デート・ア・ライブ イレギュラーブルー(凍結) 作:蒼京 龍騎
最近ネタに悩んでて頭を抱えてたらもう受験間近という、、、、
だが俺はSSを書くのは止めないぞぉ!!!
だって二次元の女の子と男の子がイチャイチャするのを書くのが死ぬほど好きだからです!!
ってな訳で本編どうぞ(∩´。•ω•)⊃ドゾー
デート・ア・ライブ イレギュラーブルー
第6章 四糸乃ランナー
「総員!!撃て!!逃がすな!!」
AST隊員の隊長、
だが、<ハーミット>はそれを軽く躱す。
「クッソ!!なんで当たらない!!」
「もっと正確に狙え!!」
隊員たちがいくら弾丸を撃とうが、当たる気配はない。
だが、<ハーミット>の体に、隊員の一人が弾丸を当て怯ませる。
「きゃっ、、、」
<ハーミット>と呼ばれる少女が、小さく悲鳴のような声をあげるが、当然AST隊員たちは怯んだ隙を見逃さない。
「折紙!!よくやった!!」
そう燎子が隊員の一人である折紙へと叫ぶと、<ハーミット>へ向けて隊員たちが手に持っている対精霊ガトリング<オールディスト>とホーミングミサイルを構える。
「撃てェ!!」
その合図と共に、夥しい量の弾薬がたった一人の少女に放たれる。
爆音と、凄まじい砂埃が発生し、<ハーミット>の姿を眩ませる。
「やったか!?」
「これはやれた!」
「いやそれフラグ、、、、」
などと、隊員たちが色めき立っていた。
そして、数分して砂埃が無くなり、隊員たちが<ハーミット>がいた場所を見る。
その場のAST隊員全員が、戦慄した。
高揚は、一瞬にして消え去った。
そこに居たのは<ハーミット>だけではなく。
赤黒い色のロボットらしき何かだった。
『それ』は、右手にアサルトライフルのようなものを持って立っていた。
『こ、、、これは、、、、』
AST隊員全員が、『それ』が何かを理解した瞬間、即座に武器を構え直す。
「、、、、っ!!」
折紙は、『それ』を見ると体を震わせた。
戦って、負けたことがあったからだ。
「本部へ報告急げ!!こいつは、、、」
息を呑んで、燎子が叫ぶ。
「『未確認』の精霊だ!!」
「いやー何とかギリギリ間に合ったな、、、、大丈夫か?」
蒼は、<ハーミット>が受けてしまいそうになっていた弾薬を、全て迎撃できたことに安堵しながら、そう聞く。
蒼自身の天使である
「あ、、、あなたは、、、」
『お!?キミは、、、、』
「おっと静かに、俺の話をまず聞いてくれ」
そう話しかけると、<ハーミット>と呼ばれる精霊の少女(とパペット)は首を縦に振った。
「あいつらは俺が引き受ける、その間に逃げろ。えっと、、、『提案。大型の建物への避難勧告』ああ、デパートとかに逃げるといいらしいぞ。大きい建物はあいつら攻撃しずらいらしいから」
頭の中に響くそのアドバイス通りに逃げるべき場所を<ハーミット>に伝える。
<ハーミット>は考える素振りを少しした後、立ち上がり。
『いやー、助かったよコスプレオニーサン、今回も助けられちゃうとはねー』
「いやだからコスプレじゃねーから、、、、これ二回目だぞ、、、、」
<ハーミット>のパペットが口をパクパクと開いては閉じを繰り返し、喋っているように見せていた。
『さて、じゃあアドバイス通りにデパートへ避難させてもらおうかなー。そんじゃ、頼むねー、オニーサン!』
「おう!任せとけ!!あと俺の名前はオニーサンじゃなくて飛来蒼だからな!!」
そう返し、蒼は飛び去る<ハーミット>を見送った。
「さぁて、仕事仕事っと、、、、」
その時ちょうど砂埃が晴れ、AST隊員たちが目視で確認できた。
そして、蒼を見た際すぐに全員が手に持っていたガトリングを構えてきた。
「うわっ、、、、銃口向けられんのはやっぱ怖ぇー、、、、」
前に折紙に銃口を向けられた時は怒りでごまかせていたものの、今回はそうはいかない。
「精霊だ!!」という叫びがAST隊員の一人から聞こえた瞬間、夥しい量の弾薬が放たれた。
「ちょっ!?再発動!!【超過時間歯車】!!」
一度停止させていたその能力を再発動し、蒼は、再度弾丸を撃ち落とそうとしたのだが、さっきのように上手くいくとは限らなかったので、弾丸を回避する事にした。
「そういえば殺さず怪我させず無力化するには、、、、前みたくグリップで殴りつけて気絶させるってのは無理だな、、、、」
前に折紙と戦った時は一対一だったので、天使のグリップで殴りつけて気絶させるという芸当ができたが、複数対一では話は別だ。
『提案。CRーユニット背面にある接続部の破壊』
そう頭に直接『何か』が告げた直後、蒼の視界にCRーユニットとワイヤリングスーツを繋ぐ接続部の場所が表示される。
「これならいけるか、、、、?いや、いける!!」
<突撃>を強く握り直し、AST隊員たちに向かって翔ける。
「撃て撃てェ!!」
AST隊員の一人が叫ぶ。
「まずは、、、オラァ!!」
隊員の一人の懐に入り、接続部に向けて発砲する。
「え、、、、?」
撃たれた隊員が驚愕の声をあげると、装備を外して地へと落ちていった。
『報告。制限解除により、CRーユニットとのドッキングが可能。推奨。CRーユニットの回収』
「ん?ドッキング?」
その声が告げた『ドッキング』について気になったが、蒼はその疑問は後回しにし、CRーユニットとAST隊員が持っていたガトリングを掴む。
だが、弾薬の雨は止まず、蒼へと襲ってくる。
それを回避しながら、視界に表示されているガイド通りにCRーユニットを背中へと持ってゆき、自身の背面に触れさせる。
「うっわ!?なんだ気持ち悪ぃ!?」
その際、一瞬だが全身に虫が這うような不快な感覚が駆け巡り体が震えた。
『CRーユニット、接続完了。認証システム、、、破壊。適応化開始』
『それ』がそう告げると、視界にCRーユニットの性能のようなものを表したグラフが現れ、書かれていた数値が上下を繰り返していた。
『適応化完了。使用可能。並びに<オールディスト>、使用可能』
「なんか知らんが、、、これなら追い返せるな!!」
背中に付けていた<オールディスト>を取り外し、蒼は叫ぶ。
「ファイアァァァ!!!」
手に持つ<オールディスト>を、AST隊員たちより少し上の空へ向け引き金を引いた。
凄まじい量の弾薬が発射された。
AST隊員たちには効果てきめんだったらしく、ほぼ全ての隊員が震え上がっている。
「くっ、、、、怯むな!!撃て撃て!!」
隊長らしき人物は、再び<オールディスト>とホーミング弾を準備し撃ち込もうとしていた。
「ウッソだろ!?今ので戦意喪失してねぇとか、、、メンタル強ぇー、、、、」
そう呟きながら、蒼は放たれた弾薬を回避し、CRーユニットへ向けて弾薬を放った。
無惨にもCRーユニットは破壊され、燎子は地に落ちる。
「くっ、、、、退却!!退却だ!!」
AST隊員の一人が叫ぶと、AST隊員たちが一斉に蒼から離れていった。
そのうち二人は地に落ちていた隊員を回収していた。
「もう二度と女の子イジメんじゃねぇぞ!!次は容赦しねぇからな!!」
蒼は、去ってゆく隊員たちに向けてそう叫んだ。
「っと、そういや、、、、」
再び視界にあるレーダーのような表示が表されている箇所を見ると、<ハーミット>がデパートの内部に居ることが確認できた。
「よかった、、、一応信じてもらえたようだな、、、、」
<ハーミット>が人間不信であるなら、他の場所へ向かってしまう可能性があったのだが、信用し、デパートへ向かってくれたことに安堵する。
と、そこで。
何も無い所から、まるで光学迷彩でも纏っていたかのようにブブブと小さな音を上げ、いきなりドローンのような飛行物体が現れた。
「ワッツ!?お次はなんだよ一体!?」
蒼は素早く<突撃>を構え、その物体を威嚇する。
『とりあえず天使を下ろしてもらおうかしら。そんなものを向けられたらまともに会話ができないじゃない』
物体から、そのような音声が耳に入った。
「────もしかして、琴里ちゃん?」
<突撃>を手から離し、霊装を解除してからそう聞く。
その際に付けていたCRーユニットが地面に落下し、爆発四散した。
『それ以外に誰がいるのよ』
「、、、んで、俺に何用だ?」
多分キツーイお説教だろうな、、、ASTの隊員二人ほど倒したし、ハッキングもしたからな、、、、
と、考えながら聞く。
『まず、、、感謝するわ。あなたが行かなかったら本当に危なかったかもしれない。』
「、、、、へ?」
予想外の返答が来たので、蒼は呆気にとられる。
「──すまん、、、、」
『、、、?なんで謝るのよ?』
「いや、、、独断行動しちまったし、<フラクシナス>ハッキングしたし、ASTの奴ら二人ほど倒しちまったし、、、、、」
蒼は、してしまった事を思い出しながら謝罪する。
『結果オーライよ。あなたは精霊を助けたのよ、もっと胸を張りなさい』
「、、、、サンキュ」
───優しいな、琴里ちゃんは、、、、
そう思いながら、言葉を返す。
『あと精霊に逃げる場所を指示したのも最高よ。おかげで順調に攻略できそうよ』
「今どんな感じだ?」
『好感度は上昇していっているわ。このままいけば何事もなく封印できそうね』
「────良かった、、、、」
士道が順調に攻略できていると知り、胸を撫で下ろしながら安堵した。
「すまん、士道の様子を確認できたりとかは、、、、」
『できるわよ。今から回収するからその後に見せるわ』
「頼む」
そう返した直後、前にも味わったことのある浮遊感がした後、視界に映る景色がが<フラクシナス>艦橋へと変わる。
「怪我とかはしてない?」
開口一番に琴里が蒼にそう聞く。
「、、、全然大丈夫だ、問題ねぇ」
自身の体を数箇所触り、痛みを感じないことを確認した後に言葉を返す。
艦橋にある巨大なモニターを見ると、士道と<ハーミット>が会話していた。
そこで。
『んもうっ、カッコいいかどうかって聞いてるのにぃ──っと、わ、わわ、、、、、っ!?』
『な───っ!』
ジャングルジムの上に乗っていた<ハーミット>が、踊るように手を降ってから士道の上に落下した。
士道は、落下した<ハーミット>に押しつぶされる格好で、床に貼り付けられていた。
『っ、、、いへぇ、、、』
士道がそう言葉を発する。
だが、舌でも噛んだのか、正しく言葉を言えていないように聞こえた。
そこで、気付く。
士道の唇に、<ハーミット>の唇が重なっている事に。
「ナイッスゥ!!と言いたいところだが、、、傍から見れば完全にアウトだよなこの状況、、、」
蒼は苦笑いしながら呟く。
士道(高校生)と<ハーミット>(見た目は琴里と同じような年齢)が、キスをしている。
もし誰かに見られていたら士道は殺されていたであろう。社会的に。
──いや、今も死ぬか死なないかの瀬戸際か、、、、
「、、、、、わお。やるわね、士道」
琴里がこうなることは予想外だったのか、驚いたような声を響かせる。
そして、無言のまま<ハーミット>が身を起こす。
そこで再び<フラクシナス>艦橋にけたたましいサイレンが鳴り響いた。
「ファッ!?お次はなんだってんだ、、、、っ!?」
モニターを見て、蒼は絶句する。
モニターに、何故か。
──十香とノ夜が映っていた。
「────あ」
そう言葉を漏らす。
だって、彼女らは来禅高校のシェルターに避難しているはずの二人だったからだ。
「の、、、ノ夜?それに十香ちゃん、、、、なんであんなところに、、、」
「──士道、緊急事態よ。、、、それも多分最強最悪の」
琴里が焦った様子で士道に言う。
『は、、、、?一体何が、、、、、』
モニター越しに士道が疑問の声を上げる。
士道が後ろに振り返ると、ばっちり十香と視線がぶつかった。
『と、十香、、、、?』
『──シドー』
十香が身体をゆらりっ、と揺らしながら声を発していた。
『、、、今、何をしていた?』
『、、、っ、な、何って、、、』
『──あ、あれだけ心配させておいて、、、、』
『え、、、、、?』
この瞬間、蒼は察した。
これは、『あれ』であると。
『女とイチャコラしてるとは何事かぁぁぁぁぁぁっ!』
「修羅場ァ!!!」
十香と同じタイミングでそう叫びながら、だんっ!と音がなったモニターを後にして<フラクシナス>艦橋にある転送装置に蒼は駆け乗る。
「琴里ちゃん!!」
「、、、!転送装置起動!!座標!!士道たちのいるデパート!!」
蒼の意図を察した琴里がクルーに向かってそう叫ぶと、視界が士道たちのいるデパートの屋上に変わった。
「すまん!!」
そう叫びながら、蒼は天使を顕現させ、屋上の床を撃とうとした。
だが、奇妙なことに弾丸が発射されなかった。
「ありゃ?、、、、ウソだろおい!?」
何度引き金を引いても、カチカチと音が虚しくなるだけだった。
この際に気付いてしまった。
<要塞>では弾丸が撃てない事に。
そもそもの問題で、<要塞>には弾丸が入っていなかった。
「クッソ!!タイムロスじゃねぇか!<突撃>!!」
蒼は仕方なく<突撃>に変更し、屋上の床を撃ち抜き穴を作る。
それを繰り返し、士道たちがいる階層に着いた瞬間に。
「、、、、っ、
<ハーミット>がそう言った直後に右手を上げたかと思うと、それを真下に振り下ろした。
瞬間──床を突き破るようにして、その場に巨大な人形が現れる。
「おいおい!?なんだこのいかにもって感じでアイスゴーレムなやつは!?」
全長三メートルはあろうかという、ずんぐりしたぬいぐるみのようなフォルムの人形であった。
体表は金属のように滑らかで、所々に白い文様が刻まれていた。
そしてその頭部と思しき箇所には、長いウサギのような耳が見受けられた。
「に、人形、、、、ッ!?」
「──なっ、これは──!?」
「いやデカすぎじゃねーか!?」
「──っ!?これって、、、、!?」
士道と十香、蒼とノ夜が同時に声を発する。
<ハーミット>は、出現した人形の背にぴたりと張り付くと、その背にあいていた二つの穴に両手を差し入れた。
次の瞬間──人形の目が赤く輝き、その体を震わせながら、グゥォォォオオオオオオオォォォォ──と低い咆哮を上げた。
それに合わせて、人形の全身から白い煙のようなものが吐き出された。
「なんだこれ、、って冷たっ!?」
思わず空中へ浮かぶ。
吐き出された煙は、まるで液体窒素から発生させられているもののように、非常に低温だった。
「は、はぁ、、、、っ!、て、天使ってなんだよ!」
士道が叫ぶ。
「あれが!?ウッソだろ!?」
それを聞いた蒼が叫ぶ。
その天使は、ノ夜の
<神夜守護>はナイフのようであったが、これはまるで魔物だ。
そう蒼は思った。
そこで、一つの疑問が湧き出る。
なぜ、士道がキスしたのに封印できていないのか。
それに対する回答は、意外とすぐに出た。
好感度がまだ封印できるところまで上昇していないから。
つまり、<ハーミット>は士道にデレていなかった。
封印に必要な条件として、その精霊が士道にデレている必要があるというのは蒼は前もって聞いていたので状況を素早く理解出来た。
と、<ハーミット>が小さく手を引いたかと思うと、人形──<氷結傀儡>が低い咆哮とともに身を反らした。
すると、デパート側面部の窓ガラスが次々と割れ、フロア内部に雨が入ってくる。
否──正確に言えば、少し違う。
窓が割れて雨が入ってきた訳ではなく、まるで、雨粒が凄まじい勢いで以て、外部から窓ガラスを叩き割ったかのような感じだった。
「うわっ!?」
蒼は驚愕に目を開くと、手を震わせながら、前方に聳える人形を見た。──ギロリ、と十香の方に顔を向ける人形を。
「「、、、ッ!十香!」ちゃん!」
十香の手を引き、その身体を抱き込むようにして床に倒れた士道を引っ張る。
「な、、、、っ、シドー!?蒼!?」
十香の声が、鼓膜を震わせる。と、それとほとんど同時に、今の今まで十香の身体があった位置を、夥しい数の弾丸のようなものが通り抜けていった。
それらは周囲の商品棚を派手に穿ったのち、透明な液体となって床に流れていく。
「「あ、雨、、、、!?」」
そう。割れた窓から、雹のように固まった雨粒が、重力を無視して十香に放たれたのだ。
と──そこで、<ハーミット>の駆る<氷結傀儡>が動いた。
「、、、っ」
「やっべ!?」
士道は、咄嗟に十香を守るように、自身の背を<氷結傀儡>の方に向け、蒼は、士道の前で腕を交差させその二人を守るように防御の構えをとる。
だが、<氷結傀儡>は鈍重なシルエットに似合わぬ俊敏な機動で地を蹴ると、先程まで十香がいた位置を通り抜け、そのまま割れた窓から屋外に飛び出してしまった。
「────あ!!おい待て!!士道!ノ夜を頼む!!」
「な、、、っ!蒼!?」
「え!?蒼!?」
蒼はそう叫ぶノ夜と士道を後にし、飛び去る<ハーミット>を追うようにして空へ飛ぶ。
『──AST各員に通達。<ハーミット>と新種の精霊、識別コード<ヴェンジェンス>に動きがあったわ。反応が確認でき次第攻撃を再開』
全身をワイヤリングスーツで覆った折紙の鼓膜に、そんな通信が聞こえてくる。
「──了解」
折紙はそう返すと、両手に装備した対精霊ガトリング<オールディスト>を構え直した。
現在の装備は、相手の射程外から、とにかく手数多く弾をばら撒くことを目的としたアウトレンジ型だ。
さらに、士道の親友であり、新種の精霊である飛来蒼。識別コード<ヴェンジェンス>がどのような能力を持っているのか不明であるため、現状わかっている『銃のような天使から弾丸を発射し、なおかつ超高速で動き、CRーユニットを使用出来る』という能力に対抗するため、対<ハーミット>用ではない全方位レーザーシールドを装備しさらにCRーユニットが外れた場合、強制的にそのCRーユニットが自爆するように設定したものを付けていた。
<ハーミット>出現と同時に降り始めた雨が、
瞬間。
───ゴッ、という音とともに、ビルの壁が吹き飛び、砂埃が上がる。
それと同時に、網膜に投影された精霊反応が二つ点灯した。
『──撃てっ!』
隊長たる燎子の号令が響くと同時、折紙たちは一斉にトリガーを引いた。
けたたましい音を立てて、幾百もの弾丸がビルに吸い込まれ、凄まじい土煙を上げる。
「、、、、、、」
折紙は、トリガーを固定したまま目を細めた。
随意領域によって研ぎ澄まされた超視力が、土煙の中を高速で移動する二つの影を捉えたのだ。
折紙は無言のまま、脳内に指令を出した。
それに応ずるように、脚部に装着されていた小型のミサイルポッドが展開し、左右からそれぞれ十発、<ハーミット>と<ヴェンジェンス>目がけてホーミング弾が発射された。
「のわっ!?」
「──ッ!?」
対精霊ガトリング弾の雨の中を抜け出てきた精霊──<ハーミット>と<ヴェンジェンス>が、すぐ目の前に迫っていたホーミング弾を目にして、<ハーミット>は驚愕の表情を作り、顔が隠れて見えない<ヴェンジェンス>は、驚愕の声を上げる。
「、、、ちっ!!」
「、、、、、!」
<ハーミット>は両手を引くと、人形を軽やかに宙に舞わせ、ホーミング弾の追尾を振り切ったが、<ヴェンジェンス>の方は腕を交差させ防御の構えを取り、ホーミング弾が全てその身体に吸い込まれるようにして向かい、爆破される。
『第一部隊は<ハーミット>を!第二部隊は<ヴェンジェンス>を!!』
燎子の指令が耳に入った折紙は、第一部隊であるため引き続き<ハーミット>へ攻撃を継続する。
<ハーミット>の姿を捉えていた他の隊員も、弾薬をばら撒き<ハーミット>を追い詰める。
後方からはホーミング弾、そして、他の全方位から夥しい量のガトリング弾が浴びせられる。これを全て避けるのは不可能だろう。
「きゃ──」
小さな悲鳴のような声が、折紙の超聴覚に聞こえてくると同時、全弾が一斉に着弾。
凄まじい爆音を上げる。
おそらく精霊の纏った霊装でほとんどの攻撃は無効化されるだろうが──<プリンセス>ならまだしも、<ハーミット>では無傷というわけにもいくまい。
実際、着弾位置から、巨大な人形が下方に落下していくのが確認できた。
『──よし!攻撃の手を休めるんじゃないわよ!!第一部隊!!撃てッ!撃てッ!』
燎子の指令が届く。が────
折紙は、トリガーにかかった指をぴくりと動かした。
精霊の体と巨大な人形が、空間に溶けて消えていくのが確認できたのである。
『<ハーミット>が
誰かの声が、AST隊員全員の耳に届く。
精霊が、隣界と呼ばれる異空間に帰ることを、消失と呼ぶ。
武力を以て精霊を殲滅することが目的のASTではあるが、強大な戦闘能力を有する精霊を完全に倒しきることは非常に困難であるため、通常はこの消失を作戦の終着点に設定していた。
と、そこで、雲の切れ間から日の光が差し込んでくる。
随意領域を叩いていた雨が、ぴたりと止んだのである。
『第一部隊!!まだ終わってないわよ!!引き続き第二部隊と合流し、<ヴェンジェンス>に対して攻撃!!』
「──了解」
折紙は静かにそう返答すると、<ヴェンジェンス>の元へ翔ぶ。
その際、目下に<ハーミット>が持っていたと思わしきパペットが落ちているのが確認できた。
折紙はそれをひっそりと懐にしまった。
「このままじゃジリ貧じゃねぇか!!ああっ、サイアクだ!!」
蒼はASTからの激しい集中砲火を受けていた。
霊装のおかげか痛みや衝撃は走らないが、不味い状況に置かれていることだけは確かだった。
「しゃあねぇ、、、また拝借するか」
そう呟き、手に持っている<突撃>に向かい。
「【超過時間歯車】!!」
そう叫び、身体能力を強化しようとした。
だが──
『報告。【超過時間歯車】、使用限界時間に到達。これより十時間の間、使用不可』
「────は?」
その、絶望の宣告を蒼は受ける。
いやいや、こんな所で切れるとか、カミサマは俺を殺す気1000パーセントか?
「、、、、万事休す、か」
そう呟き、絶望に暮れた。
瞬間。
突如、弾丸の雨がぴたりと止んだ。
「、、、、、?」
不思議に思い、周りを見ると。
「──ごめんね、遅れちゃった」
ノ夜が天使と霊装を顕現させて、そこにいた。
攻撃が止まっているのは、おそらくノ夜の天使──<神夜守護>によるものだろうと蒼は考えていた。
「────悪ぃ、助かった」
「気にしないで。蒼は悪くないよ。悪いのは、、、」
そう言いながらAST隊員らの方を見てノ夜が睨む。
「貴方たち、一回だけじゃ飽き足らず、二回も私の大切な蒼を殺そうとしたよね。死にたいの?ってか死んじゃう?」
ノ夜は天使を強く握り、再びAST隊員らに向けて殺意を放ちながら天使を構える。
「ストップ!!ノーキル!!ノ夜、殺すのは駄目だ!!」
「、、、、どうして?こいつらは蒼を殺そうとしたんだよ?」
「俺気にしてないから!!怪我もしてないし!だから落ち着け!な!!」
蒼は必死になりながらノ夜を落ち着かせようとする。
「、、、、蒼がそこまで言うなら、、、殺すのはやめようかな」
その言葉を聞き、蒼は安堵し胸を撫で下ろす。
だが。
「じゃあ死なない程度に痛い目は見てもらわないと、、、、もう二度と私の大切な彼氏を傷つけられないためにも、、、、」
「え゙、、、、あのーノ夜さん?」
「んー?なーにー?」
「それもダメです!!!」
流れるように怖い事を言い、それを実行に移そうとするノ夜を止める。
「、、、、蒼は、自分を攻撃してくる人とかを恨んだりしてないの?」
急にノ夜が深刻そうな顔をしてそう聞く。
「完全に恨んでない、、、と言えば嘘になるな。だけど俺は戦うことになっても人を殺さんしできる限り傷つけん。そう決めてるからな」
蒼がそう返すとノ夜は、黙って俯いてしまった。
、、、あれ、もしかしてこういうの嫌いなのかノ夜って、、、
そう蒼は考えながらノ夜の顔を覗くと、ノ夜は顔を赤らめていた。
「、、、、ホント、カッコよすぎだよ、、、蒼は、、、、///」
「ん?なんて言ったんだ?」
「、、、、気にしないで///」
「???」
ノ夜が顔を赤らめている理由も、何についてボソボソと言っているのか分からない蒼は、困惑するしか無かった。
直後、再び浮遊感に襲われた後に視界に映る景色が<フラクシナス>艦橋へ移り変わる。
「二人とも無事?」
司令席に座っている琴里がそう蒼とノ夜に聞く。
「私はなんか違和感あったけど全然大丈夫!!それよりも蒼を見てあげて!!」
「いやそこまで心配しなくても無傷だから落ち着け、、、」
蒼は、自身を心配しているノ夜を落ち着かせようとする。
実際、霊装のおかげか本当に怪我や体調不良は無く、むしろ少し体が軽かった。
「とにかくメディカルチェックをするわよ。医務室へ行ってちょうだい」
「いや、だから怪我してないって、、、」
「ここでは私が司令よ。指示をしっかりと聞いてもらうわよ」
「、、、了解」
「わかった!」
そう言った後、蒼とノ夜は医務室へと向かう。
「一体、俺の何を危惧してんのやら、、、」
蒼は小声でそう呟いた。
「────ふむ、彼が件の飛来蒼か。確かにかなりイレギュラーな存在だな」
とある一室。そこで三人の男たちが円状の机の上でモニターを介して話し合っていた。
「、、、まず手術なしでCRーユニットを動かしていること、そして、最大のイレギュラーな点は、、、」
男の一人が息を呑み、言葉を発する。
「ほんの微量、それこそ雀の涙と言える量だが『精霊の霊力を封印していること』だ。あれは五河士道の能力ではないのかね」
「だが、完全封印という訳ではないのだろう?であればそこまで心配せずとも大丈夫なのでは、、、」
「もし、彼のその力が、『進化』するものだとしたら?」
「「ッ!?」」
男の一人が放った言葉に、その場にいた全員が驚愕の表情を作る。
「観測したデータによると、彼は<ナハト>とキスした回数だけ封印できる霊力量が増えている。このままキスの回数が増えれば、おそらく精霊の完全封印も不可能ではないだろう」
「も、もしそれが本当ならば、、、」
────第二の五河士道の誕生。
その予測に、一人は困惑の表情を浮かべ、一人は不敵な笑みを浮かべ、一人は表情を変えずに落ち着いた様子でいた。
「、、、とにかくだ、万一に備えて<ダインスレイフ>の増設を検討しよう。本当に封印できたとして、『暴走しても』問題ないように」
「そうだな。では、今日はこの辺りにしよう」
そう言いながら一人が手を叩くと、モニターに映る映像が切れ、暗い空間へ変貌する。
「、、、五河司令には、また辛いものを背負わせてしまうかもしれないな、、、、」
その部屋で、彼はポツリとそう呟いた。
「ふわぁー、、、疲れた、、、」
蒼は、大きく口を開き欠伸をした。
昨日はメディカルチェックを行ったことにより、帰宅時間が大いに遅れて少し寝不足であった。
「大丈夫?少し休む?」
「いや、今日は外に出ていたい気分だから休まなくても大丈夫だ」
蒼は、気分転換に少しだけノ夜と外出をしていた。
「あー、寝みぃ、、、」
「それなら、、、はい!」
ノ夜が蒼に向かってペットボトルを差し出す。
「おお、ありがてぇ。サンキュ!」
差し出されたペットボトルを手に取り、中に入っていた水を喉へ流す。
「ふいー、生き返る、、、、」
「良かった!念の為蒼の分も用意してて!」
そう言いながらノ夜は屈託の無い笑顔を蒼に向ける。
瞬間、蒼の心臓が大きく跳ねる。
やっべぇ、、、可愛すぎる、、、、これ以上直視したら尊死する、、、、
蒼はノ夜から目を逸らした後、心の底からそう思った。
「やっぱり、、、ノ夜は最高に可愛いな」
ぽろりと、その言葉が蒼の口から漏れる。
「、、、、ふぇっ?」
ノ夜が、気の抜けた声を上げる。
「──あ、ありがとね、、///」
ノ夜が髪を弄り、顔を赤く染めてそう返す。
その言葉と仕草のせいか、さらに蒼の心臓の鼓動の音がうるさくなる。
「いや、可愛すぎだろ殺す気か、、、、」
蒼は小さくそう呟く。
「、、、、、」
「、、、、?蒼?どうしたの?」
「、、、ああ、すまん、少しボーッとしてた」
「悩みがあるなら聞くよ?」
ノ夜が心配そうな顔で蒼の顔を覗く。
「大丈夫だ。解決させるための『アテ』はある」
「???」
ノ夜は、蒼が何を言っているのか分からないといった様子で立っていた。
──────今の俺は弱すぎる。
専用の『あれ』があれば、ノ夜を危険な目に合わせずに済む。
危険な目に遭うのは、俺だけで十分だ。
蒼は、自身の時限強化能力に頼りっきりな状態になっていることに気づいていた。
前の戦闘でその能力が切れた際、殺さず傷つけず倒すための唯一手段が失われたことにも。
それで、ノ夜に余計な迷惑をかけてしまったことも。
「───蒼?まさかと思うけど、、、」
ノ夜が蒼の顔を覗く。
「──また、戦うつもり?」
「────っ」
その一言に、蒼は息を詰まらせる。
「私ね、蒼には傷ついてほしくない。誰かを助けるために、自分を犠牲にしようとする蒼を見たくない。私の時に、命を使おうとしてまで助けようとしてくれた蒼には感謝してる。だけど、、、」
ノ夜が途中で言葉を切り、何かを決意したようにしっかりと蒼を見る。
「一人だけで頑張らないで。今は私が居るから、もっと頼って欲しいんだ」
「───っ!!」
その言葉に、蒼は動揺する。
それもそうだ。こう言われたのは、人生で初めてだったからだ。
「、、、、正直に言ってもいいか?」
「全然いいよ」
ノ夜から向けられる優しい眼差しを見て、蒼は自身の胸の内を吐露する。
「俺は、<ラタトスク>を、、、、士道がやろうとしている事を手伝いたいと思ってる。まだこの世界にはノ夜みたいな精霊がいることがわかった。なら俺がやることはただ一つ。士道を手伝うことだ。恐らくだが、『これ』もその為にカミサマが寄越してくれたんだろ」
そう言いながら蒼は手をひらひらと振る。
その際うっすらと蒼の手のひらに<要塞>の姿が見えた。
「だけど、このままじゃ弱い。能力一つが一定時間だけバカ強いだけで、他はからっきしダメだ。だから琴里たちに、あれの制作を頼もうと思ってる」
「あれ?」
「あれってのは、、CRーユニットだ。あれなら俺でも使えて手軽に強くなれるからな」
そう返すと、ノ夜は何かを考えるかのように頬に手を当てる格好になった。
そして、しばらくした後に。
「、、、他にも何か、隠してる事ない?」
「、、、、ないぞ」
「、、、嘘は良くないよ、蒼。だって、まだ辛そうな顔してるよ」
「、、、、、、」
────ああ、駄目だ。
言いたくないことでも、ノ夜の前では、隠し事はできないな。
「、、、実は、、、」
と、蒼が口を開こうとした瞬間。
『報告。付近に<ハーミット>の反応あり。推奨。<ハーミット>の追跡』
「、、、っ!?」
急に口を開いて話しかけた『それ』に、蒼は驚愕し頭に手を付ける。
直後、視界に映っているマップのような表示に光が一つ灯った。
その表示は、<ハーミット>の居場所を表示している事は分かっていたので。
「、、、ノ夜、精霊が出た。昨日見たあの女の子らしい」
「、、、、言いたい事は分かるよ。だから」
そう言った後、ノ夜は蒼の手を握り。
「、、、、、無茶はしないでね」
「応、任せとけ」
蒼は、自身の胸をドンッ、と叩き、そう返した直後視界に灯る光に向かって走る。
そして、どれほど走った頃だろうか。
<ハーミット>の反応を追っていると、急に光が止まり、<ハーミット>がどこかで止まっていることを示していた。
待ってましたと言わんばかりに、走るスピードを上げるが、そこで重大なミスに気付き、計算外の事象が起こった。
まず重大なミスとは、アテもなく<ハーミット>の所へ走っていたこと。士道にしか封印は出来ないというのに、何故か走って<ハーミット>の元へ向かっていた事。
もう一つの、計算外の事象は、、、、
「、、、、マジすか」
<ハーミット>の反応が、士道の自宅から出ていた事である。
「、、、多分士道居るよな、、、」
恐る恐るインターホンを鳴らすボタンに指を触れさせる。
ピンコーンと、どこの家庭でもなるような音が鳴った後に、しばらくしてからガチャリと扉が開くと。
「はーい、、、って!?蒼!?」
扉の向こうから士道が現れた。
さらに、開いた扉の向こうにちらりと<ハーミット>の姿が見えた。
先程の士道の声に驚いたのか、体を少し揺らしていた。
「よぉ、士道。<ハーミット>がお前ん家にいるって聞いたから、来たぞ」
そう口を開くと、士道は困った様子で蒼をを見た。
「ああ、四糸乃がパペットを無くしたらしいから探してたんだが、、、腹が減ってたみたいだから連れてきた。あ、四糸乃は<ハーミット>の名前だからな」
「パペット?ってか四糸乃っていうのかあの子、、、、」
<ハーミット>もとい四糸乃を見ると、確かに手に着けていたパペットが無くなっていた。
「そりゃ可哀想に、、、俺も探すぞ!って!?」
蒼が、四糸乃がなぜ士道宅にいるのかを聞いた瞬間、ドアの隙間から弾丸のような何かが通過していくのを見た。
その弾丸は、士道宅の前にある家のコンクリートに当たると、そのコンクリートを木端微塵に吹き飛ばした。
超が付くほどの動体視力を持っていた蒼はその攻撃を視認できたが、あれがまともに当たったらと思うと、頬に汗が伝わるのを感じた。
「おいおい、今の当たってたら死んでたぞ俺、、、、」
そう呟きながら蒼に向かって弾丸を発射してきた本人である四糸乃を見ると、蒼を見ながら体を震えさせていた。
まるで、化け物を見て怯えるような目で。
「、、、、すまん、ちょっと入らせてもらうぞ」
そう言いながら、靴を脱ぎ捨て士道の家の広間へ入る。
蒼が近づく度に体がさらに強く震える四糸乃を見ながら、近づく。
「、、、俺のどこが怖い?」
「、、、、っ!?」
「怖いから、攻撃するんだよな。教えてくれ、俺はどうすればお前から怖がられないようにできる?」
四糸乃の目の前まで歩を進めた蒼がそう聞く。
四糸乃は恐る恐るというような様子で、口を開いた。
「、、、、怒ったり、、、しないんですか、、、、?」
「ん?何にだよ。俺はお前に対して何も怒ってないぞ。さっきのことも、当たらなければどうということはない理論でセーフだしな」
「、、、、雰囲気が」
「、、、うん?」
「、、雰囲気が、、、、あの人、、たちと同じ、、、だったので、、、、」
「、、、、マジか」
あの人たちとは恐らくASTのことを指しているのだろうと察し、近くにある鏡を覗き見る。
そこには、いつもと変わらない自分の姿が映るだけで、特別な何かは感じられなかった。
表情も強面という訳でもなく、至っていつもの普通の顔であった為、何故雰囲気が似ていると言われるのかわからず、困惑する。
「、、、」
蒼は無言のまま四糸乃へと近づいた。
「、、、、すまん、怖かったよな。でも安心してほしい、俺は敵じゃない。むしろ、お前の味方だ。もし俺が敵なら、あの時助けたりしないだろ?」
「、、、、あっ」
四糸乃が何かに気付いたかのように小さく声を上げる。
「、、、、ごめんなさい、、、」
「全然大丈夫だ。結果オーライ」
蒼は四糸乃を慰めるため、彼女の頭を撫でる。
「、、、ありがとうございます、、、」
「ところで、お前が持ってたパペットなんだが、、、、」
と、聞こうとしたところで。
「シドー、、、、、、!!すまなかった、私は──」
突然扉が開かれたかと思えば、そこには、十香が居た。
だが、何故だろうか。士道と四糸乃の姿を見るなり、ものすごい殺意を放っているように見えた。
「と────とッ、とととととととと十香、、、、ッ!?」
士道が狼狽える。その顔には、汗が吹き出ていた。
「、、、ひっ、、、、」
「、、、ヒエッ、、、、、」
その強大すぎる殺意を感じた蒼と四糸乃が体を震わせながら小さく悲鳴を上げた。
、、、、やべぇよやべぇよ、、、これ下手したら天使出してくるんじゃないか、、、、、
蒼は頭の中で、最悪のエンド(街焦土化エンド)を思い浮かべるが、杞憂に終わった。
十香はなぜか満面の笑みを浮かべながら、駆けるようにして冷蔵庫を漁り、二階に駆け上がって行った後、バタンと音がした直後に静かになった。
「、、、おい、一体何があったんだよ、、、、」
「、、、分からないんだ、、、それが、、、、」
「、、、マジか」
士道にこうなった経緯を問うが、士道本人も分からないようだった。
そこで、蒼は違和感に気付く。
「、、、、あれ?四糸乃ちゃんどこ行った?」
先程まで居た四糸乃の姿が、どこにも見当たらなかったのである。
「、、、、っ!?」
士道は慌てるように周囲を見渡す。
『報告。<ハーミット>、消失。帰投を推奨』
蒼の頭の中でそのような声が響いた。
蒼は一瞬『消失』という単語について疑問に思ったが、前と同じく脳内に直接情報が送られてきたので、すぐにその疑問は晴れた。
「、、、、士道、とりま一旦<フラクシナス>行くぞ。俺はちょっと頼み事もあるからな」
「、、、ああ」
士道は首肯し、耳の穴を二度叩いた。
すると、士道と蒼の体が宙に浮き、<フラクシナス>艦橋へと移動する。
「ご苦労さまだったわね、士道。そして蒼、頼み事ってのは一体何なのかしら?」
蒼は、一拍置いてからその質問に対する返答を口に出した。
「俺専用のCRーユニットを作って欲しい。できるだけ強いヤツを」
はい、いかがだったでしょうか。
前までとは変えて三人称視点で書いてみたのですが、結構難しかったw
最後中途半端で終わらせてしまいましたが、次回はきっちりと終わらせたい、、、、
では、次回までしばしオサラバ!!