「ねぇむぅ……ぃ」
今日の陽気は最高だ。
日向ぼっこするにはいい天気だろう。
そう思ってふらふらと歩いていると、いつの間にかグランサイファーの外にいた。
「えぇ……っと」
ダヌアは今日停泊している島のことを思い出す。
確か魔物も出ない平和な島だったはずである。
つまり安全である。
「だんちょう……?」
そういえば、とダヌアは思い出した。
確か団長は散歩中。
つまり探しに出るのもいいだろう。
そう考えて、ダヌアは団長を求めて歩き出した。
「だんちょう……どこ……?」
「むやみやたらと探すのは得策ではないぞ」
「ああ、ちゃんと目標をきめとけ」
「もくひょ……?」
ダヌアはヘンゼルとグレーテルの台詞を聞き、少し考えた。
確かに、むやみやたらと歩くのは得策ではない。
しかし、そうなるとどこへ行けばいいのか。
ふと周囲を見渡すと、何やら高台が見える。
そうだ。
高いところから見渡せば、見つかるかもしれない。
そう考えて、ダヌアはゆっくりと高台に向かって歩き始めた。
「い、たぁ……」
高台を登りきると、なんとそこには団長がいた。
すやすやと、寝息を立てて眠っているようだ。
「あ、れぇ?」
ヘンゼルとグレーテルは喋らない。
いや、今喋るのは野暮だと分かるからだ。
2人きりにしてあげようという気遣いである。
不審に思いながらも、ダヌアは団長に向かってゆっくり歩く。
何となくだが、起こさないように静かにである。
ダヌアがすーっと近寄って顔を覗き込んでも、団長は起きる様子がない。
ダヌアはその無防備さに少し笑い、団長の横に腰を下ろした。
「あ……ふ」
しかし、それにしても眠い。
ダヌアは大きく欠伸ををして、そのまま寝転がることにした。
ちょうど真横に団長が寝ている。
その事実に多少不思議な感覚に陥るが、すぐに眠気に負けた。
ああ、それにしても気持ちがいい。
仲間がいて、ヘンゼルとグレーテルがいて、団長がいて。
そんなグランサイファーにいて、ダヌアは幸せだった。
「ふへへ……」
ダヌアは笑う。
そしてその幸せをかみしめる。
かつての自分は消えないけれど。
これからの自分も消えないから。
きっと団長たちと一緒に旅をするから。
そう考えて、しかし眠気がダヌアを襲う。
ふわりふわりとした感覚に身を任せて、ダヌアは寝ることにした。
魔物もいないし、団長もいるし、きっと大丈夫。
暖かい気候に揺られ、心地よい風に揺られ。
ダヌアは団長と一緒に眠っていた。
その後、夜になっても帰ってこない2人を探しに団員達が総動員で探しに出たのはご愛敬。