これはオルクス大迷宮の奈落に落ちた少年達の片割れ、
空野 辿(そらの てん)が書いた手紙を読んだ友人達のお話。
本来ならばどこまでも堕ちていた少年に、
託された友人達宛ての手紙。

 ……その手紙を読んで涙が溢れて、
滅茶苦茶哀しんだ友人達の話。

 だがぶっちゃけ言ってしまうが、
彼等は二人共何とか幸運に助けられて生きている。
其の内、愉快な仲間達と共に大暴れする(確定)
つまり死ネタではない!(重要)

※光輝がまだ改心してないのでクラスメイトはみんな良い奴のタグを外しました。誤解を招いてしまった方、大変申し訳ございませんでした。今後はタグ付けにもう少しよく考えます……

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はじめましての方ははじめまして。お久しぶりな方はお久しぶりです。無限ループです。このお話を読む前に、以下の注意点をご了承くださるようお願い致します。

・最初っからネタバレわっしょいわっしょい。
 何故か凄くシリアスな空気。

・オリ主君もハジメ君も、
 この時期では危機的状況ですが生きてます。
 死ネタじゃないです(重要)
 ですがそういう雰囲気を匂わせているので、
 苦手な方にはお勧めできません。

・誤字脱字やキャラ崩壊もちらちら顔を覗かせる小説。

・設定捏造や原作キャラの性格改変、救済等が含まれます。
 その他多数の未熟で至らない無限ループの書いた話ですが、
 もし良ければ読んでやってください。
 続きを書いたとしてもいつも通り不定期更新ですので、
 そこの所もご理解をお願い致します。

 ちなみにオリ主のステータスは、こうです。

空野辿 17歳 男 レベル1

天職 凡人

筋力 11

体力 10

耐性 10

敏捷 11

魔力 12

魔耐 10

技能 言語理解

 訓練してもこれで技能さえ、
言語理解と言う初期技能の一つしかないので、
原作と同じような空気だったら間違いなくオリ主君も、
わるわるクラスメイト達に虐められてます。

 それでは長くなりましたが、
良ければどうぞ。

 時系列はハジメが奈落に落ちてから、
それを報告した少し後ぐらいです。


友人達を泣かせやがったオリ主の手紙

 ハイリヒ王国王宮内、召喚者達の部屋の一つ。

そこには三人の男女達が密かに集まっている。

 

 自分達を救ってくれたクラスメイトで友人な少年、空野 辿(そらの てん)

彼はもう一人の少年南雲ハジメと共に奈落に落ちてしまった。

 

 それだけの事態が起きたのにもかかわらず一部の者達が、

死んだ勇者達が無能共で良かった等とほざく。

 

 それぞれこの国のそんな発言をした者達に怒りや憎しみが湧き立つ。

だがその怒りや憎しみを口に出す前に、

みんなのゆうしゃが怒った事で少し冷静にはなった。

 

 三人もこの場ではせめて冷静になろうとする。

そして報告が終わってからしばらく経った後。

 

 召喚された者達の一人である檜山 大介(ひやま だいすけ)が、

二人の同じく召喚された、

とある男女二人を密かに自分の部屋に呼んだのだった。

 

 一人は眼鏡をかけたナチュラルボブの黒髪の、

中村 恵里(なかむら えり)と言う少女。

 

 もう一人は根暗なオタクだったが、

最近は友人と過ごす日々が、

楽しく思えてきていた少年清水 幸利(しみず ゆきとし)

 

 同じ友人を亡くした者達を集めた檜山はまず、

来てくれた事を感謝した。

 

「ワリィな…少なからず落ち込んでいるんだろうが、

 どうしても見せなきゃいけねぇモンがあってよ……」

 

「檜山。俺達に見せなきゃいけないって…一体何を?」

 

「この状況から僕達だけを呼びだした事から察するに、

 …何か、空野君にお願いされてたの?」

 

「……ああ。あのヤロー…パシリの癖に。

 パシリの…癖……によぉ、

 俺に一生のお願いだからなんて言いやがって。

 まぁパシリの願いも、

 偶には叶えてやるのも良いだろってな。

 そら、中身読んでみろ。

 アイツを一発は殴りたくなるからよ…」

 

「「っ!?」」

 

 やたらと高級そうで綺麗な机に、

怒りを抑えて震えている手で封筒を置く檜山。

封筒には俺の友達になってくれた者達へ、

と日本語で綺麗な字で書かれている。

 

 急いで封筒から手紙を取り出し、

二人で内容を読み進めていくと、

ようやく最初に檜山が殴りたくなった言った理由を理解した。

手紙の内容は自分達友人に伝えたかったらしい忠告、

そして最早遺言のような文章だった。

 


 

 俺の友人達へ

 

 最初に書いておくけど、本当にごめんなさい。

こんな状況になってそれでも、

あきらめずに足掻いたつもりだったけど、

俺はもう長く生きれないと思う。

 

 勿論死にたくはない…けど、

敵が強大すぎる事やこの魔人族を相手に、

戦う戦争に備えさせられた事。

俺達の意思に関わらず召喚した事や怪しい聖教教会等、

どう考えても危険だけど間違いなく逃げるのもとても難しいと思う。

 

 だから二つだけ言っておくとするなら、慎重に用心深く動いてほしい。

そしてどうか俺の後を追わないでほしい。できれば天寿を全うするまで、

幸せに生きてほしいという俺の我儘な意思。本当にごめんなさい。

 

 俺は凡人と言う最低の天職で、

ステータスも技能も脆弱だった。

だけど友人達のお陰で、

俺はこの世界でも何とか頑張れて、

遂にこの事実にまで辿り着けた。

 

 この手紙は檜山に渡した時にも言ってるだろうけど、

他の人達にはバレないように読み終わったら必ず、

燃やしてから灰も残らぬように処理してください。

 

 この事実を知ったと教会や国に知られれば、

あっという間に世界が敵になりかねないから。

 

 人前でも読まないでください。

読むならせめて少人数でお願いします。

 

 ……単刀直入に書いてしまうけど言いたい事は一つ。

騎士達の中には既に教会の手が回っているという事。

どうやら俺を見る目がどう考えても邪魔者を、

どう消すか考えているような目だった。

実際そんな事をぼそぼそ呟いてたから間違いなく確定だろう。

 

そしてオルクス大迷宮で俺に何か仕掛けるつもりらしい。

だから、気を付けて。

いつ教会から異端者だとか邪魔者だと判断され、

命を狙われてもおかしくない。

彼らはいつでも俺達を消せる。

 

 だから、彼らに消されずにどうか生き延びてくれ。

無理じゃなければ他のクラスメイトや仲の良い友人達にも、

そういう手が伸びないように目を光らせてやってくれ。

 

 どうか四人の、そしてクラスメイトや先生も。

これから歩む道が少しでも幸せでありますように。

心から、そう願わせてくれ。そして最後に。

凡人で。一緒に戦えなくて、ごめん。

今までありがとう、楽しかった。

 

天職 凡人 空野 辿より

 

※この手紙は残さずに必ず焼却するようにお願いします。

 灰も出来れば残さずに誰にもバレないような場所に捨ててください。

 


 

「っ、これ…は」

 

「俺がその手紙を読んだのは、

 残念ながら迷宮から帰ってきた後でな……

 もっと早く読んどきゃ、

 南雲もパシリの空野も助けられたかもしれねぇのによ」

 

「そう思いたくなるのも無理はないけど、

 そうだったとしても無理、だろうね」

 

 今の自分達では知った所で何もできない。

その事実がかなり心を抉った。

それでも、檜山は語った。

自身を救ってくれた友人(パシリ)の事を。

涙目で誇らしげに。

 

「…かもな。悪かった、南雲。

 たった一回しか謝れなくてよぉ…

 空野も俺達がどうしようもねぇぐらい、

 クソ野郎共だった時から今まで、

 何度も何度もパシリなんてさせちまってよ。

 本当に。俺を…いや、俺達を。

 凄くマシな場所にまで連れ戻してくれたんだぜ、

 礼ぐらい言わせろよあのばかたれめ…」

 

 そう、檜山は取り巻き三人と共に半年前、

転校初日の辿にパシリになれと、

逆らえば袋叩きにするぞと脅そうとしたのだ。

 

 だが予想以上にあっさりと良いよと言った辿。

そのパシリをしても良いという発言に、

悪ガキ四人は思わず唖然とした。

 

 今ではすっかり取り巻き三人も含めて、

彼をパシリと言いながらもパシリではなく、

友人として扱っていた。

 

 そして中村も檜山の懺悔のような言葉に思わず、

自身の悪くなかった時間を思い出しながら呟いた。

 

「……僕だって、外道にならずに済んだのは、

 間違いなく空野君のお陰だ。光輝君に執着していて、

 彼を手に入れる事だけしか考えていなかった僕を、

 否定せず、光輝君へ恋する事自体は全力で応援してくれた……」

 

 涙で足元の床を濡らしながら、

その恩を中村は改めて忘れないようにする為に、

静かな声で。しかしハッキリと口を開いた。

 

「色々な愚痴もずっと聞き続けてくれた。

 僕の事を沢山心配してくれた。下手したら鈴ぐらいに。

 『好きになった奴だからこそ、

  その相手の良い所も悪い所も全部。

  清濁問わずしっかりと知るべきだ…』

 そう助言までしてくれた彼にどれだけ助けられただろう。

 僕も最初は彼をとことん利用するつもりだったのに、

 いつの間にか彼の前では猫かぶりさえも止めていたんだったね。

 だけど不思議と苛立つどころか悪い気はしなかったなぁ……」

 

 複雑で劣悪な家庭環境の中村恵里と言う少女も、

彼に愚痴を言ったり恋愛相談をしている内に、

少しずつ世界の見え方が変わっていった。

 

 自身をどこまでも、

本当の友達として見てくれる谷口鈴や、

自分を心の底から応援してくれる、

空野辿という友人達が眩しく見えた。

 

 その罪悪感に耐えきれず恵里は、

ようやく自身の醜さを二人に打ち明けても。

 

 二人は恵里を拒絶する事はなかった。

その二人の友人に中村恵里と言う少女は、

紛れもなく救われたのだ。

 

「今でも光輝君が誰よりも何よりも好きなのは変わらない。

 だけど……勝手に僕達を救っておいて、

 勝手にいなくなっちゃったんだね、空野君は」

 

「……ずるいなぁ、僕だって感謝してたのに。

 南雲君だって奈落に落とされる必要もなかっただろうに。

 どうして…どうして彼らが、

 ここまでされなきゃならなかったの?

 

 そう言って涙を流しながら大切な友人や、

クラスメイトの死を哀しむ彼女を見て、

清水幸利も自分の救われた過去を二人にも教える事にした。

 

「俺も、救われたと言っても良い。

 それぐらい仲の良い友人達でもあったし、

 俺自身が怖がってたオタクという事がバレても、

 空野だけは俺や南雲を見捨てずに、

 突っかかる天之河相手に俺達に庇ってくれた。

 矛先だって自分にだけ向くようにしてくれた」

 

 内気で人付き合いが苦手で中学時代はいじめられていた。

兄弟にさえオタクである事から邪険にされていた清水。

そんな清水は暗い青春を過ごす中。

 

 転校してきて余り経っていない頃の、

空野 辿という少年に出会った。

 

 色々あってオタクだという事がバレてしまったが、

クラスのみんなに言いふらさずに、黙っていてくれた。

その後、友人として仲良くしていく内に、

南雲ハジメと言う少年とも仲良くなる。

 

 今では二人共オタクだからとクラスメイトの者達から、

虐められたり白い目で見られる事もなくなった。

 

「空野……いや、辿は。俺達の大事な友人だった。

 今では俺も南雲と仲が良い友人にさえなれた。

 そんな友人達の仇さえ、討ってやるだけの力がない。

 あぁ、俺は俺自身に腹が立つ。結局俺達は。

 最期まで守られっぱなしだったんだな……

 

 そうして三人は己の無力さを自覚し、

今だけはと友人達の死を哀しみ、

静かに泣き続けた。

 

 この世の残酷さを呪わずにはいられないと、

そう思いながら。彼らは今だけは……と。

前に進む為に。彼等の分まで。

 

 生き延びる為に。

先生やクラスメイト全員で。

 

 だが、そんなドシリアスな空気を壊すように。

彼等が実は幸運にも生き延びていて、

しばらくすれば再び現れるなんて知る由もない。

 

 この物語は、この友人達をガチで泣かせたやがった少年が、

後にバグってる強さにまで必死に成長して、

仲間達と共に黒幕の顔面に拳を叩き込もうとするお話。

 

 ……そして後々。

しっかりと遺言のような手紙について、

友人達や親しい者達全員に説教され、

心配かけた分のツケを払う話である。




繰り返し言いますけど、
このお話は死ネタではありません(重要)……多分。
そして四人の中には共に奈落に落とされたハジメも含まれます。
予想が一部外れて手紙の内容と噛み合わない感じですね。
続くかはわかりませんがこのシーンだけ書いてみたという話でした。
まだ何も始まってすらいないんだよなぁ(困惑)
それでは、お疲れ様でした。
もし続きを読みたいと思っていただけるのであれば、
良ければこの話を読みたいと活動報告の意見箱の方に、
コメントお願い致します。
ここまでお読みいただきまして、ありがとうございました。

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