幻想郷で死に戻る俺は   作:せかいちっ!

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四十六話 紅魔館と言う場所〜can't escape.

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デカ過ぎんだろ……と言わんばかりの巨大な館が目の前にある。

紅魔館ってこんなに大きいのか?

そして何より俺はここで何をさせられるんだ?

 

 

「どうしたの小野寺、入らないのかしら?」

 

 

「入ります。このまま逃げると命が危ういんで……」

 

 

「いい心掛けね」

 

 

「やはりですか……」

 

 

悪意を一切感じられないのがやはり人間との違いなのだろうか……

失礼しますと門を通り入っていこうとする……

 

 

「ちょっと待ったああああ!」

 

 

「え?なんですか?」

 

 

いきなり声をかけられた。

見た目は中華っぽい?カンフーとかかなこれ?

如何にも戦えるって雰囲気を出した赤髪の人だが……

 

 

「なんですかじゃ無いですよ!何堂々と入ろうとしてるんですか!侵入者は排除します!」

 

 

「???。何を言っているんだこの人は?」

 

 

「問答無よ……」

 

 

「美鈴、何をしているのかしら?」

 

 

「はっお嬢様、今侵入者を排除しますのでお待ち下さい!」

 

 

「私が連れて来たの、見えなかったのかしら?」

 

 

「え……いえ……お嬢様が友人などを連れて来るなどあり得ないので!」

 

 

「咲夜、今日は休んでいいわ。美鈴、貴方が咲夜の仕事の代わりを全部しなさい」

 

 

「え……?」

 

 

「では、そうさせていただきます」

 

 

レミリアさんに頭を下げて休みを貰った……のかな?このメイドさんは咲夜と言うらしいが正式に名前は聞いていない。

銀髪の有能そうなメイドさんで、なんか特別な能力を持っている様だが……

 

 

「ちょっと貴方、貴方が紛らわしいのが悪いんだから手伝いなさいよー」

 

 

「えぇ……」

 

 

「私が連れて来たって事は彼に用があるのにそれさえも分からないのかしら?」

 

 

「ひぇ……」

 

 

「咲夜のお休みが増えて行くわね」

 

 

「勘弁して下さいよ……」

 

 

そのままメイドさんに引きずられていった……どうやらマジらしい。

 

 

「ほら、障害はもう無いでしょ?」

 

 

「分かりました」

 

 

結局そのまま館内に連れて行かれた。

バタンって音したしもう本格的に逃げられない気がして来た……

 

 

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「さあ、お掛けになったらどうかしら?」

 

 

「有難うございます……」

 

 

見た事もない調度品だらけで戸惑う。

芸術に関する知識が薄いのもあるが、お金持ちとしか言いようが無いくらいお金持ちに対する語彙力が無い……

 

 

「そわそわして、どうかしたかしら?」

 

 

「いや……慣れてないですもん……レミリアさんとかとは違った凡人ですし」

 

 

「様でしょう?」

 

 

「……レミリア様」

 

 

「冗談よ。貴方は本当に見せかけ程度で、あの時みたいな事は本気では出来ず、本質的には道化師になれないのね」

 

 

「……」

 

 

「気を悪くしたならごめんなさいね」

 

 

「いえ……問題無いです。意外と話しやすいなとは思ったので……」

 

 

「さあて、どうかしらね?」

 

 

「そうであると良いですね……」

 

 

「所で咲夜、紅茶はまだかしら……」

 

 

「……」

 

 

しかし誰も反応しない。

 

 

「ちょっと咲夜!!」

 

 

「あの」

 

 

「何よ?」

 

 

「確か今日は休みなのでは?」

 

 

「……」

 

 

「……」

 

 

え?もしかして忘れてたのか?

まあいつも頼っているなら、唐突だとうっかりする場合もあるけど……

 

 

「美鈴、紅茶はまだかしら?」

 

 

「……」

 

 

また反応していない。

 

 

「美鈴が咲夜の様に呼び声に気付けるわけなかったわね」

 

 

「……そうですか」

 

 

「……」

 

 

また沈黙が始まる、何をしたって言うんだ……

 

 

「小野寺」

 

 

「なんでしょうか?」

 

 

「紅茶淹れられる?」

 

 

「いや……少しは出来ますが……正直まだまだですね」

 

 

アリスさんは紅茶を好んでいたし少しは俺も淹れる事はあったが、正直経験が足りない……彼女にとっての紅茶は大事そうだし適当だと怖い。

 

 

「……」

 

 

「……」

 

 

少しの沈黙をした後。

 

 

「咲夜ー、紅茶ー」

 

 

直接部屋まで向かった様だ……逞しいな。

 

 

「今日は休みだったのでは?」

 

 

「だって美鈴が紅茶淹れてくれないのだもの……」

 

 

「私基準で考えてもダメです」

 

 

「だったら人員を増やしたら良いのかしら?」

 

 

「どうするつもりです?」

 

 

「小野寺、異変解決の対価としてここで働きなさい」

 

 

「え?」

 

 

「え?じゃ無いわよ。タダで引き受けてもらうつもりだったの?」

 

 

「……」

 

 

元は他の人に頼むつもりだったし、なんだかんだ攫われたんだが……

 

 

「お嬢様が異変を受けたいから強引に受けたのでは?」

 

 

「いいでしょ別に、そんな忙しくさせるつもりはないわ」

 

 

「何をすれば?」

 

 

「出来る事と、精々話相手くらいしなさい。私も暇な事が多いし、ここには籠りきりのもいるしね」

 

 

「そこまで話せるか分かりませんよ」

 

 

「いいえ、断言出来るわ。そのくらい不思議な運命をしているのだから」

 

 

何より貴方は私相手に巫山戯(ふざけ)て噺を通したのだからと。

外の話はして良いものかと悩む、それ以前に失態すれば命で払えとかになりそうで怖いんだけど……

 

 

「別に何かあって命をとったりしないわよ」

 

 

「ははは……そうですよね?」

 

 

「よほどの事がない限りね?」

 

 

シヌンダア……つまらなかったら俺死ぬんだ……

正直プレッシャー等で、一度死んでリセットした方が楽になれるんじゃとかも考えてしまうが……

異変解決に乗り気だしなあ……もうあの兎の目は二度と見たくないし……

 

 

「話し相手になってくれるのならば、改めて貴方を客として迎え入れて、ある程度の事は許容するわ」

 

 

正直な話、話す事をどうするかと困っているだけであって、こっちにとっては願ったり叶ったりなんだよな……

異変を起こした妖怪から話を聞く。

異変自体は話してくれないとは思っているが、それでも分かる事が増えるはずだから。

 

 

「逆に……何をしたらダメなんですか?」

 

 

「……喧嘩でも売っているのかしら?」

 

 

「いえ……飲んでも飲まなくても、それは守らなきゃいけない事なので……」

 

 

「なるほど」

 

 

どうやら納得してもらえたようだ……知らないうちにタブーとか勘弁して欲しいし。

 

 

「今のところは地下に入らなければなんでも良いわ」

 

 

「地下ですか……?」

 

 

「詮索しないでちょうだい」

 

 

「分かりました」

 

 

地下に何があるのか気になるが……破る意味もないだろう。

そしてそれだけで済むなら断る理由もないか。

 

 

「分かりました、話のネタは多くはありませんが話し相手となります」

 

 

「そう言ってくれると思ったわ、それじゃあ改めて……ようこそ紅魔館へ。この館の主レミリア・スカーレットは貴方を歓迎するわ」

 

 

大変なことになってしまった気がするが……

この幻想郷にいる以上大変なのは何処にいても変わらないか。

それなら……世界が先に進むために自分が出来る事をどんどん成して行こうと目標を掲げるのであった。

 

 

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to be continued

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