イラストを仕事で描いてる人は、遊びでイラストを描くと。
仕事絵と遊びの絵は違う。
メインディッシュとデザートは別腹的な感じらしいです。
つまり、これもそういう感じです
雄英高校。
日本で数多くのプロヒーローを排出した名門高の1つ。
そこでは今ここに、新たなヒーローの卵達が新しいスタートと洗礼を受けていた。
「ちなみに除籍は嘘な。君らの個性を最大限引き出すための合理的虚偽」
『はあああああああッ!!!??』
一部の生徒は阿鼻叫喚し担任である相澤消太ーーヒーロー名:イレイザー・ヘッドの言葉に度肝を抜かれる。
そんなグラウンドにいる彼らを廊下から見下ろす1人のメガネを掛けた少女。
「…………」
気だるそうにそれを見たあとに、彼女は再び目を本へと落とす。
それから廊下で正面からある人と出会う。
「Hey! 相変わらず気だるそうだな、Mirror girl」
DJ的な出で立ちに首にデカいスピーカーを着けた雄英の教師であるヒーロー名:プレゼント・マイクこと山田ひざしが、アッパーなテンションで話し掛ける。
「先生、うるさいですよ」
「シヴィーな~オイ。先生としては心配なんだぜ? 色々とあるだろ? こう、なんつーの?」
「留年なんて恥ですよね。すみません、役に立たなくて」
「ちげーって! まあ、そりゃ生きにくいキャリアがついちまったのは分かるけどよ。プロだからってバカやヘマやってねえ訳じゃねえんだぜ? だからまあ、ニューフェイスと共にリスタート決めようぜ!」
「…………」
プレゼント・マイクのテンションに少女は無言を返す。
表情は相変わらず気だるげだ。
「Ohー……沈黙はキツいぜ」
「いえ、ありがとうございます」
表情が変わることなくそれだけ言って少女が歩きだした。
「相変わらず危ねえ雰囲気だ。放っておけねえ問題児だぜ」
プレゼント・マイクは何かを見守るようにその背中を見送った。
体力テストと洗礼を受けた翌日の1年A組。
「ホームルームを始めるぞ~、席に着け~」
担任である相澤先生が寝袋のまま教室へと入る。
(寝袋のまま歩いてきはった……)
と、
(手が出てないのにどうやって今ドアを開けたんだよ……)
上鳴電気が心の中でツッコミをいれる。
「さて、いきなりだがここでお前らに紹介したいヤツがいる」
その言葉にクラスがざわつく。
ホームルームでいきなりの人物紹介。
プロヒーローか? もしかして噂のオールマイト?
そんな憶測が飛び交う。
「いいぞ、入れ~」
入ってきたのは1人の少女。
気だるげなツリ目で、本を片手に持ってずっと読んでいる。
教壇でクラス全員の前に立っても本を閉じずにいた。
「
相澤先生がキツめの口調でそう言うと、少女はハァーと深く肩で息をした。
本で見えないが、表情は間違いなく気だるそうな雰囲気をしていると予想できる程にどんよりしている。
何だこの人は、と全員が疑問に思う中で彼女は本を下ろして閉じた。
ウェーブの掛かったショートボブ。
そして、口を静かに開いた。
「……初めまして、名前は鑑原
「りゅーー」
『留年生いいいいッ!?』
誰かが反応したのを皮切りにその事実に誰もが叫ぶ。
「マジかよ」「1年で留年?」「何か事情が?」「名前の読みが被ってる……」
色々と何か事情がと詮索する中で爆豪が鼻で嗤う。
「ッハ、何だよ落ちこぼれの紹介かよ」
「失礼だぞ、爆豪くん!」
メガネを掛けた長身の飯田が立ち上がり、それを諌める。
だが鏡華は傷付いてる様子もなく事実として受け止めている。
「いいよ……事実だから」
「し、しかし留年しているとは言え年上な訳で。つまりは我々の先輩なのでは?!」
その飯田の言葉に、
「なるほど」「確かに」
「別に気にしなくていい。私はただの置物だって思ってくれればそれで」
吐き捨てるように目を伏せて言う。
《テンション低ッ!》
ほぼ全員が同じ感想を心の中で持っていた。
そんな中で相澤先生は淡々と進行する。
「というわけで、鑑原は今日から1年A組を再びやってもらう。みんな、仲良くな。事情が色々とあるが……留年したことに変わりはない。鑑原は鑑原で遅れてる事実を重く受け止めろ。じゃないと追い抜かれるぞ」
「別に私の経験が役に立てるならそれで良いです」
その言葉に相澤先生は表情を変えないが、
(相変わらずだな)
半分諦めに近い感想を持った。
「ホームルームとして主な要件は以上だ。鑑原、席に着け。次は必修科目の授業だ。事前に準備をしておくように」
と、言い残して相澤先生は寝袋のまま再び出ていった。
五十音順での席順であるので、尾白と上鳴の間にある席に座る。
(そう言えば後ろの席に見知らぬ名前があったのは彼女の席だったからか)
尾白は今更ながら上鳴との間に空席がある理由に気付いた。
色々と話しにくい雰囲気な彼女に、臆することもなく芦戸が席を立って話し掛ける。
「初めまして、あたしは芦戸三奈。個性は酸。名前の通り酸性の液体を出せるんだ。鑑原先輩ってどんな個性なの?」
顔を輝かせて聞く芦戸に悪意はなく、純粋に興味と友達になりたいという雰囲気だった。
その言葉に鑑原は無言で掌の上で何かを作り出した。
「これって、鏡?」
「これが私の個性。自由に鏡を生み出して操れる」
言いながらコンパクトミラーサイズの平面の鏡が球体になり、今度は球体が2つに別れて円を描くようにクルクルと回る。
「キレイな個性だね! それにどこでも身だしなみ整えられそう」
「そうね……見た目気にしないけど」
「えー、もったいないよ! 女の子ならやっぱりオシャレしなくちゃ」
「そう言うのはヒーローの時だけでいい。疲れるから」
鏡を消して、どこまでもダウナーな雰囲気の鑑原。
事情的にも絡みにくい彼女だったがすぐ1年A組全員が雄英入学して間もなく、またしても彼女で驚くことになる。
「わーたーしーがー!! 普通にドアから来た!!」
No.1ヒーローであるオールマイト。
平和の象徴と謳われた彼が雄英の教師を勤めるとは聞いていたが、教室へと入ってきたその事実を前に改めて多くの生徒が目を輝かせる。
そして、彼が担当するヒーロー基礎学。
授業でいきなりの戦闘訓練とコスチュームの着用に全員が目を輝かせる。
ただ1人、鑑原を除いて。
オールマイトも気付いてはいたが、敢えてそれを指摘はしなかった。
場面は変わってグラウンドβ。
入試でも使われた市街地を模した巨大なジオラマである。
そこで生徒達は思い思いのデザインのコスチュームを身に纏い、踏み出した。
「格好から入るってのも大事なんだぜ、少年少女!! 自覚するんだ!!! 今日から自分はーー」
ーーヒーローなんだと!!
オールマイトの言葉に押され出たように最後に到着した緑谷出久は、心を新たにしていた。
(これが僕のコスチューム!)
オールマイトの特徴的な前髪を模したフードに緑色のジャンプスーツを着た緑谷。
それを見た麗日は素直に褒める。
「あ、デクくん! かっこいいね! 地に足ついた感じ」
「麗かさ……うおお!?」
緑谷は麗日のパツパツなピンク色のボディスーツに目が飛び出る。
オタクでナードな緑谷に色気ある姿は刺激が強かった。
不意に視線を外して、周りを見て落ち着こうとする緑谷は不意に気付く。
「あれ……? 鑑原さんは?」
「あ、ホントだ。教室出てから見てねえ」
同意するように上鳴が声を上げた。
「マジだ。芦戸見てないか?」
「一緒に更衣室には向かってたけど、いつの間にいなかったんだよ」
切島が芦戸に聞いたところで他の女子もどこ行ったか見てない様子だった。
「おいおい、留年早々にボイコットは先生的に勘弁して欲しいんだが……」
流石のオールマイトも冷や汗が微妙に出る。
しかしーー
「みんな~はっじめまして~!」
そんな中で空気をぶち壊すあざとい声が響く。
「だ、誰?!」
誰かが声を上げて探してる間に緑谷はまたしてもすぐに気付く。
「あ、あそこ! マンションの屋上にいる!」
バッとクラス全員が視線を向けるとそこにはエプロンドレスをモチーフとした感じのドレス。
動きやすいように袖やらの丈が調整されているようではあるそれを身に纏った金髪の少女が1人。
「童話ヒーロー、ミラリスです♪ 今日はヒーローとしてよろしくね~」
元気よく手を振りながらにこやかに微笑む少女。
いきなり謎の人物の登場に誰もが疑問符を浮かべる。
「あんな人、いたかしら?」
「あれかな? 雄英の先生の1人とか」
その中でオールマイトは迷わずに名前を呼び、注意する。
「鑑原少女、危ないから降りてきなさーい!!」
『……え"っ?』
えええええええええぇぇっ?!!
不思議な留年生は彼らに何をもたらすのか。
今宵のお話はここまで。
という感じのギャップ系ヒロイン。
オリジンもあります。
素直に新入生で入れた方が絡みやすいんだろうけど、少し捻ってみた。
ちなみに身長は141センチ。
1年A組の中では2番目に低い。
年上ロリって良いよね。
数字はone for oneが何となく思い浮かんだのでそれで。