夏己たちは剛たちと一緒に教室にいたが、テレビ電話を使って克己も通話状態で居た。
「なら、ハートとクリムも同じ目的で。」
「ああ、今度人間として仮面ライダーとして戦ってみないかって言われた。だから俺はこの世界に来たんだ。」
「私もビックリしたさ。まさか私を呼びかけるとは、神が本当に実在していたとは。私の場合は科学で人間同士が争ってしまう、だからそれを止めるため、001がこの世界に来てしまった。奴を倒すためにも力を貸してくれと頼まれてしまったのだよ。」
ハートとクリムはI Sの世界に来た経緯を剛たちに話した。
「しかしまあ三人も連れてくるとは。気前が良すぎるな。」
「いやそれよりも兄さんたちが別の世界の人間とかビックリだよ。」
夏己たちは克己たちが別の世界の人間だという事を一緒に知り、驚いていた。
「でもパラレルワールドって言うのは研究されてるから納得は出来るよ。」
「それより、何で鈴たちまで居るんだよ!」
教室には何故か鈴たちも居た。
「あたしたちだって弾たちに協力するって決めてるのよ!だから隠し事はなしよ。」
「じゃあこれもか?」
夏己はユートピアから貰ったUSBを見せた。
「俺と夏己に見せたいものか。行かねえ事には分からねえ。行くしかなさそうだな。夏己、お前はどうする?」
克己は夏己にユートピアの誘いに乗るかどうか聞いた。
「行くに決まってる!」
夏己は迷わずに行くと答えた。
「分かった。お前たちはどうする?」
克己は剛たちに聞いた。
「俺は001の情報を集める。ドーパントたちは真影とか言ってやがったからな。大物で真影を調べればすぐに足が着く。」
「俺は子供を誘拐したドーパントを捜す。また現れる可能性があるからな。」
剛は001の足取り、チェイスは子供を誘拐したドーパントを追うと答えた。
「ハート、お前は?」
「俺は…」
「あなたたちの今後ですが、この学園を使ってください。」
教室に千冬が入ってきて、剛たちは今後I S学園を使っていいと言ってきた。
「おいおい、本気で言ってるのか?気に食わない奴らが居るはずだろ?」
「それについては大丈夫だ。ドーパントの恐ろしさを目の当たりにした。それに文句があるなら私に直接言えと脅しておいたから問題ない。」
「ブリュンヒルデに言われたら逆らえないな。いやあんたはブリュンヒルデと同時にもう一つ呼び名がある。」
「もう一つの呼び名?」
「弟殺し。それがこの女のもう一つの呼び名だ。だから俺はお前を信用出来ねえ。俺は俺でやらせてもらう。」
剛は千冬が弟殺しという異名を持っているため信用出来ず教室から出た。
「…剛が言った事は本当か?」
チェイスは千冬に聞いた。剛が言った事が事実なのか。
「事実だ。それが原因で私は悪魔、死神とも陰で言われていた。」
「死神…。」
チェイスはかつての自分とは違う意味で千冬が同じ異名で呼ばれていたのを知り、複雑な気持ちになった。自分はロイミュードを処刑していた。千冬は弟を殺して、形は違くても同じ異名で呼ばれる事はあるのだと知った。
「今からあなたたちだけでも地下の整備室に案内します。いつまでも校舎に車があると邪魔ですから。」
「トライドロンを校舎に突っ込んだままだったな。地下にトライドロンを置く場所はあるのか?」
「このベルト、どんな仕組みなの?」
クリムが千冬に地下にトライドロンを置く場所があるのか聞くが、鈴たちがクリムに注目をし始めた。
「ベルトが喋るなんて驚きですわ。」
「ドイツでもこんな科学はないぞ。」
鈴はベルトを取ってあちこち見始めた。
「君たち!私は一応精密機械だから丁寧に扱ってくれ!」
「え?」
鈴はうっかりベルトを落としてしまった。
「あ痛!」
「あ、ごめん。」
「クリム、あまり喋らない方がいい。下手をすればこの学園の人間に何をされるか。」
ハートはベルトを拾って、千冬の元に向かう。
「行くぞチェイス。」
「ああ。」
チェイスとハートは千冬に着いていき、トライドロンを取りに行くついでに地下に向かった。
「そういや学園はどうなるんだ?ドーパントたちの襲撃で滅茶苦茶になったし。」
夏己はドーパントの襲撃で学園はどうなるのか考えた。
「休校になるんじゃねえか?」
「かもね。被害はかなり酷かったから。」
夏己たちはドーパントの襲撃で学園はしばらく休校になると考えていた。
「はあ〜学園は休校、怪物と戦ってた戦士も撮れなかった。あー!せっかくの大スクープが!」
黛薫子はスクープとしてドーパントたちと戦っていた剛たちを撮ろうとしていたが、結局撮れずに嘆きながら自分の部屋に戻っていた。
「?」
部屋を開けて中に入ると、机に大きな茶封筒が置いてあるのに気づいた。
「何これ?」
薫子は茶封筒を取って中身を出した。
「何かの設計図に、手紙?」
中身は何かの設計図と手紙で、薫子は手紙を開けると手紙にはこう書かれていた。
「それが完成したら、クリムたちに渡しなさい。」
「クリム?誰の事?けど、この設計図、かなりの物ね。こうなったら整備科2年生のエースの名にかけてこれを完成させますか!」
設計図は薫子の整備魂に火をつける程の物で薫子は気合が入っていた。
ドーパント襲撃の翌日、I S学園は案の定休校になったが、夏己たちは地下におり、そこには帰国した克己も居た。
「ここがお前たちの拠点か。けど驚いたな、あんたがこの学園を提供するなんて。」
克己は千冬の行動に少し驚いた様子を見せていた。
「彼らがいなかったら学園は壊滅どころか死体の山になってました。だから彼らにはこの学園を使ってもらおうと。」
「こいつらを学園の犬にさせる気か?」
「そんな馬鹿げた事はしません。それにそんな事をする愚か者がいたら私が潰します。信用出来ないのなら、女尊男卑の疑いがある教員をここに連れてきて処刑しますが。」
千冬は信用出来ないのなら女尊男卑の疑いがある教員をここに連れてきて血祭りにする気もあった。
「やめたまえ。それにそこまでする必要はない。全く、進ノ介が居たら逮捕されるぞ。」
クリムは千冬を止めに入った。そこまでしなくていいと。
「それで大道克己。ドーパントが言っていた島にはお前とお前の弟、他に誰を連れて行くんだ?」
チェイスは島に他に誰を連れて行くのかを聞いた。
「戦力はうまく分散させた方がいい。後情報収集もな。まあ情報は詩島に任せて、お前たちもやる事があるんだろ?」
「ああ、俺は子供を誘拐したドーパントを捜す。ハート、お前は?」
「…俺は昨日戦ったドーパントを捜す。彼はまだ子供だった。俺は彼を救いたい。怒りと憎しみの炎から。」
チェイスは子供を誘拐したドーパント、ハートはフェニックスに変身してた藤堂を捜すと言った。
「なら、俺たちの方は2、3人の専用機持ちのガキを連れて行くか。夏己、それでいいか?」
「大丈夫だよ。」
こうして夏己たちの次の行動は決まり、専用機持ちたちも話し合いの結果、学園の守りも考えて、弾とシャルロットは残ってもらい、島には鈴、セシリア、ラウラたちが同行する事になった。
「お姉ちゃん、大丈夫?」
「大丈夫よ。傷もそんなに酷くないから。」
楯無の見舞いに来ていた簪と本音の姉、虚は楯無を心配そうにしていた。
「けど、信じられません。気象を操る怪物なんて。」
「私もよ。けど、襲撃した怪物の仲間には人の恐怖を増幅させたり、重力を操るわ、人の希望を奪って力に変換させる怪物まで居るみたいよ。」
虚は信じられなかった。気象を操って学園の教員たちを殺したドーパントの事が。
「でも、ヒーローも来てくれたんだよね!」
「ええ、しかも三人も。まあ一人はかなりのお調子者だって五反田君は言ってたけど。…そういえば虚ちゃん、薫子ちゃんに呼ばれてたわよね?」
「はい。凄い設計図があったからそれを作るのを手伝ってくれと言われました。」
「私の方は大丈夫だからそっちに行ってあげて。」
「分かりました。」
虚は医務室から出た。
2日後、克己たちはユートピアが言っていた島に向かい、チェイスとハートは街を散策していた。
「ここには何もないか。」
チェイスは目の前で子供が引きずり込まれた川に来ていたが手がかりになりそうな物は何もなかった。
「それに剛と大道克己が掴んだ情報によれば世界各国で男達が謎の失踪。年齢も職業もバラバラ、…ドーパントの仕業に間違いないが…。まさか理想郷とやらに?」
チェイスは剛と克己が掴んだ情報で世界各国で男性が謎の失踪をしていると聞かされ、ユニコーンたちが言っていた理想郷の事を思い出していた。
「…だが今は…!」
チェイスはブレイクガンナーを持って振り向くと、川からタコの足が襲いかかってきた。
「!!」
チェイスは足の攻撃を避けて、ブレイクガンナーで足を撃った。
「不意打ちを避けたかー!あーあ、つまんねえ奴だな。」
川からタコを模したドーパント、オクトパス・ドーパントが現れた。
「貴様か。誘拐をしたのは。」
チェイスはブレイクガンナーをオクトパスに向けながら聞いた。
「正解!でも、俺は誘拐したガキを指定した場所まで連れて来いとしか言われてないよ。だから、それ以降は何も知りませんー!」
「だが、貴様の雇い主ぐらいは知っているはずだ。知っている事を全て吐いてもらう!」
チェイスはチェイサーに変身し、走りながらブレイクガンナーを撃った。
「ハア…ハア…オータム…。」
「これが亡国機業の力ですか?大した事ありませんね。」
どこかのアジトにユートピアが居たが、ユートピアの近くの壁には女性がもたれかかっていたが、女性は負傷しており。さらにユートピアは別の女性の首を掴んでいたが、女性を離して女性は床に転がるも顔がなかった。
「お前は…何者なんだ…?」
「まさか瓜二つの人間に出会えるとは。やはりこの世界の科学は凄いものですね。財団があれば投資する組織があってもおかしくない。」
さらにそこには千冬と瓜二つの少女も居た。
「では本題に入りましょうか。あなたたちにはこれからI S学園に行ってもらいます。」
「I S学園に…?」
「そうです。今なら私の協力者たちが襲撃したおかげで警備はかなり緩いです。どうしますか?行ってくれた暁にはこれを差し上げます。」
ユートピアは二つのガイアメモリを女性に見せた。
「…それが貴様の。」
「ええ、これを使えばI Sなんかただのガラクタ。あなた方は今までにない力を得るのです。ただしもう一つ条件があります。」
「条件…?」
「あなた方が今まで奪ってきたI Sを全て私にコアごと提供してください。断れば、どうなるか分かりますよね?」
ユートピアは理想郷の杖を女性に向けると、女性の体は浮き始めた。
「希望を私に奪われるか、絶望を持って死ぬか。それはあなたが決めてください。」
「…分かったわ。I S学園に行こうじゃないの…。」
「話が早くて助かります。」
ユートピアは理想郷の杖を下げると、女性は床に着いた。
「では、早速行ってください。妙な事をすれば、あなたの恋人のオータムさんは死にますよ。スコールさん。」
「……。M、行くわよ。」
スコールはユートピアの言葉に黙って従い、Mと呼んだ少女を連れて部屋から出た。
「さて、私も今の段階で集めたI Sを篠ノ之博士に届けますか。」
ユートピアはオータムの襟を掴んでアジトから消えた。