幻想郷で死に戻る俺は   作:せかいちっ!

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六十七話 地下の少女〜calm day in sister.

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紅魔館地下、実際のところ案内されたのは初めてだ……

フランさんの危険性も分かったし、禁止されて無くてもあまり近寄ろうとは思わないから正しいことなのだけど……

 

 

「……準備はいい?後戻りは出来ないわよ」

 

 

「ああ、問題ない」

 

 

決意してドアを開ける、そこには荒れ果てた部屋に一人の少女がいた。

 

 

「あれ?お姉様どうしたの?」

 

 

「フラン……また貴女散らかして……」

 

 

「だって、退屈なんだもん」

 

 

「退屈だから、じゃないでしょう?」

 

 

「だってだってー!!」

 

 

駄々をこねていると、こちらの方を見てくる。

……一体何が?

 

 

「あれ?お兄さんまだ壊れてなかったんだ」

 

 

「ちょっと言い方……」

 

 

「凄いね、初めてなんじゃない?こんなに持ったの」

 

 

「フラン」

 

 

姉からの拳骨が入る、痛そうだ……

 

 

「なによぅお姉様……」

 

 

「まずは蓮司への謝罪でしょうよ」

 

 

「え?」

 

 

「アンタどんだけやらかしたと思ってるのよ」

 

 

「なんで人間に……?」

 

 

「だったらもう人間である魔理沙は呼ばなくていいわね」

 

 

「なんで!?」

 

 

「同じ人間の魔理沙だけ特別なのはおかしいでしょう」

 

 

「うぬぬぬ……」

 

 

「フラン」

 

 

「……ごめんなさい」

 

 

「……」

 

 

嫌々した謝罪……彼女なりにはすることすら嫌なんだろうけど……これは……

ただわざわざレミリアに舞台を作ってもらって……暴れられても困る場面か……

 

 

「もう脚を潰されなければ……」

 

 

「え?もうないのに潰せないでしょ?」

 

 

「……そうですね」

 

 

「それじゃあお兄さんも遊ぼっか!!」

 

 

「……壊さないでくださいね?」

 

 

「うん、何しよっか!」

 

 

「フランはいつも通り人形遊びでいいでしょう?」

 

 

「うん、分かった!!」

 

 

レミリアの提案に従う。弾幕ごっことか始まらなくてよかった……

それも危惧して提案したのか……?

 

 

「じゃあお兄さんこれ!」

 

 

フランさんからボロボロの人形を渡される。

前に渡した奴だがだいぶボロボロになったな……

 

 

「少し待ってくださいね」

 

 

「えーなんでー?」

 

 

「少し……作りますので」

 

 

「うん?」

 

 

人形を縫い始める。

それをフランさんは興味深く見ている。

 

 

「お兄さん作れるの?」

 

 

「はい、作れますよ」

 

 

「すっごい、私お人形で沢山遊ぶんだー」

 

 

「それじゃあ沢山作らないとダメですね」

 

 

「うん、いっぱい作って!!」

 

 

「了解です」

 

 

認識は変わったようで良かった……

ここから先はレミリアにお願いした通り、俺の仕事だ。

 

 

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「あははははははは」

 

 

狂気に満ち溢れた様な声で楽しんでいる……んだよな?

とにかく時間をかけて作った人形が一瞬で壊される姿を見た。

 

 

「もっと無いの?」

 

 

「ありますけど……もうちょっと大切に扱ってくれると嬉しいですね」

 

 

「だって壊れちゃうんだもん」

 

 

「……」

 

 

レミリアから能力は聞いている、だから鉱物とか使って頑丈にした所で、壊れる物は壊れるしどうしようもない。

フランさんなりに大事に扱っては……ないけど、それでも壊す気でやってるわけじゃないしなあ……

 

 

「割り切るか」

 

 

自分の作品たちが容易く壊れるのを見るのは辛いけど、それでも満足するまで使って貰ったんだって……

正直割り切れないけど飲み込む。

 

 

「お兄さんは楽しい?」

 

 

「楽しいって言うよりは驚いていますね」

 

 

「どう言うこと?」

 

 

「正直フランさんの事知りませんでしたけど、恐怖の対象でしかありませんでしたから」

 

 

「……そもそもなんでそれなら来たのさ」

 

 

「あの時、俺の作った人形を持ってましたし、話せないかと思いましたので」

 

 

「そうなんだー。それでお兄さんは話してどう思ったの?」

 

 

一瞬歳相応と言いかけたが、何倍も生きている相手にそれはいかんだろう!!と……

 

 

「レミリアと似た、女の子に感じました」

 

 

「あら、それは私に喧嘩を売っているのかしら?」

 

 

「なんで!?」

 

 

今の失言!?それとも女の子扱いがダメだった?

 

 

「貴方はなんでフランが閉じ込められているか忘れたとは言わせないわよ」

 

 

「それは……そうだけど……」

 

 

ただ今日はその片鱗を見せていない。

ちょっと物を壊しちゃうけど、大差はないって思ったが……

 

 

「あらいいじゃないの、レミリアだってフランと一緒の方がいいでしょう?」

 

 

「アリスはなんの根拠を持って、そう言い出せたのかしら?」

 

 

「極度のシスコンの癖に、一緒な事嬉しいんでしょうよ」

 

 

「問題児扱いされて嬉しいわけ無いでしょうよ」

 

 

「実際問題児じゃない」

 

 

「何処が?」

 

 

「紅霧異変とか」

 

 

「あれはもう過ぎたしいいじゃない」

 

 

「外の人間を攫って玩具にしてるとか」

 

 

「蓮司が来てからはしてないわ」

 

 

ん?

 

 

「博麗神社に届いた物時折拝借してるのも知ってるわ」

 

 

「別に……茶葉くらいじゃない」

 

 

「ちょっとタイム……」

 

 

「どうしたの?蓮司」

 

 

「外の人間を攫うって……」

 

 

「あら?だって私は吸血鬼よ」

 

 

「それは理由になってないんですが……」

 

 

「フランに必要だったのよ。貴方みたいに代わりになる人形が無かったから」

 

 

「代わりがいないからって……人をそうするのは……」

 

 

「血だって必要だし、吸血鬼には食事も遊びにも人間が必要なのよ」

 

 

それは分かっているんだが……

死んだ人を悼む事はすれど、話を掘り返したところでその人達が報われるわけじゃないか。

初期のレミリアを考えれば人を殺す事に躊躇いなんて無いんだし。

 

 

「だから、本当に貴方には感謝しているわ。フランの手を血に染める必要はなくなったし」

 

 

「でも人形ならアリスさんも……」

 

 

「手伝う理由がないわ」

 

 

「え?」

 

 

「今回は何かあると思ったから来ただけで、貴方が居なかったらもう既に帰ってたわよ」

 

 

「アリスさんが……意外ですね」

 

 

「あら?どうしてかしら?」

 

 

「人助けを生業にしている様に思えたので」

 

 

「正直、紅魔館に力を貸す気はなかったしね」

 

 

「初耳なのだけど」

 

 

「折角作り上げた人形を躊躇いなしに壊すのに手伝う気なんて出ないし」

 

 

「それは、私ではどうしようもないわね」

 

 

「小野寺君も本当はそこは流石に不満だと思うわ」

 

 

「……本当?」

 

 

「正直……俺が折角作り上げた人形を即ああされて、悲しい気持ちもありますよ」

 

 

「それは……本当に申し……」

 

 

レミリアを謝らせる前に遮る。

レミリアは悪くないし、フランさんもわざとでは無い……そして何よりだ。

 

 

「でも使ってくれてる人が笑顔になるならそれが一番って奴ですよ」

 

 

フランさんの方を見る。人形を使いながら笑っている。

それだけで良かったと思える。

 

 

「そうね、それだけでも私も良かったと思えるわ」

 

 

「このままフランさんが落ち着いていればいいんですけどね……」

 

 

一先ず、一回目の顔合わせは大成功だったなと思うばかりだった。

 

 

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to be continued

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