夏休みが終わり、I S学園には日常が戻っていた。
「そうか。ドーパントの足取りは掴めなかったか。」
「うん。兄さんの方は?」
夏己は克己に電話で夏休み中の出来事を報告していた。加頭たちの足取りが掴めなかった事を。
「俺も加頭が海外に来てないか調べたが足取りは掴めなかった。まあ、ユートピアの力で移動してんだろ。…だが、世界各国の新型I Sが怪物に盗られたって情報は掴んだ。」
「怪物…加頭たちが!?」
夏己は克己から世界各国の新型I Sが怪物に盗られたという事件を聞き、加頭たちの仕業だと考えた。
「特にイギリスは酷かったらしい。襲ってきた怪物にI S部隊の人間が全員殺された。ドラゴンに噛み殺されたとか、掴まれたと思ったら怪物が離したら顔がなかったとか色々ある。」
「ドラゴン。テラードラゴンか。でも顔がないのは?」
「ユートピアの能力だ。奴は人の希望を奪ってそれを自分の力に変換出来る。希望を奪われた奴は皆、顔が無くなる。」
「重力を操る力以外にもそんな能力が…」
夏己はユートピア・ドーパントの能力が重力を操る以外にも人の希望を奪って自分の力に変換すると克己から聞かされて、頭を悩ませてしまう。
「俺もこれから日本に帰る。着くのは明日だが、気を付けろ。奴らはどこから来るか分からないからな。」
「うん。兄さんの方も気をつけてね。」
「ああ。」
克己は電話を切った。
「さてと弾、授業に行くか。」
「おう!」
二人は部屋から出て、教室に向かった。
「ですから、業者なんか頼んでません。お引き取りください!」
「おかしいですね。確かに学園の水道管が破裂したから修理に来てくださいと連絡を頂いたのですが。」
I S学園の関係者入口の所で学園の教員が業者らしい男と揉めていた。頼んでもないのに来たからと。
「いい加減にしてください!これ以上しつこいなら通報しますよ!」
「通報?どこにですか?」
「警察ですよ。それが嫌ならI Sで追い返しますよ。」
教員は脅すように業者の男に言った。
「…構いませんよ。代わりにこっちも強硬手段に入らせてもらいますから。」
そう言うと、男はポケットから何かを出した。
「何よそれ?」
「I Sなんかより強い物ですよ!」
「ウェザー!」
男はガイアメモリを耳に挿して、ウェザー・ドーパントに変身した。
「という事でタッグで試合をする時にはフォーメーションがいくつもあり、パートナーと使い分けてやると勝率が上がります。」
夏己たちのクラスではI Sの学科授業をやっており、夏己たちは真面目に聞いていたが。
「あれ?雨なんか降ってたっけ?」
夏己はふと外を見ると、外はいつの間にか土砂降りの雨だった。
「でも天気予報じゃ一日中晴れって、ゲリラ豪雨かな?」
「無駄話をするな。大人しく授業を聞け。」
千冬の一声でクラスは静かになるが。
「何だ?」
突然、サイレンが鳴りながら千冬の前にデジタル画面が現れた。
「緊急事態?」
千冬は画面を開いた。
「どうした?何かあったのか?」
「織斑先生!謎の怪物が学園を…いやああぁぁーーーー!!」
連絡は教員からだったが、教員は慌てた様子で千冬に事を伝えようとしたが、その前に教員の悲鳴が聞こえたのと同時に激しい雷撃音が聞こえ、通信は切れた。
「おい!どうした!」
千冬は呼びかけるが応答はなかった。
「織斑先生、何かあったのですか?」
「いや、私にも…」
「きゃあぁぁぁーーーー!!」
「!?」
今度は廊下から悲鳴が聞こえ、夏己と弾はすぐに廊下に出た。
「おい!お前たち、勝手に動くな!」
千冬はすぐに二人の後を追った。
「オラ!どこにいやがる仮面ライダー!出てきやがれッ!」
廊下にはケルベロス・ドーパント、バイオレンス・ドーパント、ビースト・ドーパントが暴れながら進んでいた。
「やめろッ!」
「あいつらか。」
ドーパントたちは前を見ると、そこには夏己たちが居た。
「マジで学園に来やがったか。」
「あれが…ドーパント…」
千冬は初めて見るドーパントの姿に驚愕していた。
「加頭からメモリを貰ったのか!!」
「貰ったさ。スゲエメモリだぜ。こいつのおかげでI Sなんか簡単に潰せる。しかもこの学園をぶっ壊してこいなんて最高な事まで言ってくれたからよ!」
バイオレンス・ドーパントは壁を叩き、壁は崩れた。
「弾!行くぞ!」
「おう!」
二人はドライバーを着けてメモリを起動させようとしたら。
「あなたたち、何をしてるの!」
「楯無さん!?」
夏己たちの後ろに楯無がおり、楯無は二人を止めた。
「あの姿はなんなの?いや今はそんな事はどうでもいいわ。二人は下がってて。あいつらは私がどうにかするから。」
「どうにかするって!奴らにI Sは効きません!楯無さんの方こそ下がってください!」
夏己は楯無を説得するが。
「私はこの学園の生徒会長よ。やるべき事はやらないとね。」
楯無は聞く耳を持たずにミステリアス・レイディを展開させてドーパントたちを見た。
「俺たちに構っていいのか?アリーナには土方さんが使ってるウェザーが教員たちとやりあってるぜ。」
「ウェザー・ドーパントも来てるのか!?」
「今頃何人死んでるのか見ものだな!」
「学園の教員の実力をナメない方がいいわよ。」
「なら、行って見てきた方がいいんじゃないか?」
ケルベロスは言うより見た方が早いと考え、楯無にアリーナに行く事を勧めた。
「夏己!ここは俺が引き受ける!お前は早くアリーナに行けッ!」
弾はここは自分に任せて、アリーナの方に行けと夏己に言った。
「けど、いくら弾でも三体は!」
「僕もいるよ!」
そこにシャルロットも来た。
「シャルもメモリを使える。早く行けッ!」
「分かったッ!」
夏己はケルベロスたちを弾とシャルロットに任せてアリーナに向かった。
「あ!待ちなさい!」
楯無も夏己を追いかけてアリーナに向かった。
「さあ、振り切るぜ!」
「アクセル!」
「ナスカ!」
弾はアクセルに変身し、シャルロットもナスカを展開した。
「それじゃあこっちも楽しもうぜッ!」
三体のドーパントは突進の勢いでアクセルたちに向かって走り出した。
「やれやれ、デカい態度の割には対したことありませんね。」
アリーナにはウェザー・ドーパントが居たが、ウェザーの周りには黒こげになった教員や氷漬けにされた教員たちが倒れていた。
「あなたたちも分かりましたか?自分がどれだけの愚か者だったか?」
さらにウェザーの両手は教員たちの首を掴んでいた。
「おいッ!」
「来ましたか。」
アリーナに夏己と楯無が来て、ウェザーは二人を見た。
「何よ…これ…」
楯無はウェザーの周りに倒れてる教員たちを見て顔を真っ青にしてしまう。
「やっぱりこの雨はお前の仕業だったか。何の目的で学園に来たッ!」
夏己はウェザーに学園を襲撃した理由を問い詰めた。
「簡単ですよ。宣戦布告です。」
「宣戦布告?」
「これからはI Sではなくガイアメモリが主流の時代。今日はガイアメモリの素晴らしさを教えるためにこの学園に来たのですよ!」
ウェザーは右手から高熱、左手からは冷気を放ち、首を掴まれていた教員は体の水分を奪われてミイラのような姿になり、片方は氷漬けにされた。
「ウェザーの多彩な能力の前ではI Sは世界最強ではない。ただのガラクタです!」
ウェザーは手を離し、氷漬けにされた教員は粉々に砕けた。
「人を粉々に…」
「楯無さん。下がっててください。」
夏己は前に出て、ロストドライバーを着けた。
「エターナル!」
「変身ッ!」
夏己はエターナルに変身し、エッジを構えた。
「ガイアメモリの頂点に立つ存在。エターナル。見せてもらいましょうか!」
ウェザーは手を上げると、エターナルの横からユニコーン・ドーパントが現れた。
「!?」
エターナルはユニコーンの槍を避けて、距離を取った。
「もう一体いたのか…」
「いえ、6体ですよ!」
ウェザーは空を覆ってた雨雲を楯無の方に限定させ、楯無は雨で出来た水牢に閉じ込められてしまった。
「楯無さん!?」
「よそ見をするな!」
ユニコーンは槍を突き、楯無を助けに行こうとしたエターナルを妨害した。
「クソ!これじゃあ楯無さんが!」
「I S学園の生徒会長が溺死する。いい笑い者ですね!」
ウェザーは水の中で苦しんでる楯無を見て笑っていた。
「オラ!」
アクセルはエンジンメモリを使って三体のドーパントたちと距離を取りながら戦っていた。
「この三体。パワーが普通じゃない…。」
ナスカブレードを使って戦っているシャルロットは三体のパワーに頑丈さや再生能力、ケルベロスの三属性の技に苦戦してしまう。
「そのI S、ガイアメモリと戦えるのか?」
「僕のI Sにはメモリが組み込まれてるからね!」
シャルは超高速を使い始めた。
千冬たちは生徒を避難させていたが。
「おい。」
「!?」
生徒を避難させていた千冬の前にフェニックス・ドーパントが現れ、フェニックスは大剣を千冬に向けた。
「お前が…織斑千冬か…!人殺しの…!」
フェニックスは体から炎を放ち、周りの壁はその熱で溶け始めた。
「何て熱だ…あれに触れたら…」
千冬はフェニックスが放つ炎が危険だと本能で悟った。
「自分の家族を殺しておいてよく悠々と居られるな。全部お前が悪い…!お前が居るから俺は…!」
フェニックスは怒りと憎しみを込めた声で叫び、千冬に向かって走り出した。
「死ねッ!」
フェニックスは大剣を千冬にめがけ振り落とそうとした。
「ボム・マキシマムドライブ!」
「!?」
フェニックスに赤い光弾が当たり、千冬は光弾が来た方向を見た。
「あなたは…?」
そこにはシュラウドマグナムを構えたシュラウドが居た。
「あのドーパントの狙いはあなた。こっちに来なさい。」
「……。」
千冬はタイミングがタイミングのためシュラウドを警戒するが。
「警戒するのも分かる。けど、あなたに死なれたら色々と困るのよ。」
シュラウドは再びマグナムを撃ち、フェニックスを怯ませた。
「早く来なさい。生徒たちを死なせたくないなら。」
「……!!」
千冬はシュラウドの言葉に従い、シュラウドが居る方に向かって走り出した。
「待てッ!」
フェニックスは火炎弾を撃ちながら、千冬とシュラウドを追った。
「どうします?早くしないと彼女は死んでしまいますよ。」
エターナルは楯無を助けに行きたくともユニコーンの妨害で助けに行けなかった。
「このままじゃ…楯無さんが。」
「君は何故エターナルのマキシマムを使わないのですか?使えば我々を簡単に制圧出来ますよ。」
ウェザーの言う通り、エターナルのマキシマムを使えばウェザーたちのメモリは無力化出来る。だが、それは同時に学園のI Sまで無力化させてしまうので、エターナルは使いたくても使えなかったのだ。
「どれだけ素晴らしいメモリを持っていても使い手が酷ければ性能は充分発揮出来ませんね。」
ウェザーはエターナルの周りに雷雲を発生させた。
「消えなさい。」
雷雲から雷が放たれようとした瞬間。
「!?」
突然、ウェザーとユニコーンに弾丸が当たり、その怯みでウェザーの技は解けた。
「あの人は…?」
エターナルは弾丸が来た方向を見ると、そこにはチェイスが居た。
「お前は。」
「見つけたぞ。ドーパント。子供を誘拐したドーパントの事を話してもらう!」
チェイスはマッハドライバー炎を着けた。
「シグナルバイク!」
「変身!」
「ライダー・チェイサー!」
チェイスは仮面ライダーチェイサーに変身した。
「クソ!マジでヤバイな…。」
ケルベロスたちにアクセルたちは徐々に追い込まれていった。
「仮面ライダーもこの程度か。ガッカリだな!」
ケルベロスは火球をアクセルたちに向かって放とうとしたら。
「!?」
ケルベロスたちの周りにミニカーサイズのバイクが現れてケルベロスたちを攻撃した。
「何だ…?」
アクセルたちは何が起きたのか分からなかった。
「秘密の花園に土足で踏み込むとか趣味が悪いな。」
「あの人は…?」
アクセルたちは後ろに振り向くと、そこには剛が居た。
「助太刀に来たぜ。仮面ライダー。」
剛もマッハドライバーを着けた。
「シグナルバイク!」
「レッツ…変身!」
「ライダー・マッハ!」
剛もマッハに変身した。
「追跡、撲滅、いずれも…マッハ!!仮面ライダー〜〜〜マッハ!!」
マッハは決め台詞と決めポーズを決めた。
フェニックス・ドーパントからシュラウドと共に逃げた千冬はシュラウドと一緒に物陰に隠れていた。
「やはりこっちに来たわね。」
シュラウドは少し顔を出すと、フェニックス・ドーパントは炎をまき散らしながら来ていた。
「あなたは一体…?」
「説明は後よ。今言える事はさっき言った通りあなたには死なれたら困るのよ。あなたにはやるべき事があるのよ。」
「やるべき事?」
「けど、あなたにはその覚悟がまだない。…篠ノ之束が加頭の手に落ちたわ。」
「!?」
千冬がシュラウドから束が加頭の手に落ちたと聞かされ顔色を変えた。
「あの男はこの世界を地獄に変えようとしている。そのために篠ノ之束の力が必要なのよ。加頭はドーパントの力で篠ノ之束を抑えつけてる。いずれあなたの敵になるわよ。」
「束が…」
「加頭はその証拠をいずれ見せつける。あなたも早く覚悟を決めなさい。」
シュラウドは再びボムメモリのマキシマムを発動しようとしたら。
「…私の出番はここまでみたいね。」
シュラウドは何を考えたのか、突然マグナムを下げた。
「そこかッ!」
フェニックスは火炎弾を千冬たちが居る場所に向かって撃った。
「!?」
だが、火炎弾は突如壁を突き破って出てきた一台の赤い車によって妨害された。
「まさか、他にも呼んでたなんて。」
シュラウドは車を見ると、車の運転席から赤いロングコートを羽織った青年が降りてきた。
やはり彼も出しました。それと彼が変身するライダーですが、アンケートを取りますが、感想の方からでも受け付けます。期限は今週の土曜日をめどにします。