

 

「そう、少なくとも私が貴方を害するつもりは無いわ」

 

 

「そりゃよかった……」

 

 

神様にもいい人がいるんだなって思わされた。

あの姉妹悪くは無いんだけど……豊穣の神だし、いい神様ではあるんだけど……ちょっとねえ……

 

 

「どうかしたの?」

 

 

「いや神様って色んなタイプの人が居るんだなって」

 

 

「え?私は神様じゃ無いわよ?」

 

 

「……厄神様って聞いた気がするのですが」

 

 

「そう言う種類の妖怪なの」

 

 

「俺騙されたんです……?」

 

 

「失礼ね、見えるかって話で妖怪じゃ無いなんて言ってないもの」

 

 

「それって屁理屈なんじゃ……」

 

 

「いいじゃないの」

 

 

「まあいいですけど……ああ俺の名前は」

 

 

「必要ないわ」

 

 

「え?」

 

 

「他人のことを知る事はタブーなのごめんなさいね」

 

 

「タブーって多いんです?」

 

 

「本当は話すこともタブーなのだけど……さっきのおまじないでなんとかなってるわ」

 

 

「さっきのですか……」

 

 

「ええ、じゃないと厄が降り注ぐから……近付くのもやめてね」

 

 

「分かりました……」

 

 

扱いが酷い気がするけど……流石に厄が積もりに積もっているようだし、ロクな目に合わなそうだ。

 

 

「それで、どうすればいいですか?」

 

 

「ここから南西の方に行けば夜までには出れると思うわ」

 

 

「分かりました……が」

 

 

分かったのは分かったが南西をずっと進める自信がない。

そう言った問題は魔法の森で何度もやらかしたからこそ覚えた。

 

 

「案内は……出来ませんか?」

 

 

「ごめんなさい、タブーなの」

 

 

「またタブーですか……分かりました」

 

 

どうしようもないが進むしかない……

本当は厄なんて気にせずって言い出せればいいが……その結果他人を巻き込むわけにはいかないし。

 

 

「……」

 

 

「それじゃあありがとうございました、厄神様」

 

 

「一つだけ聞いていい?」

 

 

「尋ねるのはダメだったのでは?」

 

 

「だから一つだけ」

 

 

「分かりました」

 

 

「人形って作れる……?」

 

 

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アリスさんが人形作る予定だったし、それに合わせて一応俺も持って来てたし人形を作れはした。

出来は外に出しても恥ずかしくないくらいだが……アリスさんには全然及ばない。

 

 

「上手じゃない」

 

 

「習っていましたので」

 

 

「へえ、上手な人形師がいるのね」

 

 

「はい、俺には勿体無いくらいの素晴らしい師匠です」

 

 

「勿体ないねえ、私には七色の人形使いくらいしか知らないわよ?」

 

 

「そんな凄い人が居るんですか?」

 

 

「アリス・マーガトロイド。妖怪の山でも有名なの」

 

 

「あー俺の師匠と同じ……って俺のことバラして大丈夫なんですっけ?」

 

 

「ええ、問題ないわ。そのために人形を作ったの」

 

 

「どう言うことです?」

 

 

「その子が貴方に溢れそうな厄を全部吸ってくれるから」

 

 

「自分の子供みたいなものですから複雑なんですけどね……」

 

 

「代わりに守ってくれる守り神よ」

 

 

「分かってはいるんですけど……」

 

 

「全ての厄はその子が受け入れてくれるから……。代わりに外に出たら流してあげてちょうだい」

 

 

「分かりました……」

 

 

「じゃあ着いて来て」

 

 

彼女の案内の元、着いて行く。

途中人形が重くなったが離さないように持ち続けている。

 

 

「本当だったら貴方のお師匠様に会いたかったのだけどね」

 

 

「ダメなんですか?」

 

 

「彼女は一応は妖怪なのだけど……厄を振りまいちゃったら嫌だから」

 

 

「あー……残念ですね」

 

 

「貴方も褒めるような人形、見てみたかったのだけどね」

 

 

「見てみたかったんですか?」

 

 

「私も流し雛、同じく人形みたいなものだしね」

 

 

「アリスさんの人形も似ていると言うか生きてるようなものですしね……と言うか今回みたいにアリスさんも同じく人形を作れば……」

 

 

「貴方は例外よ、本当だったら作ったところで厄が降り注ぐかもしれないけど……今助けなきゃ死ぬもの」

 

 

「まあ……そうですが」

 

 

「だからもっと人形使いとして成長してね」

 

 

「どうしてですか?」

 

 

「七色の人形使いと出会ったってするためよ」

 

 

「え?でも?」

 

 

「だから貴方もアリスさんと同じくらい成長してねってこと」

 

 

「無茶言いますね」

 

 

「だって七色の人形使いと流し雛ってロマンがあるじゃない?」

 

 

「似ているようで違いますが……確かに何か感じ取れるものがあるかと」

 

 

「そう言うこと、だからお願いね」

 

 

「……厳しいですが少しずつ」

 

 

まさかやることがないからって覚えることになった人形作りがここでこうなるとは思わなかった……

無駄になることってやっぱ無いんだなとは。

 

 

「それじゃあ後は正面に行くと出れるわ」

 

 

「ありがとうございました」

 

 

「頑張ってね、人形使いさん」

 

 

「はい」

 

 

そうして樹海を抜け出すとまだ夕方でギリギリ間に合いそうであった。

そして誰かいないかと思っていると速攻で射命丸さんが駆け付けた。

 

 

「ちょっと!!心配かけさせないでくださいよ」

 

 

「すみません、うっかり追いかけていたら樹海に入ってしまったようで……」

 

 

「よく出られましたね……本当に」

 

 

「そうですね……運が良かったです」

 

 

「おや?その人形は?」

 

 

「ああこの子は……大切な流し雛ですよ」

 

 

「流すんですか?よく出来てるのに」

 

 

「はい、ありがとうございましたって流します」

 

 

「それは止めませんが……流したら今日は戻りますからね」

 

 

「はい、分かりました」

 

 

ひとまず戻ったらアリスさんに今日のことを伝えよう。

厄神様のお話を、会う事は出来ないと思うけどその分知って欲しいから。

そうして樹海に向けて一礼をして山を下っていった。

 

 

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to be continued

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