幻想郷で死に戻る俺は   作:せかいちっ!

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四十一話 竹林の少女〜kind girl.

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竹林の中に一軒家に案内される。

正直建物が建っているなんざ思ってなかったが、文さんにあるとは言われていたがさっきは全く見当たらなかったし……

 

 

「それで、竹林にどうしたの?嫌なことでもあった?」

 

 

「いや、別に無いですけど……」

 

 

「それだったらこっちが近道だったとか?ダメだよ!近くても迷いの竹林に来ちゃ」

 

 

「いや、用があって来たのですが」

 

 

「永遠亭?」

 

 

「えっ永遠亭?」

 

 

そんな場所あったっけ?

確認不足だったかな……と言うか地図も竹林の途中で切れてた可能性まであるけど。

 

 

「だったらどうして竹林に入ったの?」

 

 

「えっと……異変が起きそうなくらい竹林に違和感がって聞いたからです」

 

 

「は?なんで明らかに危険なことしようとしてるの」

 

 

「調べないといけないからと」

 

 

「……事情は知らないけどただの人間がやることじゃ無いよ。大人しく帰って欲しいな」

 

 

「……あのそれで、竹林に協力してくれそうな優しい人がいるって聞いたんですけど」

 

 

明らかに……この藤原さんだよなあ……

 

 

「……竹林に住んでるのは私だけど」

 

 

「異変を解決は流石に無理ですけど……調べたいかなって思ってるんですが」

 

 

「そもそもここで異変起きるの?」

 

 

「なんだか、普通の竹林に比べて違和感があるって聞きました」

 

 

「誰に?」

 

 

「鴉天狗の、射命丸文って方ですが……」

 

 

「あの新聞屋かあ……新聞は胡散臭いし天狗を信じたく無いのだけれど……」

 

 

やっぱり文さん……周りから嫌われ過ぎなんじゃ……?

 

 

「ただ、ただの人間に嘘なんて吐いてもメリットも無いし……気を付けた方が良さそうね」

 

 

「それじゃあ……!!」

 

 

「ただ、今日は遅いし……明日は満月、どっちも避けた方がいいかな」

 

 

「……満月」

 

 

「ええ、さっきも言ったけど妖怪達が一番力を手に入れる日。竹林にも住んでいる妖怪達がいるし危険だよ」

 

 

「……ただそれこそ、明日何かが起きそうな気がするんですけど」

 

 

「……それもそうね……明日に何か起こる可能性があるなら動かなきゃか……。ただ離れないでよね。流石に君を見失うとどうしようもないから」

 

 

「分かりました……ただ藤原さんは大丈夫なんですか?」

 

 

「何が?」

 

 

「人間なのに大丈夫なんです?って」

 

 

「ああ大丈夫だよ、私は戦えるから」

 

 

「なるほど……」

 

 

幻想郷の女性って本当に強いんじゃないかって思わされるばかりだな……

 

 

「とりあえず今日は休んでって事で!枕投げしよっか!」

 

 

「え?枕投げですか?」

 

 

「一人じゃ出来なかったしね」

 

 

「……分かりました」

 

 

俺だって枕投げはいつ振りだろうか……

と言うかカッコいいとか思ってたイメージが一気に幼いように思えて来たが……理想押し付けてもだしなあと。

ちなみに枕投げは楽しかった。

 

 

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「それじゃあ離れないように」

 

 

翌日になって外に出ることになった。

今日は満月らしいから早めに何かを見つけたいが……

竹林内を着いていく、気になった事は藤原さんが通る道は妖怪がチラホラ見える。

 

 

 

「多くないですか?」

 

 

「君が言ったんでしょ?今日は満月だって」

 

 

「だからですか」

 

 

「そうね、妖怪達も待ち遠しそうよ」

 

 

「それがいいものなのかどうなのか分からないですけどね」

 

 

「探し回るよ」

 

 

「はい!」

 

 

一応、藤原さんに竹林の道の覚え方を聞いたが無理と言われた。

魔法の森のようにはうまくいかないらしい。

 

 

「やっぱり……妖怪達がいつもよりも活発になってる……何か起こりそうね」

 

 

「何処でか分かりますか?」

 

 

「いや、ちょっと厳しいかな」

 

 

「やっぱり広いからですか?」

 

 

「それもあるけど……そもそも異変が起きるって言っても何が起きるかとか分かってないしね」

 

 

「それもそうですね……」

 

 

「夜を待ちましょうか……危険だけど」

 

 

「その方がいいかもですね……」

 

 

夜に行動する可能性が高い以上今寝ておいた方がいいか……

納得しつつ戻って就寝に入る。

今日も枕投げを提案されたが……流石に今日は疲れるとまずいのでやんわりと断った。

 

 

「……ん」

 

 

時計を見る……まだ0時か……

藤原さんも寝てるし……何より眠い。

本来であれば起きなければならない筈の夜なのに眠気が勝りそのまま眠ってしまう。

 

 

「……よく寝……って何してんだ!!」

 

 

「うわっ!?」

 

 

その後爆睡してしまい慌てて起きる。

藤原さんを驚かせてしまったようだがそれどころじゃない。

 

 

「寝過ごしました……」

 

 

「何言ってるんだ……確かに寝過ごしかけたけど、まだ夜だよ」

 

 

「さっき目を覚ましたときは0時でした……」

 

 

時計を見て表情が険しくなる……

針は0時を差している。

 

 

「あれ?時間が止まっている?」

 

 

「寝ぼけただけじゃ無いのかな?」

 

 

「とにかく外へ行きましょう!!」

 

 

慌てて外へと向かった、見た所何も起きてないように思えるが……

 

 

「見て」

 

 

「藤原さん、何かあったんですか?」

 

 

「空が……」

 

 

藤原さんに言われて空を見る。

月があって星があって普通の筈だが……

 

 

「いや違う……何処が……」

 

 

空の何かがおかしい……一体何が……

 

 

「今日は満月……」

 

 

「月が……欠けているのか?」

 

 

どうやったのかとか欠けたからなんだとかあるが……一体どう言うことだ?

 

 

「大変なことだよこれは」

 

 

「え?何がですか……?」

 

 

「月を頼りに生きている妖怪達だっているんだ……それが満月が来ないと……」

 

 

「なるほど……」

 

 

「状況を整理したら向かう場所があるから、着いてきて」

 

 

「了解です!」

 

 

一度家に戻り準備だのなんだのを始めた。

藤原さんが言うには心当たりがあるらしい。

話を聞いてその心当たりである、永遠亭へと向かう事になった。

 

 

 

 

時同じくして魔法の森には2人の魔法使いが集まっていた。

 

 

「アリス、霊夢が言うには妖怪達が夜を止めたらしいぜ」

 

 

「そうね、これで時間の引き延ばしは出来た」

 

 

「でも今日中に異変を解決するってマジかよ」

 

 

「そのために今日まで準備してきたしね……」

 

 

「地底だと思ったんだけどな」

 

 

「結局鬼の異変が終わった後、ずっと地底の穴付近で張りっぱなしだったものね」

 

 

「なーんか異変対策が無駄になったって感じがするんだけどなぁ」

 

 

「結局早めの準備になって良かったじゃ無いの」

 

 

「それもそうか、満月が無いのは妖怪達にとって良く無いことだしな」

 

 

「そうね……”妖怪の山“にいる彼の事も気がかりだし」

 

 

「やっぱ小野寺の事が大事なんだな」

 

 

「貴女が天狗を追っ払ったせいで彼の話が聞けなかったのもあるのよ!!」

 

 

「悪いな、つい泥棒だと思ったしな」

 

 

「全くもう……」

 

 

「やっぱその……お熱なのか?」

 

 

「そんなんじゃ無いわよ」

 

 

「だったらどうなんだよ……同居してたとかもう聞いたぞ?」

 

 

「貴女や霊夢とかよりも私の理解者で、……一番大切で失いたく無い友人よ」

 

 

そう言ってアリスは貰った人形の頭を撫でた。

 

 

「へぇ、小野寺からアリスの面白い話が聞けそうだな。異変が終わったら逢いに行くか?」

 

 

「もう、そんなこと言ってないで早く終わらせるわよ」

 

 

「おう」

 

 

二人は迷いの竹林、そしてその奥の永遠亭へと目指して飛び始めた。

 

 

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to be continued

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