幻想郷で死に戻る俺は   作:せかいちっ!

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七十四話 常世の姫君〜beautiful princess.

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「やっと来たのね、待ちくたびれたわ」

 

 

「えっと……待たせてしまってすみません?」

 

 

なんと返せばいいか分からず、謝ってしまう。

ただ……今部屋に呼ばれた気もするが……

 

 

「霊夢達が来れないのは残念だけど、他の皆が集まってくれてよかったわ」

 

 

改めて部屋の中を見渡す。結構集めたみたいだが……

 

 

「アリスさんに魔理沙さん、レミリアと咲夜さん……それに幽々子さん達二人組に俺か」

 

 

多い……と言うかなんで本当にこのメンツに俺がいるんだ?

 

 

「何をする気なのか聞かせてもらっても?」

 

 

「せっかちね、まだそこの男に自己紹介すらしてないのだけど?」

 

 

「正直な話、貴方達が送って来た兎を信じてないのよ」

 

 

レミリアが若干苛立っている。

確かに兎を信用するのは厳しそうだが……

 

 

「真面目でいい子ばかりよ」

 

 

「……」

 

 

正直……因幡てゐと言う存在のせいで、兎全体が信じられないんだが。

 

 

「とにかく、彼の脚治した対価なのは分かっているでしょう?」

 

 

「うぐ……」

 

 

「俺だけの筈じゃ?」

 

 

「そうよ、でもやる事に人数が欲しかったからね。そう言って脅したのよ」

 

 

「うわぁ……と言うか聞いてないんですが」

 

 

「言うまでもなく聞く気だったしね」

 

 

「俺のせいで面倒な事に……」

 

 

「元からアリスの治療もあったし恩を返したかったのがあるし構わないわよ、その原因も妹だし」

 

 

「……そうね、私にも原因があったわ」

 

 

「気にしないでいいわ。貴女の人形のお陰でだいぶ助かったのだから」

 

 

「そう、じゃあ好意として受け取っておくわね」

 

 

「なんだか無事解決したみたいだけど、無視しないで欲しいわね」

 

 

「まだ話終えてなかったのかしら?」

 

 

「馬鹿にしてる?」

 

 

「蓮司聞いてあげなさい」

 

 

「え?はい」

 

 

すっごいこっち見てくるんですが、俺何も悪く無いのにぐぬぬぬって顔されてるんですが!?

 

 

「元月の姫、永遠の姫こと蓬莱山輝夜よ」

 

 

一目見て思った事は本当に美しい女性だ。

黒い髪は艶を出しながら無駄なく伸びている。服も普通の服と思いきや月や山を始め、スカートにも彼女に合うように模様が描かれている。

五人の男性や帝が求婚しあった理由も分からなくない。

 

 

「小野寺蓮司です、こちらの事は知られていたようですが」

 

 

確か本では永遠のお姫様って書いてあったが、流石に自分の事をお姫様って言う人じゃなくて良かったと思っている。

 

 

「ええ、あの訳をした人物でしょう?」

 

 

「そうですが……本当になんですかあれ?」

 

 

「お気に召さなかったかしら?」

 

 

「戸惑いの方が大きいです」

 

 

「そう、でもああ言った生活こそ素晴らしいと思わないかしら?」

 

 

「……答えかねます」

 

 

自分の事をお姫様と呼ぶタイプのヤバい人では無かったが、そう言うタイプのヤバい人かぁ……

 

 

「いいのよ、働けって言ってくれたって」

 

 

永琳さんが口を挟んでくる。

言ってくれたってと言う割には明らかに言って欲しいようにしか見えないんですが……

 

 

「ちょっと俺には……荷が重いと言いますか……」

 

 

「そうよね、重いものは持ちたく無いわ」

 

 

「違う意味と分かってて言ってますよね?」

 

 

「いいじゃ無いの」

 

 

「ダメでは無いですが……」

 

 

結婚してから妻が変わったとかそう言う話は聞いたことがあるが……当時の帝達はこれを見たら泣いていたと思う。

っと気付けば話が逸れていた。

 

 

「自分が呼ばれた理由を聞いてもよろしいでしょうか?」

 

 

「ああ、貴方を呼んだ理由は人数合わせもあるのだけど」

 

 

「人数合わせ……?」

 

 

改めて振り返るが、自分を除いて6人だ。

7は素数だし合わせにならないと思うが……

 

 

「理由はそのうち分かるわ」

 

 

「……分かりました、それで何をすれば良いんですか?」

 

 

「満月の日に、皆で肝試しをやろうってね」

 

 

「肝試しですか?」

 

 

「そんな事の為に私達を呼んだのか?」

 

 

「あら?魔理沙は不満なの?」

 

 

「私だって忙しいんだよ!」

 

 

「どうせまた盗みを働くだけじゃ無い」

 

 

「借りてくだけだ!それにアリスはなんで乗り気なんだよ!?」

 

 

「こう言った行事をするのも久し振りだからね。それに……」

 

 

「……?」

 

 

今アリスさん、こっちの方を見たか?

 

 

「それになんだよ」

 

 

「なんでも無いわ」

 

 

「気になるだろー」

 

 

しかし、アリスさんはその後は何も言わなかった。

 

 

「アリスは予想付いてるみたいだけど二人組で肝試しを行うわ」

 

 

「メンバーは、自由で良いのかしら?」

 

 

レミリアが尋ねる、くじ引きとか言われても怖いしな……

 

 

「いえ、うちに来たときのペアで組んでもらうわ」

 

 

「は?」

 

 

「何、不満なの?」

 

 

輝夜さんの提案にまず難儀を示したのが予想外な事にアリスさんだ。

って思ったがあの二人は分からないが主従っぽいしレミリア達が拒むわけないし当然ではあるのか……?

 

 

「流石に二ヵ月連続で、満月の日に魔理沙の面倒なんて見たくないんだけど」

 

 

「辛辣過ぎないか?」

 

 

「前科多すぎるでしょうよ」

 

 

確かに俺が見ただけでも前科マシマシだしなあ……

 

 

「だったら、小野寺君は誰と組むのよ」

 

 

そうだ、だからこそ疑問を持ったんだ。

一人多くないかって……

 

 

「私と組むわ、肝試しは私も参加したかったし」

 

 

「魔理沙と交換するべきよ」

 

 

「アリス、そろそろ泣くぞ?」

 

 

「予めそう決めておいたの、我慢しなさい」

 

 

「そこまで言うなら分かったけど、彼に迷惑をかけない様に」

 

 

「ただの保護者じゃないの」

 

 

「ほんと……この問題児の保護者になるとか勘弁して欲しいわ」

 

 

少しだけ、文句を言いながら結局は折れて従った。

しかし輝夜さんが相方って本当に何が起きるか分からないし不安もある。

 

 

「しかし期待させておいてショボかったらタダじゃ置かないからね」

 

 

「レミリア、期待してるんだ」

 

 

「そうじゃないわよ」

 

 

そう言いながらも羽がパタパタと動いている、予想以上に期待しているらしい。

 

 

「今晩急に始まるわけじゃないから、焦らない様に。だけどその分出来は保証するわ」

 

 

正直な話、肝試しに参加する事になるとは思わなかった。

しかも相方が何をするか分からない不明瞭な部分がある。

それでも、不安以上にワクワクが上回って、楽しみに思いながらソワソワするのであった。

 

 

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to be continued

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